屋久島の旅(2日目) 白谷雲水峡~もののけの森~ウィルソン株~縄文杉

屋久島の旅(2日目) 白谷雲水峡~もののけの森~ウィルソン株~縄文杉

1日目の続き)

まったり過ごした初日を終えて、2日目からはいよいよトレッキング開始!まずは屋久島の代名詞とも言える”縄文杉”に会いに行ってきます。

縄文杉まで行く場合、最短コースは荒川登山口から入るルートですが、それでも往復10時間ほどかかります。ただ、今回はせっかく遥々やってきたので、名所をできる限り回ろうと、さらにロングコースとなる白谷雲水峡からのルートにしました。これだと、標準CTが12時間を超えますが、途中には『もののけ姫』のモデルにもなった”もののけの森”も通るので、見どころ満載!

高低差はそこまでないけど、久しぶりの長期戦!頑張るぜ!!

 

太古の昔より生き続ける縄文杉を目指して―――

 


【日程】

2013年4月26日 晴れ

【コースタイム】

白谷雲水峡駐車場(5:00)→白谷小屋(6:05)→辻峠(7:20)→太鼓岩(7:40)→辻峠(8:05)→楠川分れ(8:55)→大株歩道入口(10:35)→ウィルソン株(11:00)→→お昼休憩(~11:50)→→大王杉(12:20)→縄文杉(12:50)→楠川分れ(15:15)→白谷雲水峡駐車場(17:05)

 

 

~~2日目、白谷雲水峡から縄文杉~~

長い山旅になるので、前日はサッサと寝て、翌朝3時半に起床。4時すぎに出発!宿のお母さんに頼んで、朝食と昼食は弁当を用意してもらいました。(登山者用の弁当屋ってのがいるんだってさ)

宿が宮之浦地区にあるので、白谷雲水峡までは割とすぐ。40分くらいで着きました。

 

がら空きの駐車場に車停めて、朝5時にクライムオン!屋久島とは言え、まだ4月なのでちょっと寒い。。10℃下回ってたかな?

 

まだ空は薄暗いのでヘッデン付けて進む。ここはもののけ姫のモデルにもなった場所。暗い中で写真を撮ると、こだま(木霊)が写るなんて言われてるけど、、、確かに白っぽい光がチラホラ写ってた。他の記録を見たら、本物のこだまとしか思えない写真が何枚もあったので驚いた。。。暗い時に訪れたら、適当に何枚か撮ってみるとこだまに出会えるかもよ……。

 

白谷雲水峡は真っ暗で写真があまり撮れなかったので帰りに紹介。沢を越えて進んでいくにつれ、苔がむしてきます。徐々にもののけの世界っぽくなってきた!

 

野生のシカ発見!屋久島の森はとにかくシカが多くて、この後もわんさか出てきます。リアルしし神様やぁ~

 

しばらく歩くと、最初の見応えのある屋久杉「くぐり杉」が登場。その名の通り、杉の下をくぐって進みます。木の幹も太くてすごいけど、地面に張り巡らされた根っこが立派で生命力あふれてた。

ここから先は、この手の杉はザラに出てくるので期待してよし!

 

スタートして1時間ほどで白谷小屋に到着。この避難小屋に泊まっていたと思われるハイカーがちょうど出発の準備してました。この山小屋、一人では泊まりたくない雰囲気だった。。。(ちょっと怖ぇ、、)

 

ここらで、宿のお母さんに頼んでおいたお弁当で朝食休憩!ハイカー向けの弁当が用意されてるのが有難かった。なんせ、ガスバーナーは飛行機に持ち込めないんでねw (そのことすっかり忘れてガスを持ってきてしまい、羽田空港に預けてきたのは今回唯一のミスだったかな、、、)

 

朝ごはんも食べ終えてハイク再開!白谷小屋からすぐのとこにある屋久杉が”七本杉”。

 

ただただデカい!七本杉の由来としては、幹の上を見ると七本に枝分かれしていたことからその名がついたそう。実際に見てみたけど、折れたのかなんなのか、七本はなかった気が、、、。訪れたら確認してみてください。

 

ここから先は朽ちた杉など、巨木がどんどん出てきます。周りも一層苔に覆われてきた。

 

ここら一帯が苔むす森、通称「もののけの森」。ジブリ作品「もののけ姫」のモデルになった森です。

 

まさにもののけの世界観!時折、木漏れ日が差して幻想的な雰囲気が漂ってた。写真じゃ全然伝わらないけど、屋久杉の根っこが生き物のように複雑に絡み合ってて、すごい生命力を感じさせた。静かだけど圧倒される、不思議な光景。

ここの感動は言葉では全然伝わらないので、ぜひ自分の目で見てほしいところ。ついでに、改めてもののけ姫を見てから来た方がなお良し!w

 

苔も間近で見るとかわいいなw 巷には苔コレクターなるものがいるって聞くけど、こういうのを見るとちょっとわかる気がする。

 

腕のように生えた幹、そして木の洞窟。一見すると地味かもしれませんが、実際に目の当たりにすると静けさの中に自然の圧倒する力ってのを感じます。

 

すでに倒木したり朽ちて空洞化した屋久杉も多数。その姿から、本来の大きさを想像してみると、、、そりゃ~もう信じられないくらいの大きさ。。自分が生まれる何千年も前から生き続けた屋久杉、スケール半端ないっす!

 

白谷小屋から80分ほどで辻峠に到着。ここから20分ほど登れば太鼓岩という展望スポットがあるので、そちらに行ってみることに。

 

太鼓岩へは登りと下りで順路が決められているので、それに従いましょう~!20分ばかり登ると到着します。

 

こちらが太鼓岩。絶好の展望スポットになっています。

 

太鼓岩からの展望~!目の前にあるのが、明日アタックする予定の宮之浦岳。屋久島の最高峰にして九州の最高峰でもあります。

 

若干靄がかかってるけど、雰囲気としては最高~!これは朝靄だったようで、この後からどんどん晴れ渡ってきました。

 

上を見上げれば、虹がっ!縄文杉まではまだまだ長い道のりだけど、なんか幸先良さそう!

ちなみに、天気は晴れてますが、この日は風が結構強かったです。太鼓岩に立つと突風が吹きつけてなかなかスリリングだったw

 

太鼓岩での展望を満喫して辻峠まで下山。…と、リアルこだま発見www もののけの森を演出するなら必須アイテムだったね。

 

太鼓岩を過ぎてまた少しばかり歩くと、トロッコ道に出ます。ここが荒川登山口ルートとの合流地点。ほとんどのハイカーは荒川登山口から縄文杉を目指すので、ここで一気に人が増えました。ツアー団体も多数。

 

ここから先はトロッコ道の平坦な道をしばらく歩いていきます。魔法のことば”トロッコ”、、、冒険心を掻き立てるね!w

 

橋を渡るトロッコ道。この頃になると日差しも降り注いで、暑くなってきました。スタート時は寒かったけど、ここらに来ればもう初夏の陽気やね。

 

途中にあるこの小屋はバイオトイレ。登山道中、一番綺麗なトイレだったので、ぜひ利用しておくべし。

 

誰かの遊び心かな、、顔をくりぬいた葉っぱがそこらに落ちてました。こういう遊び心は好きだよw

 

トロッコ道脇にも名所となる屋久杉が控えてます。こちらは三代杉。三代にわたって成長を遂げている過ぎです。詳しくはこちら↓

 

三代目でさえ、樹齢350年だとさ。初代はおよそ1200年って、、、すごいもんだ。

 

道脇には植物もチラホラ。これ、名前忘れたけど食虫植物だっけ??

 

それにしてもこのトロッコ道が結構長い。。。ちょいと飽きかけてきたころ、、

 

シカ再びw

この屋久島のシカ、驚いたのがかなり人間慣れしているとこ。これだけ近づいても見向きもしません。単に警戒心がないだけなのかわからんですが、丹沢のシカとはまるで違うのんびり屋でした。

 

トロッコ道、一番の見ものと言ったらこの仁王杉。これまで見た屋久杉とはその大きさが違います。

 

これぞ想像していた屋久杉!とにかくぶっとい幹!何と立派なことか。。この杉には近寄ることができました。

 

そうそう、屋久島は環境保護の観点から携帯トイレを推奨していて、こんな感じでブースが設置されてます。地図上にトイレマークがついていても、それは携帯トイレ専用かもしれないので、要注意です。

 

駐車場をスタートして5時間半、、、ようやくトロッコ道の終点大株歩道入口に到着。ここからは再び登り坂になります。

 

登山道わきには大きな屋久杉。ただ、この頃になると目が慣れてしまって、この手の大きさでは心があまり動かされない、、?w

 

次に目指すのはあの有名なウィルソン株ですが、その前にあったのがこの翁杉。すでに倒木してしまい、幹の下部分のみが残っている状態。倒木は年々発生しているそうなので、縄文杉やその他の巨大な屋久杉もいつ倒れてしまうかわからない。縄文杉とは言え寿命もあるだろうし、できる限り早めに見に行っておいた方がいいのかもね~。

 

登山道はこんな感じで木道が整備されてます。雨が降った後は滑りやすくて逆に危険かもしれないですが、この日も前日も快晴だったのでかなり歩きやすかったです。

 

そして、、、この先に待っていたのが、縄文杉に引けを取らないくらい有名なあの株。。。

 

そう、、!!

ウィルソン株!この株、内側から見上げたアングルはあまりにも有名ですね。

 

それがこちら。このハート形!一度は見たことがあるはず。屋久杉と合わせて、絶対に見ておきたいスポットです。

 

ウィルソン株内部はこんな感じ。祠があって、スポットライトのように光が差し込む、ちょっと幻想的な雰囲気。湧水も出てました。

ちなみに、綺麗なハート形のアングルが見れるのは一ヶ所しかないので、探してみてくださいな。

 

内部の幹はもはや彫刻とも言えるレベル!木に見えん・・・w

 

外のベンチでお昼休憩~。宿のお母さんが弁当屋に頼んでおいてくれた昼食弁当B。Aはおにぎりが3つ、Bはおにぎり2つにデザートねw

登山用弁当があるって本当に助かるな。

 

ゆっくり進んできたので、ここまで来るのに7時間近くもかかってしまいましたが、いよいよ縄文杉まで残り1時間。整備された木道が続きますが、アップダウンありなのでここら辺で疲れてくる頃かも。歩き慣れていない人には、きつい道のりかもしれませんな。

 

ゴール手前に2つばかり屋久杉があったので、ちょいとご紹介~

 

まず、こちらが大王杉。近寄れないですが、すごい大きくて圧倒されました!何気に一番お気に入りの屋久杉だったかも。

 

縄文杉手前にあるのが夫婦杉。周りの葉が邪魔で少しわかりづらいですが、幹がつながって手をつないだような形をした杉。この杉が見えたら、ゴールは目前!

 

この階段の先についに縄文杉がぁ~!いや、長かった。。。

そうそう、ここに来るまでにいくつか水場があったので、ぜひ飲んでみてください!冷えてうまいですぜ!

 

で、、本日の主役がご登場~~~

 

ドン!!こちらが、縄文杉。待ちに待った縄文杉。

樹齢3000年ともいわれる巨木。森の奥深くに静かにたたずむ姿は、まさに主って感じだな!

実際、ここまで歩いてくる間に屋久杉をたくさん見てきたので、目が慣れたこともあって衝撃度はそこまで高くはなかったけど、その太さは随一だった。この1本を見るために、長い道を歩いてくる価値があるかは人それぞれだけど、、、屋久島に来たんだったら、絶対に見なきゃね。

 

富士山がいつ噴火するかわからないように、縄文杉もいつ倒れて見れなくなってしまうかわからない。。。その証拠に、

 

今は一番近い展望デッキが倒木の危険で封鎖されてます。斜めに頑張って立ってるように見える縄文杉。これが倒木してしまったら、大事件だろうね。。。

 

スタートして約8時間、かなり時間かかっちゃいましたが、ようやくゴール!時間も押しているので、帰りはちょいと巻きで。。来た道をそのまま戻ります。

ちなみに、ここから宮之浦岳までは5.4kmほどなので、引き返さずともこの先の避難小屋で1泊すればもう少し楽に回れます。次回来ることがあれば、テント泊装備持って縦走しようかと思いました。

 

シカは相変わらずたくさんいたけど、帰りがけにはサルも登場。こいつもシカと同じく、人間にあまり関心なさそうでした。

 

このトロッコ道も良かったなぁ~、、冒険って感じだった。ちなみにこのトロッコ道には近道があるようなのですが、自分たちは見つけられなかった。。10分くらい短縮できるみたいです。

 

帰りは飛ばして、16時半ごろ白谷雲水峡に戻ってきました。朝は真っ暗でよく見れなかったので、帰りにゆっくり沢を見ながら帰る。

 

苔むした森から流れる清らかな沢。脇が歩道になっているので、沢沿いを散策するだけも楽しめます。

 

入口付近にある白たえの滝。細い岩の隙間を滑り台のように流れる滝でした。

 

17時過ぎ。久しぶりに歩行時間12時間を越えましたが、無事に日没前に戻って来れました。いや~長かった。。。標高差はそこまでないとはいえ、これは結構疲れるね。久しぶりに歩き応えのあるコースでした!

 

初日に続き、今日も素晴らしい天気。雨が降ってたら、このロングコースを最後まで歩けたかわからない。。(メンタル的に)

天気にも助けられ、無事に縄文杉に出会えました。コースタイムが長かったので、途中少し端折って駆け足でレポしましたが、本当に見どころ満載のコース!山登ってれば十分歩けるルートだと思うので、縄文杉を目指すならぜひこのルートも候補に入れてみてくださいな。

 

宿に帰ってお母さんの地元の手料理が生き返る!

 

この日もぐっすり寝て、いよいよ明日は屋久島の最高峰、宮之浦岳へ!!こちらも10時間越えのロングコースになるけど、どんな景色が見れるのか楽しみや~

 

縄文杉へ会いに行く旅、、、完。

 

3日目に続く、、、

 

 

 

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