笊ヶ岳(南アルプス) 日帰り登山 ~~急登からの南アルプスと富士山の大展望~~

笊ヶ岳(南アルプス) 日帰り登山 ~~急登からの南アルプスと富士山の大展望~~

5月最後の登山は、南アルプスの前衛「笊ヶ岳(ざるがたけ)」へ。標高は2629m。

南アルプス界隈の山の中では知名度、標高ともに決して高くはないけど、日本二百名山に選定されており、その中でも特に”日帰りが困難”と言われている山。

最短ルートの登山口でさえ標高が500m程度しかないので、単純高低差でも2000m以上を登らなければならない。登りだけでも標準タイムで10時間超え……。

しかも、山頂までほとんど展望がきかない上に、穏やかな稜線歩きが待っているわけでもない。ある意味、修行以外の何物でもない。

そんな山の1つの楽しみは、山頂からだけ見ることのできるパノラマ展望。南アルプスの前座として独立してそびえているので、山頂からの展望は一級品とのこと。

今回は山頂からの展望と夏前のトレーニング、その2つだけを求めて登ってきました。

 

南アルプスの展望台、笊ヶ岳―――

 


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梅雨前にやっておきたい、少しハードな山旅。

山仲間のイソから誘われて決行となったのが、今回の標高2629m笊ヶ岳(ざるがたけ)。日本二百名山の1つであり、山梨百名山にも選定されているお山。(山自体は静岡県と山梨県にまたがっています)

あまり知られていないけど、都道府県によっては登山ルートのグレーディングが行政から出されていて、山梨県や静岡県でも山のランク付けがされています。長野や新潟にもあるので、登ろうとしているルートがどの程度のレベルなのかを知るのに便利です。

で、山梨県が発行している山のグレーディングによると、今回の笊ヶ岳のランクは7D

 

日帰り登山の登竜門とされる甲斐駒ヶ岳(黒戸尾根)が6Dだから、ほぼそれと同じレベル。(黒戸尾根、まだ登ってないけど…)

技術難易度がDに設定されているけど、この山は技術的には何も必要なくって、実際はただの体力勝負。往復15時間の道のりを日帰りで登ってこれるか。

 

往復15時間なら、普通であれば山中1泊するところだけど、ここは行程が長い割には途中に避難小屋や正規のテント場がないので、登るなら基本的に日帰りしかない。他の記録を見ても、ほとんどの方が日帰りで登ってます。

 

正直なところ、GW後は緩い登山しかしてなかったので、この行程を登れるのか不安でしかなかったけど、大切なのは気の持ちよう。それが良く分かった登山でした。

 

~~ 2015年5月27日 笊ヶ岳 日帰り登山 ~~

久しぶりの平日登山。日帰りルートの選択肢としては基本的に1つで、老平からのピストン。他は破線ルートになっていたり、藪漕ぎ祭りだったり、さらに難易度が上がるのでそもそも記録自体が少ない。

スタートとなる老平駐車場はそんなに広くなくて、ギリギリ10台停められるか、ってほどのスペース。この日は5台停まってました。

 

2台がおそらく釣り客。1台が自分たちで、もう1台も同じく日帰りの方。もう1台はテント泊の方でした。

往復15時間かかるので、日帰りなら4時台のスタートは当たり前。軽く仮眠して4時きっかりに駐車場を出発しました。

 

薄明かりの中、しばらく林道。セメントで固められた若干不気味なトンネルが笊ヶ岳登山の入口。

2,3年前に落石が起きてこんな感じでセメントで固められたようです。この唐突感が異質だからか、笊ヶ岳のどの記録でも大抵このトンネルの写真を目にします。

 

どうか明るいうちに戻ってこれますように……

 

途中の廃屋。夜明け前の薄暗い中で見ると、若干不気味。

 

久しぶりのイソとの二人登山。とりあえず行ける所まで頑張ります!

いきなり急登だとしんどいけど、序盤は平坦な道なのでかなり助かる。左側は谷になっていて、川が流れています。

後でその川を渡ることになる。

 

つり橋。これも序盤のポイントとしては有名。

思っていたよりも高度感があったな。

 

この序盤の道を歩いているときはこれから始まる急登のことで頭が一杯だったけど、渓谷沿いを歩いているので紅葉時期はもしかしたら綺麗なのかもしれない。

川ははるか下であんまり見えないけど、片側に岩壁が迫っているあたりは(ほんの少しだけ)黒部峡谷の水平歩道を思わせた。

 

ガレ場のトラバース。こういうところは、大雨の後なんかは悲惨なことになっているから、状況次第では通過に難儀するかも。

 

普通、朝4時から登り始めれば、いい感じの場所でご来光を見れたりするもんだけど、この時点でまだ標高は700m程度。

これから始まる急登手前で、朝日が差し込んできました。

すでに半袖でちょうどいいくらいなので、これから地獄の暑さも襲ってくる……

 

1時間ちょっとで広河原に到着。この川を渡って対岸に行くと、いよいよ急登の始まり。

 

この渡渉はある意味で今回の核心部かもしれない。

水の量がなかなか豊富で、渡渉ポイントは自分なりに探す必要があります。この部分のためだけに長靴持って来たり、足にビニール巻いて渡ったり、素足で渡ったりする人もいるそうで。

ドボンしないように、要注意。

 

岩場に飛び乗って、ソーイッ!!って感じで何とか渡れた。もう少し水量が多かったらどうなっていたことやら…

若干ヒヤヒヤしたぜ。。。

 

広河原を過ぎたら、ここから登り坂。途中に水場がないので、広河原でしっかりと汲んでおいたほうがいいです。

まだ夏前の5月でも、結果的に2.5Lを消費した。

 

4時スタートでも標準タイムで登っていたら、帰りが19時すぎになってしまうので、この登りでいかに巻けるか。

先が長いのでペースを一気に上げるわけにもいかないけど、落とすこともできない。

 

広河原から40分ほどで1つ目のポイント、山の神に到着。一気にたどり着いたように書いているけど、この間が本当にしんどくて写真なんて撮ってる余裕がなかった。やっぱり自分はスロースターターだなって思った。。。序盤の弱さがどうにも克服できない。

ただ、70分かかるところを40分なので、まぁいいペース。

 

山の神以降も同じような展望のきかない登り坂。標高はまだ1000mを少し超えたところなので、まだまだ先は長い。

 

一番つらかったのは最初の40分くらいで、この後は登りにも慣れてきて、花を見る余裕も出てくる。

ヤマツツジが綺麗に咲いていました。

 

この後も頑張って登ってます。ただ、撮った写真があまりに変わり映えしないので、途中は省略。

 

2つ目のポイント、ワイヤー散乱地点。こんなところが地図上でも正規のチェックポイントになっているのが、ある意味でマイナーな笊ヶ岳らしい。すっかり錆びたウインチが放置されていました。

山の神からここまでも45分ほど。標準タイムだと90分になってるけど、流石にこれは多めに見積もりすぎな気がする。登りのタイムは甘目という印象でした。

※ただし、下りはシビアなタイム設定(後述)

 

この辺りから、たまに展望が開けた場所に出る。…それでも、ほんの少ししか見えない。特に名峰が見えるわけでもない。

でも、これまで樹林帯続きだったから、たったこれだけでも気分は晴れる。天気も予想通り快晴。

 

どんどん登るぜ~!

この時点でコースタイムも結構巻いて貯金ができているので、気分的も余裕が出てくる。傾斜は相変わらずの急登だけど、ここら辺まで来ると、急登にも慣れてきてそんなに疲れない。暑くて水の消費量が半端なかったけど…

 

自然に目をやる余裕も出てくる。南アルプスは北アルプスに比べると雪が少ない分、森林限界が高くて2700mくらいまで行かないと展望が開けない。だから北アルプスに比べると敬遠する人も多いんだろうけど、その分緑が綺麗で水もうまい印象がある。

 

テンナンショウだっけ…?。食虫植物に似たようなのがいた気がする。

 

小さく垂れ下がって咲く、この赤い花が綺麗でした。例によって名前がわかりません…。

 

道は相変わらずの樹林帯。楽な道と思われたくないから、本当なら写真すっ飛ばしたくはないんだけど、やっぱり変わり映えしないから省略。必死になって登ってる姿を想像して、この先もお読みくださいm(__)m

ちなみに、老平駐車場は先頭でスタートしたけど、この辺りで日帰りのソロの方にあっさり抜かれました。この人がまた健脚で、14時前には下山してたらしい…。(すげっ!)

 

7時半に桧横手山に到着。ここまで3時間半なら上々のペース。

 

一応山頂だけど、どこがピークがわからないほどの平坦な場所。標識がなければ普通に通過しているところでした。

 

意外に笊ヶ岳は花が豊富で、足元にイワカガミもたくさん咲いてました。人があまり入らないからか、登山道のど真ん中に咲いていたりもして、手つかずの自然が残っている感じがした。

 

まだまだ急登は終わらない。ただ標高はようやく2000mを越えたので、このペースならあと1時間も登れば展望が良くなるはず!

 

こういう倒木が、越えるのに地味に疲れていやらしい。。

荷物が軽いのだけが本当に助かる。日帰り困難な山とは言え、ここをテント装備で登ろうとはまず思わない。笊ヶ岳は短期決戦で登るに限る。

 

途中、たくさん咲いていたこのお花。調べたらコミヤマカタバミってのに似てたけど合ってるかな…?

 

ここら辺まで来ると、ある程度の急坂は当たり前になってくるので、もう何とも思わない。黙々と登る。

 

展望がきかない分、花や苔や新緑をいつも以上に楽しめました。

ストイックに登りつつも、こういうささいな自然も楽しんでいかないと笊ヶ岳は登れない。体力あっても精神的に嫌になると思う。

 

そしてスタートして5時間になろうかってところで、ようやく展望が開けてくれた。

 

南アルプスの名峰が目の前に現れ始める。

これまでの苦労が報われる瞬間!!

 

まず見えてきたのが上河内岳。この後、聖岳や赤石岳なども見えてくるけど、次に一番登りたいと思ったのがこの上河内岳。稜線フリーク御用達の道が待っているとかいないとか、、、

 

道も西側の斜面がガレ場となって、開放感が出てくる。西側に南アルプスが並んでいるので、どうぞ見てくださいと言わんばかりのガレ場の稜線。

 

↑この子(自分)もよう頑張っております。

 

それにしても、雲1つないド快晴!快晴とわかっていたからあえてこの山にしたわけだけど、やっぱり展望開けるまでは天気が持ってくれるかいつも心配。無事に急登を登れたってのもあって、2重の意味でホッとした瞬間。(まだ登りは終わってないけど…)

 

南アルプスの名峰がドカンドカンと立ちはだかっておりました。

左が上河内岳、中央が聖岳、右が昨年秋に登った赤石岳。3000m級なだけあって、聖岳の大きさには迫力を感じずにはいられなかった。南アルプスの山は、1つ1つがとにかくでかい。

 

これが見たくて登ってきた笊ヶ岳。これだけ急登を登ってガスられたら洒落にもならないから、無事に見れて一安心。

展望がない笊ヶ岳なんてそれこそ修行になっちゃうから、快晴予報が出ているときに狙うべき。

「曇り時々晴れか…。もしかしたら晴れっかも!」は、リスクありすぎ。ここでガスられたら本当に泣くし、もう一度登りに来ようともたぶん思えない。

 

9時15分。布引山に到着。テント1張りくらいは張れそうなスペースがありました。

手前の小ピークっていうところはどこかわからずいつの間にか通り過ぎてた。

 

登りはじめて5時間経過。標準でここまで7時間40分だから、まずまずのペース。時間的にも体力的にも問題なさそう。

 

笊ヶ岳はここから1時間半ほど先へ行ったところ。すでに標高は2500mはあるけど、この後に高低差200mの登り返しが待っているので、もう少し頑張る必要あり。

少し気になってた雪も、山頂付近でこの程度。登山道わきに残っているくらいで、雪の上を歩くことはほとんどなかったです。

 

時期がもう少し遅ければ、ここら辺は石楠花天国になるかもしれない。

笊ヶ岳に登るのであれば5月、6月当たりがおすすめか。真夏は絶対にオススメできない。感覚的には雲取山に登っているのと大して変わらないから。

 

途中、東側の開けたところから、待望の富士山!

富士山と南アルプスのちょうど間に立つ笊ヶ岳なので、富士山と南アルプスが東西反対側に見えるのがかなり新鮮。普通、南アルプスと富士山はセットで見えるイメージ。

ここくらいでしか見れない位置関係じゃないだろうか。

 

一応、ここも稜線ではあるんだけど、全く展望がきかない。標高2500mは超えているので、北アルプスならハイマツ帯。ライチョウが出てきてもおかしくはないはずの高さなんだけど、流石は南アルプスさんだな!そう簡単には展望を許してはくれない。

 

登り返し手前で、ついに見えた笊ヶ岳。左が笊ヶ岳、右が小笊。山頂まで樹が立っているように見えるけど、笊ヶ岳山頂はギリギリ森林限界を超えていて、ハイマツ帯になっています。

 

ここに来てからのいったん登り返し。ここだけ残雪が残っていて、やや慎重におりたところ。

 

鞍部まで下りる。ここら辺もテントが張れそうなスペースがありました。展望がきかないから、快適なテント場とは言えないけども。

この辺りで途中で抜かしていったソロの方とすれ違いました。もう山頂まで行って引き返して来たらしい。

上には上がいるなぁ~、、、早すぎだわ(笑)

 

この辺りにたくさん咲いていたのが、バイカオウレン(?)

花びらが5枚のはずだけど、これは4枚だね。

 

ここから登り返し。せっかく稼いで標高を無駄にする登り返しは登山中は厄介ものでしかないけど、正直ここら辺まで来ると200mくらいでは動じなくなってくる。

やっぱり一番疲れたのは広河原から山の神までの序盤の急登。

 

こういう身を低くして進まなきゃいけない倒木だけは勘弁。。。いちいち疲れるんだよな、こういうの。

 

そして、ようやく背の高い樹が消えてハイマツが見られるようになったところが待望のゴール!

 

10時20分、笊ヶ岳山頂に無事に到着!登りは計6時間20分でした。登ってみたら意外とあっさり。時間の割にはそこまでヘトヘトになることもなく登ってこれた。

山頂に着いてまず思ったのが、静岡県側の標識が立派だなという、割とどうでもいいこと。赤石岳に登った時も思ったけど、山頂にある標識が静岡県と山梨県でかなり差があるのがどうしても気になるんだよな……(山梨もっと頑張れよ…。負けてんぞ)

 

そして、こちらが山頂からの展望。さっきも見たけど、上河内岳、聖岳、赤石岳が目の前に見えてます。

 

さらに北の方まで見える。左手前が悪沢岳、中央奥が塩見岳、さらに右奥が間ノ岳と北岳。

こうしてみると、塩見岳だけが孤立して立っているように見える。南アルプスの縦走は何度か考えたことがあるけど、やっぱり遠いなあ~。。。距離がすごいあるし、登り返しが半端無さそう。

実はいまだにテントを背負って登ったことがない南アルプス。縦走する日は来るんだろうか。

 

下を見ると山の中に赤石ダムが見えた。見えた人工物と言えばこれくらい。

街も見えない、相当山深い場所にいるというのがわかる。

 

そして、笊ヶ岳の有名な展望と言えばこちら。

 

小笊越しの富士山。笊ヶ岳と言えばこのアングルからの富士の展望。

やや標高が低い小笊は、山頂でも森林限界を迎えていない。本当にギリギリのライン。笊ヶ岳に展望がなかったら、おそらく登ることはなかった。

 

時間に余裕もあるので、誰もいない山頂で休憩。気圧でパンパン現象が起きているけど、これだけ頑張って登ってもまだ標高2600m程度か~、、、という気がしなくもない。

 

南アルプス南部のパノラマ。北部の北岳、甲斐駒ヶ岳、仙丈ヶ岳に比べると格段にアクセス難だし、どの山も登るのにかなり苦労するからそこまで人気がある山域ではない。

けど、こうして凛々しく目の前に立たれると、やっぱり登りたくなる。まだ赤石岳、荒川三山しか登ってないしね。

 

聖岳もその1つ。南アルプス最南端の3000m峰、名前がカッコよすぎです。

 

もう二度と来るかわからない、笊ヶ岳。気が済むまで写真を撮っておく。

 

 

 

 

日帰りが過酷と聞いて、若干気負いしすぎて登りに来た笊ヶ岳。相当な辛さを覚悟でやってきたのもあるから、結果的には「あぁ、こんなもんか」くらいの余裕を持つことができた。

登りで6時間超えは確かにきつかったけど、登りに入ってしまえば何とかなるもん。急登もいつの間にか慣れてた。GWの槍ヶ岳のようにバテバテにならずに済んで良かったです。

心配するくらいの心構えでちょうどいいのかもしれない。

 

お目当てだった展望も無事に見れて、大満足で下山!南アルプスの展望台というのは納得でした。

 

布引山までの登り返しさえ終われば、後はひたすら下りなので、そこまで頑張る。

 

登りが終わって気が緩んだんだろうね。苔や花に目をやる余裕を見せていたら、残雪につまづいて、怪我した。サポートタイツにも穴が開いてしまったぜ……(T T)

トホホだよ、トホホ…

 

布引山も過ぎて、ガレ場の稜線。ピーク以外ではここしか展望の開ける場所がないので、そこまで面白さがある登山ルートとは言えない。

 

それでもここはやっぱり南アルプスの絶好の展望台。北岳から光岳までほぼすべての山を望めるので、1回は登っておいてもいいと思います。ここまで南アルプスの全貌が見える山も、早々ないしね。

それと一応二百名山なんで、今やっている二百名山一筆書きのグレートトラバース2でも取り上げられるだろうから、それで少しは知名度も上がりそう。

 

しばらくさようなら、南アルプス!

秋にでもまた登りに来れたら来ようと思います。

 

樹林帯に戻ったら後はひたすら下山するだけ。登りでゆっくり見れなかった花に目を向けつつ、淡々と下って行く。

登りの時に載せた花の写真も、実は下りで撮ったものだったりします(^^;

 

ギンリョウソウも発見。何度見ても、この透明感が少し不気味。

 

ツツジも明け方よりは生き生きとしている。

 

ワイヤー散乱地点まで戻ってきた。

陽が暮れる心配はもうなさそうだけど、割とスムーズに下りているはずなのにコースタイムが全然縮まらない。そもそもここら辺の標準タイムは登り90分の所を下りは45分とか。いくら急登でも、この下山タイムはきついぜ。。。

登りが甘い分、下りがかなりシビアに設定されているので、時間配分は十分ご注意くだされ。やや駆け足でとんとんくらい。

 

後半はほぼ駆け下りた。おかげで汗だくになって、広河原がオアシスに見えたよ…。

 

冷たい水が最高に気持ちよかった。リアル南アルプスの天然水、綺麗で美味いよ!

コバルトブルーの清流と新緑が癒し空間で、広河原からしばらく動けなかった。

 

登りは気が張っていた道も、帰りには余裕も出て新緑と渓谷が綺麗な道に見えました。

 

ムラサキツツジも咲いていました。

 

11時間前に渡ったつり橋も無事に通過。帰りは広河原から駐車場までの道が意外と長く感じた。

やっぱり気の持ちようだね。気が緩むと、少しの距離が退屈に感じてしまう。

 

登山入口のセメントトンネルも明るいうちにくぐれました。

 

行きは暗くてスルーしたけど、歩き始めはこんな感じの民家の脇を入っていきます。

 

16時30分、駐車場に帰還!休憩込みで計12時間30分の行程でした。

他の記録を見ても、だいたい16時台に下山してたから、まぁどうにか遅れは取らずに下りれたかなと。これもまた1つ自信につながった山行となりました。

 

下山後の温泉は、ヴィラ雨畑という温泉施設がすぐ近くにあったのでここにしました。

マイナーな笊ヶ岳の割には、そこの登山客を狙ったように建てられた温泉。露天風呂はないけど、改装したてという感じでかなり綺麗な温泉施設でしたよ。

 

登山後の帰りがけに見る夕日はいつもきれいに見える。

日帰り困難な笊ヶ岳登山も、こうして無事に終了。

 

結局、これが5月最後の登山になったけど、5月を振り返って見るとGWの槍ヶ岳北穂高岳でスタートして、白砂山の稜線高原山のツツジを挟んで、今回の笊ヶ岳。最初と最後がハードな山旅となったけど、どれも充実したものでした。それぞれに求めるものが違ったから、同じ登山でも別の楽しさ、面白さがあって非常に満足できた1ヶ月。

笊ヶ岳に関していえば、GWの長時間歩きがあったからこそ、行こうと思える気になれた。

 

でなければ、普段からこのレベルの登山ばっかりしているイソについて行こうとは思わなかったしな。おそらく一人で登っていたらもっと早く歩けたんだろうけど、こちらのペースに合わせてくれて感謝。(イソ、ありがとう!)

 

夏前のトレーニングという名目もあったけど、それ以降、また緩い登山や呑んだくれの日々が続いているので、体力づくりという点ではほぼ無意味なものになりかけているな。。

でも、まだまだその気になれば、こういう登山も行けるんだというのがわかった。体力に一番自信があったのは2012年のときで、そこから膝の怪我とかもあって下降しているけど、最近は調子取り戻している感じもする。そういう時にこそ、この手の登山は済ませておきたい。観光気分で登れる山も華やかでいいけど、それはいつでもできるしね。

こういう山こそ、この先登りに来る可能性なんてないから、今回登っておいて本当に良かったと思います。

 

日帰り困難な笊ヶ岳。ストイック系登山になるのは間違いないけど、そういうのがお好きな方、もしくは南アルプスが大好きな方にオススメしておきます。

 

あと、ちょうどこの記事を書いているときに、下山中に穴をあけたスポーツタイツも修理から戻ってきました。

 

CW-Xの機能タイツ。高いから買い替えはしたくなかったけど、送ったら無償で直してくれた(送料だけ自己負担)。修理に3週間ほどかかるけど、これで夏前に準備が整ったわい!

 

そんなわけで、梅雨が入った6月は山登りほどほどにして、夏に向けて色々プラン練っていこうと思います。

 

日帰り難関の南アルプス笊ヶ岳(完)

 

 

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【日程】

2015年5月27日

【コースタイム】

老平駐車場(4:00) — 広河原(5:15) — 山の神(5:55) — ワイヤー散乱地点(6:40) — 桧横手山(7:35)— 布引山(9:15)— 笊ヶ岳(10:20~11:10) — 布引山(12:15) — 広河原(15:00) — 老平駐車場(16:30)

 

 

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