9月の紅葉登山の回想録。
8月が終わると山の上では徐々に秋色が強くなり、早いところでは9月中旬あたりから紅葉登山を楽しむことができます。
電車・バスの公共交通を利用して日帰りで登れる山も多く、自分が過去に登った山をいくつかご紹介。どこも紅葉の山として有名なので、錦秋の景色を楽しむならぜひともおすすめです。
今回は9月に紅葉登山が楽しめた山のご紹介。山域としては東北、アルプス、尾瀬あたり。
都内在住なので東京基点の話になりますが、都内から日帰りで登れる山も結構あります。
【東北】三ツ石山
2017/9/22 【東北】三ツ石山・裏岩手縦走 日帰り紅葉登山
まずは東北の山から。岩手山~八幡平の裏岩手縦走路の途中にある「三ツ石山」。
標高は1466mとそこまで高い山ではないですが、この山、もしくは次の栗駒山あたりが、本州で最も紅葉が早く見れる山として有名です。
紅葉時期は9月中旬から下旬というかなり早い時期。一般的に紅葉の旬は10月ですが、10月では遅すぎるという感覚でいたほうがいいです。
広く雄大で自分好みの稜線が真っ赤に染まる光景はもう圧巻で、そこから眺める岩手山の展望も最高の一言。登山としての面白さも十分詰まった山です。麓の松川温泉まで盛岡駅からバスが出ているので、公共交通利用での日帰り登山も可能です。
【東北】栗駒山
三ツ石山と並んで紅葉が早いのが、岩手、宮城、秋田の3県にまたがる「栗駒山」。
全山紅葉として有名で、ピーク時には山のほぼすべてが紅色に染まるほど。その規模は他の山とは桁違いで、初めてこの山を訪れた時には本当に感動しました。
稜線風景が味わえる宮城側ルートと火山風景が味わえる岩手側ルート、コースによって山の雰囲気がまるで違うのも面白く、単体の山でありながらも色々な景色を堪能できます。ここも仙台までの夜行バスを利用すれば、都内からでも日帰りで登ることが可能です。
【尾瀬】燧ヶ岳・至仏山
続いての山域は尾瀬。
尾瀬の名峰と言えば「燧ヶ岳」と「至仏山」ですが、9月の尾瀬と言えば湿原の草紅葉!夏は緑豊かな高層湿原が、9月になると黄金色に染まって美しい草紅葉を見せてくれます。
山に登らずとも尾瀬の湿原ハイキングだけでも十分に満足できます。紅葉時期の至仏山はガスって展望が何も見れなかったので、ぜひ再訪したいところ。
【北アルプス】燕岳
2012/9/29 燕岳(北アルプス) 日帰り登山 ケーキフェア&紅葉
続いて北アルプスの「燕岳」。アルプスは標高が高いので、当然9月から紅葉が始まる山が多くあります。
その中でもまず燕岳を推したのは、9月の紅葉シーズンになると山頂のすぐ近くの山小屋「燕山荘」で毎年”ケーキフェア”なるものが開催されます。
現在は食べ放題形式ではないようですが、自分が行ったときは1600円払えば6種類のケーキが好きなだけ食べれました。(結果は5つが限界でしたが……)
たくさん食べずとも燕山荘のケーキは美味しいことで有名なので、紅葉登山と合わせて楽しんでみてはいかがかと。山の展望ももちろん一級品。紅葉越しの槍ヶ岳という贅沢風景も見れます。
【北アルプス】涸沢
2015/9/29-30 涸沢の紅葉と奥穂高岳 テント泊登山
続いては北アルプスの涸沢。「日本で一番紅葉が綺麗な場所は?」と山屋に聞いたら、絶対に名前が挙がる超有名人気スポット。秋の山雑誌でも必ず登場します。
穂高連峰に取り囲まれた標高2300m地点のキャンプ地、目の前に広がる雄大なカールが錦秋の情景に染まる光景はもう絶景!こんな風景があるのかと、びっくりしました。本当に絵に描いたような紅葉風景が見れます。
地理的な条件もあってこれだけ綺麗な色に染まるらしく、ここも10月に入ると終盤になりかけるので、9月下旬ごろが狙い目です。(ただし、週末はめちゃくちゃ混むので要覚悟)
【北アルプス】朝日岳~雪倉岳(白馬岳)
2015/9/20-21 朝日岳~雪倉岳(北アルプス)テント泊登山
続いては白馬岳とそのすぐ近くにある朝日岳~雪倉岳。
この山は夏の高山植物も有名ですが、紅葉もなかなかのものがあります。記事内でも書きましたが、南アルプス聖岳の縦走登山が中止になって、急遽代わりに訪れたのが朝日岳と雪倉岳。そういう経緯なので、紅葉についての下調べもせずあまり期待もしていなかったのですが、見事に裏切られる形になりました。
特に綺麗だったのが朝日岳手前の五輪尾根あたり。赤い紅葉に草紅葉の黄金風景が見れたりと、登るのは大変ですがそれ相応のご褒美が待っていました。
雪倉岳方面から眺める白馬岳(旭岳)の紅葉も一見の価値ありです。
【北アルプス】立山
2017/9/9-10 【北アルプス】立山~大日三山~称名滝 テント泊登山
標高が高いアルプスの山は全般的に登るのが大変ですが、楽して標高3000m級を味わいたいなら「立山」は猛烈にお勧め。
バスやロープウェイを使って手軽に標高2500mの室堂まで行くことができます。
標高が高く、さらに北陸の山ということで立山の紅葉も早いです。雷鳥沢キャンプあたりの草原風景は一面黄金色に染まって、ただキャンプをしに行くだけでも十分楽しい。
9月の立山は剱岳と合わせて登ったり、大日三山を縦走したりしましたが、紅葉を楽しむなら大日三山方面がいいかもしれません。稜線上も綺麗に色づいていました。
個人的には次は五色ヶ原や仙人池あたりに行ってみたいです。
【中央アルプス】木曽駒ヶ岳
2018/9/28 【中央アルプス】木曽駒ヶ岳~濃ヶ池 日帰り紅葉登山
中央アルプスからは木曽駒ヶ岳。ここもロープウェイを使って、山の上まで簡単に登ることができます。
ロープウェイを降り立った千畳敷カールの紅葉はもちろん素晴らしいのですが、秋にぜひ訪れてほしいのが山頂から少し下った「濃ヶ池」。ここがもう絶好の紅葉スポットで、池を取り巻く岩稜帯の迫力と綺麗な紅葉のコラボがたまらんのです。
池に映る宝剣岳の尖ったシルエットも見もので、秋に訪れるのであれば木曽駒ヶ岳の山頂だけではなく、ぜひ濃ヶ池にも訪れてほしいです。
【南アルプス】栗沢山
2017/9/24 【南アルプス】栗沢山~アサヨ峰 日帰り紅葉登山
南アルプスで意外と紅葉が綺麗だったのが栗沢山。
標高2714mと南アルプスの中では低めの山で、北沢峠から3時間かからずに登れてしまいます。あの宇多田ヒカルも「南アルプスの天然水」のCM撮影で登った山です。
簡単に登れますが、9月にしては意外なほど色づいていて紅葉が綺麗な山という印象でした。
何よりも山頂から眺める仙丈ヶ岳と甲斐駒ヶ岳、さらには北岳と、南アルプスの名峰群を一望できる絶景の山です。ここもおすすめ。
御嶽山
2018/9/23 【御嶽山】二ノ池~摩利支天山 日帰り紅葉登山
ラストは「御嶽山」。2014年に噴火したことは記憶に新しい、日本を代表する活火山。そしてその立派な独立峰たる風格から「霊峰」とも崇められる山岳信仰と深い関わりのある山でもあります。
私が登ったのは昨年の2018年。まだ山頂までのルートが復旧していない時期でしたが、山肌を覆う紅葉風景は心に響くものがありました。
御嶽山を存分に楽しむのであれば、ぜひ摩利支天山方面に足を運んでみてください。荒涼とした火山風景、そこにそびえる御嶽山の雄姿たるや見事なもんでした。エメラルドグリーンに染まる三ノ池もおすすめです。
以上、計10ヶ所の紅葉スポットご紹介。どの山も有名どころなので、登山に慣れ親しんだ人なら知っている山ばかりだと思います。
どれも綺麗な紅葉を見せてくれた山でした。
紅葉はその年の気象条件によってピーク時期が結構変動するので、一概に9月が最盛期とは言い切れません。
あくまで自分が訪れたのが9月でそのタイミングで綺麗な紅葉風景が見れたという感じなので、訪れる場合は事前に情報収集してタイミングを見計らいましょう。
特に9月は台風という邪魔者も発生しがちなので、運の要素も大きいです。わずかなチャンスを見逃さないように、自分も今から今年の紅葉登山に向けて色々プランを練ろうと思います。
コメント
お勧めの紅葉の山、まとめて下さってありがとうございます!
どこも素敵ですね~
特に東北の山の紅葉は素晴らしいですね。
ちょっと遠いのでなかなか行くまでになりませんが、いつか行きたいと思っております。
ゆかぽんさん、こんばんは。
9月に見れた紅葉をまとめてみましたが、意外とたくさんあって自分でもびっくりしました。紅葉のピークと言えば10月だとは思いますが、9月中旬からでも場所によっては紅葉登山を楽しめます。東北は日帰りで登れる山がたくさんありますし、紅葉の名所もたくさんあるのでお勧めです!