北アルプス・立山の雷鳥沢キャンプ場でテント泊登山してきました。
1日目は立山三山〜真砂岳~別山を縦走。チングルマやハクサンイチゲなどが咲く高山植物のお花畑がとても綺麗で、稜線からは雲海や剱岳、遠くには槍ヶ岳も見ることができました。
夏山シーズンは東京から室堂まで直行する夜行バスも出ているのでおすすめです。
夏に登りに行った立山連峰登山の記録。
これが2023年最初のテント泊登山で、実に4年ぶりのテント泊登山でした。
久しぶりの重装備は身体が悲鳴を上げると思い、歩行距離の短い立山の雷鳥沢キャンプを選んだわけですが、ここにして良かったです。忘れ物があったり装備品にガタが来ていたり、、、
色々と課題はありましたが、やはり立山。素晴らしい景色を見せてくれました。
2023年7月17日~18日 北アルプス・立山 テント泊登山(1日目)
立山登山の入り口は立山室堂。標高2450mまで文明の利器を使って簡単に行けてしまいます。
長野側か富山側のどちらかからアクセスすることになりますが、ちょうど東京~立山室堂の直通バスが運行開始になっていたので、今回はそれを利用して富山側から入ることにしました。
直通夜行バスの料金は17000円。立山はやはりお金のかかる山域ですね……。
なかなかのお値段ですが、朝7時に室堂に立てるというのが非常に大きいです。長野側からのアルペンルートよりも早い到着なので、繫忙期だろうが混雑気にせずに先行スタートできます。
時間をお金で買ったと思って妥当な出費だと言い聞かせましょう。
マイカー組よりも早い入山だったので、いつも混雑している室堂はまだ閑散としていました。
天気は快晴で、目の前にはすでに立山連峰の絶景!
室堂からは1時間ほど歩いた先にある雷鳥沢キャンプを目指します。
キャンプ場の水場は煮沸消毒が推奨なので、室堂の水場でたくさん汲んでおきました。
久しぶりのテント泊装備に加えて水が加わり、身体が早くも悲鳴を上げる。(昔の俺は、こんな重い荷物背負ってアルプスを登っていたのか……)
少し歩くと美しい池が見えてきます。
立山室堂の癒しスポット「みくりが池」。
みくりが池から眺める鏡の景色が最高に美しい!
ここからの立山連峰の眺めは何度見ても感動します。7月であれば、まだ池の周りにもほんのりと雪が残って、それがまた良いコントラスト。
みくりが池のすぐ近くにあるのが「みくりが池温泉」。
ロケーション最高で温泉もあるんだから、それはもう素晴らしい山小屋です。
いつか初冬の季節に泊まりに来たいと思ってます。
みくりが池を過ぎると、地獄谷の荒涼とした景色が見えてきます。
ここが生きた火山であることを教えてくれる場所。有毒ガスが噴出しているので、地獄谷周辺は一部立ち入り規制がかかっています。
奥に見えるのは奥大日岳。この翌日に登りました。
室堂から雷鳥沢キャンプまではほとんど登りがないので、雄大な景色を見ながらのんびり歩けます。
朝の涼しい時間帯なので、とても気持ち良い。
足元には高山植物もたくさん咲いてます。
この先の雷鳥沢キャンプ周辺のお花畑も凄いことになってました。
立山連峰の景色を見ながら遊歩道をひたすら進んで行く。
夏山シーズンということで、緑と雪の山岳風景が本当に美しい。
みくりが池よりも小さいリンドウ池。その奥に見えている建物が雷鳥荘。
雷鳥沢キャンプ場はあの先ですが、キャンプ場に売店がないので、食料や飲料が必要なら途中の山小屋で買っておきましょう。
キャンプ場まで長い階段を下るので、あらかじめ買っておいたほうがいいです。
眼下に雷鳥沢キャンプが見えてきました。
すでに色とりどりのテントがたくさん立ち並んでいます。
人気のテント場ですが、敷地も広いのでかなりの収容スペースあります。
久しぶりの雷鳥沢キャンプ。そして久しぶりのテント設営。
テントの立て方は忘れてませんでしたが、ポールのショックコードが一部でろんでろんに伸びていたので修理が必要でした。他にも忘れ物いくつか……。
1発目のテント泊を無難な雷鳥沢にしておいて良かったです。
テント泊登山と言っても、ここ拠点に軽身で縦走できるので楽なもんです。
重い荷物から開放されて、足取り軽く立山三山縦走へと向かいます。
雄山~大汝山~富士ノ折立という反時計回りで行くため、橋を渡ったら右へ。
テント場からまずは一ノ越を目指します。
雷鳥沢キャンプの周りはお花畑。
ハクサンイチゲも綺麗に咲いていました。
賽の河原あたりは平坦な草原風景。
ここの区間はテント泊以外の人はあまり歩かないので、ほとんどすれ違うこともなかったです。
チングルマのお花畑が凄かった。
7月下旬の高山植物最盛期。花を愛でるからなかなか先へ進まない。
少し登ったところからの展望。正面奥に見えるのが日本二百名山の奥大日岳。
立山の雄大なスケール感を味わえます。
ちょうどこの写真を撮ったあたりで、ライチョウの親子にも出会えました。ズームレンズを持ち合わせていないので、雷鳥ってなかなか写真に収められない。
一の越山荘に到着。
ここで室堂からのルートと合流するので、人も一気に増えました。
これから登るのは標高3000m超のアルプスですが、室堂からの高低差は500mほど。山小屋やホテルもたくさんあるので、軽装の観光客も結構多いです。
一ノ越から雄山までは岩場の直登コース。
人も多くなるので、所々で渋滞も発生します。
渋滞したら足を止めて展望に浸る。
一ノ越を過ぎると南側の展望が開けて、北アルプス南部の山域が良く見えるようになります。
中央奥にある尖がった山は槍ヶ岳。北アルプスのランドマーク的存在で、まずは槍さんを探すのがセオリーですな。
標高を上げるにつれて立山室堂の全景が見えてきます。
道中に雪を歩く箇所はほとんどなかったですが、こうしてみると残雪が多いんだなと気づかされます。ゼブラな景色がまた綺麗。
午前中の早い時間帯で雲が沸いてきたのも夏らしい。
雲海をバックにみなさん頑張って登っております。
左に見えるごっつい岩山は龍王岳。2024年が辰年ということで、今年は例年以上に登られそうな山です。
立山三山の1つ目のピーク、雄山に到着。標高は3003m。
山頂には雄山神社があり、社務所ではお守りや登山バッチを買うことができます。
雄山に登ってその姿をしっかりとらえられたのが、北の方角に聳える岩山。
あれが岩の殿堂「剱岳」です。
これから剱岳に向かって、別山までのルートを縦走していきます。
雄山で少し休憩。
テント装備を置いて身軽な状態ですが、やっぱりここは標高3000m地点。息も切れます。
展望はもう最高で、眼下には室堂一帯を一望。みくりが池やテント場も見えます。
雄山を後にして、次は少し先の大汝山へ。
右にある岩のピークがそれで、20分も歩けば着く距離です。
稜線に入ると東側の展望もバッチリ見えます。
正面に見えるのは針ノ木岳とその稜線。眼下には立山黒部アルペンルートの代名詞ともいえる黒部ダムと黒部湖。
立山三山2つ目のピーク、大汝山(おおなんじやま)に到着。
標高は3015mで立山三山の中では最高峰です。
岩場のピークで山頂はそこまで広くはないので、サクッと写真撮って先へ進みました。
休憩するなら山頂直下に休憩所(売店、トイレあり)があるのでそこがいいです。
次なる山は富士ノ折立ですが、これもすぐ先の岩のピーク。15分程度で着く距離です。
あっという間に富士ノ折立に到着。標高は2999mで剱岳と同じです。
雲の沸くスピードが速くて、ここら辺からガスに包まれるようになりました。
引き続き稜線を進んで次なるピーク真砂岳を目指します。
ここから先が多少のアップダウンあり。
立山三山の先にある真砂岳に到着。
ガスったり晴れたり、雲の動きがめまぐるしい。
個人的に好きなのがここからの眺め!真っ白い稜線が最高に美しく、まさにこれぞ北アルプスという感じ。
景色は綺麗ですが、この先の別山までの登りがこの縦走路の中では一番タフな登りになるので、時間や体力に余裕がなければ真砂岳から下山することも可能です。
夏山らしい雲を見上げながら別山に到着。
急坂を登り切った人にだけ見せてくれる絶景がここにはあります。
別山から眺める剱岳。雲をまとった姿が最高に神々しい。かっこいいっす!
剱岳の正面に位置しているので、別山からはド迫力の剱岳を拝むことができます。
これが見たいがために、立山に来たときは毎回別山まで登りたくなる。
別山からさらに稜線を30分ほど歩くと、剱御前小舎に到着。
ガスに包まれていますが、晴れていればここもロケーションが最高の山小屋です。
ここから雷鳥坂を下らずに、もう少しだけ稜線歩き。
奥大日岳方面の新室堂乗越まで歩いてきます。
夕方になるにつれて天気も再び晴れて来てくれて、歩いてきた稜線をしっかりと見ることができました。
やはり立山のスケールはデカいと思い知らされる迫力。何度でも来たくなります。
新室堂乗越から下山路の木道に入ると、コバイケイソウの群生地がありました。
2023年は当たり年というわけではなかったですが、広範囲に咲くお花畑が綺麗です。
当たり年に来れば凄いことになりそう。
こうして陽が暮れる前に雷鳥沢キャンプに下山完了。
1日目の縦走路を無事に終えました。
夕食後に見た立山連峰のアーベントロートが締めの絶景。
夕陽で真っ赤に染まる山の姿が美しかったです。
立山三山縦走を無事に終えて、2日目は奥大日岳へ。
【日程】
2023年7月17日
【コースタイム】
7:00 立山室堂
7:35 みくりが池
8:30 雷鳥沢キャンプ
10:45 一の越山荘
11:30 雄山
12:05 大汝山
12:35 富士ノ折立
13:15 真砂岳
14:00 別山
16:00 雷鳥沢キャンプ
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