【南アルプス】烏帽子岳 三伏峠避難小屋泊 雪山登山

【南アルプス】烏帽子岳 三伏峠避難小屋泊 雪山登山

南アルプスの烏帽子岳へ三伏峠冬季小屋を利用して1泊2日で雪山登山してきました。

本当は塩見岳の南にそびえる「小河内岳」を目指したのですが、悪天候により断念。途中の烏帽子岳までとなりましたが、小河内岳にかけての雪の稜線が美しい景色でした。

冬季は鳥倉林道がかなり手前のゲートで封鎖されているので、登山口まで長い距離を歩かないといけません。積雪も思った以上にあって、厳しさありつつ達成感も得られた登山でした。

  

冬の南アルプス烏帽子岳 三伏峠冬季小屋泊雪山登山  

 

3月下旬の南アルプス。狙ったのは塩見岳の南に位置する標高2801mの小河内岳(おごうちだけ)。三伏峠までは塩見岳と同じルートで、そこから荒川岳方面の稜線へ向かいます。

結果的には小河内岳まで行けなかったのですが、去年一度も訪れることができなかった南アルプス。

久しぶりに山深い南アルプスの厳しさを受けつつも楽しい山行でした。

 

2019年3月23日~24日 南アルプス・烏帽子岳

登山口となるのは4年前の塩見岳に登った時と同じく鳥倉ルートの鳥倉登山口。ただし、冬季は鳥倉林道が途中で通行止めになっているので、かなり手前からのスタートになります。

 

鳥倉林道冬季ゲート

無情にもシャットアウトされている冬季ゲート。開放されるのは4月下旬、今は3月下旬……(ぐぇ…)

もちろんそれは重々承知で来ましたが、冬季ゲートを無理やりこじ開けたい衝動を抑えつつ、この手前の駐車スペースに停車。すでに5台ほど停まっていました。

ここから登山口まで10km弱。2時間以上の林道歩きの始まりとなります。 

 

夕立神パノラマ公園展望台

テント装備と雪山装備というヘビー級の荷物を背負って黙々と林道を歩いていく。写真に映っているのは途中の夕立神パノラマ公園の展望台駐車場。雲が多くて何も見えませんでしたが、晴れていれば素晴らしい景色が見れたのを下山時に知ることになりました。

 

鳥倉登山口夏ゲート(越路)

1時間半ほど歩いて、2つ目のゲートに到着。ここがいわゆる夏ゲートで、冬季ゲートが開放されたらここまでは車で上がってくることができます。前回の塩見岳もここからスタートとなりました。

ただし、夏ゲートから登山口までも1時間弱ほど林道歩きが続きます。日本百名山の中でも塩見岳が登頂しづらいイメージがあるのも、この避けられない林道歩きにあったりします。

入口のボックスに登山届を提出して、林道登山を続行。 

 

雪道の鳥倉林道

林道はそこまで傾斜はなく、体感的には平坦に近いですが、先に進むにつれて徐々に積雪も出てきました。

林道を冬靴で歩くのはきついので、冬靴は背負ってトレランシューズで歩いてます。 荷物は重くなりますが、この方が全然楽。

ちなみに、先ほどから前を歩いているのは当ブログ登場回数ダントツ1位のまさき先生。小河内岳という粋なチョイスをしたのもこの男。二人で頑張りましょう。

 

鳥倉登山口

9時10分、冬季ゲートから2時間以上歩いてようやく鳥倉登山口に到着。

すでにややお疲れ気味だけど、登山はここからが本番。

4年前の塩見岳登山以来、2回目の鳥倉ルートを登って行きます。

 

鳥倉登山口から三伏峠小屋までの標識

しっかり覚えていた登山口から三伏峠小屋までのカウントダウン標識。1/10, 2/10…という感じで10間隔刻みで標識が設置されています。

良い目印になる反面、なかなか進まないというもどかしさも感じさせる存在。 

 

三伏峠までの登山道の雪

開始早々、すぐに雪道に変わったので、冬靴に履き替えてアプローチシューズは木陰にデポっておきました。 

少雪の冬と聞いていた割にはだいぶ雪が多い。

 

鳥倉登山口から三伏峠小屋までの中間地点(5/10)

5/10に到着。すでに登山口から2時間近く歩いていますが、まだ半分。

ここからは山の斜面をひたすらトラバースするように進んでいきます。 

 

三伏峠小屋までのトラバース登山道

斜めの斜面を横切るように進んでいくので、雪道となると歩きづらい。

幸い先行者のトレースがあったのでラッセルする必要はありませんでしたが、道の変化がこの先ほとんどないので、山登りの面白さが全くない辛い区間。 

 

南アルプス・三伏峠 雪山登山

 

樹氷

荷物の重さ以上にペースが遅い原因が天気。

事前の天気予報では、一応晴れマークが出ていたのですが、大ハズレで雪まで降ってきました。

樹々にも雪が積もり始めて、まさかの樹氷風景。。 

 

展望も特にないので、この先は二人してテンションダダ下がりの中、ただひたすら黙々と歩く時間。

 

冬の三伏峠避難小屋

12時30分、冬季ゲートから5時間半かけてようやく三伏峠小屋に到着。久しぶりの体力勝負登山は疲れるぜ……

ご覧の通り小屋は雪で埋まっており、当然ながらまだ営業はしていません。 

 

雪の三伏峠小屋のテント場

本降りになる雪。テント場には2張ありましたが、どうやら塩見岳にアタックしていたようで、人の気配はありませんでした。 

 

三伏峠小屋 冬季避難小屋

本当ならこの先の小河内岳まで登って、小河内岳避難小屋に泊まるつもりだったのですが、この天気では前に進む気がすっかり失せたので、三伏峠の冬季小屋を利用させてもらうことにしました。 

(小河内岳避難小屋、泊まりたかった……)

 

三伏峠冬季避難小屋内

本日のお宿がこちら。避難小屋としてはかなり綺麗です。

奥のスペースにテントが1張ありましたが、こちらも塩見岳アタック中だったようで、小屋の中は無人。写真のスペースは自分たちだけで使えました。

いったん腰を下ろして作戦会議。正直なところ、ここに泊まらずに即下山する選択肢もお互いの頭の中にはあったと思いますが、それはあまりにモッタイナイので、言葉にはせず今晩はここで寒い夜を過ごすことに。

 

三伏峠小屋からの雪景色

昼ご飯を食べて休憩すること1時間半。功を奏したのか、14時過ぎになると雪が止んで、やや視界も見えてきました。疲れも回復したので、ここらでいっちょ烏帽子岳までは登ってみることに。

わかりにくいですが、写真右奥に見えている山が烏帽子岳です。あの山の先に、今回目指す予定だった小河内岳もあります。

 

三伏峠小屋から烏帽子岳へ

必要なものだけ持って烏帽子岳方面へ進む。

ここから先はトレースもなく、地図と睨めっこしながら手探りで登っていきます。ピンクテープも少ないですが、少し進めば稜線に出れます。 

 

南アルプス烏帽子岳 雪山登山

森を抜けて一気に展望が開ける絶景ポイント。3000m級の南アルプスの山々が姿を現します。

右奥に見えている山が、本来目指すはずだった小河内岳。

 

烏帽子岳稜線からの景色

後方を振り返ってみると、西の方から青空が広がってくるのが見えました。

頼むから晴れてくれっ…! 

 

南アルプス烏帽子岳 雪山登山

モノトーンの山岳風景も乙なもの。

先ほどまでの降雪でトレースは消え去り、自分たちの足跡だけを付けて進んでいく。 

 

南アルプス烏帽子岳 ラッセル

 

冬の南アルプス烏帽子岳

フカフカの雪道に足を取られながらも、一つピークを登る度に見える景色が広がっていく。 

 

冬の南アルプス小河内岳

小河内岳に至る稜線の全貌がだんだんと見えてくる。

3月下旬にしては厳しい寒気到来で気温は低めでしたが、風も収まってくれたので体感的にはそこまで寒くはなかったです。

 

南アルプス烏帽子岳 三伏峠避難小屋泊雪山登山

正面奥に見える真っ白な峰が烏帽子岳。

稜線は狭くはないですが、右手側が切れ落ちているのであまり縁に近寄りすぎないように注意。 

 

冬の小河内岳

雪を被った小河内岳、カッコ良し

 

冬の南アルプス烏帽子岳 三伏峠冬季小屋泊雪山登山

標高2726mの烏帽子岳を目指して登って行く。

南アルプスらしい、周りに誰もいない静かな山行。

 

青空と雪山

しばらく進むと、ついに待望の日差しが届き始めたっ!

林道歩きに始まって思わぬ降雪と、精神的にきつい状況だったけど、青空が見えるとそんなものは一気に吹っ飛ぶ。 

 

南アルプス烏帽子岳登山道と青空

 

南アルプス烏帽子岳 ラッセル登山

ズボズボと足が埋まる感覚も心地よい。

ツボ足で登っていましたが、ワカンを付けても良いくらいの積雪量でした。今年は少雪の冬でしたが、3月上旬の大雪で一気に積もったようです。 

良い意味で裏切られたモフモフの南アルプス。

 

南アルプス烏帽子岳 ラッセル雪山登山

部分的に傾斜がきついところがありますが、危険個所はそれほどない道が続きます。

 

南アルプス・前小河内岳~小河内岳 雪の稜線

前小河内岳~小河内岳。

白い稜線風景が美しい!この景色を見た瞬間は、撤退せずに登りに来て良かったと心から思えました。北アルプスに比べたら地味かもしれんけど、この玄人向けの雰囲気を出してくれるところが南アルプスの良いところ。

「俺、今頑張ってるぜ」っていうのを認めてくれるような世界。 

 

雪の南アルプス烏帽子岳

烏帽子岳までのビクトリーロード。

南アルプスらしい静けさもたまらない至福の時間。

 

冬の南アルプス・烏帽子岳

烏帽子岳って三伏峠から見ると丸い山容で名前とずいぶんかけ離れたイメージでしたが、ここら辺から見ると確かに烏帽子の名前らしく尖っています。 

 

冬の烏帽子岳山頂へ

山頂までラストスパート。

雲の動きが早く、雲に包まれたり晴れたりの繰り返し。強い寒気のいたずらかね。

 

冬の南アルプス・烏帽子岳山頂

 

冬の南アルプス・烏帽子岳山頂標識

16時ちょうど、少し時間がかかりましたが無事に烏帽子岳(えぼしだけ、標高2726m)に到着。南アルプス特有の立派な標識も用意されています。

ここは塩見岳の絶好の展望台なのですが、あいにく雲に阻まれてその姿を見ることができませんでした。 

 

烏帽子岳~小河内岳の雪の稜線

烏帽子岳から望む前小河内岳~小河内岳の稜線。この稜線をさらに南に下って行くと、荒川岳、赤石岳、聖岳といった南アルプス南部の名峰群へと続いていきます。 

今回はあえなくここまでですが、小河内岳山頂にある避難小屋はぜひ泊まってみたい場所なので、いつか絶対あっちまで行ってやろうと思います。

 

烏帽子岳から下山

時間も遅いので10分くらい居座って下山。

三伏峠まで戻ります。 

 

冬の三伏峠テント場

16時50分に三伏峠小屋へ戻る。下山は1時間もかかりませんでした。

テント泊と冬季小屋のテントグループはすでに戻ってきていました。 

 

三伏峠冬季小屋で宴会

冬季小屋で宴会。

夜はかなり冷え込んだけど、疲れた体にビールが染み渡りました。やはり序盤の林道歩きで結構体力削られていたようで、足が悲鳴を上げてたよ…… 

 

三伏峠冬季小屋から雪の南アルプスと夕焼け

18時、外を見てみると烏帽子岳が綺麗な夕焼けに染まっていました。

この日一番の穏やかな眺めだった気がする。天気に翻弄されっぱなしの1日でしたが、色々な山の姿を見れたって意味では、まぁ悪くはない経験でした。

陽が沈むと気温が急激に下がったのでシュラフに潜り込んで就寝。 

おやすみなさい。

 

三伏峠小屋から下山

夜中に何度か目を覚ましつつ、4時に起床して朝ごはんの暖かいラーメンを食して6時には小屋を出発。

シュラフは3シーズン用のものでしたが、衣類を着こめば何とかなりました。 

 

南アルプスの青空

2日目は天気は良かったですが風は強め。塩見岳も明け方は雲の中でした。

さっさと下山して温泉に入ることに。 

 

冬の鳥倉ルート

きた道を戻る。このトラバース路はかなり長いですね。単調で下山も辛かったです。

ここら辺もラッセルだったら烏帽子岳までも登れなかったと思うので、道を作ってくれた先行者には感謝しかない。 

 

鳥倉登山口

7時45分に登山口に到着。下山は小屋から2時間もかからなかったです。

途中でデポっておいたアプローチシューズを回収して、ここで履き替え。

また長い林道歩きが始まります。。 

 

鳥倉林道を歩いて冬季ゲートへ

トレランシューズなのでまだ歩きやすかったけど、それでも長すぎる林道歩き。

天気が良かったのがまだ幸い。今回の登山で一番の青空の下で歩けています。

 

鳥倉林道から眺める南アルプス

登りでは見れなかった南アルプスの名峰を林道から見ることができました。

赤石岳でしょうかね、すごい大きくて立派でした。3000m峰はやはりデカい、そしてめちゃくちゃカッコ良かった。

 

夕立神パノラマ公園展望台から眺める中央アルプス

前日は何も見れなかった夕立神パノラマ公園展望台からは中央アルプスの山なみを一望!

これだけの絶景を拝める場所だったんですね。あまりの絶景にビックリしました。

せっかく広い駐車場もあるので、冬季もせめてここまで車が入れるようにしてほしい。

 

鳥倉林道冬季ゲート

展望台からさらに20分ほど歩いて、ようやく冬季ゲートに到着。

長い林道歩きでしたが、10時前には下山できました。 

 

信州まつかわ温泉・清流苑

下山後の温泉は塩見岳登山後にも訪れた「信州まつかわ温泉・清流苑」。松川ICの近くにあります。

日帰り入浴500円で露天風呂も広め、お食事処も美味しいのでかなりお勧めです。 

 

清流苑・ごぼとん丼

温泉のお食事処の名物「ごぼとん丼」を食す。豚の角煮も美味しいけど、その下のごぼうが旨いので、ぜひお試しあれ。

 

中央道から見た富士山

こうして午前中に温泉を楽しんで昼過ぎには東京へと帰りました。

明るいうちに中央道を走っているのが少し不思議な感覚。そういえば登山中に一度も見れなかった富士山も、高速からは良く見えましたとさ。

 

こんな感じで3月下旬の南アルプス雪山登山が終了。小河内岳を目指したものの、烏帽子岳止まりとなりましたが、それなりに良い景色は見れたので良かったです。

厳しかった反面、達成感も大きかったのでこれはこれで満足!

 

冬の小河内岳を眺める

今回の登山で小河内岳への照準はきっちりと合わせたので、いつかあそこまで行ってやろうと思います。ロケーション最高の小河内岳避難小屋も泊まってみたいです。 

 

日程
2019年3月23日~24日

コースタイム
1日目
7:00 冬季ゲート
9:10 鳥倉登山口
12:30 三伏峠小屋(~14:10)
16:00 烏帽子岳
16:50 三伏峠小屋

2日目
6:00 三伏峠小屋
7:45 鳥倉登山口
9:50 冬季ゲート

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