【特別編】 公共交通手段だけで登れる東京近郊の日帰り登山 (初級編)

【特別編】 公共交通手段だけで登れる東京近郊の日帰り登山 (初級編)

秋も近づいてきたということで、ここらでちょいと息抜きコラム。これまで僕が登った東京近郊の山で、電車とバスだけで登れる初心者にオススメの日帰り登山を紹介しておきます。

自分自身まだ駆け出しの身なので、あまり偉そうなことは言えないですが、今回は初級編ということで比較的レベルが低く、「高尾山の次にどこにに登ろうかなぁ~」程度の手軽な山をピックアップ。

山に登れ慣れている人にとっては物足りないかもしれないし、東京近郊に住んでいない人にとっては役に立たないかもしれませんが、それはご愛嬌。。。

少しでも参考にしてもらえたらと思います。

公共交通手段で登れる東京近郊の日帰り登山―――


まずクイズですが、↑のトップの富士山の写真、どこの山から撮ったものかわかりますか??すぐにわかった方とは友達になれそうな気がしますw

自分の大好きなエリアの1座から撮ったものですが、正解は後ほど、、、

というわけで、電車とバスを乗り継ぐだけで、これほど立派な富士山も見れてしまう山が都内近郊には意外とたくさんあります。もちろんバスが通っていなくて車がないとアクセス難だったり、標高が高くてハードな山もたくさんありますが、今回紹介するのは「高尾山を登ってみて他の山も登ってみたくなった!、、けど、次はどこら辺登ればいいの??」っていう感じの人向けの山です。

選定基準は完全な個人的主観ですが、一応条件として2つ決めました。

1、電車とバスのみでアタック可能

2、標準タイムが7時間以内(休憩時間含まず)

都内からアクセスしやすさを重視して選んでますが、自分の住んでいるところによっては当然行きづらいこともあります。また、標準タイムは地図や本を参考に割り出しただけなので個人差があります。山に入る際は、必ず地図を準備したうえで余裕をもってスケジューリングしてください。

では、参考程度にどうぞ~

~~奥多摩エリア~~

奥多摩と言えば東京の代表的なハイキングスポット。東京とはいえ都会とはまるで違う、新緑と渓谷が作り出す綺麗な自然が広がっています。

奥多摩へはJR青梅線を乗ることになりますが、土日であれば早朝にホリデー快速があるのでそれに乗れば早く着けます。

高水三山

【アクセス方法】

JR軍畑駅か御嶽駅で下車。登山口までは駅から歩いて行けます。

【コース例】

JR軍畑駅 — 高水山 — 岩茸石山 — 惣岳山 — JR御嶽駅 (標準タイム:4時間10分)

参考記事:http://bluesky.rash.jp/blog/hiking/takamizusanzan.html

【解説】

この山は奥多摩の中では珍しくバス利用なしで駅から登って駅に下りて来れます。アクセスは最強!高水三山というだけあって、3つの山を登ることになりますが、どれも標高700m前後なのでそれほど難易度も高くないです。中でも岩茸石山の山頂は展望も良好で昼ごはん休憩には最適です。写真は2月に登った時なので雪が残ってました。

川苔山

【アクセス方法】

JR奥多摩駅からバスに15分ほど乗って川乗橋バス停で下車。

【コース例】

川乗橋バス停 — 百尋ノ滝 — 川苔山 — JR鳩ノ巣駅 (標準タイム:5時間50分)

参考記事:http://bluesky.rash.jp/blog/tag/kawanoriyama

【解説】

奥多摩でおそらく一番人気のある山がこの川苔山。僕もかなりおススメの山で、何と言っても途中の百尋ノ滝は落差25mと見事な滝!この滝見たさに川苔山に登る人がたくさんいます。(ちなみにこの百尋ノ滝は冬場だと完全に凍ることもあるので、それも見ごたえあり!)

ただ、登山自体は決して楽ではありません。百尋ノ滝以降は山頂まで少々キツイ登り坂がひたすら続きます。頑張りどころですが、山頂は広くて晴れていれば富士山も見ることができます。

下山は距離がありますが、鳩ノ巣駅まで下ってしまえば帰りのバスを気にすることがないので楽です。

御岳山・日ノ出山

【アクセス方法】

JR御嶽駅からバスに10分乗って、ケーブル下バス停へ。

【コース例】

ケーブル下 — (ケーブルカー6分) — 御岳山駅 — 御嶽神社 — 日ノ出山 — つるつる温泉 (標準タイム:2時間45分)

参考記事:http://bluesky.rash.jp/blog/hiking/hinodeyama.html

【解説】

奥多摩の中で入門的な山がこの御岳山と日ノ出山。御岳山はケーブルカー利用で一気に山頂まで行けます。日ノ出山は低山ながらも山頂の展望がものすごい良くて、晴れていれば新宿の高層ビル群まで見えます。

コースタイムが短いので、物足りない方は御岳山からロックガーデンと呼ばれる渓流散策をするのがオススメです。屋久島を思わせる苔むした渓谷は涼しげで紅葉も綺麗です。また、ケーブルカーを使わずに御岳山を登ってしまうのもあり。1時間もあれば登れるので、お財布にも優しいです。

大岳山

【アクセス方法】

(御岳山と同じく)JR御嶽駅からバスに10分乗って、ケーブル下バス停へ。

【コース例】

ケーブル下 — (ケーブルカー6分) — 御嶽神社 — 大岳山 — 御嶽神社 — ケーブル下 (標準タイム:5時間10分)

参考記事:http://bluesky.rash.jp/blog/tag/ootakesan

【解説】

日ノ出山同様、ケーブルカーを利用すれば楽です。その場合、大岳山だけを登るのはもったいないので、ぜひ途中のロックガーデンを散策してほしいです。↑の写真もロックガーデンのものですが、沢沿いに歩道が整備されていてどことなく屋久島に近い雰囲気があります。滝もあるのでロックガーデンだけを散策する観光客もたくさんいます。

大岳山に登った後は、鋸尾根を経て直接JR奥多摩駅へ降りるルートもありますが、鋸尾根が割と長いので要注意。

~~丹沢エリア~~

丹沢と言えば、何と言っても野生のシカ!出会う確率はかなり高いです。また奥多摩よりも展望が優れている山が多く、中でもヤビツ峠からの表尾根は展望のよい稜線歩きでかなりの人気ルート!

夏場はヒルが発生するエリアとして有名なので、春、秋、冬に登るのが良いかと思います。

大山

【アクセス方法】

小田急線伊勢原駅からバスに25分ほど乗って大山ケーブル駅バス停で下車。

【コース例】

ケーブル駅バス停 — 下社駅 — 富士見台 — 大山 — 見晴台 — 下社駅 — ケーブル駅バス停 (標準タイム:4時間)

参考記事:http://bluesky.rash.jp/blog/hiking/ooyama2.html

【解説】

ケーブルカーを利用すればかなり楽に登れますが、利用しなくてもそこまでつらくはないです。丹沢の中では一番手軽な山なだけあって、週末はかなり混んでいます。山頂には売店もあって、展望も良好。丹沢で最初に登る山としてオススメです。シカに出会える率も高い!

塔ノ岳

【アクセス方法】

小田急線秦野駅からバスに50分ほど乗ってヤビツ峠バス停へ。

【コース例】

ヤビツ峠 — 富士見山荘 — 二ノ塔 — 三ノ塔 — 新大日 — 塔ノ岳 — 大倉バス停 (標準タイム:6時間25分)

参考記事:http://bluesky.rash.jp/blog/tag/tounodake

【解説】

塔ノ岳は丹沢で最も人気のある山で、開けた山頂からは富士山の展望が抜群です。また山頂に至るまでの道も、稜線やら整備された木道で歩きやすく、ルートも豊富にあるのでレベルに合わせて登ることができます。

1つ注意点としては、紹介したヤビツ峠からの表尾根ルートだと高低差はそこまですが距離が長いので時間がかかります。早朝発が理想的。また、一番距離の短い大倉尾根(通称:バカ尾根)は、ひたすら登りが続くので登り慣れてない人には少しつらいかもしれません。

~~箱根エリア~~

温泉の観光地としても有名な箱根。低山ながらも展望に恵まれていてお手軽ハイキングに打ってつけの山が揃っています。

中でも一押しは矢倉岳。一番人気は金時山ですが、週末はかなり混んでます。

矢倉岳

【アクセス方法】

小田急線新松田駅からバスに30分ほど乗って矢倉沢バス停で下車。

【コース例】

矢倉沢バス停 — 矢倉岳 — (万葉ファミリーコース) — 地蔵堂バス停 (標準タイム:3時間20分)

参考記事:http://bluesky.rash.jp/blog/hiking/yaguradake.html

【解説】

箱根近辺の山の中では一押しの山。手軽に登れる上に山頂は草原が広がっていて、富士山の展望も見事です!さらに海も見えます。

都内からのアクセスだと、バスの本数は少ないですが新松田駅からバスに乗っていくのが一番良いかと思います。大人数にも向いてる山、ここはかなりオススメです!

金時山

【アクセス方法】

小田原駅からバスに40分ほど乗って仙石バス停で下車。

【コース例】

仙石バス停 — 矢倉沢峠 — 金時山 — 公時神社 — 仙石バス停 (標準タイム:3時間)

参考記事:http://bluesky.rash.jp/blog/hiking/kintokiyama.html

【解説】

まさかり担いだ金太郎、その伝説の発祥とも言われている山です。 そのため、山頂には(撮影用の)大きなマサカリが置いてあります。

ルートが豊富にある上に山頂には売店も完備されているので、ハイキングには最適なのですが、有名すぎて混んでいることが多いです。登り慣れている人なら明神ヶ岳まで縦走してしまうのが良いかと思います。

幕山

【アクセス方法】

JR湯河原駅からバスに20分ほど乗って幕山公園で下車。

【コース例】

幕山公園 — 幕山 — 大石ヶ平 — 幕山公園 (標準タイム:2時間50分)

参考記事:http://bluesky.rash.jp/blog/hiking/makuyama.html

【解説】

低山ながらも広々した山頂から海を一望できる山。ハイキングに最適ですが、この山の一押しはやっぱり3月の湯河原梅林「梅の宴」。麓の幕山公園では2月中旬~3月中旬にかけて梅のお祭りが開かれています。4000本もの梅が咲き乱れる光景は圧巻!色とりどりでとても綺麗なのでぜひ見てほしいです。

山自体は簡単に登れてしまうので、下山後に海に行ったり温泉に入ったりして観光と合わせて登るのが良いかと思います。

~~高尾周辺~~

東京で一番有名な山、高尾山。あまりに手軽すぎて人が多すぎるのが難点ですが、そんな人混みが嫌な方は近隣の山から登って高尾山まで歩いてくるのが良いかと思います。

景信山~高尾山

【アクセス方法】

JR高尾駅からバスに15分ほど乗って小仏で下車。

【コース例】

小仏 — 景信山 — 城山 — 高尾山 — 高尾山口駅 (標準タイム:3時間30分)

参考記事:http://bluesky.rash.jp/blog/tag/kagenobuyama

【解説】

高尾山の隣にある景信山と城山。ともに山頂にはたくさんのベンチが置いてあるので大人数向けです。景信山から高尾山は標高差もそこまでなくて平坦な道が続くので、高尾山単体では物足りない、もっと長く歩きたいと思う人にはオススメかと思います。

石老山

【アクセス方法】

JR相模湖駅からバスに15分ほど乗って石老山入口バス停で下車。

【コース例】

石老山入口バス停 — 顕鏡寺 — 石老山 — 大明神展望台 — プレジャーフォレスト前バス停 (標準タイム:3時間20分)

参考記事:http://bluesky.rash.jp/blog/hiking/sekirousan.html

【解説】

石老山、その名の通り登山道には巨大な岩が点在しています。都内からアクセスも良好なのにそれほど混雑してない山。展望はそこまで優れていないですが、岩を見ながらのんびり登るのは、高尾山周辺の他の山にはない魅力です。岩を目当てで登ると考えれば、曇り空でも十分楽しめると思います。

~~秀麗富嶽十二景(大月市周辺)~~

僕が愛してやまないエリア、それがこの大月周辺に広がる秀麗富嶽十二景という12個の山域。このエリアの魅力としてはやっぱり富士山!!山梨県なので富士山を間近に見ることができます。人も少なく静かな山行が楽しめる反面、奥多摩や丹沢と違って売店やらトイレが整備されているわけではないので、そこだけ注意。

アクセス面では、バス利用なしで駅から登り降りできるのが魅力です。

岩殿山

【アクセス方法】

JR大月駅から直接登れます。

【コース例】

JR大月駅 — 岩殿山 — 稚児落し — JR大月駅 (標準タイム:3時間30分)

参考記事:http://bluesky.rash.jp/blog/tag/iwadonoyama

【解説】

JR大月駅から見える岩山で秀麗富嶽のNo8。駅から1時間足らずで登れます。富士山の展望も見事ですが、この山の魅力は何と言っても稚児落しまでの岩稜歩き!迫力ある岩の絶壁と途中にある鎖場は一風変わった登山が楽しめます。春の桜も有名。

ちなみにこの記事のトップの写真は、この山から撮影したもの。晴れていれば立派な富士山見れますぜ!

高畑山・倉岳山

【アクセス方法】

JR鳥沢駅から登って梁川駅に下りて来れる。バスの利用はなし。

【コース例】

JR鳥沢駅 — 高畑山 — 倉岳山 — JR梁川駅 (標準タイム:5時間10分)

参考記事:http://bluesky.rash.jp/blog/hiking/kuratakeyama2.html

【解説】

秀麗富嶽十二景のNo9。この山は秀麗富嶽の中でも最も東京寄りに位置しているのでアクセスも良好。高畑山と倉岳山、どちらの山頂からも富士山を見ることができます。この山は冬に登った時にちょうど雪が降った後だったので、低山とは思えない幻想的な雪景色に出会えました。標高が低いのである程度涼しくなってから登った方がいいです。

高川山

【アクセス方法】

JR初狩駅から登って、富士急行線の田野倉駅へ下山。バスの利用はなし。

【コース例】

JR初狩駅 — 高川山 — 田野倉駅 (標準タイム3時間35分)

参考記事:http://bluesky.rash.jp/blog/hiking/takagawayama.html

【解説】

秀麗富嶽のNo11。No12の中でも富士山の展望が特に優れている山で、山頂もそこまで広くはないですが360℃の展望が開けています。

ルートが豊富で自分の体力に合わせて設定できますが、一番ベーシックなのはJR初狩駅から登って田野倉駅に下りるルートかな。

自分が初心者を連れて秀麗富嶽十二景を案内するなら、まずはこの高川山か岩殿山を案内すると思います。

~~奥武蔵・秩父エリア~~

どことなく渋い印象のあるのが、この奥武蔵・秩父エリア。 展望がとびっきり優れているわけでもないですが、登山を始めたばかりの人に最適な山が意外と多くあります。僕自身、まだそこまで登ってるエリアではないですが、オススメの山を2つピックアップしてみました。

伊豆ヶ岳

【アクセス方法】

西武秩父線正丸駅から登って降りて来る。バスの利用はなし。

【コース例】

正丸駅 — 正丸峠 — 伊豆ヶ岳 — 正丸駅 (標準タイム:3時間10分)

参考記事:http://bluesky.rash.jp/blog/hiking/izugatake.html

【解説】

伊豆ヶ岳は奥武蔵の中では一番人気かもしれません。駅からアタックできるアクセスの良さですが、正丸駅から吾野駅へ歩こうとするとなかなか距離があります。自分が登った時は正丸駅のピストンで、時間に余裕があり、ちょうど秩父の羊山公園で芝桜のお祭りが開催されていたので行ってきました。

春に伊豆ヶ岳に登ることがあれば、羊山公園の芝桜とセットで楽しむのも1つの手です。

棒ノ折山

【アクセス方法】

飯能駅からバスに40分ほど乗って、さわらびの湯で下車。

【コース例】

さわらびの湯 — 白谷橋 — 棒ノ折山 — さわらびの湯 (標準タイム:3時間50分)

参考記事:http://bluesky.rash.jp/blog/hiking/bounooreyama.html

【解説】

棒ノ折山は、最初に紹介した奥多摩の高水三山への縦走ルートもありますが、一番楽なのはさらわびの湯を基点に周回するコースかな。

白谷橋を越えての沢沿いコースは、いくつもの滝を見ながら渓谷を進んでいく感じで楽しいです。また山頂は公園のように広く、展望も開けていて大人数で登るのにも最適。

さらわびの湯は登山客と観光客でかなり混むのが少々難点。個人的にはこの山も初心者にオススメの1座です。

~~北関東~~

北関東とざっくり区切ってしまいましたが、北関東の里山はあまり登ったことがないので、とりあえず筑波山だけ紹介しておきます。登りたい山は結構あるので、登り次第追ってレポします。

筑波山

【アクセス方法】

つくば駅からバスに40分ほど乗って筑波山神社入口で下車。

【コース例】

筑波山神社入口 — 御幸ヶ原 — 男体山 — 女体山 — 筑波山神社入口 (標準タイム:5時間)

参考記事:http://bluesky.rash.jp/blog/hiking/tsukubasan.html

【解説】

低山ながらも日本百名山にも選定されている筑波山。ロープウェイもあって観光客でも山頂に行ける手軽な山。ルートも豊富で、山の上には売店やトイレも完備されているので初めての山登りにもオススメです。

この山は標高900m弱しかないのに、僕が登った時にはまさかの雲海を見ることができました。周りの地形の関係で低い位置に雲ができやすいらしく、運が良ければ雲海も拝められます。女体山からの展望も抜群なので、ぜひ登ってみてください。

以上、こんな感じで17つの山をサクッと紹介してみました。まだまだ他にも紹介したい山はたくさんあるのですが、初級編ということで手軽に登れる山だけをピックアップ。物足りないかもしれませんが、余裕があったら中級編とかも書いてみようかと思います。

※この初級とか中級とかってのは、完全に自分の主観的な感覚なので、特に基準はないですw

秋と言えば紅葉。多かれ少なかれ、山に登ればそれなりの紅葉に出会えるので、機会があればぜひ登ってみてくだされ~!また登山を始めようと思っている方、高尾山以外にも色々と良い山たくさんあるので、少しでも参考にして頂けたらと思います。

気ままな番外編、おしまい。

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