東青梅駅〜塩船観音寺〜阿須丘陵〜加治丘陵〜仏子駅というルートで少し長めのハイキングに行ってきました。
メインは何といっても20種類2万本のツツジが咲き誇る塩船観音!色とりどりのつつじが一斉に咲く光景は圧巻で、毎年ゴールデンウィークに見ごろを迎えます。
東京と埼玉にまたがる緑豊かな登山道も歩きやすくて、道中ではカモシカとの出会いもありました。
2025年4月29日 塩船観音〜加治丘陵 ツツジ寺と春のハイキング
東京都青梅市の塩船観音寺。
つつじが咲く寺として有名で、その数なんと20種2万本!都内でも屈指の規模を誇るツツジ寺で、例年4月下旬~5月上旬に見ごろを迎えます。
ちょうどゴールデンウィークと被るので連休中の観光スポットとしても人気で、私が訪れた29日も朝から大勢の人が訪れていました。
ここは登山と組み合わせることもできて、寺の裏から霞丘陵ハイキングコースが伸びています。今回は少し距離を伸ばして東京から埼玉へ、東青梅駅から仏子駅を繋いできました。
スタートとなるのは東青梅駅。
ここから塩船観音寺までは徒歩40分ほどになります。駅前には自分みたく塩船観音から丘陵地帯をハイキングしようと考えている登山客がチラホラいました。
塩船観音目指して、しばしの街中トレッキング。
後々調べてみたら、河辺駅からバスが出ているほか、駅から徒歩でも河辺駅の方が若干違いようです。(確かに、行きの電車でも河辺駅で結構な人が降りていた気が……)
大して変わらないと思うので、お好きな方をお選びください。
9時半過ぎに塩船観音に到着。
寺の周りに有料駐車場がいくつかあるのですが、どこもほぼ満車という盛況っぷりでした。
ゴールデンウィーク合間の祝日。つつじまつり開催中ともあって、朝から賑わっております。
受付で入場料300円を支払って境内へ。
すると早速見えてきた、メインのつつじ園。
こちらが塩船観音寺つつじ園。
す、すごい色付き!
白、赤、紫など、色とりどりのつつじが境内の周りの山肌に咲き乱れております。
出だしから凄まじい規模の群生を見せてくれるつつじ園。
境内中央にある大きな屋根が護摩堂で、正面奥の山の中に小さく見えているのが本堂です。
境内の奥に佇んでいるのが塩船平和観音。
高さ13mの大観音像で、トレッキングコースの入り口はあの観音様の裏手にあります。
観音様がいる高台に向かってつつじ園を散策。
多種多様なつつじを間近に見ながら歩いて行けます。
それにしても凄い景観!色とりどりでまるでパッチワークのよう。
こんなカラフルなつつじ風景を見たのは初めてです。人の手で作られた景観であっても、あまり気にしない。綺麗なものは綺麗、素晴らしいです。
1つ1つの木が丸くてマリモみたいだ。
こんな感じでつつじの中にも歩道があるので、色々と歩きながら鑑賞できます。ちびっ子たちは「迷路だ~」とか言いながら元気に駆け巡ってました。
見渡す限りどこもつつじだらけ。数年分のつつじを一気に見てしまったんじゃないかってくらい、つつじざんまいな景色が広がっています。
カラフルなつつじ園。赤の存在感がやっぱり目立ちますが、上品な雰囲気の紫や白が個人的には好きでした。
多様な品種のつつじはそれぞれで開花時期が微妙に異なるため、すでに散っているものもあればまだ蕾のものもあったりします。
全部が一斉に咲くタイミングというのはないですが、その分長く楽しめるのはいいですね。
咲き始めの木もたくさんあったので、5月に入ってもまだまだ見ごろは続くと思います。
高台に建つ塩船平和観音立像。
真下から眺めるとかなりの迫力で、その大きさは都内最大級。
手に持っているのは水瓶で、大慈大悲の功徳の水を人々に与えてくださっているそうです。
高台にあるので眺めが良く、なんと西側には富士山も見ることができました。
都心は前夜まで雨が降っていましたが富士山山頂付近では雪だったようで、4月下旬にしてもまだ真っ白。
上から見下ろすとこんな感じ。
塩船観音のつつじ園は中心部に向かって取り囲むように咲いているので、上部に来るとその様子を一望できます。
まだ緑も多いので、5月に入って訪れたらまた違った色の組み合わせが見れるんでしょうね。
しばしの塩船観音のつつじまつりでした。
境内が広くて売店もあったりして、じっくり歩くと軽く1時間はかかると思うので、ゆっくり見たければ先にハイキングを済ませて帰りに塩船観音に立ち寄るコースでも良いかと思います。
ここから登山編。大観音様の裏手がちょうど霞丘陵ハイキングコースの入り口になっています。
この接続の良さが素晴らしい。
書かれている通り入場券があれば再入場可能なので、良きところまでハイキングを楽しんで戻ってくるのも全然ありですね。
つつじのカラフルな景色から一転して、新緑のフレッシュグリーンが心地よい森の散策路。
霞丘陵ハイキングコースは自然公園内の遊歩道をひたすら歩く形になるので、ほとんど平坦で誰でも安心して歩けるようになっています。
平和な1本道をひたすら進んで行きます。
時折標識がありますが、七国峠と書かれている方へ進んで行けば、次に歩く阿須丘陵へと行くことができます。
道中にはツツジはもちろん、藤の花も咲いていました。
暑くもなく寒くもなく、花粉もそれほどひどくないこの季節は非常に歩きやすい。
しばらく歩くと最初のピーク、愛宕山に到着。
一応、山頂という扱いですが公園脇の坂を10秒も登ればたどり着ける山になってます。
山頂には愛宕神社と書かれていて、小さな祠もありました。
ここからしばらくは舗装路を歩く感じ。
すぐわきにハイキングコースもあったようですが、自分はこの道をひたすら進んで行きました。
ここら辺は大型自然公園の中という感じで、散歩している方も多かったです。
そんな道の傍らに突如現れた、こちらの木彫り像。
妙にリアルな造りで若干ホラーでした。(目が怖かったぞ……)
その後、道路を渡ってこちらの道から七国峠を目指します。
地図で言うと、ここから阿須丘陵七国コースになるようです。
この一帯は丘陵地だらけで、張り巡らされた登山道も多数。自分の体力に合わせていくらでもルートを組めます。
ここからほんの少しだけしっかりとした登り坂。
それでも全然長くは続かず、すぐにまた平坦で歩きやすい道となります。
登りきった先にあったのが七国見晴台。
見晴台となっていますが、それは葉が枯れ落ちている冬の話なのか、この時期は生い茂る樹々があたりを囲んで特に展望はありませんでした。
その後は平坦なトレイルとなり、自分は時計回りのルートで進んで行きました。写真は七国峠の分岐。
色々とルートが枝分かれがありますが、こんな感じで途中にはしっかりと標識が用意されています。自分みたく、加治丘陵に入って仏子駅を目指す場合は3番の方へ進んで行くことになります。(※先ほどの七国見晴台から反時計回りに進めば3番はすぐですが、あえて遠回りしています)
ストレートに仏子駅を目指すと時間を持て余すと思ったので、いくつかピークに立ち寄っておきます。
まずこちらは七国山。標高は235.4m。小数点が消えて2354mになっていましたが、それは群馬の百名山・四阿山の標高だ。
ここも本ルートは右ですが、左奥の道を進んで行くとその先に1つのピークがあります。
往復40分くらい。行って戻ってくることになるので、無理に立ち寄らなくても良いかと思います。
こういうことを繰り返したもんだからトータルで20km超えになってしまい、下山時には足がプルプルで平和なハイキングとはかけ離れた疲労度で終わることになりました。
やや細い道をひたすら歩いて秋葉山に到着。
この山も山頂が神社になっていました。ここから下山するルートもありますが、それだと行きたい方向と真逆に下りてしまうので、来た道を戻ります。
分岐まで戻って引き続き時計回りに周回していきます。
こんな感じの平坦で広い道というのもあって、ここはマウンテンバイクのコースとしても人気のようです。自転車勢もたくさんいました。
不思議と走っている人は皆無でトレラン勢とは誰とも会わなかったですが、たまたまなのか、もしくは平坦すぎて張り合いがないということなのか。
緩やかな登り坂もありつつ、道を途中で戻ったりもして阿須木蓮寺山に到着。
山頂直下の道がややわかりづらかったですが、木彫りのフクロウの下には山頂の標識もしっかりと用意されていました。
そして、ここは埼玉県入間市最高地点とのこと。
その後は道なりに緩やかな道を下って行くのですが、これが結構長くて色々と寄り道もしたもんだからすでになかなかの疲労感。
そんな途中で出会ったのが、まさかのカモシカ。何も考えずに歩いていたので気づいたら目の前にいてビックリしました。写真を撮る前に立ち去ってしまったのが残念。
こうして阿須丘陵七国コースの登山口に一度下山。
道中でもカモシカ注意の看板を見かけたので、ここら辺はカモシカの生息域のようですね。
街から近い丘陵地なので、ちょっと意外でした。
その後、15分くらい道路沿いを歩いてこちらからJR八高線の線路を渡ります。
渡った先からすぐにハイキングコースとなります。
再び森に入っていきなり渡渉ポイント。
さすがにこの細い1本の丸太を渡るほどのバランス力は持ち合わせていないので、小石を伝って越えました。
大した水量ではないので難なく渡れます。
ここからは加治丘陵ハイキングコース。
霞丘陵、阿須丘陵に続いて本日3つ目の丘陵エリア。尾根に出るまでが本日一番の登り坂でした。
ふと何気なく気を見ると、こんな遊び心が。
歩き始めてだいぶ経ってから気づいたので、おそらくもっとたくさん木彫りの顔があったんだと思います。こういうアート作品、飯能界隈の山に多い印象です。
登った先にあったのが山の中の神社。
まだ下山報告をするには先が長いので、この先も無事に歩き通せるようにと参拝しておきました。
倒木にもアートな木の顔。
根っこをもじゃもじゃヘアーに見立てるとは、センスありますね。夜見たら怖そうですが。
その後、阿須赤城山というピークに到着。
展望は特にありませんでした。
ここから一度下って舗装路に出たのち、左奥の茂みから再びハイキングコースに入って行きます。
1つ1つの坂は決して長くはないですが、細かいジャブのようなアップダウンが結構つらくなってきました。
そこから登ると、突然視界が開けて芝生の公園に出ました。
桜山展望台の近くにある「山仕事の広場」と呼ばれる場所で遊具やベンチの他、トイレも用意されてました。
その後再び森の中に入って阿須山に到着。
こちらが本日最後のピークですが、ここから仏子駅まではまだ2km以上あります。
森を抜けたところが展望地になっていて、飯能市街地方面を一望できるポイントがありました。
東京の青梅から丘陵地を渡り歩いて埼玉までやってきたぜ。
あとは下るだけだと思っていましたが、この緩やかな道がなかなか下りに入らずに、その後も結構な距離を歩きました。
累積高低差こそ600m程度ですが、細かい登り下りの連続でだいぶヘトヘト。
こうして仏子駅まで歩いて本日のハイキングが終了。
登山口から駅までは割とすぐでした。
今回は欲張って塩船観音寺から霞丘陵~阿須丘陵~加治丘陵と歩けるだけ歩いてみましたが、一部だけでも十分楽しめると思います。
特に塩船観音のつつじ園は噂通り素晴らしい規模と華やかさで圧巻の光景でした。
ゴールデンウィークがちょうどつつじまつりのシーズンとも重なるので、春のハイキングと合わせてぜひ行ってみてください。
【日程】
2025年4月29日
【コースタイム】
9:00 東青梅駅
9:35 塩船観音寺
10:50 霞丘陵自然公園
11:40 七国峠
11:45 七国山
12:10 秋葉山
13:10 阿須木蓮寺山
14:00 阿須赤城山
14:30 阿須山
15:00 仏子駅
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