日光の鳴虫山~憾満ヶ淵~日光東照宮を日帰りでハイキングしてきました。
東武日光駅から直接登ることができる鳴虫山。中腹あたりの紅葉が見頃でしたが、一番良かったのは下山時に立ち寄った「憾満ヶ淵」。
並び地蔵と美しい渓谷が紅葉に色づく光景が素晴らしく、鳴虫山登山と合わせてぜひ訪れてほしいところでした。
日光東照宮の紅葉は輪王寺がおすすめ。天理教日光大教会の庭園も良かったです。
秋の日光へ行ってきました。
紅葉の名所として非常に人気の高い日光。国内だけでなく海外観光客も多く訪れる世界の日光。
特に10~11月は混雑する時期で、いろは坂の渋滞なんかは有名。バスで中禅寺湖あたりに行こうものなら2~3時間の遅延は当たり前とか……。
電車・バスの公共交通機関で登山をする場合は、なかなかこの時期の日帰りが難しくなりますが、そんな混雑状況と関係なく登れるのが鳴虫山。
バスを使わず東武日光駅から直接登ることができます。さらに周回ルートが組めるようになっていて、日光の有名な観光地である憾満ヶ淵、日光東照宮なども合わせて巡れるお手軽ハイキングコース。
どこも紅葉が見頃で良かったです。
2019年11月15日 鳴虫山~憾満ヶ淵~日光東照宮 日帰りハイキング
鳴虫山自体は標準タイムでも4時間弱で歩けるお手軽コース。
日光市街地の観光と合わせても、時間に余裕をもって日帰りで遊べます。
都内から電車を乗り継いでやってきた東武日光駅。ゆるふわハイキングなので、時間も9時30分と登山にしては割と遅め。
この日は金曜日ですが、平日でも結構混んでますね。日光に来るたびに海外観光客が増えてる気がします。
いつもなら駅前からバスに乗って中禅寺湖方面へ行くのですが、今回は駅から歩き始め。バス停の行列を尻目に日光東照宮方面へ歩いていきます。
途中、ファミマがあるので買い出しも可能です。
奥に見えているのは日光連山。11月中旬ともなれば、山の方の紅葉はあらかた終わって、日光市街地あたりが見頃になってきます。
鳴虫山登山口へ向かう場合は、この御幸町信号を左折。最初、地図をろくに見ないでフラフラ歩いていたので、ちょっと迷いました。
信号を曲がった先にあったのが、天理教日光大教会。
ここはノーマークでしたが、来て見て紅葉の色づきにびっくり。
あまりに紅葉が綺麗だったので少し立ち寄りました。
教会となっていますが、中は庭園のようになっていて自由に見て回れるようになっています。
鳴虫山の前にぜひ立ち寄っておくべし!登山口に行く途中にあるのですぐにわかると思います。
教会を過ぎるとこんな感じの登山口までの標識があります。
後はこの矢印に従っていけばOK。
民家のわきから登山道へ。
登山口付近も紅葉が綺麗に色づいていました。
登山道入ってすぐのところにある天王山神社
鳴虫山山頂までは高低差500m程度。2時間ほどで到着する距離ですが、登山道は割と急登も多いです。
鳴虫山は展望こそほとんどないものの、紅葉がとにかく綺麗。
11月中旬だったので紅葉も市街地あたりまで下りてきており、序盤が特に見応えありました。
30分ほどで神ノ主山に到着。
ベンチが置いてあり、日光連山方面がやや開けています。
急登が多いですが、平坦な尾根道も部分的にあるので気持ちよく歩けます。
久しぶりに低山を歩いているこの感じもまたいいね。
鳴虫山の紅葉。
思っていたよりもはるかに綺麗に色づいておるぞ。
その後も黙々と登山道を進む。
根っこが多いと聞いていたけど、確かに多かったです。道は明瞭で迷うようなポイントはなかったです。急坂が多いだけで危険個所も特になし。
かなり端折りますが、11時過ぎに鳴虫山に到着。途中、何組か追い抜きましたが、山頂は誰もいませんでした。
山頂は開けていて、展望も割と良いです。
山頂の標識。標高は1103m、初登頂の鳴虫山。バスいらずの駅から登れるって最高ですね。
下山路は右に書いてある「憾満ヶ淵」(かんまんがふち) 方面へ向かいます。ここも日光の観光名所の1つにして、紅葉が素晴らしく綺麗な場所です。
山頂で少し休憩。
日光連山方面が見渡せますが、あいにく女峰山あたりは雲に覆われていました。
憾満ヶ淵方面へ下山開始。
いきなり急坂を下りますが、途中には立派な階段も用意されていました。
山頂付近は落葉していましたが、少し標高を下げればまだまだ紅葉が残る錦秋風景。
特にこちら側は陽も当たって、一層紅葉が映えてます。鳴虫山は5月のシロヤシオが有名ですが、紅葉の山としてもかなりのポテンシャルを持っておるぞ。
快適な尾根道。
ここら辺も里山感があっていいではないか。アルプスや東北といった遠征登山と違って、何というか独特の安心感というものがあります。
少し先へ進むと合峰というピークに到着しました。
ここの山頂自体は展望も大してないのですが、少し先へ行ったところに絶景ポイントがあります。
それがこちらのカラマツの紅葉。
黄色に色づく落葉松のツリーが綺麗で、その奥には男体山の姿も。
カラマツの黄色いツリーはテンション上がるね!
鳴虫山でこれが見れるとは思っていなかったので、ここに行きついた時にはかなり嬉しかったです。鳴虫山、予想以上に素晴らしいではないかと。
登山道自体はひたすら樹林帯になるので、鳴虫山に登るのであれば、やはりシロヤシオの時期か紅葉の時期が良いかと思います。
下山路と言いつつも、何度か登り返しあり。
登り返した先にあったのが独標。
西穂高岳だけじゃない、日光にも独標はあるんだぜ。
独標を過ぎればあとはひたすら下り坂。
駅から登れるというアクセスの良さもあってか、平日でしたがそこそこ登っている人はいました。10人以上は追い抜いた気がします。
林道に出れば早くも登山は終了。
2時間半ほどの短いトレイルでしたが、今日の本当の目的地はむしろこの先。鳴虫山以上に、麓の渓谷に期待してやってきました。
高速下のトンネルをくぐって憾満ヶ淵方面へ。
途中の分岐を左に進めば、やしおの湯へも行くことができます。
市街地あたりまで下りてくると、再び綺麗な紅葉風景が広がりました。
思えば紅葉時期に日光に来たのはこれが初めてかもしれません。いつも混雑を敬遠して足が遠のいていたけど、やはり人気なだけあってなかなかの色づきですね。
高速道路を過ぎて川沿いに出ると、いよいよお待ちかねの憾満ヶ淵。
鳴虫山から下ってくると上流からスタートする形になるので、いきなり憾満ヶ淵のメインどころを迎えることになります。
まず最初にあるのが、こちらの並び地蔵。遊歩道脇にお地蔵さんがずらっと並んでおります。
古き良き、いかにも日光らしい風景。日光の観光ガイドブックでも良く登場する観光名所の1つです。
紅葉と並び地蔵。
これぞ日本、これぞ日光!という景色というのもあって、日本人よりも海外観光客のほうが多かったです。
というか、ほとんど外人さんでした。
そして並び地蔵の先に待っているのが憾満ヶ淵の素晴らしき渓谷風景。
この渓谷脇に立てられた休憩所からの景色が一押し。特に渓谷を間近で見れるようになっています。
日光・憾満ヶ淵の紅葉風景。
渓谷と紅葉のコラボもいいっすね。
特に憾満ヶ淵は渓谷の川の水がとても綺麗。
透き通っていて、なおかつ水量が豊富なのでその場で見るとなかなかの迫力も感じられます。
柵とかないので、誤って落ちないように。
渓谷脇が遊歩道になっていて、誰でも気軽に散策できるようになっています。
小さい滝もいくつかあったり。
一ヶ所、川沿いの岩場まで下りれるところもありました。
川の流れを間近で見ましたが、やはり水がとてつもなく綺麗です。
紅葉見頃と言ってよい憾満ヶ淵。地図には大きく書かれてはいないですが、ここも日光を代表する景勝地。
登山後のクールダウンも兼ねて、下流に向かってのんびり歩いていきます。
遊歩道脇には地蔵や祠など色々と並べられています。
こういうのも海外の方には受けるんでしょうね。自撮りしている人たくさんいました。ワォ!とかビューティフォー!とか、日本の景色に感激してくれているのを見ると何となく嬉しくなります。
っていうか手前のお地蔵さん……
く、、首が取れてるぞっ!?
このお地蔵さまはいったい……
余談ですが、憾満ヶ淵は栃木の心霊スポットとしても有名みたいです。この地蔵に因果関係があるのかは知りません。
小一時間の憾満ヶ淵ハイキングでした。
観光スポットではありますが、そこまで混雑するほどでもなかったので意外と穴場なのかもしれません。
渓谷の紅葉風景が見たいのであれば、ここは猛烈にお勧めしておきます。鳴虫山に登れば自然と立ち寄ることになるので、登山と合わせて楽しめますぜ。
入り口のお食事処。
そばだんご、ソフトクリームに抹茶の文字とそそられるラインナップでした。
憾満ヶ淵の駐車場付近も綺麗に色づいてました。
これまでの登山は山の紅葉に合わせて登っていたので、下山してから街の紅葉が色づいているってあまりなかったけど、今日は逆。
むしろ山から下りてきてからの方が写真たくさん撮ってました。
憾満ヶ淵スタート地点付近の紅葉。
山肌もパッチワークのように綺麗に色づいていました。
憾満ヶ淵から歩いて10分ほどで日光東照宮に到着。
日光の神社と言えばやっぱりここ。世界遺産というのものあって、観光客もたくさんいました。
日光東照宮もちょうど紅葉がピークといったところ。
杉が多いので色づく樹というのはそこまで多くはないですが、この前週にはライトアップイベントも行われていました。
二荒山神社の杉並木。
日光東照宮をしっかり観光するのも、思えばこれが初めて。
五重塔。
世界遺産にも登録されている日光東照宮。神社や寺のことなんてあんまりわからないけど、由緒正しき古の仏閣が放つ独特の雰囲気というのは確かに感じられます。
心洗われてる気がする。
そんな雰囲気に水を差す輩がっ!(なんだこいつは、けしからん)
雰囲気をぶち壊されたので、気分転換に福徳だいふくを頂く。
神社に来たらやはり和菓子が食べたくなりますね。
日光東照宮で一番紅葉が綺麗だったのが、こちら。
確か輪王寺付近だったと思います。建物もいかつくて威厳がありました。
日光東照宮の入り口にあるのが神橋。
ここも1つの観光名所として有名です。橋は300円支払えば渡ることもできます。
こうして日光東照宮の観光も終えて、徒歩で駅へと戻る。
バスを使わなくても歩いて15分ほど。この道路沿いも街頭がしゃれていたり高い建物がなくて下町感があったりと、歩いていて楽しいです。お店もたくさんあります。
鳴虫山~憾満ヶ淵~日光東照宮の日帰りハイキングを終えて東武日光駅へと戻ってきました。
電車で帰る前にせっかくなので温泉へ。
日光駅の目の前にある日光ステーションホテルクラシックで日帰り入浴することができます。源泉100%の天然温泉、料金は700円。
日光東照宮付近にも日帰りで入れる温泉はありますが、どこも割高なので、安く済ませたければここがおすすめ。駅近なので、アクセスも抜群です。
登山に紅葉に神社に温泉と、日光を満喫してこの日の行程も終了。
温泉から上がる頃には夕暮れ時で日光連山も綺麗に見ることができました。
駅から登れる山として、抜群のアクセス力を誇る鳴虫山。展望こそあまりないものの、紅葉が予想以上に綺麗な山でした。シロヤシオも有名なので5月あたりに登るのも良いかもしれません。
そして何といっても憾満ヶ淵!
こちらも初めて訪れた場所でしたが、渓谷と紅葉が織りなす景色が絶品でした。透き通った水の綺麗さと豊富さも魅力なので、鳴虫山に登った際はぜひ合わせて楽しんでください。
登山に渓谷に神社に温泉と、秋の日光を満喫できた1日でした。
【日程】
2019年11月15日
【コースタイム】
9:30 東武日光駅
10:00 鳴虫山登山口
10:25 神ノ主山
11:10 鳴虫山
11:55 独標
12:25 憾満ヶ淵
13:20 日光東照宮
14:35 東武日光駅
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