不定期に書いてみる雑談記。
今回は「公共交通利用での登山はできるうちにしておくべき」というお話。
個人的に感じるところですが、登山で利用できる公共交通が自分が山登りを始めた当初に比べると地味に減ってきている気がします。
そこら辺の話をつらつらと。
シリーズ化するかわかりませんが、このブログを書いていてよく聞かれるのが電車、バスと言った公共交通利用での登山について。
嬉しいことにこのブログの上部にある「メール」ってところから、たまに問い合わせを頂いたりするのですが、実は半分くらいが公共交通に関することだったりします。
「この山に電車とバスだけで行けますか?」とか
「夜行バスにどうやったら慣れますか?」とか
「このバスの予約どこからするんですか?」とか
色々です。
マイカーがあるに越したことはないですが、首都圏からであれば公共交通機関だけの山登りも結構できるもんです。
自分は登山を始めてもう10年以上経ちますが、その間に公共交通利用で登山に行った回数は数知れず、特に夜行バスの利用頻度はそこらの人よりは格段に上回っているという自負があるので、そのあたりも今後書いていけたらいいなと思いつつ。
今回はそんな自分が過去に利用していた電車・バスが、結構減ってきている件についてのご紹介。
登れるうちに登っておくべし!
冬の安達太良山
2016年2月11日 安達太良山(夜行スキーバスツアー日帰り)
こちらは4年前の冬の安達太良山の記録です。タイトルにもある通り、スキーツアーの夜行バスを利用して日帰りで登ってきました。
冬の安達太良山は路線バスがないので、あだたら高原スキー場行きのツアーバスは重宝していたのですが、このスキー場へ向かう首都圏発のバスツアーというのはもうほとんど組まれていません。
奇しくも、当時の記事で「週末なのに車内ガラガラで運営が心配」とか書いてますが、本当にその通りになってしまったようです。
夏に比べると冬の登山バスというのは当然減るので、スキー場併設の山はスキーツアーバスを利用するのが一つのセオリーだったりするのですが、場所によってはそのツアーバスも減ってきているのが実情です。
2013年3月17日 西吾妻山(夜行スキーバスツアー日帰り)
ちなみに、安達太良山近隣の西吾妻山。冬の樹氷・スノーモンスターで有名な山ですが、こちらも麓にあるグランデコスキーリゾート行きのツアーバスが利用できます。
2020年2月現在では、まだ首都圏からのツアーも探し当てられたのでしばらくは大丈夫だと思いますが、こちらもいつ廃止になるともわからないので行けるときに行っておくべし!
冬の八ヶ岳・天狗岳
冬のバスでいうと、八ヶ岳も例外ではないです。冬山として人気の天狗岳、その登山口でもある渋の湯行きのバスですが、こちらはかつて朝7時台のバスが第1便であったのですが、2018年から始発便が10時台になってしまいました。
バスを使っての日帰りが困難になったのは結構痛手。
こんな感じで路線自体は継続していても、始発便が繰り上げられているケースもあるので要注意です。
岩手山・三ツ石山
個人的にものすごく残念だったのがこれ。東北の岩手山、紅葉で有名な三ツ石山に登る際に利用させてもらっていた盛岡駅~網張温泉のバスですが、2018年で廃止となってしまいました。
なのでこの記事のルートはもう組めません。
確かに乗客が少なかったのは気にはなっていたのですが、岩手山の帰りの手段として重宝していただけに網張温泉のバスがなくなったのはかなり痛いです。下山口に温泉があるというのもちょうど良かったんですけどね……。
岩手山は今後も登りに行きたいところなので、次回からのルートは再検討しようと思います。
早池峰山
同じく東北つながりの山でいうと、早池峰山の登山バスも自分が登りに行った頃と少し変わりました。
5年前の夏に登った時は、盛岡駅から早池峰山登山口までのバスは定期運行していたのですが、2年くらい前から事前予約が必須になっていました。
登山はできる限り直前まで天気予報をチェックして決行するかを判断したいものなので、事前予約必須というのは正直面倒です。
特に東北・岩手なんて東京からの交通費もばかにならないし、快晴の日を狙いたいものです。
東北はバスは運行しているけど、事前予約が必要というものが他にもあります。例えば次にあげる鳥海山。
鳥海山
鳥海山は何を隠そう、私自身が路線バス運行時に行けなかった山の1つです。
登山を始めたての頃はJR酒田駅~鉾立登山口という路線バスが運行されていたのですが、2015年の夏にはすでに廃止されており、代わりにJR象潟駅~鉾立を結ぶ「鳥海ブルーライナー」という登山バス(大型タクシー)が運行していたのでそれを利用しました。
この鳥海ブルーライナーというのが事前予約必須に加えて、片道3000円もするのが痛すぎます。片道ですよ、片道。高速バス並みの料金です。
人数揃えばタクシー使った方が安上がりなので、ぜひご検討ください。象潟駅までは東京からの夜行バスがあるので、それを利用できます。
焼石岳・夏油温泉
ハクサンイチゲの群生で有名な焼石岳。その登山口の1つの選択肢である夏油温泉へは、かつてJR北上駅から路線バスが出ていたのですが、それもすでに廃止になってしまいました。
私が持っている焼石岳の「山と高原地図」は2013年版なのですが、そこにはこの夏油路線のバス情報が載ったままです。
このように古い地図には昔の路線がそのまま残っているので、公共交通利用の場合は当然ですが最新の状況をチェックしておく必要があります。
とりあえず東北界隈を中心にパッと思いついたもの挙げてみました。
思い出せないだけで、他にも色々あったと思います。特に夜行列車に関しては2015年頃にほとんどなくなってしまったので、夜行列車を利用しての登山と言うのはいまだにしたことがありません。
もちろん、数年前には存在せずに新たに新設された登山バスもあるので(例えば金峰山の大弛峠行きのバスとか)一概には言えないですが、いつ何時バスがなくなるかわからないので、公共交通利用での登山をメインにしている方は、ぜひ行けるときに行っておきましょう。
山は逃げないかもしれませんが、公共交通は逃げます。なくなります。
自分も今一度心にとどめておこうと思います。
コメント
みやっちさん、こんばんは。
公共交通機関を利用したことのない私は、みやっちさんのスタートから楽しませていただいてます。
山とは違うその先々の風景や空気を感じることができ、車で登山口目指すより旅的な要素があって、一度は体験してみたいです。
雑談記も興味深く読ませていただいているので、また書いてください!
YUIさん、こんにちは。
コメントありがとうございます!
確かに公共交通だと旅感ありますね。ローカル線なんか乗った場合は特に。
事前に予約したり時刻調べたり荷物全部持ったり……車の方が断然楽なのは確かですが、電車やバスで行くのもまぁ悪くはないです。
時間を見つけて雑談記も色々書いていこうと思いますー