恵那山(中央アルプス) 雪山登山からの高遠城址公園さくら祭り

恵那山(中央アルプス) 雪山登山からの高遠城址公園さくら祭り

中央アルプスの最南端に位置する標高2191mの恵那山(えなさん)。

一応、日本百名山に数えられていながらも、この山を好きって人はこれまで聞いたことがない。というか、自分の周りで登ったことがある人なんてほとんどいない。。

よく聞く評判としては、”地味”だとか”展望がない”だとか……。いろいろ言われたい放題の山という印象しかなかったけども、こういう山こそ実際に登ってみなきゃわからないものがある。

そんなわけで、前評判はあまりよろしくない恵那山へ。そして帰りには桜の日本三大名所の1つ、「高遠城址公園さくら祭り」へ寄ってきました。

高遠さくら祭りは言わずもがなの素晴らしさ!!恵那山も、前評判を覆す勢いで頑張っておりました(笑)

 

残雪登山から桜の名所へ、春爛漫の旅―――

 


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北アルプス、中央アルプス、南アルプス……

都内からアクセスする場合、最も距離があって行きにくいのが中央アルプス。それ故に今のところ中央アルプスは木曽駒ヶ岳と宝剣岳しか行けてない。…と言っても、あと中央アルプスで行きたいと思っているところは、空木岳~南駒ヶ岳~越百山の周回ルートくらいなんだけども。。

恵那山も一応百名山だから名前は知ってたけども、まさか登る日が来るとは思ってなかった。今回誘われてなければ、おそらく今後も行くことはなかったかもしれない山。前評判があまり良くなかっただけに、アルプスのイメージは捨てて登りに行ってきたけども、、、

登った時期がベストだったのか。なんでこんな評価が低いのかわからないくらい楽しめましたぜ!

 

それと、帰りに寄った高遠城址公園さくら祭り!!こちらはこれまで行った桜の名所の中でも過去最高規模の桜で、さすがに日本三大名所の1つなだけあるなぁ~と。

ちょうど満開の日に当たったので、恵那山がかすむほど感動しちまったじゃないか。

 

そんな感じで、残雪登山と桜祭りの2本立て、どうぞ~~

 

~~4月16日 恵那山と高遠城址公園さくら祭り~~

 

【恵那山編】

今回は久しぶりの平日登山。終電近くの電車で八王子駅へ。

この日の夜はちょうど皆既月食の日で、「赤い月(ブラッドムーン)」が見れると聞いてたので、暇さえあれば月を見上げてたんだけども、、、全然普通の満月でした。

後々知ったけど、赤い月が見れたのって18時すぎだったみたいね。。。まだ余裕で仕事中だったわ(笑)

 

天狗岳ぶりのイソに誘われての恵那山。遥々やってきました。

恵那山のコースは色々あるけども、今回選んだのは広河原ルート。山頂までの距離が短くておそらく一番メジャーだとは思う。平日なので駐車場は空っぽだったけどさ。

現地には4時半ごろについてゆっくり準備。

 

車で入れるのは登山口から2km手前のこのゲートまで。ここからしばらく林道を歩くことになります。

これは時期的なものじゃなくて通年閉じられてるみたい。何で車が入っていけないかは、、、歩けばわかる。

 

5時半に登山開始!陽が昇るのも早くなったもんで、5時過ぎにはすっかり明るかった。

そんなに寒くもないし、今回は春山装備で臨んでおります。

 

しばらくはアスファルトの林道だけど、とにかく落石が多かった。。崖の方を見れば、今にも崩れてきそうな倒木やらガレ岩。

こりゃ~車なんて通れないわな。。

今にも崩れてきそうで、ここは結構怖かったよ。ガードレースもあらぬ方向にひん曲がってたし……

 

この林道はほぼ平坦。時間にして30分くらいで、思ったよりもあっという間。

トンネルくぐってしばらく行くと、、、

 

恵那山広河原登山口に到着。ここから山頂までは標準タイムで3時間半。

では、行ってまいります!

 

橋を渡って登山道へ。

ちなみに恵那山の広河原ルートの山レポを見ると、何故かこの橋は必ずと言っていいほど登場する。

別に普通の橋だけど、恵那山ってここから山頂までチェックポイントみたいな場所がないのよ。。。この橋くらいしかね。

そんなわけで、自分もちゃっかり載せておきます。

 

スタート早々に登り開始。尾根に出るまではこんな感じの樹林帯の坂が続きます。

 

 

少しすると雪出現。登りはアイゼン使わなかったけど、下りではまだまだ必要。

場所によっては割と急だし、腐りかけの雪は結構踏み抜くので少々厄介でした。

 

登山道中、唯一の目印と言えるのがこの張り紙。山頂までの距離が大まかにわかります。1つの区間はだいたい20分くらいでした。

ちなみに雪が出てきたのは2/10地点。

 

登山道はしばらく単調だけど、見上げると空が良い感じ。

時刻は7:15、仕事のある時はだいたい家を出る時間だから、この時間帯の空は毎日見上げてるはずだけど……、やっぱり山で見る景色は普段とは違って見える。こんな些細な景色ですら心動かされるもんな。

 

尾根に出るまでのこの樹が乱立したところが意外と迷うので要注意。

登りは尾根に向かって進めばいいので大丈夫だけど、下山するときに迷いやすいのでよく場所を覚えておいた方がいいです。自分たちも下山時に若干道を外したもんでね、、、

 

7時半、ようやく尾根に出た。

長らくの樹林帯お疲れ様でした。ここからが恵那山の本領発揮で面白くなるとこ。夏場はわからないけども、残雪時期なら期待すべし!

 

尾根に出ちゃえばこっちのもんよ。

展望も良くなってくるし、日差しも降り注いで快適だのなんだのってね。

 

 

ようやく半分。ここから9/10までは気持ちのいい尾根道が続きます。標高差も大したことないので楽なもん。

 

クロスする飛行機雲。この日は飛行機雲がやたらと見えた。

そういえば飛行機雲が残るときって翌日雨って聞いたことあるけど、本当なんだろうか。。確かこの翌日も晴れだった気が、、

 

開放感抜群の尾根道開始。右奥に見えるのが目指す恵那山の山頂。

見て分かる通り、ピークがハッキリしない平べったい山容。この手の山は、気づいたら山頂に着いちゃってたパターンなんだけども、、、ここは意外とそうでもなかった。

 

しばらくは雪の尾根道をひたすら進む。夏場は笹が生い茂る尾根みたいだけども、この時期はまだ雪に埋まってるんで、快適に歩けますぜ。

残雪の恩恵で展望も素晴らしく良い。

 

この尾根道は本当に気持ちよかった。雪のおかげで尾根伝いをまっすぐ歩けるので、残雪の4月はベストシーズンだったのかもしれない。

 

一般的なアルプスのイメージとは違うかもしれないけど、これはこれで立派な山。

何より自分たち以外誰もいない静かな雰囲気がよかった。平日ってのもあるけど、週末でさえ恵那山はそれほど人が入らない山。静かな山行を求めるなら打ってつけかもしれんよ。

 

立派に育った雪庇。地味な山とはいえ、一応ここも中央アルプス。積雪量の多さはなかなかのもん。

 

何度も言うけど、この尾根歩きが最高に気持ちいいのよ!恵那山の魅力はここだと思った。

 

空を見上げれば飛行機雲。この上空は飛行機の通り道なのかな?

見上げれば常にあるくらい、飛行機雲ができてました。

 

しばしの尾根道を楽しんだ後は再び樹林帯に入って、山頂までラストスパート。

 

気づけば山頂まで9割地点まで来てたけど、ここから山頂までが地味にきつかった。。。

 

行けども行けども全然山頂にたどり着かない。。道も大して急じゃないのに、なんか疲れた。

実は本格的な山登りは、先月の唐松岳以来なもんで…。体力の劣化が一段と進んでいるわけだが、、、

 

こんなんじゃテント担いで夏山なんて登れねぇぞ!!!

 

ってわけで不甲斐なくも、どうにか9時半頃に恵那山山頂に到着。周囲を樹林に囲まれた山頂、展望台があったけども登ってもそこまでの展望は臨めなかった。

 

手作り感満載の山頂の標識。ここまで着飾ってないアルプスはある意味貴重かも。

恵那山はこうでなくっちゃな!

 

展望が良いとされているのはこの先の小屋の裏手。もう少し先へ進んでみます。

この小屋までの尾根も開けていて楽しかった。厳冬期はここらへんの樹もスノーモンスターになったりするのかな??それなら厳冬期に頑張って登ってみるのもいいかもよ。

 

山頂の社もほとんど雪に埋もれてた。まだまだ積雪量は半端ない。

 

恵那山山頂小屋に到着。入口は除雪されてて入ることができました。

 

恵那山についての詳細はこちらを参考に。

中央アルプス最南端の主峰であり、歴史ある山なんだと。上高地に石碑があることでも有名なウェストンさん、ここでも登場しとります。

 

恵那山で一番展望が良いとされているのが、小屋の裏手のこの岩場。

ここに登れば周囲のアルプスの山々を一望できたはずなんだけども、、、

 

この日はあいにく視界が悪くて、肉眼で南アルプスが見えた程度。写真だとダメだね。。

この山は北、中央、南アルプスの展望の山として有名なので、ぜひ晴れた日に登ってみてください。薄らとしか見えなかったけど、正面にそびえる真っ白な南アルプスの姿は壮観でした。

 

岩場でお昼休憩~。空を見上げれば相変わらずの飛行機雲。縦横無尽に飛び交う飛行機、アクロバット飛行でもやってんのかい。

 

10時半に下山開始。来た道をそのまま戻ります。

 

雪の尾根道、所々急な部分もあるので下山はチェーンスパイク履きました。危険箇所はないので、4月であれば軽アイゼンとストックさえ持っていけば大丈夫かと思います。

 

上から眺めて改めて思う、開放感抜群の尾根。地味ってのは否定できないけど、個人的には十分に楽しめた山でした。

あと写真だと霞んでわかりづらいけども、奥に見える低い山の尾根道もかなり開放感あって気持ち良さそうだった。地図で見ると大川入山ってところかな。たぶんもう来ることはないだろうけど、一応要チェックや。

 

下山は尾根が終わったあたりが要注意。道なりにまっすぐ行ってしまうと登山口には戻れないので、よく地図を見るべし。

途中で左に折れるのが正解。結構迷いやすいポイントでした。マーカーもあまりないし、、、

 

登山道に復帰できれば後は問題なし。アイゼンは2/10地点までつけました。

 

山頂から2時間程度で登山口に到着。途中、ちょっと迷っちまったけども、時間的にはサクッと降りれました。

 

下山時には暑くて汗だくだったんで、沢の水が気持ちよかった。水も久しぶりに2L近く消費。

 

林道を歩いて駐車場へ。この手の林道は単調で面白くはないけど、下山時は今日の山行を振り返れる時間でもあるから結構好き。

 

恵那山は花の百名山にも選定されている山。まだ花の時期には早かったけども、林道わきにはチラホラ花が咲き始めてました。

 

13時過ぎに駐車場に帰還。7時間半の山行でした。

下山後はもちろん温泉へ。

 

温泉へ向かう間に、こいのぼり。

春だなぁ~

 

下山後の温泉は登山道のすぐ近くにある月川温泉へ。月川は”つきかわ”ではなく”げっせん”って読みます。

露天風呂は貸し切り状態で泉質も良くてなかなか高評価の温泉でした。滅多に来れる場所じゃないから次に来る機会があるかはわからないけども、恵那山後の温泉としてはかなりおススメです。

 

そして、温泉後は本日のもう1つのイベント、高遠城址公園さくら祭りへ。伊那が誇る桜の名所、恵那山にはない華やかさを求めて行ってきました。

 

【高遠城址公園さくら祭り編】

温泉から車を1時間半ほど走らせて伊那市の高遠城址公園へ。

ここは無料駐車場と有料駐車場があるけど、少し離れた無料駐車場に止めたほうがいい。有料は公園から近いんだけど、平日でもなかなかの渋滞発生してました。。

 

公園内に入るまでに、すでにこの桜並木。ちょうどこの日が満開日だったようでタイミングもバッチリでした。

 

屋台美味し!下山後の腹減りにこの肉々しさは反則だな。

 

高遠城址公園。入園料500円支払って中へ。

 

~~高遠さくら祭り~~

 

しだれ桜

 

 

 

ちょうど夕暮れ時。この時間帯の桜も夕日に映えていいもんでした。

 

 

 

 

陽も暮れて、桜はライトアップ。 すっかり長居してしまったぜ。。

 

流石は伊那が誇る桜の名所。恵那山にはなかった華やかさ満開でしたよ。完全に引き立て役の恵那山、ゴメンナサイね。

 

あぁ、そうそう。

遅くなったけど、今回は久しぶりにあの方もご一緒。ほら、あのやんちゃな男の子。

↓↓↓

当ブログではすっかりお馴染みのまさき。(途中で気づいてたし!って方は、このブログを愛読してくれてありがとうございます)

風情ある桜の情景とアンマッチすぎるこの豪快さ、、、ブレないあたりは流石だな!笑

 

結局、桜祭りにいたのは3時間くらい。ライトアップまで楽しめたし今シーズンラストの花見、存分に楽しめました。

桜の三大名所なだけあって、自分がこれまで行った花見スポットの中でも過去最大の規模だった。

 

帰るころには真っ暗に。今日も丸一日遊び倒してやったぞ。

 

残雪登山からの桜の名所巡りと、春爛漫の旅でした。いや、どちらも楽しかったよ!高遠サクラ祭りのインパクトが強かったから、恵那山の存在が薄れたけども、前評判以上に楽しい山だったよ、本当に。

たぶんアルプスっていうことで損な評価されてるんだと思う。そりゃ~同じ中央アルプスの木曽駒ヶ岳とかの雄大な世界を期待して行っちゃうと裏切られるけども、今回の広河原コースに関していえば中盤からずっと展望開けてるし、山頂も晴れていれば南アルプスが特に綺麗だったと思う。

雪がない時期だともう少し展望もさえぎられてしまうし、尾根道も笹が生い茂る道になるようなので、やっぱり残雪期が一番いいのかもしれない。残雪の4月、狙い目でっせ。

あと、この界隈で行ってみたいのが、恵那山近くの富士見台高原。春夏秋冬、どの時期に来ても楽しめそうなので、こちらもいつか行こうと思います。

 

恵那山、次に登る日が来るかはわからないけども、、、登る際はくれぐれもアルプスという偏見を捨てて登ってやってください。そうすればそれなりに楽しめると思います。

高遠城址公園さくら祭りについては、もう流石の一言!今シーズンのお花見の締めくくりに相応しい桜スポットでした。4月中旬からが見ごろを迎えるので、来年は木曽駒ヶ岳を登った帰りにでも寄ってみるかな。

 

以上、春を感じられた恵那山と高遠サクラ祭りの記録でした。

 

もう来ることはないかもしれない、恵那山より

 

おしまい

 

 

【日程】

2014年4月16日 晴れときどき曇り

【コースタイム】

広河原駐車場(5:30) — 登山口(6:00) — 中間地点(7:30) — 恵那山山頂(9:30) — 恵那山山頂小屋(9:40~10:30) — 広河原駐車場(13:00)

 

 

 

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