蔵王山 ―― 広大な樹氷めぐり、無数のスノーモンスター ――

蔵王山 ―― 広大な樹氷めぐり、無数のスノーモンスター ――

2月の最後の週末に、樹氷で有名な冬の蔵王へ行ってきました。

樹氷が育ち樹木が完全に雪で覆われる”スノーモンスター”―――。昨年3月、福島県の妻吾山で初めてスノーモンスターを目にして豪く感動!これは毎年見るしかないなと……。

東北はこのモンスターの聖地がたくさんあって、蔵王はその中でも一番有名かもしれない。蔵王温泉スキー場からロープウェイで行く樹氷エリアが一番有名だけれど、今回は宮城県に近い蔵王ライザワールドスキー場から樹氷の森へ。

天気は少し残念だったけれど、曇りの中で見るスノーモンスターもなかなか壮観でした。これもまた登山をしない人にも見てほしい冬の絶景の1つです。

 

霧のスノーモンスターワールド―――

 


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”スノーモンスター”

いわゆる樹氷のことだけど、その樹氷の中でも強烈な風雪にさらされて、巨大な雪の柱のように成長したものをそう呼んだりしてます。自分の中では、氷瀑と並んで冬山の風物詩だと思ってる。

モンスターと名がつくだけあって1つ1つの樹氷の大きさもかなりのものだけど、圧巻なのがそのモンスターが無数に立ち並んでいる光景。静かな雪の世界に、大小様々な形のモンスターが整然と並んでいるのは、何とも言えない不思議な空間。

スノーモンスターほど、自分で見なければ味わえない感動はないと思ってます。ぜひ一度目にしてほしいです。本当に非現実的な世界観を味わえるからさ。

 

~~ 蔵王のスノーモンスターめぐり ~~

2月22日、山形県と宮城県のほぼ県境に位置している蔵王ライザワールドスキー場へ。

※樹氷のライトアップで有名なスキー場はここではなく、山の反対側の蔵王温泉スキー場なのでお間違えないように。他にも蔵王の樹氷エリアはいくつかあって、アプローチも山形側、宮城側といろいろあるので調べてみてくだされ。

 

今回の蔵王ライザワールドスキー場からのコースに関していえば、リフトを降りてすぐに樹氷エリアに入ったのでアプローチもかなり楽でした。スノーシューかワカンがあれば問題なし。雪が締まっていればそれすらいらないかも。道が広大なので迷わないようにだけ注意ね。

 

スキー場が開く1時間半前の午前7時、蔵王ライザワールドスキー場に到着。早速目に飛び込んできた青空と樹氷のコラボが素晴らしかった。

 

8時半のスキー場オープンを待って行動開始。リフトを2本乗り継ぐので、2回分のチケット(600円)を買えばOK。下山はリフトの利用が禁止されているので、歩いて降りてくることになります。

 

リフトから眺める時点ですでにこの景色。モンスターとまではいかないけど、そこらのスキー場とはわけが違う樹氷の大きさ。

 

リフトを降りて樹氷エリアへ。この時はまだ風もあまりなくて、霧の中に樹氷がぼんやり建ち並んでた。この不思議な世界観がたまらんのよ。

 

ここからスノーシューを履いて先へ進むわけだけど、今回はコース上で特に語ることもないし樹氷めぐりだけで終わったので、この先は写真メインで。

 

ポールが30m間隔くらいで立っているのでそれを頼りに進む。広大な平原を進んでいく感じなので、ポールは見逃さないようにね。

1つ先のポールも見えないほどホワイトアウトしてるなら引き返した方が無難。

 

真っ白な世界に徐々に巨大な雪柱が現れる。

 

これがスノーモンスター。白い霧の中に整然と立ち並ぶモンスターがまたいい。

 

 

青空の下でスノーモンスターを見るのがベストだけど、霧がかっていながらも光の差し加減が絶妙で、モノクロの陰影が前回とは違う雰囲気を作ってた。

 

モンスターの姿もいろいろ。

 

ムーミン??

 

源氏パイだっけ?こんなお菓子あったよね。

 

唯一の目印もエビのしっぽでモンスターになりかかってる。迷わないためにも、しっぽは取っ払って進むべし。

 

リトルモンスター。基本的に背丈を超える2~3mのものが多いけど、自分の背丈以下のミニチュア版も結構いた。

真っ白い世界に人は目立ちすぎなので、フレームインするとどうしてもモンスターがハッキリしない。。。カメラを使いこなせてないもんでね。

 

看板も雪に埋もれてた。宮城県の標識、そしてこのすぐ近くには山形県の標識も。宮城県と山形県にまたがるのが蔵王連峰。

 

その県境でかつてもめたことがあったらしい。

「蔵王県境裁判」。何十年にもわたる裁判だったようで、県境にまつわる話としては有名なんだとか。(興味があったら調べてみてください)

その名残は休止したリフト乗り場の壁に書かれてる。

 

いろいろな事情があって、休止せざるを得なくなったリフト。放置されて、これもまた雪に埋まってた。

この廃墟にも見たものさびしい感じが、何だかよくわからないけど心に響いた。青空の下で見たら、そんなこと思わなかっただろうけど。

 

リフトの滑車もモンスター化。十字架に見えなくもない。

 

これなんかは一級品の芸術。自然の力で作られたとは思えない繊細さ。

 

 

 

 

 

風も強くなってきたし視界も10mくらい先までしか見えなくなったので途中で引き返す。

樹氷エリアの真ん中にポツンと建てられた”ひなん小屋”へ避難。

 

窓から中へ。ほんの少し隙間が空いていたようで、内部にも雪が侵食。掘り返して中へ。

 

避難小屋内部。外から見たら簡素なつくりに見えたけど、中にはストーブとマッチ、他にも工具一式やトイレットペーパー、紙コップなど充実した品ぞろえ。

 

 

午後になると若干晴れ間ものぞいてモンスターの姿もはっきりしてきた。

 

霧が晴れると広大な樹氷エリアを垣間見れる。太陽の光がスポットライトのように樹氷を照らしてた。

晴れたらすごい景色が見れそう。次に期待かな……。

 

 

ポールを頼りに来た道を戻る。前を見ても後ろを見てもモンスターだらけの世界だった。

 

スキー場が近づくにつれて、雪の量も減って少しずつ樹の形になってくる。高さで言えばここら辺が最大で、完全に凍ればかなり迫力があるモンスターになりそう。

 

スキー場まで戻ったら、帰りはリフトを使えないので歩いて降りる。距離的には大したことないけど、せっかくだから次はボードでも持ってこようかな。

 

今回は短めだけど、こんな感じの樹氷めぐりでした。

昼前には吹雪いたりもして、久しぶりにキツイ状況味わったかも。顔が刺さるように痛かったです……。

 

今回は天気が少し残念だったけど、冬の一番の楽しみでもあるスノーモンスター観賞ができたし個人的には満足の旅でした。

真冬限定、場所も限られている。しかも一度気温が上がったり雨が降ったりするとすぐに崩れてしまう繊細なものなので、簡単に見れる景色ではないけれど、ぜひ一度は見てほしい光景です。

 

晴れていればこんな絶景が待ってるよ↓↓(2013/3/17 西吾妻山

自分が毎年見に行きたくなるって気持ちが少しはわかってくれるはず(笑)

 

やっぱり青空の下で見る樹氷が一番だけど、霧の中で見るモンスターもなかなか幻想的で良かったです。この際だから、この先もいろんな状況下でモンスター狩りしてやろうかって思った。ナイターやら朝焼けやら、、、まだまだ感動する景色がありそう。

 

満点の景色は見れなかったけど、山に「またおいで」って言われてる気がした。だから、蔵王の樹氷はまたいつか必ず見に行こうと思います。

 

天気と気温次第では3月中旬までは見ることができるらしいので、機会があれば行ってみてください。

 

いつもより短いけど、今回はこれでおしまい。

 

 

 

 

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