奥多摩の三頭山へ秋の紅葉登山に行ってきました。
電車・バスを使って都民の森からハイキング開始。
三頭大滝に寄ってから三頭山の3つにピークを踏んで、そのまま笹尾根ルートで大沢山~槇寄山~大羽根山を縦走。ラストは浅間尾根登山口バス停へ下山しました。
紅葉がピークということでバスも山頂も賑わっていましたが、華やかに色づく森の景色が絶景でした。

2025年11月8日【奥多摩】都民の森~三頭山 秋の紅葉登山
今年も行ってきました、奥多摩の三頭山。
去年も11月3日というほぼ同時期に登りに行きましたが、今回のお目当ては三頭山ではなくて笹尾根の縦走。時間も限られていたので一部区間だけでしたが、全体的に歩きやすくて非常に気持ちの良いトレイルでした。
紅葉も言わずもがな絶景で、やはり奥多摩の中でも三頭山の紅葉は秀でているなと思いました。

今回のスタート地点は都民の森。公共交通利用で行く場合、JR武蔵五日市駅からバスが出ています。
朝の8時10分に都民の森直通便が出ているのでそれに乗りましたが、紅葉シーズンということで凄い乗客の数でした。写真には映っていないですが、後ろに長蛇の列ができています。
ただ人数によって増便してくれるようで、この日は計3台。乗車時間1時間ほどになるので、座りたければ少し早めの電車で来て列に並んでおきましょう。


バスに揺られること1時間、朝の9時過ぎに都民の森に到着。
都民の森は最初に三頭山に登った2012年以来の13年ぶり。前回は下山時に立ち寄っただけで、しかもあたり一面雪景色という記憶しかなかった場所ですが、到着してみて驚いた。
紅葉がいきなり凄いことになっておるぞ。


都民の森の紅葉が綺麗というのは事前に聞いてましたが、いやいや、本当に素晴らしかったです。
観光客が多かったのも頷ける華やかな色付き。
ツーリング客やマイカー組も多数ご来場で、駐車場はすでに満車となっていました。

駐車場わきには売店や軽食店も立ち並んでいます。
ソフトクリームの置物はいつだってそそられますが、あいにくこの日はもうここに戻ってくることはないので、眺めるだけして通過します。

都民の森からハイキングコースへ入山。
ルートはいくつかありますが、せっかくなので三頭大滝に立ち寄ろうと、森林セラピーロード・大滝の路というコースで行ってきます。

しばらくは整備された緩やかな道。
すでに標高1000mを越えているので、木々も色づいて暖色系の心地よい空間が広がっています。

時折、展望の良いポイントがあるのですが、そこから眺める紅葉がまた凄いことになっていました。山肌全体が見事に色づいて絶景よ!
奥多摩の中でも三頭山は紅葉の山だと思ってますが、特に赤が綺麗な印象あります。

雰囲気ある休憩ベンチもあったり。観光客でもここら辺は気軽に散策できるようになってます。
生まれてこの方、生粋の東京都民ではありますが、都民の森の紅葉の美しさを今日初めて知りました。

しばらく歩くと滝見橋というポイントに到着。
この橋から三頭山の名所である大滝を見ることができます。

こちらが三頭大滝。落差30mを越える大きな滝で、見切れていますが下の方まで結構長く続いています。
周辺の紅葉も綺麗で、都民の森に来たからにはぜひ立ち寄っておきたいポイントです。

三頭大滝からそのまま三頭山山頂へと続く登山道が敷かれています。ここも登山コースがいくつかあるのでお好みでどうぞ。
自分はこの沢沿いを歩くルートで行きましたが、紅葉と渓流の雰囲気がとても気持ち良かったです。

尾根に出るまで一部急登があるものの距離はそこまで長くはなくて、しかも上に行くにつれて色付きもどんどん華やかになってきます。
日差しも暖かく風もなく、不快指数ゼロの絶好のコンディション。

尾根に出てからの道がまた最高に気持ち良い。
ここら辺は黄色がメインの紅葉で、登山道を明るく照らしてくれます。
向かって右手が奥秩父方面で、木々の合間から雲取山まで見渡せて景色も悪くない。

尾根を登り続けて、まずは三頭山の東峰(標高1528m)に到着。
東峰にはこんな感じで展望デッキが用意されています。

展望デッキからの眺め。
正面にボコッと突き出た山が大岳山、その左に見えるのが御前山。
大岳山、御前山、三頭山を合わせて奥多摩三山と言ったりもします。11月のこの時期はどこも紅葉が綺麗なので非常におすすめ。都内屈指の人気スポットなので混雑は避けられないですが。

東峰から少し先へ行くと中央峰(標高1531m)に到着。
三頭山という名の通り3つのピークが立ち並んでいて、その中でも中央峰は地味であまり山頂感もない場所ですが、実はここが最高峰。
自分が中央峰だったらその扱いに不満を感じるかもしれない。最高峰なんだからもう少し引き立たせてくれよ、と。

一度下って、最後の西峰へ。
行き交う人は多かったですが、それでもまだ朝の10時頃だったので空いていた方だと思います。渋滞になるようなことは一切なく、終始自分のペースで歩けました。


こうして10時半過ぎに三頭山・西峰(標高1524m)に到着。
標高は3つの中で一番低いですが、山頂部が広いのでここに立派な標識が置かれています。
ベンチもたくさんあって、休憩するならここでどうぞ。

山頂でしばし休憩。景色が開けているポイントもあって、晴れていればこの正面に富士山も見ることができます。
晴れてはいたのですが、富士山方面が曇っているのか空気が霞んでいるのか、この日はそれらしき姿は見えませんでした。

こちらは山梨県側からの登山道。1年前はこの鶴峠というところから登ってきました。
こちらのルートも紅葉が綺麗なのでお勧めですが、距離がやや長くて人も少なめ。
昔は人の少ない静かなルートが好きでしたが、ここ最近は連日の熊出没ニュースで多少は人が歩いていてほしいと思っている自分がいたりします。
幸い自分はまだ登山中に熊に出会ったことはないですが、奥多摩の個体数も増えているんですかね。

登頂は果たしたものの、今回のメインはむしろここから。
下山はこの笹尾根・三頭山避難小屋方面へ向かいます。

ここから先は初めて歩く区間。
下りて早々、直角にクネッた木とご対面。この格好でよく自分の体重を支えられるな、と自然の神秘に感心させられます。

そしてこちら側の紅葉も素晴らしいことになっていました。
真っ赤な紅葉と黄金色に輝く紅葉。三頭山の中でも、この山頂直下の東側斜面あたりが特に色づいていて綺麗です。


こちら側から登ってくる人もたくさんいて、見上げる紅葉の綺麗さにそこら中から歓声が上がってます。
前週の笹子雁ヶ腹摺山の紅葉も素晴らしかったですが、やっぱり紅葉見るなら青空とセットであればこそ。写真映えも数割増しです。


しばらく進むとムシカリ峠の分岐があり、そこから少し先へ行くと三頭山避難小屋に到着。
初めて来ましたが、想像よりも綺麗で立派な小屋が建っていました。

ログハウス風の避難小屋。
内部も綺麗で土間にはテーブルも完備。トイレも併設されていました。

避難小屋からひと山登れば、そこが大沢山。
ベンチが置かれた明るい山頂で、展望は山梨県側が開けています。

大沢山あたりの紅葉も綺麗に色づいてました。
いやいや、素晴らしい秋の縦走路。


この先も紅葉ラッシュが止まることはなく、緩やかに尾根道を下って蜂指沢ノ頭に到着。
ここまでの区間が都民の森の敷地内で、ここを左に下って行けば最初に訪れた三頭大滝へ戻ることができます。

自分はさらに直進。笹尾根の縦走路をもう少し先まで行ってみます。
ここから先は都民の森からも外れるので、人も一気に減って静かな登山道となりました。


見上げる紅葉のトンネルが素晴らしい。
しかも道がほとんど平坦なので、ここら辺は登山というよりも散歩に近い感覚。落ち葉フカフカな道は膝にも優しい。
時折プチダッシュをかましたりしてトレラン気分を味わってみました。

ひたすら1本道で迷うポイントもなく、槇寄山(まきよせやま)に到着。
人が少なくなったとは言え、紅葉真っ盛りのハイシーズン。山頂に着けば人もいて、槇寄山では団体さんも休憩中でした。

正面に見えているのはおそらく滝子山とか秀麗富嶽十二景界隈の山域。
初めて来たところなので見えているのがどの山なのか、あんまりよく分かりませんでした。富士山もおそらく晴れていれば見れたんだろうと思います。
ススキもたなびいて、槇寄山の雰囲気はとても良かったです。

そしてここら辺で標識を見てみると、なんと高尾山の文字が出てきます。
何を隠そう、この笹尾根をひたすら行けば生藤山、陣馬山を経て最終的には高尾山まで繋がるルート。
実際に高尾山まではまだまだ距離があるので1日ではとても歩き切れないですが、自分がひそかに目指しているのもこの区間を繋げること。
生藤山以降はもう過去に歩いたので、三頭山から生藤山までの区間をいつか踏破したいと目論んでおります。

一度に歩き通すには距離が長すぎるので、今回はその途中まで。
笹尾根、どんなものか下見もかねての今回の縦走でしたが、想像以上に歩きやすくてとても気に入りました。その後もフラットな道が多くて、全然疲れ知らずで歩けてます。
ここら辺まで来ると紅葉が見慣れたものになってきているのがまた恐ろしい。

笹尾根と名付けられたからには道中に笹が生い茂るポイントがあるそうですが、今回歩いた区間には特にそのような場所もなく、綺麗に1本道の登山道が敷かれていました。
ハセツネ(日本山岳耐久レース)のコースともなっているだけあって、数名ほどトレランの方ともすれ違い。ウサギのような軽快さで追い抜かされると、自分が亀になっているような気分だぜ……。

西原峠、田和峠、数馬峠を経て、こちらの分岐が本日のゴール。
標識の大羽根山、浅間尾根登山口バス停の方へ下って行きます。時間的にはもう少し先まで歩けましたが、この先の大羽根山というところが展望が良いと聞いていたので、今日はここまでにして下山がてら立ち寄ってみます。

その大羽根山がこちら。
北側の展望が開けていて、奥に見えるのは御前山。周囲をカラマツの紅葉が彩っていて、大羽根山からの眺めもなかなかのものでした。

後はひたすら1本道を下山。
この下山路では誰一人出会わず、道もあまり歩かれてないような印象を受けましたが、特に迷うようなポイントはありませんでした。
親切すぎるくらいピンクテープだらけのところもあって、逆に笑ってしまったぞ。

こうして道路脇の登山口に下山完了。
すぐ向かいにバス停があります。

浅間尾根登山口バス停で本日の登山が終了。すぐ近くに小さいですがトイレもありました。
13時25分のバスを目指して急ぎ目で下山した甲斐あって無事に間に合いました。
バスも予想に反してガラガラで武蔵五日市駅まで座れて帰れたので良かったです。

都民の森から登った秋の三頭山ハイキング。
紅葉もちょうど見ごろを迎えていて、最初から最後まで途切れることのない紅葉風景が素晴らしかったです。
お目当ての笹尾根も序盤だけではありましたが、アップダウンも少なくて非常に快適に歩けました。残りの生藤山までの区間を踏破すべく、時間を見つけてまた登りに来たいと思います。
【日程】
2025年11月8日
【コースタイム】
9:10 都民の森
9:40 三頭大滝
10:40 三頭山・西峰
11:05 三頭山避難小屋
11:55 槇寄山
12:45 大羽根山
13:20 浅間尾根登山口バス停

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