【南アルプス】絶景の稜線!北岳~間ノ岳~農鳥岳 白峰三山縦走登山(バス・電車利用)

【南アルプス】絶景の稜線!北岳~間ノ岳~農鳥岳 白峰三山縦走登山(バス・電車利用)

1泊2日の山小屋泊で行く、夏の南アルプス・白峰三山縦走登山。

2日目は北岳山荘を出発して、一気に奈良田まで下山。間ノ岳~農鳥岳の3000m級稜線が最高に気持ちよく、富士山やアルプスの眺めが絶品でした。ついでに立ち寄った広河内岳も、展望良くてなかなか楽しかったです。

奈良田までの下山路は、噂に聞いていた通り確かに長かったですが、南アルプスらしい緑豊かな森と綺麗な沢が魅力で、最初から最後まで楽しく歩けた縦走となりました。

 

農鳥岳から広河内岳への稜線と南アルプスの展望

 


1日目からの続き……

 

前日に甲府駅から早朝のバスに乗って広河原に到着。白根御池小屋経由で北岳まで登り、北岳山荘に泊まりました。

2日目は北岳山荘から一気に奈良田まで下山します。距離が長いので、まだ暗いうちからのスタート。

心配していた前夜の雷雨も出発時には収まってくれていました。

 

2日目の話はここから始まり。

 

2019年8月9日~10日 南アルプス・白峰三山縦走登山(2日目)

1日目に広河原から北岳までガッツリ登ってきましたが、2日目はさらに長い行程。下りがメインとなるものの、標高3000m地点から830mの奈良田まで一気に下山します。

奈良田までの下山路の長さは悪評高いことでも有名。果たしてどうなることやら……

 

北岳山荘から間ノ岳へ

行程が長いし、奈良田からの最終バス(15時55分)に間に合わせないといけないので、まだ真っ暗な早朝4時に北岳山荘を出発。

前夜の雨もすっかり上がって、頭上には綺麗な星空が広がっていました。

 

北岳山荘からの富士山と雲海

この夜明けの時刻は空の情景が刻々と変わるから面白い。

次第に明るくなるにつれて、薄暗い雲海の彼方から富士山の影が浮かび上がってきました。 

 

中白根山

小屋から30分くらいのところにある中白根山に到着。360度開けた展望台になっているので、北岳山荘に泊まったらここで朝日や夕日を眺めるのが良いかもしれません。

 

中白根山から眺める北岳と朝焼け

だいぶ明るくなってきた空。夜と朝が共存する時間帯、グラデーションがかかった空模様は神秘的です。

真っ黒なシルエットとなって姿を見せたのは北岳。富士山に次ぐ日本第2の高峰。

 

中白根山から間ノ岳へ

中白根山には続々と登山者がやってきたので、もう少し先でご来光を迎えることに。

これから歩く間ノ岳への稜線。今回の縦走路のメイン区間でもある至福の稜線天国がここから始まる。 

 

間ノ岳からのご来光

そして、稜線の途中からご来光。

すっきりと晴れてくれて、雲海の彼方から丸い太陽が昇ってきました。 

 

南アルプス・北岳と稜線風景

周りの景色も一気に明るくなる。

先ほどまで影だった北岳の姿もはっきり見えました。

こうしてまた新しい1日が始まる。 

 

ご来光と富士山

朝日と富士山。

標高No1.富士山とNo2.北岳。ここにいれば、どちらの姿も間近に見ることができます。

 

朝日に染まる間ノ岳

そしてこちらは日本第3位の高峰・間ノ岳。日本のトップスリーを総なめでございます。

間ノ岳までは8年前に一度歩いたことがありますが、ここら辺はもうほとんど記憶にない場所。懐かしさというよりも初めて歩くような新鮮な感覚です。

 

間ノ岳稜線から眺める中央アルプスと北アルプス

西の果てには中央アルプスや北アルプスの山並み。

1日目には雲に邪魔されて見れなかった景色が、今ははっきりと見える。 

 

雲海と富士山

南アルプスと言えばやはり富士山の展望。1日目にほとんど見れなかったので、何度も見ては写真に収めてしまう。

雲の筋が縞模様に見える不思議な富士の姿。 

 

北岳~間ノ岳の稜線から眺める朝日

 

北岳~間ノ岳の稜線

3000m超の稜線で迎える贅沢な朝。前後に誰もいない静かな空間がまたたまらないです。

公共交通登山の場合は、下山のバスまでのタイムリミットがあるわけですが、この日については一応標準タイムで歩けば間に合う想定なので、比較的余裕あり。時間に追われないって大事です。

 

南アルプス・間ノ岳へ

 

間ノ岳山頂

朝の5時30分、間ノ岳に登頂。標高3190mは奥穂高岳と並んで日本第3位の高峰。8年ぶり2度目の登頂でございます。

山頂からは周囲を遮るものがないので、富士山はもちろん、アルプスの壮大な展望を見ることができます。

 

間ノ岳山頂から眺める塩見岳~赤石岳~聖岳の展望

こちらは南側の展望。

塩見岳~赤石岳と南アルプス南部の山々が見渡せます。3000m級の山がひしめく南アルプス、その奥深さがよくわかる。 

 

間ノ岳山頂から眺める北岳~甲斐駒ヶ岳~仙丈ヶ岳

こちらは南アルプス北部の山々。右から北岳、甲斐駒ヶ岳、仙丈ヶ岳

南アルプス南部に比べるとアクセスしやすいので、登山者も多い山域。南アルプスって北部と南部で難易度が全然違うよね。特に南部は登山口に行くまでが1つの核心部だったりする。

 

間ノ岳山頂から眺める富士山

ゼブラ模倣の富士山。懐かしの聖岳登山を彷彿させる雲海も素晴らしい。 

 

チングルマの穂

間ノ岳山頂で見れたチングルマの穂

北岳に比べると花は少なめでしたが、それでも稜線上にはいろいろな高山植物を見ることができます。

 

間ノ岳から農鳥岳へ

そして、いよいよ間ノ岳から農鳥岳へ。

ここから先は初めて歩く領域。

間ノ岳山頂は数人の登山者がいましたが、こちらに来るとさらにグッと人が減りました。 

 

間ノ岳から眺める農鳥岳と南アルプス南部の山々

まずは鞍部までの下り道。

目指す農鳥岳はすでに正面に見えていますが、標高差200mほどの登り返しになります。 

 

間ノ岳から農鳥岳の急登

間ノ岳からの急斜面をトボトボ下る。

誰もいないアルプスの稜線、快晴無風の絶好の登山日和に独占できる贅沢さ。北アルプスではこうはいかない。 

 

南アルプス・農鳥岳

徐々に近づいてくる農鳥岳。そしてその手前に小さく見えている赤屋根の小屋が農鳥小屋

山登りにある程度親しんだ人なら耳にしたことがあるであろう、農鳥小屋の評判。というか、農鳥小屋のオヤジの評判。

良くも悪くもアルプスでは有名な山小屋です。

 

下から見上げる間ノ岳

下ってきた道を振り返って見上げる間ノ岳。

道しるべのマーカーがかなり親切に付けられているのが少し意外でした。農鳥小屋の悪評を聞いていたからかもしれないですが、登山道についてはしっかりと整備されている印象でした。

 

自分以外誰もいない南アルプスの稜線

 

南アルプス・農鳥岳

どんどん大きくなってくる農鳥岳。

小屋まではまだ遠いですが、ここら辺でも歩き方やマナーには油断なさらぬように。農鳥小屋のおっちゃん、暇なときは双眼鏡を覗いてやってくる登山者をチェックしているようなので。

こちらが気づかないだけで、すでにおっちゃんのテリトリーに入ってしまっているかもしれんぞ。

 

農鳥岳と農鳥小屋

しかし、この時間になっても一向に登山者とすれ違わない。

前日に農鳥小屋に泊まった人いなかったの?ってくらい誰もいない登山道。静かな山は好きですが、それにしてもここは静かすぎでした。 

 

下から見上げる間ノ岳

鞍部まで下りてきたところ。

なかなかの急斜面でした。下ってきた分を、あとで再び登り返すことになります。

 

農鳥小屋テント場

小屋の手前にあったのがテントサイト。農鳥小屋にはテント場もあります。

標識に書いてある通り、テントを設営する前に受付を済ませましょう。順番ミスるとオヤジの逆鱗に触れることになります。 

 

農鳥小屋

6時30分、農鳥小屋に到着。色々と噂が多い有名な山小屋、ついに来ちゃったぜ。なんだか妙な緊張感(笑)

この山小屋のオヤジが、もうそれはそれは大層な有名人で、何かにつけて登山者を叱咤激励するんだとか。到着が遅かったり、スケジュールが甘かったりするともう大変らしいのでお気を付けください。(まぁ、到着が遅いのは確かに論外ですが)

日中であれば写真のドラム缶にオヤジが座って登山者を見張っているそうですが、まだ早朝だったので定位置にはいませんでした。

 

とりあえず、しばらく観察して相手の出方をうかがう。

 

農鳥小屋ウケツケ

ウケツケの黄色い文字。これも農鳥小屋の名物の1つ。

小屋は全体的に古びた感じで、ここのトイレもかなり酷いことで有名。垂れ流しスタイルらしく、オヤジと並んで語られるこの小屋の伝説です。

悪名高きトイレと聞いていたので、ぜひ見学してみようと思っていたのですが、現地ではトイレの存在をすっかり忘れていました…。

 

農鳥小屋

人の気配がないので、(ビビりながら…)こちらから乗り込むことに。

まぁ予想はしていましたが、やはり到着時間が早すぎたので農鳥小屋のおっちゃんは小屋の中でお仕事中でした。

宿泊もしないのにあんまりウロウロすると怒られそうだったので、すぐに退散して小屋の外で小休憩。

水場は小屋から離れたところにあるので、間ノ岳~農鳥岳を縦走するのであれば水は多めに持っておきましょう。

 

農鳥小屋の手ぬぐい

売店にあった手ぬぐい。ごちゃごちゃ言っている自覚はあるようで、こんなユーモアなものを作ってました。

少しくらいはお話して、あわよくば「Good Luck」なんて言ってほしかったけど、完全に来るタイミングが悪かった。山小屋の仕事が落ち着く9時とか10時くらいに来れば、おっちゃんと色々と話せるのかもしれません。

 

農鳥小屋から眺める間ノ岳

農鳥小屋から眺める間ノ岳。

後ろからお一人登山者がやってきましたが、それ以外は誰もいない静かな小屋。本当に前日誰も泊まってなかったんじゃないかってくらい、人の気配を感じませんでした。

 

ちなみにこの後、小屋のバイトの女の子が出てきたので軽く話したんだけど、この小屋にはもったいないくらい可愛い子でしたよ……。

 

農鳥小屋から農鳥岳へ

結局、農鳥小屋のオヤジは小屋の外に現れることなく、農鳥岳への登山開始。

見上げるほど間近に迫った農鳥岳。急登をひたすら登っていきます。

 

農鳥岳の急登

どんどん登っていく。

陽がだいぶ昇ってきましたが、まだ朝の7時前だったのでさわやかな風が涼しく、登るにはちょうど良い気温でした。やはり夏場は早朝にどれだけ動けるかが勝負ですね。

 

南アルプス・間ノ岳

振り返ってみる間ノ岳。どっしりとした風格してます。

さっきまでいた農鳥小屋ももうあんな小さく見える。 

 

農鳥岳稜線から眺める中央アルプスと北アルプス

中央アルプスと北アルプスの展望。

今日はアルプス全域天気に恵まれてるようで。 

 

農鳥岳の稜線

 

西農鳥岳へ稜線登山

急登から稜線風景に出ると、再びここからは至福の時間。

初めて歩く道なだけに、楽しみも多い。 

 

農鳥岳から眺める間ノ岳

この標高まで登ってくると、間ノ岳の背後に再び北岳の姿が見え始めました。

そしてそのはるか奥には八ヶ岳の姿も。 

 

西農鳥岳と富士山

西農鳥岳のピークと富士山。

写真見て気づいたけど、誰かペットボトル忘れてるぞ。 

 

チシマギキョウ

チシマギキョウ

岩陰には花も咲く稜線。

 

西農鳥岳山頂

7時10分、西農鳥岳に到着。農鳥岳(標高3026m)の手前にあるピークですが、こちらのほうが標高が高くて3051m。日本第15位の高峰で、日本二百名山にも選定されています。

 

西農鳥岳から眺める間ノ岳と富士山

西農鳥岳から眺める間ノ岳と北岳。

眼下には農鳥小屋。ロケーション的には最高の山小屋なんだから、もう少し評判良ければなぁ~とは思うんだが、まぁ農鳥オヤジありきの農鳥小屋でもあるから仕方ないか。

もうそろそろ引退という噂も聞くので、名物オヤジに会っておきたければなるべく早めに訪れるべし。

 

西農鳥岳から眺める塩見岳~赤石岳

こちらは南アルプス南部のエリア。アルプスの中でも屈指のアクセス難な領域なので、一山登るのも相当大変ですが登頂時の達成感は計り知れないものがあります。 

 

西農鳥岳から農鳥岳への岩稜登山道

西農鳥岳から農鳥岳までは40分ほど。

高低差はそこまでないですが、岩稜帯を進んでいきます。 

 

西農鳥岳から農鳥岳の岩場

ここら辺は、ちょっとだけ穂高岳っぽい岩場ゾーン。

目印のマーキングは親切に付けられているので迷うことはなく、特に難しいポイントもありません。 

 

農鳥岳登山

近くから見ると平べったい農鳥岳山頂部。 

 

西農鳥岳

西農鳥岳の全体像。

道も変化に富んでいてなかなか面白い山です。

 

農鳥岳山頂

7時40分、農鳥岳に到着。人生初登頂。

山頂は割と広くて、展望は抜群。先客がお一人いました。

 

農鳥岳から眺める間ノ岳~北岳

農鳥岳から眺める間ノ岳と北岳。

ここから見ると、どっしりとした間ノ岳に対してキリっとした北岳という、両者の山容の違いがよくわかります。

農鳥岳を過ぎるともうあの2つの山は見えなくなってしまうので、ここでしっかり見納めしておきましょう。

 

登山者と南アルプス

赤石岳方面を望む登山者

うしろ姿がカッコいいぜ、ダンナ。

 

農鳥岳から広河内岳への稜線と南アルプスの展望

そしてここから先の稜線風景が絶品!

個人的に一番好きだったのがこの区間で、道もなだらかで快適な稜線ハイクを楽しめた道でした。

高山植物も色々と咲いています。 

 

チングルマ

チングルマ

 

ハクサンイチゲ

ハクサンイチゲ

夏山登山の定番の花たち。

 

北岳~間ノ岳~農鳥岳 1泊2日縦走登山

緩やかな下り道をルンルンで歩く。

この稜線は本当に気に入ったなぁ~。個人的には農鳥岳から広河内岳までの区間が今回の縦走のハイライトでした。 

 

農鳥岳の稜線風景

 

農鳥岳~広河内岳の稜線登山

雄大なカール風景とアルプスらしい稜線がたまらんよ。

ここら辺に来て、ようやく大門沢方面から登ってくる登山者とちらほらとすれ違うようになりました。

それでも数組、北岳方面に比べたら全然人が少ないです。 

 

農鳥岳稜線から見下ろす大門沢

これから下っていく大門沢の川が眼下に小さく見えました。

ここから奈良田までの道のりは長いです。

 

噴火したように見えた富士山

稜線の左手には常に富士山。

雲が沸き立ってきて、一瞬、噴火しているようにも見えてしまった。 

 

南アルプス・広河内岳 稜線登山

快適な稜線は続く。

正面に見えている山は広河内岳です。 

 

南アルプス・農鳥岳

農鳥岳の稜線風景。

北岳山荘をスタートして以降、ひたすら展望の良い稜線ハイクを楽しめていますが、遮るものがないので天気の急変だけはご注意を。特に今年の夏は午後の雷が怖いです。(1日目の記事でも書きましたが、この数日前に北岳で登山者1名が雷に打たれて亡くなる事故が発生しています) 

 

大門沢下降点

8時15分、大門沢下降点に到着。

ここから稜線を外れて奈良田までの下山路に入っていきますが、だいぶ時間に余裕があるので、この先の広河内岳まで行ってみることに。これを逃すと、もしかしたらもう来る機会がないかもしれないし。

 

大門沢下降点から広河内岳へ

下降点にザックをデポして、身軽で広河内岳へ。地図上では片道40分になっていますが、身軽であれば多少巻けると思います。40分もの距離はなかった印象。

道は明瞭でここも快適な稜線天国です。 

 

広河内岳稜線から眺める農鳥岳

広河内岳側から眺める農鳥岳。

今回初めて登頂しましたが、素晴らしい山でした。何気に日本に21座ある3000m峰の中では最後に登った山となりました。

2019年8月10日で3000m峰完登でございます!(ジャンダルムは知らん…笑)

 

広河内岳山頂

8時35分、広河内岳に到着。大門沢下降点から20分弱、特に走ったりもしてないので40分かかる距離ではなかったと思います。

 

広河内岳山頂標識

山頂には立派な標識。読みは「ひろごうちだけ」。標高2895mです。 

 

広河内岳山頂から眺める富士山と白峰南嶺へと続く稜線

時間はまだ9時前ですが、気温も上がりやや雲も上がってきました。

写真に写っている稜線は白峰南嶺。ここから先は破線ルートの扱いで、道も一部不明瞭なところもあるようです。

今回はここで引き返しますが、見たところこの先も快適な稜線が続いているように見えました。

 

広河内岳から眺める塩見岳~赤石岳

こちらは塩見岳と赤石岳方面の展望。

北岳山荘からひたすら南下してきたので、ここまで来ると塩見岳もだいぶ近くに見えます。 

 

広河内岳から眺める農鳥岳

広河内岳から眺める農鳥岳。

白峰三山縦走のついでに立ち寄った広河内岳でしたが、眺めも良くて気に入ったピークでした。

360度どこを見ても山だらけで、南アルプスの中心にいる感じがします。

 

大門沢下降点

広河内岳までの散歩を楽しんで大門沢下降点に戻る。

稜線にいるまでずっと青空が広がってくれて良かったです。 

 

大門沢下降点から奈良田へ下山

そしてここから長い長い奈良田までの下山路へ。稜線ハイクは終了ですが、ある意味ではここからが勝負所。

気合を入れて9時に下り始める。

まずはハイマツ帯の急斜面を蛇行するように下りていきます。

 

奈良田までの下山路

稜線から一転して樹林帯へ。気温もどんどん高くなる時間帯だったので、とにかく暑さとの戦いでした。

この写真も大門沢下降点からだいぶ下ってきたところで撮ったもの。何名かの登山者とすれ違いましたが、みんな登るの辛そうでした。

 

奈良田までの登山道わきを流れる沢

だいぶ下ると横に沢が流れ始めます。ここまでも長いですが、ここからもまだまだ長いです。

この後は最後までこの沢沿いを歩いていく感じ。川幅も下に行くにつれて広くなってきます。 

 

大門沢小屋

間はすっ飛ばして、汗だくになりながら10時15分に大門沢小屋に到着。一度歩いたことがある人ならわかりますが、めちゃくちゃ端折って書いてます(笑)。もう長いの暑いのなんのって……

唯一の救いは、沢沿いを歩くので途中に天然の水場がいくつかあります。もちろんこの小屋にもありますが、天然の水の方が圧倒的に美味しいので、ぜひのどを潤してくだされ。

 

大門沢小屋付近の架け橋

小屋で軽く休憩して先へ。小屋の手前にある、このお手製の架け橋も写真でよく見たものでした。

足場はしっかりしていますが慎重に渡りましょう。

こんな橋がいくつかと、間に小さい渡渉ポイントもありました。普段は何てことないですが、大雨直後はやや注意が必要かも。

 

南アルプスの樹林帯

そのあともひたすら樹林帯の中を進み、どんどん標高を下げていきます。

展望こそないですが、南アルプスの緑豊かな森はやっぱり綺麗です。横を流れる沢も癒しBGMで、適度に水分補給しながら進めたので、気分は全然悪くなかったです。 

 

奈良田までの登山道の吊り橋

引き続きだいぶ省略して、吊り橋に到着。ここからもまだしばらくありますが、標高としてはもうだいぶ落としてきたところ。

途中、飛ばしてコースタイム巻いたりもしたので、奈良田からのバスも1本早い13時50分のに乗れそうでした。 

 

発電所のエメラルドグリーンのため池

一か所見逃せないポイントが、この発電所のため池。透き通るほど綺麗なエメラルドグリーンの水がとても綺麗で、インスタ映えする風景を創り出していました。

終盤は見所がないと思っていただけに、思わぬ穴場発見でテンション上がったぞ。

 

奈良田までの登山道・ダム

だだっ広いダムまで下りてきました。

下に見える橋を渡って右奥に進んでいく感じです。 

 

奈良田までの林道歩き

林道に出てからも結構長い。

そして暑い……。アスファルトの照り返しが強烈でした。 

 

奈良田 休憩小屋

地図上に乗っていた休憩小屋っていうのはたぶんこれかな?小屋っていうか、屋根付きのベンチという感じでした。

 

奈良田第一発電所バス停

12時20分、奈良田第一発電所バス停に到着。広河原までバスで行くならここで待つこともできます。

自分は身延駅方面へ帰るので、奈良田までまだしばらく歩きます。

 

奈良田から広河原までのトンネル

広河原までのトンネル。

奈良田~広河原の区間は大雨の影響で数日前までバスが運休になっていました。南アルプス全域に言えることですが、林道が結構脆いので、大雨や台風直後はバスが運行しているか事前にチェックしておきましょう。 

 

奈良田登山口駐車場

奈良田登山口駐車場に到着。

結構な台数が停められる広い駐車場です。世間はお盆に入りましたが、やはりほかの山域に比べると人気がないのか、駐車場には空きもありました。 

 

奈良田温泉白根館

奈良田温泉「白根館」。バス停のすぐ近くにある温泉宿です。

日帰り温泉もやっていますが、午後の限られて時間しか受け付けていないのでご注意を。(自分が見たサイトには14時~15時半って書いてありました)

 

奈良田バス停

13時、予定よりだいぶ早く奈良田バス停に下山完了。こちらの待合室が目印です。待合室にはトイレがあり、すぐ近くに自販機もありました。

どうにか無事に13時50分のバスに間に合いました。…というか1時間近く時間あったので暇でしたが、広河原行きのバスを待っている同世代くらいの登山者がいたので色々とお話しして時間つぶせました。

 

奈良田バス停からの風景

奈良田の風景。下に降りてきたものの、まだそこは山の中。

バスも1時間以上かけて駅へと向かいます。

そう何度も来るような場所ではないので、こういう景色もしっかり見ておく。

 

下部温泉駅

予定通り13時50分発身延駅行きのバスに乗車。自分以外に乗客は3人しかいませんでした。

身延駅手前の下部温泉駅で下車。この駅近くの「下部ホテル」で贅沢な日帰り温泉に入ろうと思っていたのですが、まさかのお盆繁忙期で15時で日帰り受付終了。。。

仕方なく身延線に乗って甲府駅まで行き、甲府駅近くの「ホテル談露館」で日帰り入浴を済ませました。高くて露天風呂もないので、正直いまいち。。。誰か甲府駅近くでお勧めの日帰り温泉あったら教えてくれ……

 

ということで、こんな感じで1泊2日の白峰三山縦走登山が終了。

ずいぶんと中身の濃い縦走だった気がしますが、2日間ともガッツリ歩けて大満足でございます。行程としては結構長いので、2泊3日で歩くのが健全なのかもしれません。

 

農鳥岳から広河内岳への稜線と南アルプスの展望

8年ぶりの北岳、間ノ岳はもちろん、初登頂となった農鳥岳と広河内岳も本当に素晴らしかったです。

時間があれば広河内岳もぜひ立ち寄ってみてください。そこからさらに先に延びる白根南嶺の稜線はなかなか惹かれるものがありますぜ。

 

1日目の記事と合わせて、夏の南アルプス白峰三山縦走登山の記録でした。

 

おしまい。

 

【日程】
2019年8月9日~10日

【コースタイム】
4:00 北岳山荘
5:30 間ノ岳
6:30 農鳥小屋
7:40 農鳥岳
8:15 大門沢下降点
8:30 広河内岳
9:00 大門沢下降点
10:15 大門沢小屋
13:00 奈良田バス停

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