山梨の秀麗富嶽十二景、扇山~百蔵山へ秋の紅葉登山に行ってきました。
ルートは鳥沢駅から猿倉駅へ、電車のみのアクセスで駅から登れて山頂からは素晴らしい富士山の眺めが待っています。
下山後に立ち寄った猿橋もちょうど紅葉が見ごろを迎えて、エメラルドグリーンの渓谷と合わせて素晴らしい景色が広がっていました。
2024年11月30日【秀麗富嶽十二景】扇山~百蔵山~猿橋 紅葉登山
お久しぶりです、秀麗富嶽十二景。
私がこよなく愛する身近な山域。都心からも近く、山梨県というだけあって富士山の展望が抜群の人気エリアでございます。
今回登るのは秀麗富嶽十二景の中でも特に人気の扇山~百蔵山コンビ。私自身、過去に何度も登りに行ってますが、意外と紅葉シーズンは登りに行ったことがなく、「秋の扇山、百蔵山を知らなかったとは不覚」ということで行ってきました。
下山後に立ち寄った猿橋と合わせて、ここの紅葉、凄まじかったです。
スタートは鳥沢駅。扇山へ登る場合、四方津駅や梁川駅からもアクセスは可能ですが、登山口から最も近い駅がこの鳥沢駅になります。
この駅に下りるのは今年2回目。今年2月に登った同じく秀麗富嶽十二景の高畑山~倉岳山で霧氷の絶景を見れたのは今なお鮮明に残る記憶。
扇山までは駅前の甲州街道を渡ってこの標識に沿って進んでいけばOK。
梨の木平登山口まで1時間。しばし舗装路が続きます。
ところで、この「梨の木平」。どうしてもぱっと見で「小梨平」と言い間違えてしまうのは上高地が恋しいからでしょうか……
扇山は駅からすでに見えていて、正面奥の山がそれ。
麓まで色づいているあたり、しっかり紅葉してますね。
登山口に行くまでにいくつか分岐路はありますが、親切なまでに標識が書かれているのでそれに従って行けば迷うことはありません。秀麗富嶽十二景と言えば、この白と赤矢印の標識よ。
舗装路は単調でつまらないですが、11月下旬ともなると紅葉が麓まで下りてきて、登山道に入る前からなかなかの紅葉を見ることができます。
フカフカの落ち葉風景に晩秋を感じる。
林道を歩いた先にあったのが大月カントリークラブ。
ここの周辺の紅葉が特に素晴らしかったです。
その大月カントリークラブの正面にあるのが扇山・梨の木平登山口。
バス停もありますが駅から徒歩1時間程度なので、まぁ歩けない距離ではないです。
ちなみに帰ってから調べましたが、このバスは期間限定の鳥沢駅前朝9時発1本のみで、自分が駅をスタートしたのが8時50分。少し待てばバスに乗れたというオチでした。
まぁ良い。秀麗富嶽十二景の山々はバスを使わず電車のみのアクセスで登れるというのが最大の魅力だと思っているので。
ようやく登山道へ足を踏み入れる。
序盤こそ比較的緩やかですが、中盤以降はなかなかの急登が続きます。
山の中に入ると紅葉はあまり見れず、黄色いもみじがチラホラと。
黄金色に輝く光景、これはこれで綺麗です。
15分ほど登れば急登ゾーン開始となります。
薄暗くて写真だとよく分からないですが、山の斜面をひたすら九十九折に登っていく感じ。
天気の良い週末だけに登っている人も多かったです。
途中、水場がありました。
地図上にも水マークが記されていたので、おそらく飲めるんだと思います。
ちなみに自分のこの時期の低山ハイクは、水は1.5L持っています。いつも余らすのでもう少し少なくても良いのでしょうが、いまだに適量が掴めておりませぬ。。
急登を登ってつつじ群生地ルートとの分岐に到着。
扇山と言えば5月のツツジが有名なので、良ければこの時期にも登ってみてください。
分岐を過ぎても登りは続きますが、徐々に登山道が明るくなって紅葉も色づいてきました。
山の上は終わりかけかと思ってましたが、意外とまだまだ見頃でした。
稜線に到着してまずは扇山方面へ。
この緩やかな道を5分ほど行けば山頂に到着します。
こうして10時40分に扇山に到着。秀麗富嶽十二景のNo6、人生4回目の登頂です。
秀麗富嶽十二景の中でも都心寄りのアクセスの良さ、山頂からの展望も合わさって人気の山となっています。
こんな感じで正面にはドン!と富士山の展望。
2024年は降雪の遅さが心配されてましたが、11月下旬の寒波によって富士山もすっかり雪化粧してました。
やっぱり、頭を真っ白くしてこその富士山よ。
扇山山頂は広くて丸太のベンチも用意されているので非常に快適に過ごせます。
ここでしばし休憩しましたが、続々と登山者が登ってきてました。
ちなみに足元に見える白いものは霜です。明日から12月というのもあって、霜が降りる季節になりましたね。
ガッツリ雪山登山が楽しみたければ1月、2月の降雪直後を狙ってください。
こちらは2年前の写真ですが、扇山でもこれくらい積もると、ルートによってはラッセル増し増し、霧氷ワンダフルの登山が楽しめるのでおすすめです。
お次は百蔵山へ。
来た道を戻って分岐を直進、百蔵山方面へと進みます。
ここら辺の稜線区間は非常に快適に歩けるのですが、この先が結構厄介。
百蔵山までは一度ガッツリ下ります。
ここがかなりの急斜面で、しかも晩秋のこの時期は落ち葉のオプション付きなので非常に滑りやすいです。
こういうところを力んで踏ん張ると、翌日以降ひどい筋肉痛になるのはわかってはいるのですが、安全第一で下りましょう。
ある程度下ると多少のアップダウンがありながらも比較的快適に歩ける縦走路になります。
ここら辺も紅葉が綺麗でした。
足元にひときわ輝く黄金色の落ち葉があるな、と思ってよく見たら苦手の毛虫でした。。。(ひぇ~!)
この子が成長すると何になるのか全く分かりませんが、登山道のど真ん中にいたので踏まれないことを祈るばかりです。
百蔵山山頂が近づいてくると登り返し。
写真だとわかりづらいですが、ここが今日のルートでは一番と言ってよい急登ポイントです。
そこまで距離は長くないですが、北斜面で日も当たらず精神的に応えるので頑張って登りましょう。
こうして12時20分ごろに百蔵山に到着。秀麗富嶽十二景のNo7です。
こちらも扇山と同じく山頂は広々としています。
こちらも山頂からは見事な富士山を一望!
扇山の標高が1138m、百蔵山の標高が1003m。標高こそ扇山に劣りますが富士山の眺望に限って言えば、こちらの方がすそ野まで見えて位置的には恵まれています。
時間がちょうどお昼というのもあって、百蔵山の山頂は大変賑わってたくさんの人が休憩してました。
30人以上はいたかもしれません。
それでも、その人数を余裕で受け入れてくれるのが百蔵山の素晴らしきキャパシティーでございます。
百蔵山からは来た道は戻らずに稜線を先に進んで下山するルートで。
中盤あたりになると再び紅葉も色づいてきました。
途中に一ヶ所展望台があって、そこから富士山を眺められるのですが、それ以上に凄いと思ったのがこの山肌の景色。
一面色づいていて、これぞ秋の百蔵山という景色を見せてくれました。
さらに驚いたのが登山口までもう間もなくという地点。
真っ赤なもみじが見えてきたなと思ったら、周囲は紅葉の絶景でした。
あたり一面を彩る真っ赤な紅葉!
11月下旬ともなると、紅葉もだいぶ降りてきて登山口付近がピークを迎えていました。
この色付きは想像以上。
大変なことになっておりました。
あたり一面、赤、黄、緑をカラフルに彩る紅葉風景。
扇山~百蔵山エリアにもこれほど素晴らしい紅葉があったんですね。秋のシーズンは初めて来たので、秀麗富嶽十二景の新たな魅力を発見できました。
地図には「山の神」とだけ書かれた神社のような場所に下りてきました。
ここまで来ればあとはひたすら舗装路になります。
凛々しい狛犬が出迎えてくれましたが、その先には一転して可愛いあの有名キャラクターが待っております。
こちらのトトロ。12月目前ということでクリスマスバージョンでした。
このトトロは百蔵山の1つの名物になっていて、SNSなんかでもよく紹介される映えスポットです。
アニメを再現してしっかりとバス停も用意。
時刻表をよく見てみると、16時65分とか20時70分とか、全部デタラメになっている点も遊び心があって面白いです。
ネコバスは探した限りでは見つかりませんでした。
舗装路を下って百蔵山の登山口分岐に到着。
こんな感じで百蔵山は左右どちらからもアプローチできて周回コースを組めるようになっています。
自分は左側から下山してきました。トトロがいるのも左側のコースなのでトトロに会いたければ左に行きましょう。
あとはひたすら道路沿いを歩いて駅方面へ。
このまま猿橋駅を目指しても良いですが、時間もあったので久しぶりに観光名所の「名勝猿橋」へ立ち寄ることにしました。
久しぶりにやってきました、日本三奇橋の1つ「猿橋」。
岩国(山口県)の錦帯橋、 黒部(富山県)の愛本橋、そして甲斐(山梨県)の猿橋。
歴史的にも価値ある名橋なので、時間があればぜひ立ち寄ってみてください。
猿橋の前に驚いたのが、周りを彩る紅葉!
ちょうど見ごろを迎えていて真っ赤なもみじが派手に色づいておりました。
まさにピークという状態。
そしてこちらが名勝猿橋。
奥に見えている木造の橋が猿橋ですが、渡って見るとそれほど特別なものには見えないかもしれません。
この橋は下の展望台から眺めてみると、その構造の特異さがよく分かります。
こちらが展望デッキから眺める猿橋。
岩盤に穴をあけて刎木(はねぎ)を織り込むように組ませて橋を架けている特殊な造り。
この姿こそが日本三奇橋にも選定された理由。
さらに猿橋は紅葉の名所でもあり、橋の上から眺める紅葉も素晴らしき風景。
11月下旬ごろに訪れると、紅葉と合わせての猿橋を楽しむことができます。
さらに美しいのが上流の風景。
断崖の渓谷に囲まれた中で流れるエメラルドグリーンの清流、そこに彩る紅葉という素晴らしき絶景ポイントがここにはあります。
ぜひ秋のシーズンに立ち寄ってみてほしいところです。
扇山~百蔵山の紅葉も素晴らしかったですが、今日に限っては猿橋の紅葉が特筆して素晴らしい景色でした。
例年11月下旬あたりが見ごろのようなので、良ければどうぞ。
こうして猿橋の紅葉も楽しんで猿橋駅へ。
扇山~百蔵山~猿橋の縦走登山が無事に終わりました。
11月下旬ということで山頂付近の紅葉は終わりかけでしたが、麓の紅葉がピークを迎えていて晩秋の紅葉ハイキングを楽しめました。
扇山と百蔵山、縦走するとなるとそれなりに体力勝負にもなりますが、片方だけでも十分に富士山の展望を堪能できます。紅葉シーズンなら猿橋と合わせて百蔵山の方がお勧めかもしれません。
秋の秀麗富嶽十二景登山でした。
【日程】
2024年11月30日
【コースタイム】
8:50 鳥沢駅
9:45 梨の木平登山口
10:40 扇山
12:15 百蔵山
13:15 トトロ
13:45 猿橋
14:20 猿橋駅
コメント