山梨県の高柄山へ日帰り登山に行ってきました。
四方津駅から上野原駅へ、電車のみのアクセスで登れる高尾からもほど近い山です。春の季節は新緑とヤマツツジが綺麗で、特にツツジは登山道の至る所に咲いていて想像以上の群生を見せてくれました。
低山ながらもそれなりにアップダウンがあって結構登り応えあります。
しばらく続いた電車のみのアクセスで登れる「駅から登山」。
今回がいったん一区切りです。
場所は山梨県の高柄山。JR中央本線沿線の四方津駅、上野原駅から登れる標高733mの山です。
位置的には大月の秀麗富嶽十二景に近いですが、残念ながらこの山は秀麗富嶽にはノミネートされていません。富士山側の展望がほとんど開けないので……
富士山が見れないということでなかなか足が向かわなかった山ですが、ずっと前からのその存在は気になっていた山。
ゴールデンウィークの前半に登りに行ってみました。
2022年4月30日 高柄山 駅から登山
高柄山は山梨県にありますが、限りなく東京に近い場所にあり、感覚としては高尾の先という感じです。
やってきたのは四方津駅。
この駅に降り立ったのは今年2回目で、前回は2月の扇山登山の時。
まだ記憶にも新しい、都心でも雪が降った時です。
駅の印象からして全然違う。
記憶にあったのは、どこぞの雪国を思わせる真っ白いモノクロの駅舎でした。
今回は扇山ではなく高柄山方面へ歩きだします。
扇山に登った時には気づかなかったのですが、駅にすぐ脇にすでに標識が用意されていました。
指示に従って道なりに歩いて行きます。
う~む、前回の雪景色のインパクトが強かっただけに、景色の対比が強烈。
霧かかるモノクロの世界から一転して、青空と新緑の暖かい風景。
平和な感じがします。
登山口までは徒歩20分ほど。それほど離れておらず、まさに駅チカの山です。
四方津駅、上野原駅、どちらからでも登れますが、ヤマレコやヤマップを見る限りだと四方津駅から登る人の方が多いようです。
道は自然と登山道へ。
前日が雨だったので多少地面がぬかるんでいるものの、道は明瞭で迷う心配はないです。
山頂までほとんど展望はないですが、この時期はヤマツツジが満開となる季節。
途中から、随所に赤い花が咲いてきて、登山道を華やかに彩ってくれます。
これが最高の癒し。(というか、序盤はこれくらいしか楽しみがない)
そして新緑の時期でもあるので、瑞々しい緑がまた美しい。
仕事柄、ずっとパソコンに向かい合っている毎日なもんで、こういう自然の緑はとても目に優しいです。
道はひたすら登り坂。
標高1000mにも満たない山ですが、駅からスタートということで高低差はなかなかのもの。展望もあまりないので、ここら辺は頑張りどころです。
緑の中に広がるツツジの群生が本当に綺麗。
かなり広範囲に咲いていて、地図にも群生ポイントと記していいくらいの規模で見ることができます。
前日の雨に濡れた姿も乙なもので。
時折、視界が開けるポイントもあります。方角的には奥秩父方面。
山梨県の山ではありますが、富士山方面が開けることがないので、残念ながら富士山の展望はこのルートでは見ることはできません。
だからこそ秀麗富嶽十二景にも選ばれなかったんだろうけど。
その後もツツジと戯れながらの我慢の登りが続く。
この日はGW初日の土曜日でしたが、ここまで人も動物も見ない静かな登山が続いています。
途中にあったお地蔵様。
ひたすら登ること1時間。ようやく山の稜線あたりまでやってきた。
道路が見えている通り、ここら辺までは峠道が敷かれていますが、おそらく現在は廃道になってるのかな。
所々荒れていたし、車の通る気配もありませんでした。
ここら辺の道は気持ちよくて良かったです。
明るい日差しが届くのも、この辺りまで登ってきてようやくという感じ。
標高的には山頂と同等の高さにはなっていますが、高柄山まではまだしばらくかかります。
途中に御座敷の松なるものがありました。
そのまま先へ行くと、いったん峠道に出ます。
こんな感じの標識があったので、迂回路へ。
こういった人の少ない山は、こういう標識も古いままということがあるので、多少はご注意ください。傍目に見ても、道が激しく崩壊している箇所が確かにありました。
こうして道なりに進んで行ったところが、大丸という山の山頂。
展望はほとんどなし。
こうして山頂とは記されているものの、扱いとしてはただの分岐点です。
高柄山までは1時間ほどの道のり。
ここから先はアップダウンゾーンになります。
これまで稼いできた標高が少しもったいなく感じるくらいの、急斜面の下り道もあります。
ここら辺はひたすら樹林帯が続くだけだったので省略。
道の雰囲気としては悪くはなく、アップダウンこそあるものの尾根道は歩きやすく、そしてとてつもなく静か。
まだ登山道に入ってから誰とも会ってません。
この根っこが張り巡らされた道が最後の登り坂。
高低差の累計としては1000mを超える高柄山。なるほど、タフな山だわ。
低山とは言え、侮れないっす。
こうして12時に高柄山に到着。
振り返ってみると登山口から2時間程度だったのですが、結構登らされた感じがしました。途中にアップダウンもあるので、標高733mの山とは思わず1000m超えの山を登る気持ちでいた方がいいかと思います。
山頂はこんな感じ。
ここにきてようやく、他の登山者と会うことができました。道中、誰とも会わなかったので、まさかのすれ違いゼロ登山になるかとも思いましたが、さすがに山頂には人がいましたね。
山頂は北側の展望が開けています。
眼下に見えるのが上野原市街地。正面の山は右側に行けば高尾、左奥は奥多摩あたりか。
富士山はちょうど背中側なので、残念ながら富士山を拝むことはできません。
山頂には人懐っこそうなワンコもいました。
このワンコの近くでしばし休憩。
下山は上野原駅方面へ。
標識にある新矢野根峠・鶴島と記されている方へ降りていきます。
少し降ると、こちらでも再びツツジゾーンへ。
群生の規模としてはこちらも負けてないくらい、たくさんの花が咲いていました。
まだ蕾もありつつ、すでに散っている花もあって。
雨風のよって開花のタイミングも変わるし、花のピーク時期を狙うのは本当に難しいですね。
こちらの下山路もはっきりとした尾根道が続いていて、非常に歩きやすいです。
そして新緑とツツジのトンネルが最高に気持ち良い。
可憐じゃのう
だいぶ歩いてきたところで、古びた東屋がありました。
下山路も数人とすれ違った程度で静かな道が続いてます。
上野原駅までの標識が出てきましたが、まだ結構かかる。
この先、御前山を経由していくので、再びアップダウンが待ち構えています。
ガッツリ標高を下げて、チロチロと流れる沢まで下ってきました。
ここから登り返しになるので頑張りましょう。
御前山は登らずに、避けて駅へと下山するルートもあるので、面倒であればここを右へ下っていきましょう。
1つ言っておくと、御前山は展望ありません!
登り返し。
4月下旬でもだいぶ暑い。この標高を登るのは、この時期がギリギリですね。
分岐から直登を制して到着した場所がここ。
周りを樹林帯で囲まれたこちらが御前山の山頂です。
足元の標識を見逃しそうになるほど、特に何もない場所でした。
御前山から再び下山路に入って、出てきたのが墓地の裏。
アスファルトの道まで出てくればあとは駅まで歩くだけ。
上野原駅までは徒歩20分ちょっと。これを遠いと取るか近いと取るかは人それぞれですが、長年「駅から登山」をやってきた身としては、20分は全然近い方だと思ってます。
途中にあった桂川。
なかなかの広さで、ゴールデンウィークらしくレジャーに来ている家族連れが結構いました。
こうして上野原駅まで歩いてきて本日の登山が終了。
終わってみれば全工程5時間ほどのコースタイムでしたが、結構疲れました。
なかなか侮れない低山でしたよ。
展望こそそこまでないものの、この山のツツジの群生は目を見張るものがありました。
時期的には4月中旬から5月初旬あたりがピークでしょうか。真っ赤なヤマツツジがそこら中に咲いているので、春の登山にはうってつけかと思います。
新緑も合わせて、静かな自然の中に身を置けた1日でした。
良ければ登ってみてください!
【日程】
2022年4月30日
【コースタイム】
9:50 四方津駅
10:10 登山口
11:15 大丸
12:00 高柄山
13:30 御前山
14:30 上野原駅
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