飯能南アルプスのジャンダルム~柏木山~龍崖山へ春のお花見ハイキングに行ってきました。
低山で歩きやすく、しかも山頂からは大展望が見渡せる初心者にもおすすめの縦走ルート!
登山道には桜やツツジも咲いていて、春爛漫の景色が広がっていました。
電車のみのアクセスで飯能駅から周回登山できます。
2025年3月30日【飯能】ジャンダルム〜柏木山〜龍崖山 桜咲く春の登山
「ジャンダルム」と言えば、真っ先に思いつくのが山頂に天使がいるあの北アルプスの岩山。
岩場苦手の私にとっては奥穂高岳から眺めるだけの到底及ばない岩の殿堂ですが、そんな自分にも登れるジャンダルムがありました。
それが飯能のジャンダルム。標高は230mです。岩登りの要素は皆無でしたが、私にはこれくらいがちょうどいい。
歩きやすくて展望にも恵まれて、ここもまた推していきたい縦走コースでした。
スタートとなるのは飯能駅。この駅を基点に登山するのももう何度目か。
だいぶ馴染みのある駅になってきました。
今回はバスは使わず駅からスタート。バスを使うと多少は行程を短縮できますが、全然歩けなくはない距離です。
駅前の大通りを歩いていきますが、ファミマで軽く朝食。コンビニのホットスナック大好き人間で、よく買うのがハッシュドポテト。
物価高の影響か昔に比べてどんどんサイズが小さくなっていくのが悲しいところ。
駅から徒歩10分ほどでやってきたのが飯能中央公園。
ここは桜の名所の1つで、咲き始めではあったものの桜の開花と合わせてお祭りも開催されてました。
3月下旬から4月上旬にかけてこのルートを歩くと、道中で桜という桜をたくさん見ることができます。
中央公園からはしばし舗装路歩き。
この区間を短縮したい場合はバスを使えば良いですが、時間にして駅から50分ほど。自分としては十分許容範囲内です。
目指すのが吾妻峡。
近づいてくると標識が出てくるので、それに従って川岸の方へと下って行きます。
そしてこちらが吾妻峡の有名な「ドレミファ橋」。
対岸に渡るために丸太の飛び石が用意されているので、軽快にステップ踏みながら渡りましょう。
吾妻峡。
断崖絶壁に囲まれた渓谷で、これはこれで見ごたえありました。
飯能駅からのアクセス次第では、この渓谷沿いの遊歩道ルートでここまで来ることもできるのでお好みでどうぞ。
吾妻峡を越えてこちらの柏木山登山口から入山します。
入口の駐車場に車が停まっている通り人気の山のようで、結構な人数の登山者とすれ違いました。
入口に地図があったので載せておきます。
御覧のようにこの周辺にはたくさんのハイキングコースが張り巡らされていて、今日は青ルート以外のほとんどを歩く予定。
どのコースも低山ながら展望が良くてかなり面白いですよ。
登山口は広い芝生スペースになっていました。
奥に登山道が伸びているのですが、ジャンダルム尾根コースを行く場合は入口すぐのところにある分岐を右に行きます。
最初がやや急登ですが、尾根に出てしまえばあとは比較的楽な道。
今日登る低山はどの山も300m程度なので、登りが長く続くようなところはほとんどありません。
そうしてやってきた最初のピークがジャンダルム。標高は230m、あっという間でした。
飯能にも確かにあったジャンダルム。北アルプスのあの岩山とは似ても似つかないですが、危険個所は皆無で非常に登りやすく、さらに山頂からの展望も素晴らしいです。
秩父方面が見渡せて、竹筒の望遠鏡を覗くと書かれている名峰を望むことができます。
この竹筒はこの界隈の山のトレードマークのようなもので、これから向かう各山頂に必ず用意されていました。
ジャンダルムを早々に制して、引き続き尾根コースを縦走。
道が入り組んでいて分岐も多く、地図に載っていない道もあったりしましたが、柏木山と書かれた方へ進めば大丈夫です。
途中にあった富士見の丘。
あいにくの曇り空で富士山の姿は確認できなかったですが、こういう休憩スペースも所々に用意されています。
途中から右手にフェンスが出てきますが、すぐ隣は飯能くすの樹カントリー倶楽部のゴルフ場。
フェンス脇をひたすら歩いていくと、やがて景色が一気に開けるポイントに出ます。
こちらが柏木山。
立派な標識が用意されていて、その下にぶら下がっているのは平和の輪。
山頂からの展望はもう抜群!都心方面を見事に見渡すことができます。
標識の裏側には「Mt.TakadockE」と書かれていましたが、別名「高ドッケ山」とも言うそうです。
Eが大文字なのが洒落てますね。
そして山頂もおしゃれ。木製のイスや机、丸太のベンチなど、手作りのオブジェがたくさんあってちょっとしたテーマパークのような感じ。
その中でも特に有名なオブジェがこちら。
木で作られた人形。
この3人立ち並んでいるハイカーの人形は柏木山のシンボルともいえる存在。他の方の山レポを見ても良く写真が取り上げられています。
かわいいですね。
木彫りの人形はいたるところにいるので、色々と探してみてください。
遊び心があって好きです、こういうの。
山頂でしばし休憩。それにしても展望が素晴らしい。
天気も徐々に回復して青空が広がってきてくれました。
山頂周辺には桜の木もたくさんあって、すでに咲き始めている木もあります。満開は来週あたりかな。4月中旬辺りまではお花見登山としても楽しめると思うので、この時期の柏木山おすすめです。
下山はかもしか新道というルートで行きます。
そして、ここにも小さな人形発見。竹筒の望遠鏡を覗く姿が可愛げ。
下山路ではツツジも咲き始めていました。
梅、ミツマタ、カタクリ、桜と来てのツツジ。季節の移り変わりは早い。
下山路もルートがいくつか分岐していますが、赤根ヶ峠という方を目指して行きます。
尾根伝いに行くのが最短ルートだと思いますが、自分は一度登山口まで下る形になりました。
林道に出て再びここから登り返し。
登り返しと言っても大した距離はありません。
こちらの十字路になっている分岐点が赤根ヶ峠。
次に目指す龍崖山方面は正面奥のルートですが、ここで少し寄り道。
右側のこちらのコースの先に1つピークがあるので、行ってみることにしました。
時間にしたら10分程度です。
朝は寒かったですが、日中になって陽が出てくるとだいぶ暖かくなり、森の緑も多くなって春だな~という感じがしました。
これから新緑シーズンにかけての春山の雰囲気もとても好きです。
登山道を進んだ先にあったのが秋葉山。
展望はなくて山頂近くの道が少し不明瞭でした。無理に立ち寄らなくてもいい場所かと思います。
来た道を戻る途中で見つけた石像。
足元に咲いている真っ赤な花は何でしょうか?バラ??
赤根ヶ峠まで戻って配水場広場という方を目指します。
ここも5分ほど歩けばすぐに登山口に着きます。
こちらの登山口に下山。
入口こそ芝生のベンチがあったものの、その奥には何かの巨大施設。
うぉ!?なんかすごい。山の中から一変、工業エリアに放り込まれた感じ。
帰ってから調べてみたら、日建リース工業という会社の工場らしいです。
この工場脇にハイキングコースが伸びているので、グルっと半周する形でひたすら進んで行きます。
ここら辺は色々な企業の大型工場が密集する工業地帯のようです。日曜日だったのでどこも静かでしたが、平日に訪れたら雰囲気も結構違いそう。
登山口近くに咲いていた菜の花畑。
この時期の奥武蔵界隈は山も街も花が多くて飽きずに歩けます。
舗装路を5分ほど歩くと、龍崖山公園という広い公園に到着。
こちらの山でも桜が咲き始めていました。
公園の階段を下って行くと登山口があるのでそこから入山します。
こちらが龍崖山・燧山の登山口。
本日の後半戦開始。
そしてここからの登りがやや急登。
高低差でいえば大したことはないですが、ここまでが緩やかな道だったもんだから、この坂が結構つらく感じました。
今回のルート上では一番疲れるポイントかもしれません。
アップダウンも何度かあるので、こんな感じで無料休憩所と書かれたベンチが随所に用意されています。
登山者が安心して歩けるように、全体的に非常に整備されたハイキングコースという印象でした。
そうして登っていると1つ目の山、燧山に到着。
ここからの展望も悪くないですが、この先にさらに景色の良いポイントが待っています。
龍崖山までが一度下っての登り返し。
先ほどの柏木山に比べるとタフなルートになってますね。ここら辺はハイキングというよりもしっかりとした登山という感じ。
登山道の癒し系が桜。山の中にも結構咲いていて、見上げたら桜が咲いていた、なんてのもたびたびありました。
開花して間もない透き通った白い花がとても綺麗です。
そして龍崖山の山頂手前にあったのがこちらの展望テラス。
この先の山頂も展望が良いのですが、景色が開けている方向が違うので、ここはぜひ立ち寄ってほしいところです。
展望テラスには例によって竹筒のこれ。
ちょうど正面に見えるのが富士山、奥多摩方面。あいにく雲がかかっていたので山の姿は見えませんでしたが、本当に今日のハイキングコースは展望の良いポイントが多いです。
河津桜でしょうか。
展望テラス脇に満開となって咲いていました。
展望テラスの奥にあるのが龍崖山。
今日登った山の中では一番広い山頂でした。
山頂からは都心方面の展望が開けていて、竹筒が示す先にあるのが東京スカイツリー。
空気はそこまで霞んでいなかったのでスカイツリーらしきものが見えたような見えないような、そんな感じでした。数日前の三毳山の黄砂地獄と比べたらだいぶマシです。
展望が良くて、こちらの山頂にも桜が綺麗に咲いていたのでしばし休憩。
下山路は金蔵寺(八耳堂)コースを行きました。
10分も下れば軍太利神社の鳥居が見えてきます。
八耳堂に下山完了。登山口には有難いことに公衆トイレがあります。
ここから最初に渡ったドレミファ橋までは徒歩5分くらい。実は行きのドレミファ橋を通過する途中で急にお腹を下して、柏木山に向かう前に急遽ここのトイレに駆け込んだのが3時間ほど前のこと。
登山口にトイレがあるってやっぱり大事ですね。助かりました。
ドレミファ橋には戻らずにこちらの道路沿いをまっすぐ歩いて飯能駅を目指します。
徒歩40分くらいあるので、面倒であればバス通りまで出てバスで帰るのもありです。
自分はまだ時間もあったので、ハイキングコースの地図に載っていた「あさひ山・ゆうひ山コース」というのを歩いてみることにしました。
まずこちらがゆうひ山公園の入り口。
5分もかからずに夕日山の山頂に到着。
標識も一応用意されていました。展望も悪くはないですが、次に行くあさひ山の方が眺めが良いのでそちらで休憩するのがお勧めです。
道路を挟んだ反対側にあるのがあさひ山。
右奥の小高い丘がそれです。
こちらがあさひ山展望公園。
階段を登った先が展望台ですが、その前に入口にあった桜並木が満開で思わず見入ってしまった。
今日イチ綺麗な桜は間違いなくここでした。
そしてこちらがあさひ山の展望台。
最高地点は奥の森の中ですが、山頂自体に展望はないので休憩するならここでどうぞ。
街のすぐ近くの山ですが、高台になっているので眺めは最高です。
東側も開けているので、その名の通り綺麗な朝日が見れるんでしょうね。元旦の初日の出とか、結構混雑するそうです。
あさひ山からは北側にハイキングコースが伸びていたので、そこを歩いて飯能駅側に戻ることにしました。
部分的に道が細い箇所はあったものの、不明瞭なところは全くなくて問題なく歩けます。
15分ほど歩くと道路沿いに出るので、あとはこの道をまっすぐ行けば飯能駅に着きます。
徒歩20分くらい。
こうして飯能駅まで歩いてこの日の登山が終了。
低山でしたがなかなか歩き応えあって充実したハイキングを楽しめました。
最後のゆうひ山、あさひ山コースを加えると舗装路歩きも長くなるので、ここは省略しても良いかと思います。
電車のみのアクセスで駅から登山が楽しめる飯能南アルプス。
ジャンダルムに始まり、柏木山も龍崖山も展望が良くて非常に面白かったです。桜も綺麗に咲いていたので、4月のお花見シーズンは狙い目かもしれません。
全体的に道も良く整備されていて初心者でも安心して歩けるハイキングコースでした。
良ければ登ってみてください。
【日程】
2025年3月30日
【コースタイム】
8:40 飯能駅
9:40 ドレミファ橋
10:15 ジャンダルム
10:40 柏木山
11:25 秋葉山
12:10 燧山
12:25 龍崖山
13:15 ゆうひ山
13:30 あさひ山
14:00 飯能駅
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