那須岳の南月山〜茶臼岳〜朝日岳へ日帰り登山に行ってきました。
那須塩原駅から那須ロープウェイ行きのバスを利用しての周回コース。迫力ある火山風景に加えて、5月はミネザクラが満開となる季節で至る所に群生が広がっていました。
南月山のアルプス感ある稜線が特に素晴らしかったです!電車・バスの公共交通利用で行ける那須連峰はやっぱり最高です。
2024年5月18日【那須岳】茶臼岳~南月山 日帰り登山
今年もナスってきました、5月の那須岳登山。
去年の5月はシロヤシオが大当たりの年で、マウントジーンズ那須で大群生を見たのはまだ記憶に新しいところ。
2023/5/25 マウントジーンズ那須のゴヨウツツジ(シロヤシオ)
今年はシロヤシオではなく、南月山のミネザクラの群生を求めて行ってまいりました。
いつも通り那須塩原駅から那須ロープウェイ行きのバスに乗車して現地入り。
晴れた週末とあって、バスはなかなか混雑していました。乗車時間は1時間以上あるので、座りたければ駅ホームからダッシュしてバス停へ向かいましょう。
バスは混んでましたが駐車場もかなり混んでました。
どこも満車で下の方の駐車場へ引き返している車も多かったです。
那須ロープウェイ駅から登山開始。今回もロープウェイは利用せずに、峰の茶屋方面に向かって登って行きます。
こちらが登山口。
この入口の鳥居も1年ぶり。くぐるのはもう5、6回目だろうか。
だいぶ見慣れたものになってきました。
序盤こそ樹林帯の道ですが、すぐに展望が開けるのが那須岳登山の良いところ。
歩き始めて15分もすれば森を抜けてこれから目指す茶臼岳を一望!
あの頂きへ、右側から大きく迂回して登って行きます。
まず目指すのは稜線に建てられた峰の茶屋跡避難小屋。
あそこまでは緩やかな登り坂で、特に急登と呼べる箇所もありません。
那須岳は今なお活動を続ける活火山。
火山特有の荒々しい風景がどんどん広がってきます。
目にしている山は朝日岳。この日は登るつもりはなかったですが、時間があったので最後に立ち寄ることになりました。
峰の茶屋跡避難小屋に到着。
ここは風の通り道として有名で、たびたび強風が吹き荒れる場所。
幸いこの日はそこまで強くなくて、さわやかな風が心地よかったです。
避難小屋から眺める朝日岳方面の展望。
1年前はここから向こうへと進んでいきましたが、今日は逆。
こちらの茶臼岳へと登ります。
ドーム型のずんぐりむっくりとした出で立ちで、那須連山の主峰とされる山です。
那須岳と言えば一般的には茶臼岳、朝日岳、三本槍岳の総称ですが、三者三様でその雰囲気がまるで違うのが面白い。
稜線に出ると西側の展望も開けて、正面には真っ白い輝かしい山並みも。
会津駒ヶ岳あたりでしょうか。まだまだ雪たっぷりでした。
火山らしい岩場を登って行きます。
岩がゴロゴロしている道ですが、良く整備されているので非常に歩きやすいです。難しいところも特にありません。
少し登ったところから眺める朝日岳方面の展望が絶景!
荒涼とした風景が「これぞ火山」という感じで迫力満点です。
茶臼岳山頂は中央がくぼみになっていて、お鉢巡りできるようになっています。
正面左奥の一番高いところが山頂。左右どちらから回り込むかはお好みで。
茶臼岳山頂に到着。
意外と久しぶりで6年ぶりの登頂でした。
山頂の祠。
左奥に見えているのは那須連峰の最高峰、三本槍岳。
茶臼岳と言えばこの鳥居も名物。
地平線を感じられる大パノラマで、麓の市街地も一望できます。
山頂でしばし休憩して、来た道を戻ります。
目を引くのが正面奥の裏那須の三倉山~大倉山~流石山の稜線。
東北らしい雄大な稜線で、いまだに歩いたことのない憧れの道。いつか行きたいと思ってます。
峰の茶屋跡避難小屋分岐まで戻って、続いて向かうのはこちら。
茶臼岳のトラバース路を経て南月山へ行きます。
ここ最近は朝日岳方面にしか行ってなかったので、こちらの道を歩くのは久しぶり。
落石は注意ですが、道は平たんで歩きやすいです。
そして右手の展望が最高!
遠くの雪山に加えて、眼下には那須の雄大な大自然が広がっております。
途中に一ヶ所噴煙が吹き上げているところがあります。ここが無間地獄。
茶臼岳が活火山たる姿を目の当たりにできる場所ですが、身体に良いガスというわけでもないので早めに通過しましょう。
そして見えてきた南月山の稜線。
左奥のこんもりした山が目指すところ。そこに至るまでの稜線がなんともフラットで歩きやすそう!
牛ヶ首に到着。
さっきまでのドーム型の山容とはまた異なる姿。上部の真っ黒い岩肌がお城のようで、ここからの茶臼岳もなかなかの迫力があります。
牛ヶ首から南月山の稜線へ。
こちらに来た目的の一つが、5月に咲くミネザクラ。
那須岳のミネザクラ。
ここら辺が群生地になっていて、登山道わきにたくさん咲いています。
進むにつれてどんどん増えてくるミネザクラ。地図上にお花畑マークがある通り、ここら一帯にたくさんの桜の木が自生しています。
ちょうど見ごろを迎えていて、部分的には満開の樹もたくさん残っていました。
道が狭いので、すれ違いだけご注意を。
眺めも良くて、特に北側の三倉山~大倉山~流石山の稜線が良く見えます。
眼下に見える白い砂地は姥ヶ平。小さくオーシャンブルーのひょうたん池も見えております。
秋は紅葉の名所としても有名な場所ですね。
なんか梅林みたい。
登山道の両脇に咲き乱れるミネザクラがとても綺麗です。
5月中旬あたりに満開を迎えるので、この時期の南月山は狙い目かと思います。実際、すれ違う人も多かったです。
ある程度進むと景色が一変して、黒砂漠のような開けた場所に出ます。
そして、ここからの道がもう最高!
さらに進むと、アルプスの高山帯を彷彿とさせる稜線がっ!
こういうだだっ広い稜線が大好きなんです。この平坦で緩やかな感じがたまらない。
標高2000mにも満たない場所ですが、ライチョウでも出てきそうなアルプス感。
横には見事なまでに平坦な別の稜線。
沼原池へ下りるルートだと思いますが、スパッと横にカットしたように水平ですね。
そしてこの稜線から振り返った景色がこの日一番感動した眺め!
稜線の果てにそびえる茶臼岳がものすごい存在感放ってました。
南月山には昔一度登ったことがあって、この稜線も歩いてはいたのですが、その時はガスってしまい景色も何も見れず……。
こんな素晴らしい景色だったとは知りませんでした。
西側には円形の沼原池も見えてきました。
人口の調整池ですが、あの脇に木道敷かれた湿原もあります。
前回、南月山に登った時はあの沼原池からの周回ルートで歩きました。
至福の稜線を歩いて、南月山に到着。
展望は言わずもがな、最高です。
ここから眺める景色、本当に好きだわ。この稜線が好きな方とは仲良くなれそうな気がします。
那須岳って知れば知るほど奥深くて、色々なフィールドがありますね。
三本槍岳方面の緑豊富な景色とはまた全然違う世界観。これだから那須は何度でも来たくなる。
南月山から来た道を戻る。
公共交通利用で来た場合、戻らずに白笹山~沼原池~乙女の滝、もしくは板室温泉へ下山するルートも取れます。ただ、距離が多少長いのと、下山したところのバスの本数があまりないので、時間調整は綿密に。
帰りも帰りでミネザクラ。
往復で十分堪能できました。
牛ヶ首まで戻ってきました。
時刻も12時を過ぎたので、さっきまでと比べるとだいぶ人も減りました。
それでも人気の那須岳。峰の茶屋跡避難小屋あたりまで戻ってくると、まだまだたくさんの人が上り下りしてます。
このままロープウェイ乗り場へ下るつもりでしたが、思っていたより時間もあるので朝日岳も追加で登っておきます。
去年も登った朝日岳へ。
高低差があるようにも見えますが、避難小屋からだと標準タイムでも1時間かからずに登れてしまいます。
山頂まではごつごつした岩だらけ。
道が良く整備されているので、自分みたく岩場苦手でもアスレチック感覚で登れます。
こちらの景色もかなりの迫力。
茶臼岳、南月山では味わえない岩稜帯の山登りが楽しめるフィールドです。
ひたすら登って稜線まで出ると一変して穏やかな道。
奥に見えているのが山頂です。
朝日岳に到着。
ここからの眺めと言えば、やっぱりこちら。
茶臼岳の全貌を見下ろす絶景!
絵にかいたような火山の風貌。綺麗なお椀型を一望できます。
山頂からは360℃の大パノラマで、三本槍岳へ続く稜線風景も素晴らしいものがあります。
奥に見えてる裏那須の稜線がやっぱり気になる。ニッコウキスゲの群生も見れるそうなので、あそこは初夏の季節に歩きたいな。
北側にはこれまた火山たる荒涼とした山肌が広がっています。去年はマウントジーンズ那須のシロヤシオを見るために、向かいの中の大倉尾根を右下に下りて行きました。
あの道からの眺めも素晴らしいのでぜひ見てほしいところ。
奥に見える尖がった山は那須のマッターホルンこと、甲子旭岳です。
朝日岳山頂のトレードマーク、ミニチュア鳥居。
しばらく休んで下山します。
優雅な稜線から再び岩場ゾーンへ。
手すりも整備されているので、そこまで難しいところはありません。
迫力ある茶臼岳を眺めながら下山。
左下へ亀裂が入っているような線が朝登ってきた登山道。あそこを下って登山口まで戻ります。
ロープウェイ乗り場まで戻って下山完了。
10分ほどでバスが来るタイミングだったのでちょうど良かったです。帰りも無事に座われました。途中に那須湯元温泉があるので、途中下車すれば日帰り温泉を楽しんで帰ることもできますぜ。
今年も行ってきた那須岳登山。
今回の主役は紛れもなく南月山!お目当てのミネザクラの群生も綺麗でしたが、それ以上に稜線が素晴らしくてまさに自分好みの山でした。
この手のフラットで横に広い稜線がお好きな方はたまらない場所だと思います。
南月山もぜひ登ってみてください。
那須岳の魅力をまた1つ発見できた1日でした。
【日程】
2024年5月18日
【コースタイム】
9:00 那須ロープウェイ乗り場
9:40 峰の茶屋跡避難小屋
10:10 茶臼岳
10:50 牛ヶ首
11:30 南月山
12:10 牛ヶ首
12:55 朝日岳
14:00 那須ロープウェイ乗り場
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