上高地スノーハイク ―― 雪に閉ざされた登山基地 ――

上高地スノーハイク ―― 雪に閉ざされた登山基地 ――

まだまだ寒い2月中旬、世間より一足先に北アルプス南部の登山口「上高地」へ足を踏み入れてやりました。目的はもちろんスノーハイク!

上高地と言えば北アルプスの山を攻める場合には必ず一度は来るであろう山の玄関口。自分も毎年お世話になってる場所の1つです。

日本有数の景勝地としても有名で、雄大な自然景観を求めてたくさんの観光客が訪れる場所でもあるのですが、それは夏の話。冬ともなれば、道も封鎖されて現地までは歩いて行かないとたどり着けない秘境と化します。

よっぽどの物好きでないと行かないと言われている冬の上高地。夏場とは全く違う静けさを放った、なんだか不思議空間でした。

 

雪と静寂に包まれた冬の上高地―――

 


【日程】

2013年2月16日

【コースタイム】

釜トンネルゲート(8:30)→大正池(9:20)→上高地バスターミナル(10:05)→河童橋(10:45)→岳沢登山口(11:10)→上高地バスターミナル(12:00)→→→お昼休憩→→→行動開始(12:45)→釜トンネルゲート(14:20)

 

 

まずは、ちょいと過去のお話・・・

2年前、登山を始めて半年くらいが経ち「アルプス行きたいなぁ~」と夢見ていた頃。念願かなってアルプスデビューを飾ったのが、上高地にほど近い焼岳でした。

アルプスデビューの地として思い出深い山ですが、山よりも印象に残っているのが、実は梓川の美しい清流。エメラルドブルーに輝く梓川にどれほど癒されたことか。。。優雅に流れる梓川、そして上高地、大好きなんです。(今年の夏は上高地でのキャンプもしたいなぁ~と思ってたり、、)

そんな大好きな上高地。夏場は混雑しているのが難点ですが、冬ともなれば閑散とした空間にフカフカの雪が敷かれているっていうんだから、行ってみたいじゃないですか!

ってことで、冬の上高地へスノートレッキング!

 

朝8時前のさわんど駐車場。国の文化財にも指定されている上高地。環境保護のためマイカー規制が引かれ、シーズン中はここ沢渡からバスかタクシーで入らないければいけないのですが、、、冬は途中の道が封鎖されているので、当然バスなんて出てません。

 

なので、封鎖ポイントまでタクシーで向かってそこから歩くことになります。タクシー営業所にいたおじちゃんに話しかけたら快く引き受けてくれました!

 

沢渡駐車場からタクシーで釜トンネルへ。冬季はこのトンネル手前がゲートで封鎖されているので、ここから歩いて向かいます。登山届もここで出すように言われます。

ちなみに沢渡駐車場から釜トンネルまではタクシー代3000円弱。4人いれば安い!

 

全長1.3kmの釜トンネルからスタート。所々非常灯がありますが、真っ暗な箇所もあるのでヘッドライドは必須。静かで怖い雰囲気かと思いきや、、、結構工事車両が通ってました。

 

30分ほどでトンネルを抜けると、そこは(当然)雪景色。出発間近の団体さんがいました。ツアーもチラホラ組まれてるみたい。

 

団体さんを追い抜き、ハイク開始!いきなり左手に見えるのが、あの懐かしい焼岳。白く輝いてらっしゃるぜ。

 

上高地までは、ひたすら1本道の林道を歩いていきます。前日に雪が降ってくれて路面も凍結してなかったので、アイゼンは必要なし。たとえ凍結してても、平たんな道のりなので軽アイゼンで十分です。

 

少し歩くと見えてくるのが大正池。ここから奥穂高の眺めが最高なんだけど、、、あいにく山の方は雲が出てかすんでました。真上は晴れてるんだけどね~。。

 

この後もひたすら林道を進んでいくのですが、除雪されているのは最初だけ。奥に行くにつれてフカフカのパウダーを踏みしめられます!除雪箇所が終わったらスノーシュー履いてしまってもいいかも。

 

上高地バスターミナル到着!夏はあれだけ賑わっていたターミナルも当然営業なんてしてないです。(冬季用のトイレはありました)

釜トンネルから1時間半ほどで到着しましたが、割と飛ばしたので、もう少し多めにCT見積もっても良いかと思います。(2時間くらいかな?)

 

ここでスノーシュー装着して、雪遊び~。モッフモフすぎる!w

 

梓川と河童橋。流石に真冬でも川は凍結しないのね。キンキンに冷えてそうで、間違って落ちたら……

 

こちらが河童橋。上高地の写真撮影スポットとなっているところですね。夏場だとものすごい人だらけ。

 

この河童橋から見る明神岳がまた最高!今回は薄っすらと雲がかかってますが、それでもほぼ全貌が見えました。

岩山は雪が積もると一層の迫力があります。

 

後ろを振り返れば焼岳~。今回の行程で、焼岳だけは常にはっきりと見えてました。山頂付近の噴煙は確認できなかったけど、それは翌日ねw

 

もう少しだけ進んでみます。再び除雪された道を穂高方面へ。

 

その先に待っていのが岳沢登山路入口。ここから登ると最短で奥穂高まで行けるのですが、この重太郎新道ルートってのは割と危険みたいで。。。短期決戦ならここを登ってしまうのもありかもね。同行者2人も夏にここから日帰りで登ったそうなんで、行けるかな?

 

今回はここで引き返すことに。この上高地一帯は全てがスノーシューフィールド!前日に雪が降ったこともあって、踏み跡も全くない新雪をスノーハイク!俗にいう、これが「モフモフすぎる!!」ってやつねw

 

バックに穂高連峰という贅沢なロケーション!人が居なさすぎて、上高地って感じが全くしなかった。自分の足跡、しっかりつけてやったー

 

とりあえず寒いのでバスターミナルまで戻ります。この時間になるとチラホラ他の登山客とすれ違うようになりました。・・・と言っても数組ですが。。

 

バスターミナルのチケット売り場のカウンターでお昼休憩。すいません、テーブル代わりにさせてもらいました・・w

山に登っていないとはいえ、ここ上高地は標高1500mの世界。しかもこの日は寒波到来ということもあって、止まっているとかなり寒いです。先週の八方尾根よりも全然寒かったわ・・・

 

過去最高とも言える雪質でのスノーハイクを満喫!冬の上高地も満喫してきた道を戻ります。スノーシューは大正池まではつけっぱなしで帰りました。

 

大正池を過ぎて除雪された道に出たら、、、定番のヒップソリww

 

傾斜がゆるくてあんまり滑らなかったけど、やっぱりヒップソリは楽しいね。もう雪山には欠かせないアイテムだわ。

 

14時ごろ、釜トンネルまで戻ってきました。行きでは触れなかったですが、釜トンネル付近ではこんな感じで工事してました。

 

来たときと同様に真っ暗なトンネルを歩いて釜トンネルゲートに到着。大正池でタクシー会社に電話したので、ちょうど良いタイミングで迎えに来てくれました。

帰りにタクシー運転手の話を聞いたけど、今年はやっぱり雪が豊富らしいです。去年の今頃は全然降らなかったんだってさ。あと驚いたのが、このタクシー運転手、焼岳に登ってボードで滑り降りたりと、かなりアクティブおじちゃん!地元に人の貴重な話も聞けて、いろいろとタメになりました。(ちなみに、このタクシー運転手と我がメンバーそらさんのやり取りが、コントみたいで爆笑してしまったけど、それはまた別の話・・)

 

沢渡駐車場まで送り届けてもらって、無事に今日のハイク終了~。せっかくなので駐車場にある足湯に浸ってみました。ちょうど良いお湯加減で温まったわぃ。

 

この後は松本市街に戻って格安(2000円ちょっと)のリゾートホテルに宿泊。ゆーすけが見つけてくれたホテルですが、格安の割に館内はかなり綺麗で大浴場もあって本当に満足!16時半ごろにはホテルに着いたので、夜は松本市街を散策してまったり過ごしましたとさ。

 

そう、まだ東京には帰らんぜ!なんせこの上高地ハイクはあくまで序章。この翌日がいよいよ緊張の本番。今年になって早くも遭難者・滑落者を出している、あのデンジャラス「西穂高」にアタックさ!

 

これまでの雪山の中ではおそらく一番難易度の高い山となった西穂岳。初めて山で怖いと思った・・・。この上高地スノーハイクとはまるで異なるガチ登山!その全貌は後ほどアップするので、乞うご期待くださいまし~

 

 

 

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