【奥武蔵】大高取山 桜満開!越生駅から電車登山

奥武蔵の大高取山へ春のお花見登山に行ってきました。
越生駅から徒歩で登れるお手軽な山。山頂からの展望がよく、麓には桜の名所もあって3月下旬には桜祭りも開催されるので、それと合わせて行くのがお勧めです。
今回は距離を長くして大高取山から鼻曲山~日和田山と縦走して高麗駅へ下山するルートで歩いてきました。
鐘撞堂山の翌週に再び埼玉県の奥武蔵・秩父の山へ。
今回登るのは初めてとなる「大高取山」。標高376mの低山で、趣旨は春のお花見ハイキング。
大高取山は桜の名所でもあって、登山口には埼玉県内でも人気のお花見スポット、さくらの山公園もあります。
ゆるふわハイキングのつもりが欲張って日和田山まで歩いたもんだから、なかなかの距離になってタフな縦走登山となりました。
2023年3月30日 大高取山~日和田山 春の登山
2週連続の奥武蔵・秩父。
奥武蔵と秩父の境目が良くわかってないで言ってますが、今回の大高取山はたぶん奥武蔵。
スタートは東武鉄道の越生駅です。
大高取山も例によって駅チカ物件。電車のみのアクセスで、駅から登れる山です。
駅からメインストリートを進んで、歓迎のアーチをくぐる。目指す登山口は向かって右奥の方向です。
アーチに書かれている通り越生は花の町で、シーズンによって梅、桜、ツツジなど色々な花が咲き、それぞれに群生ポイントがあります。
今回は3月下旬ということで桜のシーズン。
駅から徒歩10分ほどで桜がわんさか咲いてる場所に到着。
こちらが大高取山登山口ともなる「さくらの山公園」。
毎年3月下旬から4月上旬にかけてさくら祭りが開催される、県内でも人気のお花見スポットです。
開花状況としてはちょうど見頃。満開と言っていい咲きっぷりでした。
シダレザクラなんかも咲いていて、色合いも華やかで綺麗です。
提灯がつるされていることからも想像つく通り、桜まつりシーズン中はライトアップも実施されるようです。
公園内の散策路に広がる満開の桜並木が素晴らしい景色!平日ということもあって、人も少なくゆっくり見て回れました。
途中、猛烈に気になったのが「世界無名戦士の墓」なる標識。
名もなき戦士がこの先に眠っているようで、大高取山に登るのであれば必ず通ることになるので楽しみにしておきましょう。
さくらの山公園は山の斜面に桜が咲いており、道なりに上まで登っていきます。
登山前の良い準備運動。観光客の方には、この微妙な登り坂が厄介かもしれない。
この階段の桜のアーチが特に綺麗でした。
目指す登山口もこの先にあります。
毎年、当たり前のように桜は見れてるけど、桜にも当たり年ってあるのだろうか。
ツツジなんかは当たり年、ハズレ年が顕著だけど。
階段を登った先にまた階段。
さくらの山公園の山頂とされるのが、ここを登ったところです。
階段脇には桜以外にもツツジが咲いて華やかでした。
さくらの山公園のすぐ隣に実はつつじ公園もあって、もう少し時期を遅らせればツツジの群生も見ることができます。
さらに麓には有名な梅林もあるので、逆に時期を早めれば梅の花を見ることも可能です。
階段を登った先に突如現れた白い建物。
これこそが、さっきから気になっていた「世界無名戦士の墓」。
軽く説明文を読んでみましたが、第二次世界大戦後に引き取り手のいない二百余りのご遺体が祀られたお墓のようです。
上部の円形部分が展望台になっていて、脇の階段から上がれるようになっています。
世界無名戦士の墓の隣にあったのが、この大観山の山頂標識。
越生10名山と書かれている通り、越生界隈に10個の選ばれし山がラインナップされています。今日の目的の大高取山もその1つ。
この越生10名山は去年選定された出来立てホヤホヤの名山リストで、3000人近くの投票によって決められたそうです。
我が心の故郷、秀麗富嶽十二景の良きライバルとなるのか?!
山頂からは関東平野を一望。
若干雲が出ていましたが、雨上がりということもあって都心の高層ビル群まで良く見渡せました。
眼下の桜も綺麗です。
そしてここからいよいよ登山道に入っていきます。
大高取山までは1時間弱の道のり。
初心者にもやさしいハイキングコースと謳っている通り、道はよく整備されていて歩きやすいです。
急登と呼べるような箇所も、大高取山に限って言えばほとんどありません。
少し登ったところにあった西山高取。
現地では”西高取山”と心の中で連呼してたけど、改めて見たら西山高取だった。
山の名前はいまだによく間違えるし、漢字が読めない山も多い。そして読めないまま現地に赴く。
白石様なる巨岩を発見。
石灰岩が露出したもので、ここら辺で切り出された岩は近くの神社などで使われているそうです。
ハイキングコースをのんびり歩いて行く。
標識も丁寧なほどたくさんありました。
こうして大高取山に到着。
お花見散策も合わせて、越生駅から2時間ほどでした。
山頂からも都心方面が開けていますが、少し下ったところにある幕岩展望台の方がより眺めがよいので、そちらで休憩するのもありかと思います。
大高取山からはさらに先へと進んで桂木観音方面へ。
この桂木観音が今回の縦走路で一番印象に残った場所でした。
途中にあった桂木山。
ここは残念ながら展望はなし。越生10名山にもノミネートされてません。
そしてその先で待っていたのが、ひときわ桜が綺麗な場所。
こちらが桂木観音。
山の中に建てられた仏教寺院。桜の隠れた名所らしく、山の中に桃源郷のような世界が広がっていました。
桜の周りに紫色のツツジも咲いてとても綺麗。
単調な登山道からこの場所に飛び込んできた感覚は、ちょっと言葉では言い表せない感動。
決して派手な場所というわけではないですが、落ち着いた雰囲気がとても良かったです。
民家などが数件見えていますが、山から下りてきたわけではなく、山間に広がる小さな集落。
下の駐車場わきには展望台の他、トイレや自販機もあって小休憩できます。
下から見た桂木観音の桜風景。
ここはぜひ大高取山と合わせて来てほしいです。
お花見ハイキングが目的なら、序盤のさくらの山公園以上にこちらの桂木観音を強くお勧めしておきます。
ここから道が二手に分かれる。
半日ほどのお手軽ハイキングを楽しみたいのであれば、左のゆうパーク方面へ。日帰り入浴施設で、お風呂を楽しんで越生駅へ戻ることができます。
いやいや、もっと歩き回りたいぜというのであれば右の黒山三滝方面へ。こちらに行けば一気に山の中。そう簡単には麓へ帰してくれない長き縦走路が待っています。
というわけで、自分は右の黒山三滝方面へ。
ここから先、どっぷり山の中に入って道もたくさん枝分かれするので、コースタイムや体力を見てルート計画立てましょう。
早々、いきなり待ち構えるのが急登。
ここから先の山は大高取山よりも標高が高くなるので、登りも多くなります。
急登は全然構わないんだけど、桂木観音を過ぎてから人っ子一人いなくなって、若干の物寂しさを感じました。
間を端折ってますが、30分くらい歩いた先にあったのが椎木山。
この山の名前も現地では良く読めず、帰って調べてみたら「しいのきやま」というらしいですね。
いや~、山の名前は難しい。
ひと山登っても出てくる出てくる、細かいアップダウン。
大高取山のゆるふわハイキングから一転して、ガッツリ登山モードに入りました。
ヘラヘラしてたらやられちまうぞ。
そんな中での頼もしいサポーターが、ご当地キャラのうめりん。
遭難したらこの番号を119で伝えろ、と要所要所でアドバイスしてくれてます。
何回かの急登を経てたどり着いたのが鼻曲山。標高は447m。
低山ながらも、桂木観音からここまで結構な歩き応えありました。
疲れたので小休止。
標識を見たら新たなご当地キャラクター「もろ丸くん」。(うめりん、どこいった)
毛呂山町(もろやままち)に入ったからキャラ交代か。
もろ丸くん、妙に愛着わきました。
この縦走路、言うてしまえば長いだけの体力勝負ですが、危険個所があるとすればここら辺。
鼻曲山から一本杉峠までの道は地図上でも破線ルート扱いで、岩場の要注意ポイントになっています。
……とはいえ、そこまで危険な岩場というわけでもないので、あまりシビアに考えなくても大丈夫。
一本杉峠に到着。
峠の割には、先ほどの鼻曲山よりも標高が高いというミステリー。
ここら辺まで来ると、もう登ってるんだか下りてるんだかわからなくなってきます。
ここら辺も道が入り組んでいて分岐がたくさんあります。
どこへ下りようか迷いながら歩いてましたが、時間もまだ余裕があったので北向地蔵方面へ向かい日和田山まで縦走することにしました。
長らく展望がなかった道でしたが、ここら辺で一ヶ所視界が開けて気持ちの良い稜線ポイントがありました。
こういうところは、展望の無い山頂以上に印象に残って、次に登りに来た時も鮮明に覚えていたりします。
先へ進むと林道と交錯することも多くなってきます。
この辺りまで来て、ようやく他の登山者をチラホラ見るようになってきました。
この先も分岐がたくさん。
桃源郷で有名なユガテへと下りる道がありましたが、直進して日和田山を目指します。
途中、寄り道したのがスカリ山。
巻き道がありつつも「大展望が待っている」という看板を見たので、直登ルートを経てやってきた山頂です。
確かに展望が良くて、久しぶりに遠くまで見通せたポイントでした。
そこから下ったり登ったりを経て、たどり着いたのが祠があるポイント。
ここが北向地蔵。
ここも四方八方にルートが枝分かれしていて、最短コースであれば南下して武蔵横手駅へ下山するとか。もしくは鎌北湖を経て毛呂駅へ下ることもできます。
日和田山方面へ行くなら、もうしばらくは山歩き。
ですが、ここから先は道も明瞭でほとんど平坦。軽自動車くらいならギリギリ通れるんじゃないかってくらいの広い道が続きます。
整備されたハイキングコースをひたすら歩き、展望が開けたらそこが物見山でした。
初めて登った山ですが、山頂は結構広かったです。
物見山から少し下って再び林道歩き。
山間の集落が点在する、穏やかな雰囲気漂ってました。
そしてその林道を歩いた先にあったのが、一見すると廃墟にも見える何かの白い施設。
ここが高指山の山頂でした。
日和田山の隣にある山。名前こそ地図を見て知っていましたが、こんな人工物に囲まれた山頂だったんですね。
そこから再び登山道へ。
岩場のごつごつした急登が見えてきたら、本日の最後のピークも近いです。
こうして15時、日和田山に無事に到着。
今日の縦走路の中で、唯一過去に登ったことのある山がこの日和田山でした。
なので、ここまで来ればもう後は勝手がわかっとるわい。
日和田山は山頂よりも少し下ったこの鳥居が絶好の展望台。
関東平野を一望!
正面に見えてる開けた場所は、観光地でも有名な巾着田。
桜の名所であり、円を描くように桜並木が満開となっているのが見えました。今日の締めに、あとで立ち寄ります。
日和田山、低山とは言え山頂直下は岩場だらけなので侮れない。
特に下山は滑って転げ落ちないように要注意です。
秩父界隈の低山は、油断するとこういう岩場を出してくるから恐ろしい。
一の鳥居コースで下山することにしました。
古びた鳥居に厳かな雰囲気を感じます。
鳥居から登山口まではすぐ。
最後の草原の斜面を下って終わりですが、ここで凄かったのがツツジの群生。
紫色のツツジが至る所に咲いてました。
今思えば、この群生の規模がツツジの当たり年の予兆だったのかもしれません。
これから4月にアカヤシオ、5月にシロヤシオを見て行くことになったのですが、2023年は例年にないくらいの咲きっぷりで本当に凄かったです。
ツツジ鑑賞をしながら下山完了。
低山ハイクでしたが、長い縦走路だったのでずいぶん歩き応えありました。
数時間前の大高取山がだいぶ昔に感じた。
下山口にいらっしゃったのが田部井さん。
女性で世界初のエベレスト登頂を果たした田部井さんが、訓練で何度も登ったというのがこの日和田山だそうです。
日和田山もエベレストへ通じる道の1つだという明るい希望。日和田山に2度の登頂を果たした自分にもエベレストの可能性があるってことでいいですか?
下山後に最後の寄り道。
山頂からも見えていた巾着田です。
秋の彼岸花(曼珠沙華)で有名な巾着田ですが、ここも埼玉県内では有数の桜の名所。
こんな感じで桜並木がグルっと続いていて、お花見スポットとしても最適です。
ここの桜は2年ぶり2回目。前回も日和田山と合わせて訪れてました。
2021/3/26【奥武蔵】天覧山~巾着田~日和田山 日帰り登山
こうして16時過ぎに高麗駅へ到着。
これで本日の縦走もすべて終了です。スタートの越生駅から路線も変わって、だいぶ長い縦走コースでした。
大高取山だけでも十分楽しめますし、もう少し長めの距離を歩きたいならルートも豊富に用意されているので、色々な山と組み合わせて縦走することができます。
自分の体力に合わせてコース取りしてみてください。
桜を存分に堪能できた1日でした。
【日程】
2023年3月30日
【コースタイム】
9:30 越生駅
9:45 さくらの山公園
10:25 大観山・世界無名戦士の墓
11:15 大高取山
11:40 桂木観音
12:30 鼻曲山
14:00 北向地蔵
15:00 日和田山
15:40 巾着田
16:10 高麗駅

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