埼玉県の秩父にある堂平山~笠山(乳房山)へ秋のハイキングに行ってきました。
アップダウン多めながらも紅葉が綺麗で、特に堂平山キャンプ場の色付きが凄まじいことになってました。人も少なかったので、意外と穴場なのかもしれません。
小川町駅から電車とバスを使って登山できます。

2025年11月15日【秩父】堂平山~笠山 秋の紅葉登山
今週の登山は埼玉県の低山へ。
堂平山~笠山に登ってきました。どちらも10年前に一度登ったっきりです。
前回は2月の冬の時期でしたが、今回は秋の紅葉シーズン。前回とはまた違った景色を期待してましたが、これがもう想像以上で良い意味で裏切られた感じ。
堂平山は紛れもなく紅葉の山です。

堂平山へ電車・バスの公共交通で行く場合、小川町駅からの白石車庫行きのバスを利用します。
始発便は朝の7時14分。紅葉シーズンということで混んでいるかと思いきや、車内はガラガラでハイカーは3名だけでした。
奥に見えてますが、小川町駅前にローソンあります。

30分ほどバスに揺られて経塚バス停で下車。
ここは昨年のゴールデンウィークに縦走した大霧山~二本木峠つつじハイキングのスタート地点。
堂平山へ最短距離で登るなら終点の白石車庫バス停からですが、今回は前回の大霧山登山と軌跡を繋げるべく、ここから登ります。

バス停脇のこちらの標識に従って、まず目指すのは旧定峰峠。
しばらくは林道歩きですが10分もすれば登山道へ入って行けます。

経塚バス停で降りたのは自分だけ。登山道も当然自分だけ。
昨今の熊ニュースにビビッて熊鈴+独り言全開で登っております。
道は単調な登り坂で急登と呼べるところもないほど登りやすい道が続きます。登るにつれて登山道にも陽が差して、こうなってくると気持ちにもゆとりが出てくる。

しばらく登ると林道と合流。
ここから少し道路沿いに進んで、右手に見える標識に従って登山道に入ったら稜線に到着です。

旧定峰峠。
1年前はここを大霧山方面へ進みましたが、今回は右手の定峰峠へ。最近、滅法漢字が書けなくなってる自分が言いますが「さだみねとうげ」と読みます。現地では「じょうほうとうげ?」とか読んでたのはここだけの話。
パソコン、スマホ生活で漢字の読み書きの衰えに若干危機感を感じております。

ここからは快適な稜線の縦走路。
ひたすら真っすぐな一本道を進んで行きます。

途中にあった獅子岩。
このルートは10年前の大霧山~堂平山~笠山で一度歩いているのですが、その道中の記憶はほとんどありませんでした。この獅子岩もしかり。
展望は特にありません。

このルートを歩いていると頻繁に目にするのが外秩父七峰縦走ハイキングコースの標識。
寄居駅~小川町駅を結ぶ縦走路で、トレラン勢には1日で歩ける距離なのかもしれませんが、自分は当然そんなことはできず。
それでもここまで六峰の縦走路は歩き通せていて、残り一つは小川町駅にほど近い官ノ倉山だけとなりました。


その後、何度かのアップダウンを経て定峰峠に到着。
定峰峠と言えばこの峠の茶屋。名物はうどんですが、あいにくまだ朝の9時過ぎだったので開店前ということでスルー。
舗装路が見えている通り、ここは峠道として車やバイク、自転車でも来れる場所になっています。むしろ登山者よりも多いんじゃないかってくらいで、ここのうどんを目当てに来たのか、駐車場はすでにそれなりに埋まっていました。

ここから白石峠へ。
標識に書かれている通り、この縦走路は関東ふれあいの道。
登山をしていてたまに出くわす関東ふれあいの道。果たして自分は何割くらい歩いているのか、結構気になるところです。

定峰峠から少し登ったところに展望が開けるポイントがあります。
右の平らな山の上に建物らしきものが見えているところが堂平山の山頂。これから右回りでグルっと迂回してあそこを目指します。
左に見えているのが笠山。その見た目から乳房山(おっぱい山)とも呼ばれている、今日のゴール地点です。おっぱい山目指して頑張ります。

10年前の記憶がほとんどない縦走路。その中でも唯一覚えていたのがこの急登。
立派な手すりが取り付けられていているので危険は少ないですが、なかなかの斜度です。足元の階段はだいぶ朽ちているのに手すりだけ立派なもんだから良く記憶に残ってました。

その後、細かいアップダウンを経てこちらが最初のピーク。
一見すると山頂っぽく見えないですが、左の木に標識が掛けられています。

奥ゆかし山、標高828m。
展望も特にないので、意識しないと普通に通り過ぎる山頂だと思います。

その後も登ったり下ったり。平坦な箇所ももちろんあって、落ち葉フカフカな道は気持ち良いです。
晴れた週末にも関わらず、ここまですれ違ったのは一人だけ。
静かな登山道と言いたいところですが、すぐ脇に峠道が並走しているので車やバイクの音が断続的に聞こえてきます。

こちらの鉄塔のある場所が川木沢ノ頭。地図上ではここも山頂の扱いですが、特に標識などは見つかりませんでした。
それよりも気になったのがフェンスにあったこの看板↓

山を汚す登山者は猿より頭の毛が三本?
これ、南アルプスでも見たことがある看板ですが、全国的に見られるもんなんでしょうか。いまいちピンと来ないこの文章、もっと端的に言ってくれよと思ってしまう。

そこから急坂を下ったところが白石峠。
登山道は静かなもんですが、峠に出ればバイクや自転車乗りが行き来しているのでそれなりに賑わっている印象。
奥に見える屋根は休憩ベンチで、トイレや売店の類はありませんでした。

ここら辺は峠が多い。左の大野峠の方へ行けば、丸山を経て西武線の芦ヶ久保駅へ下りることもできます。
関東ふれあいの道は大野峠の方へ続いているんですね。

自分は堂平山を目指すべく、引き続き外秩父七峰縦走コースを行く。この辺りから紅葉が綺麗になってきました。
この日は標高1000mを越えることがない低山ハイクですが、標高600~800mあたりを行ったり来たりするので結構疲れます。

登って行くと次なるピーク、剣ヶ峰に到着。
ここも鉄塔が建てられた山頂ですが、フェンス脇からの展望が素晴らしかったです。

剣ヶ峰からの眺め。
東~南側が開けていて、埼玉市街地や秩父方面の山なみを一望できます。
眼下に黄色く輝くイチョウの木が存在感を放っていました。

剣ヶ峰から堂平山までは15分ほど。
峠道と並走するようにハイキングコースが敷かれていますが、林道をそのまま歩いて行っても時間的にはさほど変わらないです。


こうして10年ぶりの堂平山に到着。
山頂では何やら工事をしていて、意外なことにハイカーは自分だけでした。

堂平山の山頂一帯は見頃に開けていて、特に西~北側の展望が素晴らしい!
両神山、八ヶ岳、浅間山、など人気の日本百名山が色々と見えます。手前に視線を向ければ、大霧山から先の縦走路も一望。

左端が大霧山かな。緩やかな稜線が続いているのがよく分かります。
大霧山~皇鈴山の縦走路も間に牧場があったりして眺めもいいので非常にお勧めです。モーモーハウスの牛乳が一押し。

堂平山山頂にあるパラグライダー場。
前回来た時は真冬でも賑わってた記憶がありますが、この日は誰もいませんでした。

堂平山と言えば、こちらの天文台(観測所ドーム)。
この山のシンボルとも言える可愛らしい建物で、傍らでは地元の方が出店を開いておにぎりなどの軽食が売られてました。

そして秋の堂平山に来たら、絶対に訪れてほしいのがすぐ下にあるキャンプ場。
山頂からも見えてますが、あの周りの紅葉が本当に凄いです。

キャンプ場に行くまでの道路わきも紅葉ロード。
ここに来て初めて燃えるような赤い紅葉を見たので、俄然テンションが上がります。

こちらが堂平山キャンプ場「星と緑の創造センター」。
バンガローやログハウスが立ち並んでいますが、お目当てはその脇の散策路。


こちらがキャンプ場脇の紅葉風景。想像を絶する圧巻の色付きよ!
事前知識なしで訪れたので、感動もひときわ大きかったです。
しかも、これはほんの一部分。



キャンプ場脇にある散策小径。その全てが華やかに色づいてました。
見上げるところほぼすべてが紅葉して、信じられない世界。

駐車場わきでもこれだけの色付きなのが凄いです。
堂平山に紅葉のイメージがそんなになかったですが、今回の登山で改めた。
堂平山は紛れもなく紅葉の山です。

眩しいくらいカラフルな景色。
まさに今がピークと言っていいほど、圧巻の景色がそこら中に広がっていました。




山頂以上に長く居座ってしまったキャンプ場の散策小径。素晴らしき紅葉風景でした。
これだけ凄い色付きでありながら人も全然いなかったので、もしかしたらここはちょっとした穴場なのかもしれません。
秋の堂平山、紅葉ハイキングの選択肢として十分ありだと思います。

堂平山で十分満足しましたが、最後の笠山に登るべくもうひと登りしてから帰ります。
登山客は依然として少なく、堂平山も自転車、バイク勢の方が多かったです。

パラグライダー場脇のコースを下って行くと、七重峠で再び林道と交錯。
ここら辺まで来るともう下山するまで誰とも会わなくなりました。

笠山まで最後の登り坂。
部分的に急登ですが距離はたいして長くはないです。10年前にもここは歩いているはずですが、全く記憶がなかった。


こうして本日最後のピーク、笠山に到着。序盤で見えた乳房山の山頂です。
山頂は北側がわずかに開けていますが、展望はそこまでないです。おっぱいというくらいだから、勝手に山頂が突き出て展望台になっているのかと思いきや、そうでもなかった。残念……。
こちらは西峰と呼ばれるピークで、すぐ奥に東峰があるようなので行ってみます。

笠山の山頂部にあったのがイワウチワの標識。
山頂の北側斜面に群生地があるそうなので、春の時期に訪れたら行ってみてください。

こちらが東峰。
標識は特になかったですが、笠山神社が祀られていました。

ちなみに地図を見るとこの東峰にトイレマークが書かれているケースがありますが、そのトイレはこちらです。
あまり期待なさらぬよう。

無事に笠山登頂を果たして、白石車庫へと下山していきます。
来た道を少し戻ってこちらの標識に従って下山路へ。

下山路はあまり歩かれていないコースなのか、全体的に整備はされているものの、一部道が急斜面だったり細いトラバース路があったりしたのでお気を付けください。
道迷いの心配はなかったですが、たまに出くわすクモの巣トラップが厄介でした。

こうして白石車庫バス停へ下山完了。すぐ近くに公衆トイレがありました。
帰りの小川町駅行きのバスは乗客10名ほど。登山道では大してすれ違わなかったのに、やっぱりそれなりに登ってはいたようです。余裕で座れて秒で爆睡、目が覚めたら小川町駅でしたとさ。

電車とバスで行く堂平山~笠山の縦走登山。
今回はもう堂平山の紅葉に尽きます。本当に凄い景色を見せてくれました。
圧巻の紅葉風景を見せてくれるので、ぜひ秋の季節に登りに行ってみてください。例年、11月中旬がピークです。
【日程】
2025年11月15日
【コースタイム】
7:50 経塚バス停
8:30 旧定峰峠
9:15 定峰峠
10:20 白石峠
11:00 堂平山
12:30 笠山
13:40 白石車庫バス停

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