【特別編】 秀麗富嶽十二景という山々のまとめ

【特別編】 秀麗富嶽十二景という山々のまとめ

山梨県大月市周辺に点在する「秀麗富嶽十二景」という山域のまとめです。

昨年末に完登したエリアで、都内からの電車アクセスも容易で富士山の展望も素晴らしい。ずっと前からピックアップして紹介したいと思っていたものです。

この秀麗富嶽十二景、振り返ってみて改めて思ったのが、晴天率が高いのと、それ以上にソロ率が高かったなぁ~と。。。一人で突っ走って回ったNo1から12までの山々。もう一度登りたい山、もう登りたくない山、いろいろありますが、やっぱり好きですこのエリア。

一部の山はネット上でも情報が少なかったりもするので、少しでもお役に立てればと、ここに全部まとめておきます。

 

秀麗富嶽十二景という山々―――

 


 

まずそもそもですが、「秀麗富嶽十二景」というのは、、、、

山梨県大月市が選定した富士山が綺麗に見える山々の総称です。「しゅうれいふがくじゅうにけい」って読みます。十二景という名の通り、山1つ1つにNo1~No12までが割り振られていて、山頂の標識にはその番号 が記されています。1つの番号に2つの山が割り当てられていたりもするので、山自体の数は計19座ありまして、その全山がこちら↓↓

No山名
1雁ヶ腹摺山(1874m)
姥子山(1503m)
2小金沢山(2014m)
牛奥ノ雁ヶ腹摺山(1995m)
3大蔵高丸(1781m)
ハマイバ丸(1752m)
4滝子山(1610m)
笹子雁ヶ腹摺山(1357m)
5奈良倉山(1348m)
6扇山(1138m)
7百蔵山(1003m)
8岩殿山(634m)
お伊勢山(550m)
9高畑山(981m)
倉岳山(990m)
10九鬼山(970m)
11高川山(975m)
12本社ヶ丸(1630m)
清八山(1593m)

番号がどのような順番でつけられたのかはよくわかりませんが、これを完登したのが昨年12月末。だいたい1年半くらいかかりました。

見てもらうと分かると思いますが、百名山や二百名山ではないものが選定されているので、山自体の知名度はどれも全然高くないです。知らないのばっかりじゃなかろうか。。

奥多摩や丹沢に比べたら人も少ないだろうし、大月周辺に来ても、大菩薩嶺や三ッ峠山に人が流れていってしまうだろうなぁ~、、、という、ちょいと地味なエリア。

 

そんな地味なエリアですが、良い所は大きく3つあると思っていて、、、

・比較的人が少ない

・アクセスが良い

・富士山が綺麗に見える

個人的な感想なので絶対ではないですが、奥多摩や丹沢に比べたら格段に人は少ないです。あとすべての山が電車・バスのみで行けるうえに、駅から直接登って降りて来れる山もたくさんあるので、バスの時間の心配などをしないで済むっていう気楽さもあります。

もう1つは、やっぱり展望!富士山が綺麗に見えるのはもちろん、山梨なので南アルプスや八ヶ岳、瑞牆山や金峰山などの奥秩父方面も場所によっては綺麗に見えます。

 

フェア(?)に悪い部分も書いておくと、

・アクセスが良い反面、JR中央本線の運賃が高い

・登山道がしっかりと整備されておらず、不明瞭な箇所が割と多い

・登山道中にトイレが一切ない

・温泉が少ない

・知名度が低くて、山の名前を言ってもほとんどわかってもらえない

あたりかな。特に知名度の点では、奥多摩、丹沢、秩父・奥武蔵に激しく劣ると思っているので、こうしてブログ書いて普及活動しているわけですな(笑)

 

長くなりましたが、ここからNo1~12まで順番に紹介していきます。

 

では、どうぞ~~

 

No.1 雁ヶ腹摺山&姥子山

「がんがはらすりやま」と「うばこやま」って読みます。この2つは大峠まで車で行ってしまえば楽なのですが、電車・バスに限定して登るとなかなかきついです。No1となっていますが、終盤に挑戦した方が良いかもしれません。

雁ヶ腹摺山は旧500円札に描かれている富士山の撮影地です。写真がそのアングル。山頂に広がる草原からの富士山は素晴らしかったですが、富士の展望で言えば姥子山のほうが上です。岩場の小さいピークは開放感抜群ですぜ!

この山にアタックしたのは昨年のGW最終日。ハードになることが分かっていたのでソロで登りました。1日中天気が良く、最後は優しい地元の方に車で駅まで送ってもらえたので、思っていたよりは楽な行程になりました。登りは結構きつかったけど。。。

 

No.2 小金沢山&牛奥ノ雁ヶ腹摺山

秀麗富嶽の最高峰にして唯一の標高2000m超えが、このNo2の「小金沢山」。大菩薩峠の隣にあるのに、こちら側まで来る人はそんなに多くないです。

大菩薩に劣らない優雅な稜線歩きと富士山・南アルプスの展望が抜群で、秀麗富嶽の中では、このNo2にいたるコースが一番のお気に入り!!!

もう1つの「牛奥ノ雁ヶ腹摺山」は「うしおくのがんがはらはらすりやま」と言って、一説によれば日本で一番長い名前の山みたいです。こちらからの展望も最高!

このNo2は次のNo3とセットで登りましたが、秀麗富嶽屈指の展望の良い道が続いたので、最高の旅になりました。この山はかなりおススメ!!!ここもソロで回ったので、次は誰か連れて来ようと思ってます。

 

No.3 大蔵高丸&ハマイバ丸

No2のすぐ近くに位置しているので、日帰りで一気に縦走してしまうのがお得。とにかく展望のよい道が続くので、気分的にも最高です。途中の「白谷ノ丸」というピークが一押しで、富士山、南アルプス、八ヶ岳の展望スポットとなっています。

大蔵高丸には、秀麗富嶽には珍しく御花畑エリアがあって、他の秀麗富嶽とは少し違った雰囲気がありました。ハマイバ丸のほうは富士山方面のみ展望が開けているので、まずまずといったところ。

詳細はこちらの記事を参考にしてほしいのですが、No1やNo4も近くにあるので、ルートの組み方はいろいろ設定できます。

 

No.4 滝子山

その名の通り、滝を見ながら登れる山です。壮大な滝があるわけではないですが、沢沿いをのんびり歩けるので初夏の時期がお勧めです。あと紅葉も綺麗らしい。

今のところ2回登ってますが、実はまだこの山から富士山が見れてない。。。次回行くのであれば、破線ルートの寂ショウ尾根を登ってリベンジしたいと思ってます。

JR笹子駅から登ってJR初狩駅に下りて来れるのでバスいらずってのがいい!その分、普通の道路を多少歩くことになるのと、全て自分の足で標高を稼がないといけないので、コースタイムは若干長めです。日帰りにはちょうど良い登り応えかな。

 

No.4 笹子雁ヶ腹摺山

ささごがんがはらすりやま、通称「ササガン」。滝子山と同じくNo4に選定されてます。富士山、南アルプス、八ヶ岳と展望は最高なのですが、山頂が狭くて休憩場所も少ないので、あまり大人数向けではないです。秀麗富嶽の中では珍しく鎖場があった山。

この山も滝子山と同じく駅から登って駅に降りてこれます。登ったのはもう1年以上前になりますが、確かこの山を登ってるあたりから、心の片隅で秀麗富嶽制覇を目指そうという気持ちになっていた気がするな……。

滝子山より標高は低いですが、JR甲斐大和駅からJR笹子駅へと縦走する場合、アップダウンが多くなるので、レベルはこちらの方が上かと思います。

 

No.5 奈良倉山

限りなく奥多摩に近い秀麗富嶽十二景。三頭山のそばにあります。

これまでの秀麗富嶽の中で、唯一土砂降りに合って富士山連勝記録も途切れた、苦い思い出しかない山です。。。

山頂は樹林帯に覆われていて、一応富士見展望台はあるものの、なんでこいつがエントリーされてるのかいまだに納得できない、、、

晴れていても見所がそこまであるわけではなさそうなので、人には一度も勧めたことがない山です。おそらくもう行くことはないかなぁ~、、

 

No.6 扇山

No12までの中でおそらく一番人気の山がこの「扇山」。本でも割と紹介されやすい山で、人気の証拠なのか、ブログのアクセス数も秀麗富嶽の中ではこの扇山~百蔵山の縦走記録が断トツで1位です。

登りやすくて、山頂も比較的広いのでオススメの1座。自分は歩いて登山口まで行きましたが、バス利用すればさらに楽にアタックできます。

晴れてたのですが、富士山が見れなかったのでこの山も今年機会があればリベンジしたいです。ツツジの群生地があるので、時期はやっぱり5月が良いかと思います。

 

No.7 百蔵山

No6の扇山とセットで縦走できます。山頂も広くて、扇山と合わせても大人数向けの山。

縦走する場合の注意点としては、どちらを先に登るにせよ、それぞれの山頂手前で急登が待ち構えているので、それだけ要覚悟。

バスも通ってますが、駅までは歩ける距離なので、時間があれば歩いて帰りながら途中の日本三大奇橋「猿橋」を見て帰るってのが良いかと思います。

 

No.8 岩殿山&お伊勢山

最も短時間で登れるのがNo8の岩殿山。JR大月駅から見えます。自分が初めて登った秀麗富嶽もこの岩殿山。

稚児落し方面へ歩いていけば、岩場、岩稜絶壁を歩けるので、低山ながらかなり楽しめます。桜も有名。

お伊勢山については、かなりのレアキャラ的存在。とにかく情報が少なかった…。アクセスなどはこちらの山行を参考にしてほしいのですが、山と言うよりも丘で、その頂にはある碑石が建てられています。他とは若干扱いが異なるあたり、完全制覇を目指す以外は立ち寄らなくて良い山だと思いますw

 

No.9 高畑山&倉岳山

手軽に縦走できるNo9。駅から登って降りてこれる上に、他の秀麗富嶽よりも東京寄りに位置しているので、アクセスもかなり良いです。過去2回、それぞれ山友さんたちを連れて登りましたが、日帰りにちょうどよいくらいのCTなので、機会があればまた企画しようかと思います。

どちらも1000mに満たない山なので、暑い時期は避けること!

 

No.10 九鬼山

この山もかなり手軽に登れます。

・・・が、しかし!!納得できないのが、こいつ、山頂から富士山が見えないこと。途中の展望スポットからのみ、富士山を眺められます。

そんな九鬼山が秀麗富嶽に選ばれた、影の功労者がすぐ近くの「御前山」。(奥多摩のじゃないよっ!!)

この御前山まで縦走すれば、岩場もあって面白い尾根歩きになるのと、御前山から写真のような素晴らしい富士山の眺めを堪能できます。自分の中では、この御前山こそがNo10だと思ってるw

 

No.11 高川山

扇山に次いで人気があるのが、この高川山かな?低山で駅からも近いので、かなり短時間で登れます。その上、山頂からは360℃の展望が待ってるってんだから、人気も出るよね。

以前は、この山に「ビッキー」という名物犬もいたのですが、数年前に天に召されて、現在は山頂にビッキーのための祠があります。一度会ってみたかったんだけど、ちょいと遅かったね。。。

真冬の1月、天気が悪いことを知っていて登ったのですが、山頂から運よく富士山が見れたのと、標高1000m足らずで雲海も広がってました。低山ながら、モフモフの雪山を楽しめたので、次も積雪時を狙ってこようかと考え中。

 

No.12 本社ヶ丸&清八山

この山旅は今でも鮮明に覚えてる。

秀麗富嶽十二景大好き魂に拍車をかけたのがこのNo12。天候に恵まれて、山頂からは見事すぎる雲海が見れました。本社ヶ丸~清八山間の岩場も面白かったし、調子よく三ツ峠山まで縦走できたので、いい感じで登り応えもありました。三ッ峠まで行くとなるとかなりのロングコースになるので、始発の電車に乗らないと時間的に厳しいかもしれません。12個の中ではおそらく一番ハードなコースだったと思います。

山頂までの樹林帯がかなりハードで長いので、次に登ったら印象が変わってしまうかもしれないですが、今のところ楽しい山という印象でした。

 

 

以上がざっと秀麗富嶽十二景、全19座になります。自分は全て電車・バスのみでアタックしたので、アクセス等が気になる方は参考にしてもらえたらと思います。

 

山ってやっぱり相性があると思う。秀麗富嶽は天気の相性がとにかく良くて晴天に恵まれる率が高いです。だから好きになったってのもあるね。

あと、ソロ率が異常に高いです。19座中11座が一人で登りました。これはちゃんと理由があって、電車・バスに限定すると、どうしても時間縛り&ロングコースになりがちで、人を連れて行くのが不安だったのと、そもそも知名度が低すぎるので誘っても誰もついてきてくれないなぁ~というのがあったんでねw

ただ全ての山を回ってみてだいたい勝手もわかったので、今年は人を連れて行けそうなところは連れて行って、第2の秀麗富嶽フリーカーをつくろうかと思ってますw

 

以上、こんな感じざっとまとめてみました~。今年に入ってからの記事は雪山ばかりで、秀麗富嶽やら近場の山がご無沙汰でしたが、最近はまったり近場の山を楽しんでいたりします。

昨年完登したとはいえ、コース変えたり、季節変えたり、人を連れて行ったりしながら、2013年も秀麗富嶽シリーズは続く予定!

 

皆も登っちゃいなよ、シューレーフガク・ⅩⅡ!!

 

 

 

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