奥多摩の三頭山へ秋の紅葉登山に行ってきました。
ルートは鶴峠から奥多摩湖へ抜ける縦走コース。電車とバスを使って行けます。
山頂付近が綺麗に色づいていて、華やかな紅葉と富士山の眺めが素晴らしかったです。標高が低いところはまだ緑も多かったので、11月中旬あたりでも紅葉ハイキングを楽しめると思います。
2024年11月3日【奥多摩】三頭山 秋の紅葉登山
11月がやってきました。
都内近郊の低山でもいよいよ紅葉が始まる季節です。
残暑の影響で今年は色付きが遅いようですが、奥多摩でもそろそろ紅葉が始まっているだろうと思い、行ってきました「三頭山(みとうさん)」。
実に12年ぶりです。
三頭山へのルートはいくつかありますが、今回は鶴峠から登るべく上野原駅にやってきました。
ここから土日祝日限定でバスが出ています。バス停はそこそこ並んでいて、最終的に30人くらい。1台のバスに全員座って行ける程度で、3連休の割にはそこまで混んでいませんでした。
1時間ほどの乗車時間で朝の9時半に鶴峠に到着。ここは2つの山の登山口になっていて、1つが今回自分が登る「三頭山」。もう1つが秀麗富嶽十二景の「奈良倉山」。写真に映っているのが奈良倉山登山口で、登山者の大半がこちらに行きます。
何を隠そう、ちょうど1年前。去年の同じ日にこの鶴峠から登りに行ったのが奈良倉山でした。
2023/11/3【奥多摩】奈良倉山~鶴寝山~大マテイ山 紅葉登山
想像以上に美しい紅葉が見れた奈良倉山~大マテイ山の縦走コース。実はこの時にスタート地点の鶴峠から三頭山に行けることを知って、「あぁ、来年は三頭山にも行ってみたいなぁ~」と思ったのがちょうど1年前。
まさか今年も11月3日に鶴峠に来るとは思ってもいませんでしたが、同じ日に登ったからこそよく分かる、「今年の紅葉はだいぶ遅いんだな」と。
こちら、道路の反対側にあるのが三頭山登山口。
しばらく着替えたり準備運動したりしてましたが、誰もこちらの登山口に入っていく人はいませんでした。
入口は荒れているように見えますが、入ってみるとしっかりと登山道が敷かれています。
特に最初は車でも通れそうな広い道幅。
標識にはトレイルランコースと書かれていました。
標識もちゃんとあって三頭山という文字が書かれています。
ここから三頭山までは距離にして4kmちょっと。高低差は800mくらいです。
一般的に三頭山の定番ルートと言えば都民の森からの周回コース。このルートはややマイナーかもしれません。
向山分岐までは北側斜面になるので薄暗い単調な登りが続きますが、そこを過ぎると平坦なところも出てきて登山道も明るくなってきます。
11月とは言え今年の秋は暖かい。スタートから半袖で、1時間も経てば汗びっしょりになりました。
しばらく登って神楽入ノ峰というピークに到着。
周囲を樹々に囲まれていて展望は残念ながらありません。ここら辺はまだまだ葉っぱの色も緑で「もしかしてまだ紅葉始まってない?」と不安になりましたが、この先から始まってました。
進むつれて徐々に色づいてきた奥多摩の森。
真っ赤な紅葉が現れると、しばし見上げてはキレイキレイ言ってました。
道も稜線になって歩きやすい。地面は落ち葉フカフカで、膝への負担を心なしか軽減してくれてる気がします。
赤も綺麗ですがここら辺は黄色が特に輝いていました。
暖色系の色合いが穏やかな雰囲気を演出してとても心地よいです。
ここまで一切展望がない道でしたが、途中に1ヶ所岩場があってそこで初めて景色が開けます。
正面に見えていたのが富士山。今年は富士山で雪が降るのも遅くて、結局初冠雪しないまま11月に突入してこの日(11/3)を迎えました。130年ぶりの記録なんだとか。
そんなわけで、遠目から見る富士山はまだ黒々としてました。
もはや毎年のように言われている残暑、暖冬。前年も記録的な少雪だったし、今年はしっかりと雪が降ってほしいものです。
そんな心持ちで歩みを進めつつ、目にする景色はどんどん紅葉してきました。
適度なアップダウンがありつつも明るい稜線を進んでいきます。例によって地面は落ち葉フカフカですが、こういう下り道は特に道を見失いがちなのでご注意ください。
登山口からここまで出会った登山者はゼロ。3連休の奥多摩ということを考えたら奇跡的です。
歩いた感じでは非常に整備されている道ですが、そこまで人気のあるコースではないんでしょうか。結局三頭山の山頂に行くまで誰とも会いませんでした。
三頭山が近づくにつれて紅葉もどんどん華やかになってきました。
この日は三頭山山頂に近い標高1500m付近が見ごろという状態。ようやく奥多摩でも紅葉が始まったという感じで、麓に下りるまではまだ2週間ほどはかかりそうです。
書籍だと三頭山の紅葉は10月中旬から下旬とか書かれているものも多いですが、昨今の気候事情を考えると、そこら辺の季節感も変えて行かないといけないかもしれませんね。
こうして三頭山に到着。山頂に着いた達成感よりも人の多さにビックリしながらの登頂でした。さっきまで静かだったのに、一気に賑やかになった。
幸い山頂は広いので休憩場所には困らないです。
三頭山はその名の通り3つのピークから成っていて、この立派な標識があるのが西峰です。
日本三百名山にも選定されている奥多摩でも人気の山の1つですが、振り返って見たら実に12年ぶりの登頂でした。そんなにも登ってなかったかねぇと自分でも驚いております。
ちなみに12年前の登山記録がこちら。期せずして雪山登山になったのだけは覚えている初めての三頭山でした。この写真を見て、山頂の標識が新しくなっていたんだなというのもわかりました。ささやかですが、昔との変化を知れる点でも、ブログを書いていて良かったな思える瞬間です。
山登りもブログも始めて間もない初々しい頃の記録ですが、良ければ読んでみてください。
三頭山山頂はちょうど富士山方面が開けていて、雲の合間から富士山が綺麗に見えておりました。
昨今の奥多摩はグローバル展開しているのか、海外の方も結構多くて富士山の展望に「Wow!」の声多数。
「すげぇだろ、富士山」という誇らしさも感じつつ、冠雪した富士山を見せれなかったという悔しさもあり、俺はいったいどの立場で物を言っているんだと反省して先へ行くことにしました。
せっかく久しぶりに三頭山に来たので、残りの2つのピークも立ち寄って行きます。
標識の三頭山(東峰)方面へ。
そしてここら辺の紅葉も凄かったです。
三頭山は奥多摩の中でも特に紅葉が綺麗な山として知られていますが、秋のシーズンに来たのは初めて。
確かに華やかな景色が広がっています。
山頂直下の紅葉散策は後ほどするとして、まずは三頭山・中央峰に登頂。
展望はなく、3つのピークの中では一番山頂感がありません。
すぐ先にあったのが三頭山・東峰。
こちらも樹々で周囲は遮られていますが、すぐ近くに展望デッキが用意されています。
展望デッキからの眺め。
富士山とは反対側の景色で、特に高い山が見れるというわけではないですが、遠くの街並みまで見渡せるスポットになります。
時間があればぜひ立ち寄ってみてください。
こうして3つのピークを踏み終えて、山頂直下の散策路をしばし巡る。
ここら辺は都民の森となっており、特に紅葉が綺麗な場所です。
色とりどりの紅葉がとても綺麗。
山頂付近はまさに見ごろという状態です。ここから少し下ったところにある三頭大滝はまだ色づき始めという感じらしいので、翌週訪れてもまだまだ紅葉を楽しめそうです。
まだ時間もあるので自分は都民の森には下らず、奥多摩湖方面へと向かいます。
距離は4.5kmとなっていますが、ガッツリ標高を下げるのでなかなかタフなルートです。
こちらも序盤は紅葉が綺麗な道。
時刻はすでに昼過ぎですが、チラホラと登山者とすれ違うあたり三頭山の人気を感じました。
樹林帯に入ると部分的に道も急斜面になってロープが設置されている箇所もあるのでお気を付けください。特にこの季節は落ち葉で滑りやすいので。
ヌカザス山を経て、終盤のイヨ山というピーク。ここに至るまでも急な下りがありつつ、たまに登り返しもありつつ、かなり体力削られるコースです。
12年前はここを雪が積もった状況で登ったんだから、我ながら若かったなぁ~と思います。
あの頃は登りたい山が多すぎて、ほぼ毎週どこかの山に登りに行ってた感じ。多少天気が悪かろうがお構いなし。山に登らないと命を取られるんじゃないかっていうくらい、何かに急かされるように登ってました。
ひたすら下って膝もガクガクし始めたところで登山口に到着。
道路を正面奥に進んでいくと、浮橋へ下りる入口があります。
こちらが奥多摩湖にかかる浮橋。通称「ドラム缶橋」。観光地にもなっている場所で、正式名称は麦山の浮橋。
三頭山・奥多摩湖ルートで登る場合はこの浮橋からスタートになります。
こちらも12年ぶりの浮橋。
実際に歩いてみるとわかりますが、結構揺れます。子どもにとってはアトラクションのような面白さがあるようで、キャッキャ言いながら渡ってました。
奥多摩湖。東京の大切な貯水池でもあります。
ここも紅葉の名所の1つですが、まだ色づいている樹々はほとんどなくて、奥多摩湖の紅葉まではもうしばらくはかかりそうです。
奥多摩湖からバス停までは徒歩5分。このトンネルを抜けた先にあります。
車の通りが多いので、壁に沿うように白線の内側を歩きましょう。
こうして峰谷橋バス停まで歩いて本日の登山が終了。奥多摩駅行きのバスに乗って電車で帰りましたとさ。
久しぶりの三頭山登山。
奥多摩自体が久しぶりでもありましたが、山頂付近は綺麗に色づいていました。中腹以下はまだこれからという感じだったので、しばらくは奥多摩界隈で紅葉登山が楽しめそうです。
鶴峠からのルート、人が全然いないので静かな雰囲気で登りたい方にはとてもお勧めです。良ければ歩いてみてください。
【日程】
2024年11月3日
【コースタイム】
9:30 鶴峠バス停
11:00 神楽入ノ峰
11:45 三頭山
13:00 ヌカザス山
13:30 イヨ山
14:20 浮橋
14:40 峰谷橋バス停
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