六国見山〜源氏山~桔梗山~峯山というルートで秋の鎌倉ハイキングに行ってきました。
切通しの岩壁など迫力ある景観がありながらも全体的に歩きやすい入門コースで、途中の建長寺の紅葉や由比ヶ浜の海辺の眺めなど、変化に富んだトレイルがとても面白かったです。
大船駅から鎌倉駅へ、電車のみのアクセスで歩くことができます。

2025年11月29日【鎌倉】六国見山〜源氏山 秋の紅葉登山
ここ数年、定番になりつつある11月下旬から12月上旬にかけての鎌倉ハイキング。
紅葉のハイシーズンへ、今年も行ってきました。
今回はまだ未踏のピークを踏もうと、六国見山〜源氏山~桔梗山~峯山というやや変則的なルートで。
標高200mにも満たない低山ながらも、切通しの独特ある雰囲気が個人的には一押しでした。

スタートはJR大船駅。
最初に登るのは六国見山で一つ先の北鎌倉駅からでも登れますが、歩く距離を少し長めに設定しようとここから歩き始めることにしました。

思っていた以上に駅前が都会で山なんて無さそうな感じがしながらも、六国見山方面へ進んで行くと見えてきました。
正面の小高い丘、あれが鎌倉アルプスの入り口です。

駅から15分ほど歩いたこちらの駐車場わきが登山口。
一見すると取って付けられたような道に見えますが、少し先へ行ってみると景色が一変。
ここが歴史的な古道であるというのがすぐにわかります。


大船の切通し。
四方を山に囲まれた鎌倉ならではの景観ともいえる切通し。岩をくりぬいて造られた道は古道に相応しい迫力と歴史を感じさせてくれる雰囲気で、これが鎌倉ハイキングの魅力の1つでもあります。
この先、切通しは何ヶ所か出てきますが、序盤の序盤で出会えたこの景色がまず最初のホットスポットでした。


その後、途中で住宅街に出たりしながら鎌倉アルプスのハイキングコースを行く。
なんたってこの日は標高200mにも満たない低山を縦走するルート。気が向いたらすぐにでも街に下りれるくらいのところをずっと歩いていきます。


最初のビューポイントに到着。
こちらは六国見山森林公園の展望台で、紅葉の森の奥に海を一望!左奥にうっすらと見えている島影は伊豆大島です。
晴れていれば右手の方に富士山も見れたそうですが、あいにくの曇り空のためこの日は富士山は見れませんでした。


小休憩して、引き続きハイキングコースを直進。
道は明瞭ですが部分的にすれ違い困難なほど狭い場所もあったりします。
そして実際、紅葉ハイシーズンの鎌倉とあって歩いている人は多かったです。

登山道途中に六国見山の山頂標識を発見。標識がなければ山頂とは思えないような場所で、展望も全くありませんでした。
ちなみに読み方は「ろっこくけんざん」。響きはカッコいい。標高147mながらも、この日の縦走路の中では最高峰になります。
気になったのが標識に描かれた麻雀牌。この意味はっ!?


その後もいったん住宅街に下りたりしながら次なる山を目指して行きます。
途中途中に標識は用意されていますが、ここら辺は道が入り組んでいるので地図を持って行った方が良さそうです。
目指すのは天園ハイキングコース。少し先にある建長寺という大きなお寺が目的地。

少し進むと勝上山に到着。ここが建長寺ハイキングコースの合流地点になっていて、人が一気に増えるところです。
かく言う私も、2年前の鎌倉・天園ハイキングではこの建長寺から登って大平山~獅子舞を目指しました。

今回は行きませんが、獅子舞は鎌倉の中でもひときわ美しい紅葉スポットなので強くお勧めしておきます。
去年、一昨年と2年連続で訪れましたが、それはもう圧巻の光景でした。
2024/12/7【鎌倉】名越切道〜衣張山〜獅子舞 秋の紅葉登山
2023/12/9【鎌倉】秋の天園ハイキングコース 獅子舞の紅葉

山頂のすぐそばにある勝上嶽展望台からの眺め。これがまた素晴らしい!
先ほどよりも海に近づいたので左奥の伊豆大島がよりはっきりと見えるようになりました。

今日は天園ハイキングコースはここまで。まだ登ったことのない源氏山に向かうべく、いったん建長寺に下山します。
登ってくる人が多く、ちょうど小学生くらいと思われるちびっ子20人超の団体さんも元気に登ってました。


建長寺・半僧坊に到着。
周囲の森を彩る紅葉が美しく、ここら辺からこの日一番とも言える紅葉風景が広がり出しました。

半僧坊に祀られているのがたくさんの天狗像。
参拝客、ハイキング客を出迎えてくれます。

やぁ!

さらに下って行くと、建長寺でもひときわ目立つイチョウの木が見事に紅葉していました。
遠目からでもわかる、この黄金の輝き!圧巻の色付きよ。

鎌倉にはいくつもの紅葉の名所がありますが、この建長寺も紛れもなく紅葉スポットの1つです。
特にこの大イチョウの周りの紅葉が凄いことになっています。

先ほどの大イチョウを下から眺めてみる。
2年前に訪れた時も感動しましたが、やっぱり建長寺の紅葉は好きだな。


その後も紅葉の色付きがどんどん増してくる。
赤も映えてとても綺麗です。
時刻はまだ10時過ぎとあってすれ違う人の方が圧倒的に多く、すでに下山している自分が珍しいのか、「上の方どうでした?」というようなことを聞かれたのが数回。
イチョウの木がヤバいことになっています、と答えておきました。

境内の中央にあるのが大きな三門。国の重要文化財にも指定されています。
でかい、とにかくでかい。
陳腐な感想しか出てこないですが、大きいというだけでその価値の偉大さはある程度推し測れるってもんです。


建長寺を後にして次なる源氏山に向かうべく、北鎌倉駅方面に少し歩いて長寿寺脇の小径を奥へと進んで行きます。

亀ヶ谷坂切通。ここも切通しのハイキングコースとなっていて、傍らの削られた岩壁が迫力満点。
街の何気ないところに切通しがあって、鎌倉は大きい山こそないものの周囲が山岳地帯になっているなと体感させられます。

源氏山に登れるルートはいくつかありますが、自分はこちらの寿福寺から登ることにしました。
境内の奥へと進み、墓地を抜けていくと自然と登山道に入って行けます。



少し登ったところにあったのが源氏山の山頂。
標高は93mという超低山ですが、しっかりと標識が用意されてました。

山頂からの展望も悪くはないですが、圧巻だったのが反対側へ下りたところの紅葉風景。
ここも赤と黄色が共演する、素晴らしい空間でした。
そして何より人が少なくて穴場な感じも良かったです。

こちらは山頂のすぐ近くにある源氏山公園。
ここも紅葉が綺麗でベンチや開けた芝生エリアがあるので多くの人が休憩していました。
源氏山登山はこの公園から登るのがメインルートだったのかもしれません。

公園にあったのが源頼朝像。
名前は知っているものの、歴史が不勉強なものでこの方にまつわる話は一切覚えていません。ごめんなさい。
小学校時代を思い返してみても、社会、国語は大の苦手でした。算数は得意でしたが理科が不得意だったので完全な理系というわけでもなく、困ったものです……。
ふと思い出したのが道徳の時間。今思えばなんでだろうと思いますが、その時間だけは教室にあるテレビをつけて「さわやか3組」というNHK番組を見てました。知っている方は同世代ですね。

公園の傍らにあったこの特徴的な木はクスノキ。
クスノキと言えば東野圭吾の「クスノキの番人」。来年、映画も公開されますな。

ここから先もハイキングコースが入り乱れています。好きなところへ向かえば良いですが、自分は大仏ハイキングコースへと行きました。
大仏コース内にも2つのピークが用意されています。

まず一つ目はこの分岐を右に進んだところ。
道が細くてあまり歩かれてない印象ですが、山頂までは5分もかかりません。


こちらの茂みに覆われた山が桔梗山。
古びたベンチが置かれているだけの展望もない山でしたが、標識はちゃんと用意されていました。

そこから少し先へ進むとあったのが野村総合研究所跡地。
山の中にある大型施設ですが、すでに使われておらず人の気配はまるでありませんでした。ちょっとした廃墟スポットとして名を馳せているようです。


そして本日最後のピーク、峯山に到着。
標高98mの超低山でQRコード付きの標識が掲げられてました。
(ちなみにQRコードの飛び先は「鎌倉峯山の会」というホームページでした)

桔梗山から峯山までは誰にも会わなかったですが、ハイキングコースと謳っているだけあって道は良く整備されて歩きやすかったです。
鎌倉は知れば知るほど面白いトレイルがたくさんあるなと気づかされます。

峯山から少し下ったところにあった富士見台という展望スポット。
あいにく富士山は見れませんでしたが、正面にある一本の大きなイチョウの木が存在感放ってました。
黄色い球体が輝いとるぞ。

こうして八雲神社に下山完了。
ここからバス通りに出てしばらく道路沿いを歩くと、再び大仏ハイキングコースの入り口があります。


そして最後に待っていたのが大仏切通。
ここも削り取られた岩壁がなかなかの迫力で、特に洞窟のような穴が点在するところはちょっとした遺跡感もありました。
鎌倉の切通しのハイキングはやっぱり面白いわ。この大仏切通は特におすすめです。


切通しを抜けて少し行けば、鎌倉の大仏で有名な高徳院に到着。
観光客も一気に増えて賑わってました。
今回は大仏は省略。右奥に見えてる頭頂部だけ拝んで後にしました。

ちなみにこちらが鎌倉の大仏。
2年前の鎌倉アルプスハイキングの帰りに立ち寄りました。

せっかく鎌倉に来たということで、最後は海に立ち寄って帰ることに。
鎌倉駅からも徒歩で来れる海岸として有名な由比ヶ浜です。

久しぶりの海辺のトレイル。
雲の合間から差し込む光と煌びやかな海が、なんというか不思議な景観。
一面の青空とはいかなかったものの、これはこれで良い景色でした。

こうして鎌倉駅まで歩いて本日のハイキングが終了。
高低差は500mもなかったですが、距離が14km近くあったのでまぁまぁの歩き応えでした。

六国見山~源氏山の縦走ハイキング。
このルートは山頂よりも合間に訪れる寺院の紅葉や歴史を感じられる切通が見ごたえあって面白かったです。
体力や時間に合わせていくらでもコースは組み替えれるので、良ければ歩いてみてください。
【日程】
2025年11月29日
【コースタイム】
9:00 大船駅
10:00 六国見山
11:00 建長寺
11:30 源氏山
12:00 桔梗山
12:10 峯山
13:00 由比ヶ浜
13:30 鎌倉駅

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