南アルプス最北端の入笠山へ雪山登山に行ってきました。
雲が多い一日でしたが、山頂付近は美しい霧氷が広がる白銀世界!合間から見る富士山や雲海も素晴らしい景色でした。
電車で行く場合は富士見駅発の富士見パノラマリゾートの無料送迎バスが使えます。またスキー場のゴンドラも使えるので山頂までの距離が短く、雪山初心者にもおすすめの山です。
元旦の東京低山トレッキングから3日後の1月4日。
普段着&スニーカースタイルで歩いたあのトレイルを登山と呼ぶには忍びないので、これが2024年の初登りということにします。
場所は南アルプス最北端の入笠山(にゅうかさやま)。標高は1955m。
穏やかな山容で歩きやすく、しかもスキー場のゴンドラを利用できるので、雪山入門の山としても有名です。
入笠山も久しく登っていなかったので、電車・バスの公共交通利用で行ってみました。
2024年1月4日 入笠山 お手軽雪山登山
地理上、入笠山は南アルプス最北端という立ち位置らしいですが、自分の中では何となく八ヶ岳エリアに属する山というイメージです。
入笠山に行こうと決めてまず手に取った山と高原地図も八ヶ岳でした。入笠山を探しても載っていなくて、「あっ、南アルプスだったか」と。
そんな狭間にいる山が入笠山。
電車で行く場合、最寄となるのが富士見駅。初めて降りた駅になります。
バスに間に合わせる場合、始発の特急あずさに乗って小淵沢駅で鈍行に乗り換えるとちょうど接続してくれます。
こちらが富士見パノラマリゾートの無料送迎バス。行きは9:15、10:00の2本あります。座席が半分埋まるくらいの乗客数でした。
駅からスキー場まではかなり近くて、バスの乗車時間は10分ほど。徒歩でも45分程度で、歩けない距離でもないです。
あっという間にスキー場に到着。
スタートがスキー場だと、トイレや更衣室が完備されているので登山準備もしやすくて非常に助かります。
売店にはモンベル用品も売られていたので、多少の忘れ物もカバーできちゃいます。
ここからゴンドラに乗って一気にゲレンデトップへ。山頂のかなり近くまで行けてしまいます。
登山行程を大幅に短縮できる点も、雪山入門の山と言われる由縁なんでしょうね。
ゴンドラに乗ってゲレンデトップまでやってきました。
アイスキャンディーらしきものが制作中のようでしたが、これは何だったんでしょうか?
ゴンドラ乗り場脇のこちらが登山口になります。入り口にはモフモフの秋田犬が入山準備中。
雪がしっかり積もっていたので、最初からチェーンスパイク履いて歩きました。
スキー場を少し離れると、そこは静かな雪の森。
午前中は天気がイマイチでしたが、モノクロの世界観が趣あってよかったです。
道中、何度か林道と交錯します。
2024年は暖冬と言われており、現時点では全国的に降雪量が極端に少なく、スキー場も全面滑走できているところがあまりありません。
入笠山も例年に比べると雪が少ないようですが、林道の積もり具合を見ると想像していたよりは雪がありました。
鹿よけのゲートが湿原への入口。
山頂に行く前の見どころポイントの1つです。
森を抜けるとそこは一面の雪原風景
ここが入笠湿原です。木道がわずかに出ている程度で、湿原全体は雪に埋まっていました。
湿原脇には山小屋と公衆トイレがあります。
山頂までの距離が短く、かつ間にはトイレなどが整備されているところも、雪山初心者にお勧めできる理由。
スキーやスノーシュー、アイゼン、ツボ足、登るスタイルは様々でした。
ゴンドラ乗り場からここまではほぼ平坦な道が続いています。
ガッツリ積もればスノーシューハイキングにも適している入笠山。
最初から最後までずっと雪道でしたが、スノーシューをするならもう少し雪が欲しい積雪量でした。
天然のゲレンデに到着。
入笠山に前回登ったのはもう12年も前のことですが、ここはよく覚えています。
周囲を霧氷のクリスマスツリーが取り囲む癒しスポットでした。
その天然のゲレンデ脇にあるのが人気の山小屋「ヒュッテ入笠」です。旧名のマナスル山荘のほうが有名かもしれません。
この山荘が人気の理由の一つはやっぱり食事。山小屋とは思えないほどの凝ったメニューを取り揃えてくれています。
名物はビーフシチューなのですが、残念ながらそれは間もなく販売終了らしいです。
この日は昼頃から天気が回復する予報だったのですが、雲がなかなか取れそうになかったので、迂回コースから遠巻きで山頂を目指すことにしました。
ゲレンデコースはかなりモフモフの積雪量で、ここならスノーシューで歩いても面白かったかもしれません。
ガスは嫌いですが、モノクロの世界観はどこか味わい深くてこれはこれでちょっぴり幻想的。
風もなくて本当に静かでした。
振り返って見ると、あちらにも天然のゲレンデがありました。
決して今歩いているところはスキー場ではないのですが、傍から見るとスキー場にしか見えない。
迂回路から山頂へ。
こちらはあまり歩かれていないようですが、人気の雪山とあってトレースはバッチリついてました。
山頂直下がやや急斜面。息が上がるポイントです。
進むにつれて天気も回復傾向で、青空の下で輝く霧氷が綺麗でした。
山頂に近づくにつれて、真っ白なクリスマスツリーが増えていく。
雪が少ない冬ということで、こういう景色が見れるだけでもありがたいです。
こうしてゴンドラ乗り場から1時間半ほどで入笠山に到着。標高1955m、日本三百名山にも選定されています。
最初に山頂に着いた時点ではまだ雲が多くて、展望ゼロ……。
ただ日差しも結構差していて、天気回復の兆候はかなりありました。
なので、山頂でしばらく様子見してみることに。
腰を下ろそうとふと横を見たら、純粋無垢な瞳のワンコがいました。
君は登山口にいた子じゃないかっ!
しっかりとした足取りでワンコも無事に登頂を果たしていました。
肉球は寒くないんですか?入笠山はワンコを連れての登山客が非常に多くて、他にも4,5匹ほど登山犬に出くわしました。
しばらく休憩していると徐々に青空が見えてきました。
煌びやかに輝く霧氷がまた絶景。
ムヒョー!
八ヶ岳方面は分厚い雲に覆われていました。
八ヶ岳に雲がかかっているわけではなく、その間にちょうど雲が浮遊していて展望を完全にシャットアウト。
憎たらしい雲でしたよ。
ガスったり晴れたりの繰り返し。
忙しい空模様でした。
改めて晴れ渡った山頂の標識。
展望こそ遮られているものの、周囲を取り巻く霧氷の樹々が本当に綺麗で、雪景色としての満足度は非常に高かったです。
もっと降雪量が増えれば樹氷にまで成長しそう。
山頂に停滞しているのもつまらなかったので、いったん下山して首切清水、大阿原湿原方面を散策。
時折光が差し込む森のトレッキングも心地よかったです。
再び登頂するとだいぶ雲も減ってくれて展望が見えてきました。
遥か奥に見えているのは富士山。
霧氷越しの富士山。
これが新年1発目の初富士となりました。
相変わらず山頂を取り巻く霧氷風景が素晴らしい。
幸い風もなかったので、山頂で停滞していてもそこまで寒くはなかったです。
時折南アルプスの山並みも見れたりして、ずいぶん山頂で粘りました。
青空の下に輝く霧氷
結局、14時半頃まで山頂に居座って周囲の展望を眺めておりました。
八ヶ岳方面は分厚い雲に阻まれて結局見れず。。。諦めましたが、後ほどあっさり見れちゃいました。
登山客もすっかりいなくなった頃合いに下山開始。
ゴンドラ乗り場までは1時間程度で着きます。
15時過ぎにゴンドラ乗り場まで戻って登山終了。
帰りも文明の利器を駆使して麓まで一気に下りちゃいます。
ゴンドラで下山中、標高を下げていくと正面に八ヶ岳が見えてきました。
やっぱり合間の雲が邪魔だっただけで、八ヶ岳方面は晴れていましたね。
前日の降雪もあってか、真っ白に輝く八ヶ岳が美しかったです。
山頂で粘りすぎたので帰りのバスの時間まで中途半端になってしまい、結局歩いて富士見駅まで戻りました。
富士見パノラマリゾートから徒歩15分くらいのところに「ゆーとろん水神の湯」があるので、下山後の日帰り温泉はここが良いと思います。
展望こそやや残念ではありましたが、新年最初の雪山登山で初富士と霧氷の雪景色を見れて満足の1日でした。
入笠山はやっぱり雪山入門の山ですね。行程が短く危険個所もないので、非常に歩きやすかったです。新調した雪山道具を試す場としてもいいかと思います。自分も新しいギアを試したくてここに来たので。
霧氷彩る入笠山の雪山登山でした。
【日程】
2024年1月4日
【コースタイム】
10:50 富士見パノラマリゾートゴンドラ山頂駅
11:00 入笠湿原
11:20 ヒュッテ入笠(旧マナスル山荘)
12:15 入笠山
13:20 首切清水
14:00 入笠山
15:30 富士見パノラマリゾートゴンドラ山頂駅
コメント
同じ日に入笠山に行っていました。
山頂で一緒か数分の差ですれちがっていたと思います。
分厚い雲で景色が残念でしたよね。
ワンコ君にも会いました。もぐもぐタイムしていたら、そぉーっと寄ってきて見上げる顔がとってもかわいかったです。
louiseさん、こんばんは。
コメントありがとうございます。
同じ日に登られていましたか!頭上は青空なのに周りの雲が取れそうで取れない、もどかしい天気でしたね。展望はやや残念でしたが、久しぶりに雪景色が見れたので良い山歩きができました。
モフモフのワンコも可愛かったです。