女峰山 日帰り登山 (霧降高原~赤薙山~女峰山~日光東照宮)

女峰山 日帰り登山 (霧降高原~赤薙山~女峰山~日光東照宮)

今回の山は日光の女峰山。標高2483mで日本二百名山の1つ。

同じく日光の名峰、男体山を父とするなら、この女峰山は母なる山。ブランド的には日本百名山の男体山のほうが上だけど、登山の難易度で言えば間違いなく女峰山のほうが上。

コースはいくつかあるけども、いずれも登山口から山頂までがとにかく長いのよ。。。

今回は東側の霧降高原から登り始めて、赤薙山を経由して女峰山山頂へ。下山はピストンだともったいないので、日光東照宮方面へ下るルートを歩き、タクシーで霧降高原まで戻ることにしました。

日帰り登山としては十分すぎるほどの距離を歩いたと思う。久しぶりにガッツリ系の山登りで、心地より疲れを感じた山旅でした。

 

日光の母なる山、女峰山―――

 


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日光の山にはとある一家が住んでいます。それが男体山を大黒柱とするこちらのご家族。

父:男体山(2486m、日本百名山)

母:女峰山(2483m、日本二百名山)

長男:太郎山(2368m、日本三百名山)

揃いも揃って、家族全員それぞれの名山に指定されています。知名度では圧倒的に男体山で、この男体山については個人的にも思い入れのある山。

あれはもう4年前か……。山も登りたてで知識や体力もろくにないまま挑んだ男体山(リベンジ編はこちら)。ボロボロになって帰ってきたのは苦くも懐かしい思い出。

そんな苦労した思い出のある男体山だけども、一家の中では最も登りやすいとされている。二荒山神社からのコースであればアップダウンもなくて、ただひたすら登り詰めればいいので、今となっては楽に思えるお父さん。

むしろ母と息子のほうが登山コースが長くて日帰りでは行きづらく、特にお母さんの女峰山は滑落だの遭難だの、少々危険な噂もチラホラ、、、。母はやっぱり怖いな~~と。。

 

そんな女峰山、前々から気になっていた存在ではあったけど、ようやく巡り合えた!5月登山のラストは野郎5人で日光の母へ会いに行ってきました。

 

~~ 5月25日 女峰山 日帰り登山 ~~

今回歩く予定コースは霧降高原から登って二荒山神社へ下山するルート。標準タイムで9:45の行程で、日帰り登山としては長丁場になりそうなので、深夜に都内を発って現地入り。

 

たまにはメンバー紹介しとこうかな。左からまさき、けーすけ、岳、すすむ。(撮影:みやっち)

今回は野郎5人の男子登山。気遣いとか一切なしのガチハイク。男だけでお母さんに悩み相談に行こうってわけですな。

いろいろあんのよ、、、。

 

そんなわけで、途中のコンビニでメンバーの岳が購入した「ポジティブの教科書」。読んだ後に貸してもらう予定だけど、チラッと読んだ限りじゃ、情けなくも今の自分に必要なことばっかり書いてあったぜ。

それがなんでか、今現在、この本をメンバーいちポジティブ思考と思われるまさきが持っているっていう……(か、返せ!!)

 

ネガティブでも、お母さんに会えば何か変われる気がすんよ!!!

ってことで、早朝4時、霧降高原よりクライムオン!みんな寝不足ってことで、変なテンションの中出発。

かなり時間も早かったけど、4時でもだいぶ明るいのね。ヘッデンは必要ないくらいでした。

 

霧降高原からのアタックってのは、序盤のこの階段が有名でさ。1445段もの階段をまずは登らないといけないのよ。

 

はるか先まで敷かれた階段。3、4年ほど前まではリフトも通ってたこの霧降高原。今は色々な事情があってリフトを撤去し、代わりに敷かれたのがこの階段。リフトがあれば一気に上まで行けるけど、この手のリフトってのは観光客向けに営業開始時間が遅かったりもするから、ピカピカの階段が整備されたのはむしろ登山者にとっては喜ぶべきことなのかも。

ここは一歩一歩、階段に沿って登っていくしかない。

 

100段毎に黄色い声援が待ってます。心がくじけそうになったら足元に目を向けてみてください。

 

階段を登っている途中に振り返ると、登ってきた階段の長さに愕然とする。

そして、一見するとトリックアートにも見えるこの不思議な構図。もちろん普通の階段だけど、錯覚で凸凹しているように見えるのはなかなか面白いポイント。

 

半分経過したころ、一直線に伸びる階段を目の前にする。

あの上に展望台が待っているとはいえ、登山者ならまだしもこれを観光客に歩かせるのはちと酷な気がする。。。

 

無心で登って、ようやく1000段。途中にツツジとかも咲いているので、そこまで暇を持て余す階段ではなかったけども、流石にこのあたりになると飽きてくる。

 

あと少し……

 

階段を登ること30分、時間的にはそこまででもないけど1445段の登りを制して展望台到着!

 

こちらが小丸山展望台。標高1582m。駐車場が確か1300mくらいだったから、階段だけで標高300m弱稼いだ感じ。

 

はるか下に見えるあの駐車場からずっと階段が敷かれてる。それだけでもすごいわ。

階段自体はまだ新しくて綺麗だったので、登りにくくはない。霧降高原にお越しの際は、挑戦してみてくだされ~。

 

階段終わったけど、ようやくここから登山道。まだまだ先は長い。

でもいきなりこの展望よさげな稜線。大菩薩に似た雰囲気のこの手の稜線もフェチにはたまらんな!

中央奥に見えるのが赤薙山で、女峰山はまだここからじゃ見えません。

 

しばし、穏やかな稜線ハイク。空は明るいけど、まだ早朝5時。風が吹くと少し肌寒いくらいでした。

 

稜線の途中にあった焼石金剛。岩でもあるかと思ったら、何もなかった。

 

ここら一帯は南側が笹で覆われた斜面。開放感と高度感は抜群。

登りのルートで言えば、一番平和なひと時だったかもしれない。

 

いや、この稜線は気持ちよかったよ。序盤の足慣らしにはちょうどいい道でした。

 

ところで、ここまで読んで、「あれ?もしかして曇ってね?大丈夫ですか、みやっちさん…」とか思ったそこのあなた。

いや、これ一応晴れてっから!!少し周りが白いだけよ。気にしないでね。

 

赤薙山手前の分岐。女峰山へ至る巻道っぽいのもあったけど、ここは赤薙山方面へ進んでよし!右の女峰山へ進んでも山頂付近で合流するので、むしろ遠回りなだけな気がする。

 

樹林帯に入ると所々雪が残る。踏み抜きが結構あるけど、アイゼンはいらないレベル。

 

展望台から1時間ちょっとで赤薙山山頂。この時点で標高は2000m超え。まぁまぁ登ってきた。

神社があったので、ここで安全祈願。無事にママに会えますように…ってな!!

 

女峰山はまだまだ先だけど、ここでようやくチラッと眺めることができる。左奥の山ね。お母さん、懐深いわ。。

 

ここからはアップダウンの連続。岩場もあるので、結構面白い。全然危険ではないレベルなのでご安心を。

 

赤薙山から40分ほどで奥社跡に到着。特に展望はないのでここはスルーで。

 

アップダウン続く。樹林帯に入ると雪もまだ結構残ってた。ここら辺はトレースもないので、多少のルートファイティングは必要。

 

稜線上にはシャクナゲの群生。まだ時期が早かったので花は咲いてなかったけど、そこらじゅうに芽があったので、開花するとすごい綺麗な予感。6月が狙い目だと思います。

 

にしても、遠い女峰山。。

でも、ご覧下さい。晴れております!( ・`ー・´) +キリッ!

 

純和風な感じのする尾根道。

日本庭園のようだなぁ~ by 岳

 

7:30、一里ヶ曽根独標に到着。ここは岩場のピークで展望が最高!ここまで登ってきた中では、一番ピークらしいピークでした。

ここは期待してくだされ!

 

目の前の稜線まで登り返し。

面倒だけど、あそこまで登っちゃえば、あとは左に尾根伝いに山頂まで行けます。

 

雪が腐って所々登りづらい。思ったよりも疲れるぜ…

 

再び稜線に出る。女峰山は右奥の少し小高くなってる部分。

その前に立ちはだかる目の前のピーク。

 

それがこの岩場。なかなかのもんだけど、登る分には結構楽しかった。

ここを降りろって言われたら、、、たぶん嫌がるんだろうな~自分。(下りの岩場・ガレ場の苦手さを克服したいわ)

 

崖の淵を歩いていく。普通に歩けばなんともないけど、積雪時はこういうところがかなり危険になったりする。

雪がある時期に登る際はどうかお気をつけて!

 

そして、ようやく間近にとらえたピーク。(右奥)

 

この後もチラホラ岩場。ロープ敷かれてるところもありました。

ここら辺がお母さんの危険な一面。

 

こんな感じで、なかなか高度感あるよ。

 

岩場もある程度過ぎれば、ラストはハイマツ帯を緩やかに歩いていく。

 

最後の登り。標高2500m近いので、雪はまだたっぷり残ってました。

 

8:45、無事に女峰山山頂に到着。(おかあさーーーんっ!!!会いたかったぜ!)

祠と標識だけの簡素な山頂。男体山ほど広くもなかったけど、お母さん強すぎでした。。。

登り4:45かかったけど、時間以上に疲れたわ。最近のゆるゆるハイクからのこれだから、まぁこんなもんか。

 

来た道と反対側の帝釈山へ至る稜線。山深いし、あんまり歩かれるところではなさそうだけど、こっちの尾根歩きも面白そう。

 

その稜線の果てに、右から小真名子山、大真名子山、男体山。

小真名子山、大真名子山も男体山・女峰山ご夫婦の子どもたちと言われていたりもする。

 

特別何が見えるってわけでもないけど、女峰山山頂は360℃の展望。崖っぷちに立っている感じで開放感あります。

 

男体山でも眺めながらお昼休憩。……いや、まだ9時だから時間的には朝ごはんか。

それにしても、、ご覧下さい。晴れております……orz

チクショウ!(涙目)

 

まぁ、いいさ!無事に登頂したもんね。

腹を割って(=服脱いで)お母さんに日頃の悩みを打ち明けてみた。

1つでいいから報われてくれっ!

 

1時間ほど休憩してお母さんにサヨナラ。他に登ってきたのは2人ほどでした。母は人気ないの~。

帰りはピストンでもよかったけど、時間もあるので当初の予定通り二荒山神社方面へ降りることに。このルートはアップダウンはそんなにないけど、標高差が1700mあるので(下山して知った)、多少は覚悟すべし!

 

こっちのルートは、早々にガレ場の急坂。ここ、結構危ないよ。落石発生ポイントなので、他に登山客がいるときは注意したほうがよさそう。

ある意味、今回のルートの核心部と言えたかも。

 

30分ほど下って唐沢避難小屋に到着。避難小屋としては十分に綺麗なほうかと。

 

ここから先はしばらく樹林帯。雪は部分的に残ってるけど、結局アイゼンはつけずに行けました。

 

小屋から30分ほどで箱石金剛。地図上だとここが竜巻山になってるけど、明らかにピークではない。どうなんだろか。。

展望ないのでスルーで。

 

この後、少し歩くとこんな感じの草原に出る。ここは開放感あって歩いてて楽しかったよ!

 

山頂から1時間半ほどで黒岩到着。テントも10張りくらいなら張れそうな広場になってた。

 

すすむが登っているのが黒岩。

 

目の前には女峰山から伸びる岩壁。溶岩が固まったような岩壁は女峰山が火山である一面を垣間見れる場所。

実はこの岩壁の裏側に、あの大氷瀑で有名な雲竜渓谷がある。

 

雲竜瀑ではないけど、下を見ても氷瀑の名残がちらほら。ポコポコ洞窟っぽい穴もあって、摩訶不思議な岩壁でした。

ここ、崖っぷちなので、落ちないように。

 

黒岩で休憩して、下山再開。時間的に昼に差し掛かってきたので、ここら辺から一気に暑くなってきた。

確かこの日、都内では今シーズン初の夏日を記録してたんじゃなかったっけ。

 

尾根を境に向かって右がガレ場、左が草原という不思議な風景でした。

 

岩場の途中に「八風」。

はちかぜ?

やふう?

……やふー??

Yahoo!!

 

ヤフーを過ぎてからのこの笹道がとにかく長い。。。

ほぼ平坦な道のりがかなり続きます。最初は緩やかに歩けてよかったんだけどね~、、、

 

長い…。全然標高下がらない。。。

平坦すぎて飽きます。日差しも暑くてこれはなかなかしんどかったな。

ホント長いから!よくこんな長い平坦な道が山の中腹にあるなぁ~って思ったよ。

 

目印といえば、この白樺金剛くらいだったかな。ここを過ぎれば、あと少しで視界も開けてくる。

 

目の前に広がる高原。ここからもしばらくはダラダラした笹の道が続くけど、途中からこの時期はあのお花がお出迎えしてくれる。

 

ヤマツツジの群生。 登山道わきに咲き誇ってツツジのトンネルを抜ける。

目の前が一気に華やかになってさ!

 

野郎5人もしばし見惚れる……。お母さまは最後にご褒美を用意してくださいました。

 

紫のツツジはまだあまり咲いてなかったけど、このピンクのツツジはまさに満開でした。

ってか、これってヤマツツジだよね?レンゲツツジじゃないよね??(どうやって見分けんの!全然わかんないんだけど…)

 

ツツジの群生から先も地味に長かった。。。

杉の大木が見えてきたらもう神社は近いよ。

 

13時過ぎ、登山口にようやく到着。そこで判明した事実……

 

標高差1700m!?

通りで時間かかるわけだ。。。アップダウンほぼなしでひたすら下ってるのに全然つかないんだもん。

忠告にもあるように、「余裕をもって行動」すること。余裕が大事。余裕があるほうがカッコいいって、たぶんポジティブの本にも書いてあるはず。

 

 

 

13:40、二荒山神社に到着。確かここは世界遺産(のはず)

神社に下りてくるってなんかいいね。人が多かったけど、どこかホッと落ち着く。

 

それにしても、下山も結局4時間かかってしまったわぃ。。下山で4時間って言ったら、最近の日帰り登山じゃそんなになかったな。

結構大変でしたわ…

 

二荒山神社。同名の神社は男体山の麓にもあるけど、こちらにきたのは初めて。男体山の麓が中宮でこちらが本社。

 

一気に市内まで下りてきたな~。日光の観光地の1つなだけあって、人がたくさんおった。汗ダラダラの登山客は自分たちくらいだったので、明らかに浮いてたな。

ここでタクシーを呼んで、霧降高原まで戻る。

 

14:30、およそ11時間ぶりの霧降高原。タクシー代は4500円くらいでした。

 

あの長い階段から始まった今回の登山。早朝とは違って、観光客がたくさん登ってたけども、この後ポツポツと雨が降り出す。

早々に撤収。

 

下山後の温泉は、昨年12月の日光白根山の帰りでも立ち寄った「やしおの湯」へ。

みんな寝不足だったので、1時間ほど寝かせてもらった。

 

女峰山、山に登って2週間以上経ってからこの記事書いたので、結構昔のことのように感じる。先月末の出来事だけど、写真見返しては色々思い出すこともあったりで楽しく書けたよ!(ブログは書く気が起きたときに一気に書くようにしてる。)

噂ほどの危険さはなかったように感じたけども、やっぱり日帰り登山としてはかなり長丁場覚悟の山だと思いました。今回の周回ルートは登山口と下山口が別なので、車の回収が面倒ではあるけど、人数揃えば試してみる価値のあるコースだと思います。

登りに関しては変化に富んだ稜線歩き。山肌が綺麗とか、何か特別な展望があるわけじゃないけど、これぞ日本の山登りっていう渋い雰囲気味わえます。あと、まさに今の時期はシャクナゲの群生を見ることができるので、時期的にもベストかもしれません。

下山のルートは、黒岩からの眺めが最高でしたな!あとヤフーあたりの展望の良い道もよかったし、ツツジの群生に出会えたのも良かった!こんなにツツジが咲く山だとは思ってなかったので、余計にね。

 

いろんなことを仲間と語りながら登った今回の山登り。何か相談ごとや悩みごとがあるなら、日光の母が聞いてくれるはず。

男体山に登った方は、ぜひお母さんにも会いに行ってみてください!悩み吹き飛ぶくらいに疲れるかもしれないから(笑)

 

 

今回もありがとう、仲間たち!!!

 

 

おしまい

 

 

 

【日程】

2014年5月25日 曇り時々晴れ

【コースタイム】

霧降高原(4:00) — 小丸山展望台(4:30) — 赤薙山(5:40) — 一里ヶ曽根独標(7:30) — 女峰山(8:45~9:40) — 唐沢避難小屋(10:10) — 黒岩(11:20)— 白樺金剛(12:00) — 二荒山神社(13:40)

【出演】

まさき、岳、すすむ、けーすけ、みやっち

 

 

 

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