2月下旬の丹沢、松田山~高松山をのんびり歩いてきました。
松田山と言えば、2月下旬から3月上旬にかけて満開を迎える河津桜が有名。「桜まつり」も開催され、菜の花畑と合わせて一足先に春を感じるハイキングが楽しめます。
高松山までの縦走路は意外と長く、日帰り登山としてはなかなかの歩き応えでしたが、山頂から望む富士山と海の展望も素晴らしかったです。
冬の雪山登山から一転、今回は久しぶりに都内近郊の低山ハイキング。人気の山域「丹沢」にある松田山へ繰り出してきました。
2月下旬から3月上旬にかけて、松田山では早咲きの河津桜と菜の花が満開を迎える季節。一足先に春を感じれる人気のお花見スポットで、「まつだ桜まつり」期間中はライトアップイベントも行われています。
松田山の河津桜のみであれば、一般客も気軽に訪れることのできる観光地ですが、近隣の高松山まで縦走するとなると日帰り登山としては申し分ない歩き応え。登山とお花見、セットで楽しめます。
今回は新松田駅~松田山~高松山~山北駅というルートで歩きました。駅から駅へ歩き、最後には温泉も楽しめるという、バスいらずの電車のみでアクセス可能なお得コースでした。
2020年2月24日 松田山~高松山 日帰り登山
しばらくご無沙汰だった丹沢。記録を見返す限りでは3年ぶりでした。
そんなに行ってなかったかと思ったけど、確かに小田急線に乗ったの久しぶりでした。
そんな久しぶりの小田急線に乗って降り立ったのは新松田駅。朝の7時過ぎ、3連休中でしたが、まだ早朝という時間帯だったので登山者もそれほど多くはなかったです。
この駅から西丹沢方面のバスが出るので、もう1時間もすればかなり混雑してくるはず。
今回のルートではバス利用なし。混んでくる前に駅を発ちます。
まず向かうのは松田山。桜まつりシーズンは駅からこんな感じで案内標識があるので、それに従って行けばOKです。
シャトルバスもありますが、徒歩でも駅から15分くらいなので歩いて向かいます。
駅近くからすでに松田山の河津桜は見えていて、こんな感じで山肌を見事なまでのピンク色に染め上げていました。
霧氷・樹氷、冬の雪の白さをしばらく見てきただけに、暖色系の景色はどこか落ち着く。
暖冬というだけあって、例年に比べると河津桜の開花も早まっていた模様。
2月24日の時点で開花状況はすでに満開となっていました。例年であれば、2月末~3月初旬くらいがピークだと思います。
この調子だと、今年はソメイヨシノの開花も早そうですね。
東名高速の高架下をくぐっていく。
久しぶりの近場の山。この先も登っている間に車の行き交う音が絶えず聞こえてきたけど、それも低山ハイクならではという、なんか懐かしい感じでした。
駅から15分ほどで「まつだ桜まつり」の会場に到着。
時刻はまだ朝の8時前、人の気配もほとんどなく静かな入場となりました。
入口からすでに満開の河津桜がお出迎え。
まだ暦は2月。山で言えばまだまだ厳冬期という季節ですが、早咲きの河津桜はこの時期が旬。
一足先に春を感じることができます。
後ろを振り返れば見事な富士山がっ!
桜と合わせて、これぞ日本の春の情景。空気がやや霞んでいるのも春らしく、見逃せないポイントでございます。(まだ2月なのに空気霞むって、どんだけ~)
そして園内に入れば、頭上一面を河津桜が覆うピンクのアーケード。
間近で見る河津桜、綺麗っすね。
公園内は階段の遊歩道になっていて、誰でも気軽に散策できるようになっています。
桜まつりだけであれば普通のお花見スポットなので、登山者よりも普段着姿の観光客の方が多かったです。
松田山の河津桜
噂に聞いていた通り、見応え十分の咲きっぷりですな。花火のように煌びやかに頭上を覆っておる。
河津桜と合わせてもう1つの見どころポイントが菜の花。桜と同時期に満開を迎えます。
ピンクの桜の下で咲く黄色い菜の花畑も乙なもので。
菜の花と河津桜、この2つは同時期に見頃を迎えるので、桜祭りの時期に訪れることができれば黄色とピンクの見事な共演を楽しめます。
まさしく春爛漫。
以下、公園内散策の写真をつらつらと。
頭上に広がる満開の桜と、歩道脇の菜の花畑を愛でながら山の上へと進んで行く。
桜の花びらに寄り添う緑の葉っぱがなんかすごくいい!良いアクセントになって、彩りとして一層華やかに見えます。
気温も暖かく、2月というのを忘れさせてくれる。
河津桜と麓の街並み。
街からも近く、何より駅から歩いて来れるっていうのが最高です。
こちらは松田山ハーブガーデンの建物。
松田山の桜まつりで検索すると何かと目にする白い棟、ようやく現物を見れました。
菜の花と河津桜が本当に綺麗。
松田山、河津桜として有名だけど、菜の花も同時に楽しめるから余計に人気のお花見スポットになっているんでしょうね。
上の方に駐車場があるので、時間が経つにつれて上から下りてくる人も徐々に増えてきました。
桜まつり期間中はライトアップイベントも開催されるそうなので、陽が沈んでから訪れてみるのもいいかもしれません。
明け方の、まだ人もそれほどいない中での静かな散策も良かったので、混雑が嫌な方には朝一がおすすめかと。
上まで登ってきて河津桜ロードが終了。視界が開けて富士山が再び綺麗に見えました。
正面に見える山は箱根の山々。金時山とかですかね。
富士山と河津桜
駐車場わきには出店もあり、8時を過ぎて開店の準備が始まっていました。
松田山の桜まつりはこれにて終了。ここからは地図にある高松山まで歩きます。
この地図だと距離感がいまいちわからないですが、途中は長い林道歩きもあって地味に時間かかります。
標準タイムでだいたい3時間弱くらい。
松田山からは、まずは最明寺史跡公園の標識に向かって進んで行きます。
随所にこんな感じで案内標識が設置されていたので、手元の地図もそれほど見る必要ありませんでした。
ひとたび登山道に入れば、先ほどまでの華やかな景色から一変。ダークな森の風景へ。
すぐに道路に出ますが、これはこれで味わい深くていいではないかっ!
途中、みかん畑の横を通っていきます。登山地図にも記されている、大規模なみかん畑。
直売所のようなところがあれば買おうかと思っていたのですが、あいにく見つからず……。「みかん食いたいなぁ~」とか言っていたら、最後の最後にご褒美が待っておりました。
登山道を出てからアスファルトの道が続くわけですが、この林道歩きが結構長かった……
傾斜はそこまでなく、ひたすら直進するだけですが、あまりにも続くので本当に道が合っているのか不安になりました。
松田山から1時間ほど歩いて最明寺史跡公園に到着。
大半が林道歩きでした。
最明寺史跡公園。池と芝生が広がる長閑な場所。
ここの桜はまだ咲いていませんでしたが、桃の花が所々に咲いてました。
対岸の山の斜面を登るように進んで行きます。
公園から一山登ってまた緩やかな道。
体感的には松田山からすでに結構歩いてきた感じですが、高松山登山口はまだ先です。
さらに進んで、民家のある集落に下りてきました。
そして、高松山登山口となる尺里峠の文字も見えてきた。
標識に従って進んで行きます。
こうして松田山から2時間ほどかけて尺里峠に到着。
ここが高松山登山口になります。
間はすっ飛ばして書いてますが、実際に歩くと結構長かったです。休憩なしで歩いてきたので、実際はもう少しかかるかもしれません。
登山口から山頂までは45分ほどの道のり。
標高差250mほどで、最初は道も緩やかです。
中盤以降でやや急登も出てきますが、アスファルトの道に比べたら断然歩きやすい。雪のない登山道というのも久しぶりです。
そういえば登山道から少し外れたところに、ミツマタの群生がありました。なかなかの規模だったので、この時期に歩かれる場合はぜひ探してみてください。向かって右手にあります。
ラストは階段。この手前に男坂・女坂の分岐があって、直登の男坂を選択。
山頂からの展望は絶対良いに違いない!と思わせるくらい空も広がってきました。
11時過ぎ、高松山山頂に到着。
山頂は御覧のような草原になっていて、なおかつ広い。そして展望も申し分なし!
目の前にはドン!と富士山。
標高801mの山でありながらも、これだけ立派な富士の展望が得られます。高松山はこれが初登頂でしたが、眺めは最高ですね。
南の方には海も一望。
しかし、2月なのにこの霞み具合……。気温もそうですが、完全に春の陽気。冬はどこに行ってしまったんでしょうかね。
3連休の登山日和ということでたくさんの人が登ってきてました。
休憩スペースには困らないくらいのキャパはあるので、大人数の登山にも向いているかと思います。
自分たちも富士山を見ながら、ここで昼休憩。
下山は来た道は戻らず、山北駅方面へ下山します。
ビリ堂というやや気になる地名の方へ進んで行けばOK。
こちらの道は地図上にも書かれていましたが、山頂直下はやや荒れていました。
ただ危険とか道迷いしそうとかそういったことはなく、倒木が所々にある程度。こちら側から登ってくる人も結構いました。
こちらが標識で気になっていたビリ堂。ビリ堂のビリとは一体なんなのかよくわからなかったですが、石仏が置かれていました。
久しぶりの丹沢、歩いていてもなんだか懐かしい感じ。
途中にある鉄塔も、登山始めたての頃は良くこんな具合に真下から撮ったっけかぁ~なんて話ながら進んで行く。
初心に返るとはこういうことなのかっ!
街が近づいてきたところで、突貫で造ったような展望デッキがありました。
建設用の足組にしかみえないけど、登ってみるとなかなかの眺め。
これから下りていく街を一望。
昼過ぎになってさらに霞が強くなってきたけど、左奥は海でございます。
富士山もこんな具合に。
登山者のためにわざわざこんな展望デッキを組んでくれたのだろうか。有難かったです。
展望デッキの定員は50人まで。
イメージ図としてインドの列車を取り入れるあたりに、なかなかのセンスを感じます。(500人くらい乗ってるだろ、これ……笑)
ここら辺は新東名高速道路の工事区間らしく、工事脇を進んでいきながら下山していきます。
街が近づいてくると、またみかん畑がありました。
みかんなのかポンカンなのか何なのか、柑橘の種類はわかりませんでしたが美味しそうに実っていました。
あぁ、みかんが食いてぇ……
山頂から1時間ちょっとかけて街へ下山。
霞のせいなのか花粉のせいなのか、喉がからっからになりました。
あとは駅の方に向かって歩いていくだけですが、奥の橋を渡って民家路地に入ったところで嬉しいことがありました。
うひょー!!我々の気持ちを汲み取ってくれたかのように、民家の前にみかんが置かれていました。
しかも「ご自由にお持ち下さい」とはっ!何という太っ腹。
有難くおひとつ頂きました。登山中の果物っていうのは、もう言わずもがな。美味しかったです。
道路に出たら、後は右の方へひたすら進んで行けば山北駅に着きます。
みかんも頂けて駅に直接下りれるって、なんて素敵な縦走路なんだろうか。
しかもこのルートのさらに嬉しいところは、山北駅前に温泉があること。
こちらの「さくらの湯」で入浴。2時間400円、露天風呂あり。
ちなみにこの温泉は過去に一度来ていて、6年前の大野山以来。高松山に加えて大野山も、この山北駅から登ることができます。山頂に牧場があって、展望も良いのでおすすめです。
温泉にゆっくり入って山北駅から電車に乗って東京へと帰りましたとさ。
本日の松田山~高松山の縦走登山がこうして終了。低山ハイキングでしたが、6時間ほどの縦走になったので日帰り登山としてはちょうど良い行程でした。
2月下旬から3月上旬に見頃を迎える松田山の河津桜。
桜の規模もなかなかのもので、さらに黄色い菜の花と合わせて楽しめるので、一足先に春を感じたいのであればかなりお勧めできる場所でした。
高松山まで縦走すれば、お花見&登山のセットプランとしても組めます。しかも電車のみ、バスも不要。
良ければ歩いてみてください。
【日程】
2020年2月24日
【コースタイム】
7:30 新松田駅
7:45 松田山さくら祭り
9:35 最明寺史跡公園
10:25 尺里峠
11:10 高松山
13:20 さくらの湯
14:30 山北駅
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