横浜市最高峰の大丸山へ港南台駅~金沢文庫駅というルートで低山ハイキングに行ってきました。
鎌倉にも近く、ビートルズトレイルや六国峠ハイキングコースとも呼ばれる道です。
低山でありながらも山頂からは海の展望が望めたり、途中の金沢自然公園には梅林もあって、ちょうど見ごろを迎えて満開の梅や菜の花を見ることができました。
縦走路もフラットで歩きやすく初心者にもおすすめ。2月でもお花見散策が楽しめます。
2025年2月22日【横浜】大丸山登山と金沢自然公園の梅林ハイキング
2月22日、3連休の初日。
ひっそりと雪山登山を狙っていたものの、雪国は大荒れ予報でやむなく断念。関東も昼頃から天候が崩れるということで、奥多摩や丹沢も微妙。
それなら海辺のトレイルにでもするかと三浦半島あたりの地図を眺めていたところ、横浜市最高峰なる山を発見。そこに至るまでのハイキングコースが面白そうで、しかも駅から直接アクセス可能。
もうこれしかないなと。
やや変則的ではありますが、港南台駅から金沢文庫駅へ向かうルートで行ってきました。
スタート地点は港南台駅。初めて降りました。そしてここはまだ全然都会な風景。
周りを見回してもハイカーらしき姿は見当たりません。
港南台駅からハイキングコース入口までは徒歩15分ほど。南方面に進路をとって、横浜栄高校へ向かうとたどり着きます。
写真の奥に見える丘がその登山口。見た感じ山には見えないですが、これが意外や意外に奥まで縦走トレイルが伸びる自然豊かな森の入り口でございます。
アスファルトの舗装路を登って山の中へ。
ここら辺は円海山という山に広がるハイキングスポットで、市民の森として遊歩道がしっかりと整備されています。
なので、この先ですれ違う人は多いものの、散歩がてらに普段着で歩いている人も結構いました。
登山道に入る直前で振り返って見ると、正面奥に薄っすらと富士山が見えました。
この後、予報通りに天気が崩れて富士山を眺められたのはこれが最後でしたが、晴れていれば途中途中に富士山が見れるポイントがあります。
いざ登山道へ。
アスファルトの舗装路がいつの間にか自然路になっていました。
今日のルートの大半は平坦な道で、登りという登りはほんのわずかしかありません。
低山トレイルでありながらも、展望に恵まれているのがこのコースの魅力。
景色が開ける箇所も多くて、写真左の丘陵地帯は鎌倉アルプス、右奥に見えているのは箱根の山々。
いっしんどう広場に到着。こんな感じの休憩ポイントが多数用意されているのもうれしいところ。
このあたりはハイキングコースが入り組んでいますが、随所に標識は用意されています。
今回のルートを辿る場合、大丸山までは鎌倉方面を示す標識に従えばOKです。
非常にフラットで身体に優しいハイキングコースが続きます。
低山トレイルとは名ばかりに、細かいアップダウンがある体力勝負な縦走路も多いですが、ここは本当に平坦。
なんたってここまで、厚着のダウンを着たまま街中気分で歩けてますから。
その後も快適な縦走路がしばらく続きます。
行き交う人はチラホラいましたが、ここら辺はハイカーよりも普段着の方が多かった印象です。トレランにも良さそうな道ですが、走っている人はそんなにいませんでした。
しばらく歩くと大丸山への登りの標識があるので、そちらへ向かいます。
山頂までは御覧のような階段。ここがこの日初めての登りと言ってもいい箇所です。
所要時間は1分ほど。非常に短いですが、緩やかな道に慣れた身体がびっくりしたのか、息上がりました。
登りきったところが大丸山の山頂。
こんな感じでベンチも用意されている広々とした場所になっています。
山頂からは海も望める絶好の展望!
街が近いあたり標高こそ低いですが、眺めは素晴らしいピークです。(ちなみに標高は157m)
標識にも書かれていますが、この大丸山は横浜市の最高峰でございます。
大丸山から下って再び縦走路へ。
肝となる分岐点がこちらで、標識にも書かれていますが左へ進めば金沢文庫駅方面へ、直進すれば鎌倉アルプスの太平山や天園へ通じています。鎌倉へ行く道が、通称「ビートルズトレイル」。
ビートルズも魅力的だったのですが、今回は全く歩いたことのない金沢文庫付近を探索すべく、左へと進みました。
しばらく歩くと高速道路(横浜横須賀道路)の陸橋が見えてくるので、それを渡って対岸へと進んで行きます。
登山中にたまに出てくる高速越え。高速を真上から見下ろすっていうのは、なぜかテンションが上がってしばらく見入ってしまいます。
高速を越えてしばらく並走したのち、こちらの階段を下って行くとたどり着くのが金沢自然公園の植物区エリア。
御覧のように木道敷かれた散策路が用意されています。これはまさしく、横浜市の尾瀬やないかぁ~
植物区の先にあったのが公園のレストハウス。
ここまで来るとトイレや売店もあって、しばしのクールダウンスポットです。
金沢自然公園のマップがあったので載せておきます。
こんな感じで非常に広い敷地で、動物園も併設されている大型公園です。
その中でも登山ハイカーとして見逃せないのは、梅林ではないでしょうか。小さいですが地図中央下のところが梅林エリアになっています。
そんなわけで早速目にした梅の花。
非常に綺麗に咲いていますが、まず飛び込んできたのが背後の黄色い絨毯。
金沢自然公園に広がる菜の花畑。
眼下に見える遊具エリアにはこの公園の主役ともいえる長いローラー滑り台が見えており、さらにその下が梅林になっています。
そして正面奥には海の展望。
期せずして見ることのできた菜の花畑。すごい規模!
金沢自然公園に菜の花の群生ポイントがあったんですね。全く知りませんでしたが、満開とも言えるちょうど見ごろのタイミングで来れて良かったです。
そして、こちらが梅林エリア。
事前にこの金沢自然公園に梅林があるとは露知らず、たまたまではあるものの素晴らしき満開の梅に出くわすことができました。
金沢自然公園の梅林。
こちらもちょうど見ごろという開花状況。白、ピンク、赤のカラフルな梅の花が満開となって咲いています。
偶然の巡り合わせてこういう風景が見れると嬉しいものです。
お初のルートは事前に良く調べておくタイプの人間ではあるのですが、ここ最近は仕事のストレスで前夜にエイヤで行き先を決めるスタイル。
事前知識がなかった分、感動上乗せで結果オーライではありました。
梅林の写真をつらつらと。山の斜面のたくさん梅の樹が植えられています。
ここの梅林は人も少なかったので、意外と穴場かもしれません。
2月、3月にお越しの際はぜひお立ち寄りください。
たくさんの可愛げなメジロとも出会えて、良き時間を過ごせました。
まだここから駅までは少し距離がありますが、土日祝日のみバスが運行されているのでそれを利用することも可能です。
自然園の傍らにあった動物園。
3連休の初日ということで、親子連れが多かったです。
金沢自然公園を後にして、駐車場わきのこちらの登山道を引き続き歩いていきます。
少しわかりづらく、道路沿いにずっと行ってしまわないようにお気を付けください。
ところで、このルートを歩いているとおそらく誰もが森の中からガサゴソと生き物の音に気付くと思いますが、その正体は「タイワンリス」。名前の通り外来種です。
特に三浦半島あたりの山域で急速に数を増やしている困りもので、このルートでもそこら中で見かけました。遠くに見えたとかではなく、すぐ近くの木から木へ飛び移ったりして、普通に姿を確認できるレベルです。姿を隠そうともしない太々しさ、物音をしたら周りの木を探してみてください。しっぽが大きいのが特徴です。
その後のハイキングコースもしっかりと整備されていて非常に歩きやすかったです。
標識も随所に用意されていて、下山するのであればひたすら金沢文庫の方へ進めばよいですが、合間にバス停へのエスケープ路も用意されているので、疲れたらそちらへ脱出するのもありです。
御覧のように住宅街がすぐ近くにありながら、終盤までハイキングコースを歩けるというのが良いですね。
正面に見えている低い丘陵地帯は鎌倉アルプス。
ひと昔前までは鎌倉は神社仏閣の観光名所とばかり思っていましたが、調べれば調べるほどハイキングコースがいくつも整備されていると知ってすっかり魅了されています。
登山道わきに梅が咲いていたり、切通しの岩壁に挟まれた道があったり。
景色の変化に富んでいて非常に面白いトレイルじゃないか。
こうして登山口へ下山完了。
写真にある通り、ここは六国峠ハイキングコースの入り口で、ここから鎌倉まで向かうのが正規ルートになります。
自分みたく港南台駅から縦走する場合は、前半がビートルズトレイル、後半が六国峠ハイキングコースという構成。ややイレギュラーではありますが、これはこれで全行程歩きやすくて、見どころも豊富に用意されてました。危険個所もないので、強くおすすめしておきます。
ここから下山して金沢文庫駅に戻りますが、金沢文庫駅のすぐ近くに簡単に登れる低山が3つほどあるので、ついでに立ち寄ることにしました。
こちらの階段が登山口。三宝寺というお寺の入り口になります。
登り出しからやや急登ですが、距離は短いです。
登り始めて5分ほどで到着したのが金沢山。
御覧のような六角形の不思議な社が建てられた山頂でした。
標高76mの超低山ではありますが、山頂からの展望は抜群ですぐ目の前に海を臨むことができます。
左の尖がった三角形の建物は八景島シーパラダイス。
海が近くに見えるってだけで気持ちが一段上がりますね。
さらにその先にもピークがあるので縦走。
こちらが稲荷山。先ほどの金沢山から徒歩5分程度です。
さらにそこから徒歩2分のところにあったのが日向山。
山頂の標識は特になく、柵の向こうに石の祠がいくつか置かれていました。
そこから下山したところにあったのが称名寺。
庭園と池が広がる大きな寺院で、春の桜や秋の紅葉が綺麗らしい。
駅近ということで、観光客も結構いました。
そのお寺の脇にあったのが金沢文庫。
主に鎌倉時代の所蔵品を保管、展示している博物館です。なるほど、金沢文庫駅というのはここが由来だったんですね。
称名寺をグルっと1周して後にします。入口の仁王門が大きかった。
巨大建造物は、いつだって男心をくすぐるぜ。
こうして金沢文庫駅まで歩いて本日の縦走ハイキングが終了。
京急線に乗って東京へと帰りました。
港南台駅~大丸山~金沢文庫駅というルートでのんびりと低山ハイキング。想像以上に見どころが多くてとても楽しかったです。
特に金沢自然公園の梅林と菜の花。開花のタイミングもちょうど良く、期せずして花のトレイルとなりました。春先に訪れる際はぜひ立ち寄ってみてください。
全体的に道が良く整備されて歩きやすく、初心者にもおすすめできるハイキングコースでした。
【日程】
2025年2月22日
【コースタイム】
8:20 港南台駅
9:40 大丸山
10:30 金沢自然公園
12:00 六国峠ハイキングコース登山口
12:20 金沢山
12:30 称名寺
13:00 金沢文庫駅
コメント