奥多摩の大岳山〜馬頭刈山を縦走登山してきました。
馬頭刈尾根はアップダウンあり岩場ありのロングコースでしたが、富士山や丹沢方面の展望が素晴らしく、道も良く整備されていて歩きやすかったです。
下山後には秋川渓谷・瀬音の湯で日帰り温泉も可能。今回は欲張って城山を経て武蔵五日市駅まで歩きました。

2026年1月17日【奥多摩】大岳山~馬頭刈山 冬の縦走ハイキング
2026年は午年(うまどし)。
ということで、単純ではありますが「馬」の付く山に景気づけに登っておこうと奥多摩の馬頭刈山(まずかりやま)に登ることにしました。陣馬山でも良かったのですが、馬頭刈山はまだ一度も登ったことがなかったので開拓も兼ねて。
地図を見て馬頭刈尾根にどう入るか悩んだものの、ここはやはり大岳山から一気に繋げた方が良かろうということで、御岳山から入山して武蔵五日市駅に抜けるコースにしました。

まずは御岳山に登るべく、JR御嶽駅からケーブルカー下の滝本駅行きのバスに乗車。
何の抵抗もなくケーブルカーにも乗車して標高を稼いでやります。今日のメインはあくまで馬頭刈尾根縦走という名目で。
御岳山ケーブルカーは2ヶ月前の紅葉時期(日の出山から金毘羅尾根縦走)にも利用しましたが、やはりその時期に比べるとバスもケーブルカーも乗客は少なかったです。


ケーブルカーに乗って山頂駅に到着したのが朝8時。
冬のこの時期は陽が昇ってまだ間もない時刻。朝もやのように薄っすらと明るくなっていく街の展望が幻想的でした。
この景色を眺めながら出発の準備を整えます。

こちらから入山。
まずはストレートに御岳山を目指すべく、遊歩道を歩いていきます。
秋の時期に訪れればこのアーチの先も綺麗な紅葉風景に包まれる絶景ポイントです。


御岳山ではお馴染みの神代ケヤキを見つつ、これまたお馴染みの商店街を通って行く。
相変わらず朝の早い時間に通過するので、店が開店している光景をほとんど見たことがありません。

2ヶ月前に登りに来た時に目についたのがこのポスター。公式マスコットなんでしょうか?
「ただの山、じゃない。御岳山」
今日の目的は御岳山の先ではありますが、ピークだけは踏ませてもらいます。


御嶽神社に寄り道して参拝を済ませます。
山頂の標識は少し目立たないですが、拝殿の裏側にしっかりと用意されているのでタッチしておきましょう。

御岳山からは最短ルートで大岳山に向かうつもりでしたが、ふと久しぶりにロックガーデンに寄ってみたくなったので、こちらの七代の滝ルートへ入って行くことにしました。
凍結時通行注意となっているので冬の雨上がり、降雪後などは要注意です。ただ、ここ最近は天気の良い日がずっと続いて空気はカラッカラに乾燥。山火事が多いのも気になるので、むしろ一雨ほしいところ。

御岳山、大岳山登山のお供として有名なロックガーデン。
もう10年以上前に一度行ったっきりなのでほとんど覚えていなく、今向かっている七代の滝に関してはおそらく初めてだと思います。
そんなもんだから、この長い下り道で貴重な標高を下げているときには、少し失敗したかなと思ってしまいました。(せっかくケーブルカーに乗ったのに……)

しばらく下って、こちらが七代の滝。
ロックガーデンの下流に位置する滝で、滝そのものは小さいですが周りを取り囲む岩壁と静寂な雰囲気にどこか神秘性を感じました。
よくよく考えたら水量の少ない冬に来たからであって、春や秋に訪れたらもう少し見応えも違ったのかもしれません。他の方の写真を見ると新緑シーズンの風景が綺麗だったので5月ごろが良いのかも。

七代の滝からロックガーデンまでは急斜面に設置された階段を登って行きます。見切れていますが、結構上まで続いてました。
失った標高をこれで取り戻す。

登った先にあったのが天狗岩。
標識にも記されているロックガーデンのシンボル的存在で、この巨大な岩は薄っすらと覚えていました。
鎖を辿って上に登れるようになっていて、その先には天狗の像が祀られています。


その後は渓流沿いにロックガーデンの遊歩道を歩いていきます。日本語では岩石園と書くんですね。
苔むす岩は独特の雰囲気ありますが、やはり冬だと少し物寂しいか。

ここら辺は紅葉時期に訪れると綺麗な風景が見れそう。
渓谷と紅葉の相性は抜群ですから。

その後、大岳山登山道と合流して山頂を目指して行きます。
まだ朝の9時半ですが、さすが人気の大岳山。すでに歩いている人は多く、早い人だともう下山している人もいました。

山頂が近づいてくると鎖の手すりが設置された岩場も出てきます。
ここら辺は特に難しいところはなく、ひたすら登りなので体力勝負なところ。
頑張りましょう。

山頂手前にあるのが大岳山荘。
見ての通りすでに営業していない廃屋で、私が10年以上も前に最初に大岳山に来た時からこの状態でした。
この小屋の前にある鳥居をくぐって登って行くと、15分ほどで山頂に到着します。


最後の急登を登り切って、午前10時に大岳山に到着。
日本二百名山にも選定されている奥多摩でも人気の山の1つで、山頂からは御覧のように見事な富士山を見ることができます。

富士山も素晴らしかったのですが、この日特に目を惹いたのが丹沢の山々。
朝もやなのか、薄い雲がまるで雲海のように敷かれて幻想的な景色が広がっていました。山が浮いているようにも見える素晴らしき絶景です。ベタな表現で言えば、水墨画みたいだぜ。
山頂は意外と空いていたので、しばらくこの景色に見入りながら朝食のサンドイッチ(照り焼きチキン)を頬張っておりました。

山頂からはいよいよ今回のメインである馬頭刈尾根に入って行きます。
すでにだいぶ尺を使っていますが、自分としてはここからが本番という心持ち。
まずは山頂から馬頭刈尾根方面へ下って行くのですが、これがやや急斜面で少し道もわかりづらかった感じです。

心配であれば先ほどの大岳山荘まで下って、そこからトラバース路で馬頭刈尾根に入る方が良いかもしれません。おそらくそちらが正規ルート。
合流すると標識も随所に設置されていて道も歩きやすくなります。まず向かうのは標識に書かれている富士見台。

富士見台までは比較的平坦で歩きやすい道が続きます。
写真には誰も写っていないですが、結構すれ違いもあって馬頭刈尾根を登りで使っている人も多かったです。

大岳山から40分ほど歩くと、富士見台に到着。別名、大怒田山という山頂でもあり、傍らには屋根付きの小屋やベンチが用意されています。
若干樹々に遮られていますが確かに富士山を眺めることができました。
ただ、この富士見台まで来る途中に富士山を一望できるポイントがいくつもあるので、大岳山から下ってくるとすでに富士山は見慣れたものになっているかもしれません。

大岳山から富士見台までは距離こそ長かったですが高低差は緩めで歩きやすい尾根道でした。
富士見台から先も道は明瞭で大半は歩きやすいのですが、徐々にアップダウンが多めになってきます。

基本的には下りが多く、部分的にはこんな急な階段が設置された箇所もあったり。
へっぴり腰な自分はこの斜度の階段であれば後ろ向きでゆっくり下りるスタイル。
タカイトコロガ、ニガテ……

そんな縦走路の途中で突如現れるのがつづら岩。
途中の標識にも書かれている巨大な岩で、尾根のど真ん中にズドンと立ちはだかる様は迫力絶大!
この岩を迂回するように登山道は続いていますが、途中で見上げるとロッククライマーが岩に取り付いていました。なるほど、ここはクライミングとしても名高いのか。
登山者でも裏側から回り込む感じで登って行けたようですが、自分は見上げるだけで十分よ。

ここら辺からいくつか分岐が現れて、尾根から外れればエスケープルートとして麓のバス停に下りることもできます。疲れたら離脱できるという安心感は大きい。
近場の山に登っているとたまに出くわす「関東ふれあい」。ここもそうだったようで、麓に下って行く滝のコースにも惹かれましたが引き続き直進していきます。

途中にあったのが小屋ノ沢山というピーク。
ここは特に展望もなかったので立ち止まらずに通過。

つづら岩あたりでは岩場が多く、一部道が悪い箇所もあります。悪路を物語るかのように標識もボロボロでダメージを受けておるぞ。
通過するのに特別難しい箇所はないですが、滑らないようにご注意を。

岩場は時間がかかる反面、たまに展望台として景色に恵まれている場所があったりするのが良いところ。
ここにもこんな感じで天然の展望デッキが用意されていました。手前には「滑落現場」みたいな標識もあったりしましたが……。

何度かのアップダウンを経て鶴脚山に到着。
ここは少し開けたピークになっていたので小休止。ここら辺はあまり人もおらず静かな登山道が続いておりました。

その後も縦走路を登ったり下ったり。
平坦な箇所も多くて自分としては好きになれた尾根道でした。ここならトレラン勢も多そうな印象でしたが、この日に限っては走っている人は誰もいなかったです。
冬枯れの道は日差しが届いて明るく、フラットな箇所だけを切り取れば気持ちの良いハイキング。


こうして12時過ぎに馬頭刈山に到着。初登頂でございます。
大岳山から2時間ほどでしたが、時間以上に長く感じました。
山頂は広くて傍らにベンチもあったのでしばし休憩。先客が数名ほどいました。

午年ということでやってきた馬頭刈山。標識の脇には誰が置いたのか、かわいい馬の置物がありました。
少しでもご利益がありますようにと拝んでおきます。

馬頭刈山、お恥ずかしいことに登りに来るまで字面だけで覚えていたので、「ば、ばず……?」と読み方がよく分からなかったのですが「まずかりやま」です。
現代のSNS社会に飲み込まれてバズるなんて言わないようにご注意ください。

山頂からの展望はそこまでないですが、少し先へ行ったところに「関東の富士見百景」という富士山を望む展望台が用意されています。
ただ、この日は1月とは思えないほど気温が高くて、この時間になると霞がひどくて富士山は薄っすらとしか見えず。
朝のうちに大岳山に登っておいて良かったと思いながら先へと進みました。

馬頭刈山以降は基本的には下り坂ですが、登山口に出るまでにはまだしばらく時間がかかります。
急登と呼ぶような箇所は大してなく、歩きやすかったのは良かったです。

しばらく下ると高明山(光明山)に到着。
高明神社跡という森の中の開けた場所で、小さい祠が1つだけありました。

その後もひたすら尾根道を下山。
道は明瞭で歩きやすいですが、単調なので結構長く感じましたよ。

最後の方で分岐がありますが、向かうのは秋川渓谷・瀬音の湯。
Spaという文字を見てしまったら、もうここから温泉モードになること間違いなし。

麓の家屋が見えてきたあたりでこの吊橋を渡って行きます。
ただ、ここが登山口ではなくもうしばらく歩くので気を緩めないように。

つり橋を渡ると少し登りになるのは、こちらの長岳というピークがあるから。
この長岳を過ぎれば、あとは本当に下りだけになります。

もう間もなく登山口というところで撮ったこの何気ない1枚。「右側が開けて明るいなぁ~」くらいの気持ちで撮りましたが、今だったらわかる。
右奥に見える鉄塔が立てられた山、あれが次に登る城山だったんだなと。

こうして13時20分に秋川渓谷・瀬音の湯に下山完了。
登山口が本当にこの脇にあるので、下山後すぐに温泉に入ることができます。
馬頭刈尾根を縦走したらぜひこの温泉で締めましょう。それが絶対に良いと思います。
……かくいう私は温泉には入らずに登山を続行。時間が遅ければここで終わりにするつもりでしたが、思ったよりも早く下山できたので山登りを欲張ることにしました。

瀬音の湯で温泉を楽しんだ場合は、この十里木バス停から武蔵五日市駅まで帰ることができます。
時刻表を見たら1時間に2本くらいの間隔でバスがありました。

その十里木バス停の脇にあるのが城山登山口。
この坂を登った左手に登山道への入り口があります。
この城山にどうしても登っておきたかったというのがあって、もうひと頑張りすることにしました。

だいぶ遅いですが、本日の第2ラウンド開始。城山の標高は434m、30分程度で登頂できる行程です。
登山道に入るとしばらくは竹林コースで、障害物競走のごとく竹が倒れているので華麗に飛び越えて行きましょう。
馬頭刈尾根でだいぶ疲れましたが、実際のところは瀬音の湯に売店、自販機、トイレ、足湯が完備されていて色々とエネルギー補給させてもらったので体力は少し回復。

15分ほど登ると尾根道の分岐に到着。
ここを城山方面へ向かっていくのですが、すぐ向こうにあるのが先ほど見えていた鉄塔になります。

鉄塔の真下に入ったら見上げて見たくなるのは全人類共通。
私も多分に漏れず見上げようかと思った瞬間、背筋が凍ったのがこのシーン。
この写真、実は二匹のサルがこちらを見ているんですがわかりますかね。まさか鉄塔に猿がいるなんて思わず、かなり焦った……。
思いっきり目が合ってましたが、ジッとこちらを見つめてくるだけだったので静か~に立ち去りました。


予期せぬ猿軍団とのエンカウントもありましたが、14時に無事に城山に登頂。
山頂は御覧の通り見事に開けた場所で、麓の街を一望できます。
この眺めに加えて、城山が多摩百山、東京百名山というブランド力を兼ね備えていると知ったのでどうしても登っておきたくなりました。

いやいや、素晴らしい眺め!
今回の縦走登山のおまけ的な感じで登ってしまったのが惜しいくらい、城山はなかなかのポテンシャルを持っているなと感じました。
登山口から1時間もかからずに登れるので、お手軽ハイキングとして最適な山だと思います。

登ってきた道とは反対側の登山道から下山して行きます。
山頂直下がちょっとした岩場だったのと部分的に急斜面があったので少し注意が必要でしたが距離は長くはなく、こちらも30分もあれば登山口まで下れます。

下った先にあったのが光厳寺というお寺。
「世の中に当たり前は一つもないと気付くことが大事」という御言葉を頂きました。

このお寺に祀られていたのが布袋尊という愛嬌のある神様。
どうやら武蔵五日市七福神の1柱らしく、七福神を巡るコースも用意されているのでそれと城山をセットで登るのもありかもしれません。

あとは道なりに駅方面へ歩いて行って15時過ぎに武蔵五日市駅に下山完了。
光厳寺から駅まで40分くらいかかるので、疲れたら途中のバス停をゴールとしましょう。
だいぶ長かったですが、無事に馬頭刈尾根縦走登山が終えられました。

午年に登った馬頭刈山。
大岳山から瀬音の湯までの縦走ルートはなかなかタフでしたが、展望の良いポイントもたくさんあって面白かったです。人もそこまで多くはなく、静かな雰囲気も好きでした。
それと最後に登った城山!ついでで登ったのが申し訳ないほど素晴らしい山でした。
良ければ登ってみてください。
【日程】
2026年1月17日
【コースタイム】
8:00 御岳山ケーブルカー山頂駅
10:00 大岳山
10:45 富士見台
12:00 馬頭刈山
13:20 秋川渓谷・瀬音の湯
14:00 城山
15:00 武蔵五日市駅

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