今日という日を忘れずに

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【丹沢】冬の表尾根雪山登山 三ノ塔尾根から塔ノ岳を目指したが……

   

雪が降った直後の丹沢へ登りに行ってきました。

渋沢駅からバスに乗って大倉からスタート。今回は大倉尾根ではなく、三ノ塔尾根を登って三ノ塔まで行き、そこから丹沢表尾根を歩いて塔ノ岳を目指す想定でいましたが……

想像以上の降雪量で、三ノ塔山頂手前からは思いがけないラッセル地獄。平日ということもあってトレースもなく、表尾根に出てからも前に進むのに難儀するような状態でした。

稀に見る雪の量の丹沢を味わった1日。思いがけない苦労を強いられましたが、ある意味貴重な経験もできたので、これはこれで良い思い出となりました。

 

ラッセル登山となった冬の丹沢―――

 

 

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3月最終週、年度末ということですが今年は珍しく仕事も落ち着いていたので、有給休暇消化のために平日に連休を頂くことに成功。

せっかくの平日連休なので遠出でもしようかと思いましたが、3月後半は季節の変わり目ということもあって、登山をするにも本格雪山に乗り出す時期でもないし、花にはまだ早いし、春霞で展望もあまり期待できないし、、、と、何とも微妙な時期。

そんな感じで色々と決めあぐねている中で、都内近郊の山エリアで季節外れの降雪があったという情報を入手。

思えばここ最近、近場の山に登っていなかったのもあったので、久しぶりに近くの低山にのんびり登りに行ってみることにしました。

 

それで選んだのが『丹沢』。奥多摩でも奥武蔵でも秀麗富嶽十二景でも良かったけど、何となく丹沢。

もはや説明不要な神奈川県の人気の登山エリア。雪が積もった時期に登りに行ったこともなかったし、「ちょうどいいわ、雪景色の丹沢をのんびり歩くか」とか気楽な気持ちで登りに行ったけど、

 

それが間違いだった……

 

2017年3月28日 冬の丹沢 雪山登山

今回歩く予定のルートは丹沢のゴールデンルート「表尾根縦走路」。

表尾根というとスタートはヤビツ峠になりますが、冬の時期は路面凍結や積雪があるとバスが運休になるので要注意です。

この日も蓑毛までの折り返し運転となっていました。(神奈川中央交通のHPで運行状況の確認ができます)

 

なので、今回は渋沢駅から大倉へ行って、そこから登り始めます。

平日の始発便でも、大倉行きのバスはご覧のような登山者の列。相変わらずの丹沢の人気っぷりが伺えます。

 

渋沢駅6時48分発の始発便に乗って、大倉バス停に到着したのが7時過ぎ。

雪の積もった丹沢自体が初めてだったので、一般的な大倉尾根から登って塔ノ岳を目指しても良かったけど、バスの乗客のほとんどがそちらの方に歩いて行ったので、それにただ着いていくのはあまり面白味がなさそう。

 

ということで、当初の予定通り三ノ塔尾根ルートから登って表尾根に合流し、そこから塔ノ岳を目指すことにします。

大倉尾根とは逆の秦野ビジターセンターの方へ一人歩いていく。

 

丹沢にはもう何度も登りに来てはいるけど、今回の三ノ塔尾根は初めて。

前からずっと気になっていたこの大きな吊り橋も今回初めて渡りました。名前を「風の吊り橋」というらしい。

 

登山道の入り口までは少し距離がありますが、こんな感じで標識がちゃんと立っているので迷うことはないです。

牛首・三ノ塔方面へ歩いていきます。

 

登山口までしばらく林道を歩いていく。前後を見る限り誰もこちらに歩いてくる人はいなかったです。

 

しばらく歩いて登山道入り口に到着。

思い返せば、丹沢登山は本当に久しぶりでした。

 

静かな三ノ塔尾根を登って行く。序盤は身体にも優しい緩やかな傾斜が続くので、大倉尾根(通称、バカ尾根)とは違って歩きやすい感じがしました。

 

鉄塔の真下をくぐっていく。途中のチェックポイントと言ったらこれくらい。

 

しばらく登って林道との交錯地点に到着。ここがおそらく牛首と呼ばれている場所。

いったん林道に出ますが、すぐにまた登山道への案内標識があります。

 

この後もひたすら樹林帯を登って行く。

ベンチなんかも用意されているし、ここら辺はまだまだ穏やかな登山道。

麓から見ると山肌は雪で白かった割に、ここまで全く雪の気配なし。

 

雪が見えるようになってきたのは標高800m地点を過ぎてから。

 

登るにつれて少しずつ増えてきてはいるけど、まだまだ全然大したことはない。

ペースも全然快調で9時前に山頂に到着しちゃうんじゃないかって思ってたけど、それが甘い考えであったことをこの後すぐに知ることになる。

 

山頂まで残り1.2kmの標識。ここが三ノ塔尾根の1つのターニングポイント。

この残り1.2kmにこれまでの緩い傾斜分の標高差が詰め込まれて、ひたすら急坂が続きます。

 

それに加えて今回はここから積雪量が一気に倍増。倍増というか5倍増しくらい。

まるで別の山に入ったんじゃないかってくらい、一気に雪の量が増えて雪山登山と化す。

 

最初はこんな感じで、「おーなかなか埋まるじゃないか」とか言ってたけど、そのうち笑えないくらいの埋まり具合になって写真を撮る余裕もなくなる……。

 

ピンクテープが随所にあるので、雪で埋まっていてもおそらく道に迷うことはないです。ただ3月らしく雪が重くて腰下まで埋まると抜け出すのにえらく苦労する。。。

ワカンがあれば絶対に使うべきコンディションだけど、あいにく持ってきてない。完全になめておった……

まだ助かったのが、先行者が1人いてくれたようで、その方のトレースを途中まで頼らせてもらいました。

 

山頂手前で先行者に追いついたので、ここでラッセル交代。

この先の表尾根の積雪も予想以上だったけど、一番ズボズボ埋まって大変だったのが間違いなくこの箇所。山頂までの残り1.2kmが限りなく遠く感じたところでした。

 

急登も越えてどうにか山頂小屋が見えてきた。(写真ないけど、ここに来るまでが本当に一苦労…)

雪がない時期は駆け寄ってすぐに小屋まで行けるんだろうけど、雪があるとそうもいかない。ここから山頂までも実際は亀さん歩きで数分費やす。。。

 

9時20分、三ノ塔山頂にどうにか到着。大倉バス停から2時間ちょっとで来れたけど、序盤に貯金があっただけで終盤はかなり時間かかりました。

山頂に着いたときは汗だくだったぜ……

 

そんなわけで、三ノ塔登頂だけでもかなりの充実感。これまで三ノ塔はヤビツ峠から塔ノ岳へと向かうただの中間地点でしかなかったけど、今日ほどここを山のトップと思えた日はなかったです。

 

その甲斐あって、展望はもう一級品。

山頂から眺める富士山塔ノ岳。塔ノ岳は麓から見た通り、3月末としては珍しいまでに白い姿をしてました。

 

富士山は雲がかかりかけていたけども、こちらも雪の量が増えているのがわかりました。だいぶ麓の方まで積もってる。

ここ2,3日で富士山にもだいぶ雪が降ったようで、どこも季節外れの雪だったみたいですね。

 

さらに奥の方には真っ白い南アルプスも見えました。

ただやはり3月に入ると春霞がひどくなるので、鮮明度はいまいち。この時期は遠くの展望はあまり期待できないですね……

 

少しして先ほどのソロの男性の方も到着。結局この後、下山するまで三ノ塔山頂にいたのは自分とこの方だけでした。

こんな静かな丹沢の山頂は初めて。

 

三ノ塔山頂に立てられた休憩用の小屋。この時期開放されていたのか確認しなかったけど、入口の雪が邪魔でどっちにしろ入れなかったと思います。

 

三ノ塔から眺める塔ノ岳。山全体が白いけど、それでも部分的に黒々してもいるから大した雪の量じゃないんじゃないかって思っていたけど、、、

全然そんなことはなかったぁ…

 

塔ノ岳まで残り4.0km。山頂も部分的に砂利が見えてるし、ここから先は少し楽になるだろうと思って、とりあえず塔ノ岳まで目指してみることにしました。

 

ここから表尾根の縦走路に突入。

あるわけないけど、もしかしたら別ルートから入山した人のトレースが!?とか期待したけど、やはり当然そんなものなかった……

 

一人ツボ足で進んでいく。

ここら辺もスノーシューでも遊べてしまうくらいの積雪。2日間で相当降り積もったみたい。

 

視線の先に塔ノ岳は見えている。

この表尾根だってもう何回も歩いているのに、これほど塔ノ岳を遠く感じたこともない気がする。

全然足が前に進まない。。

 

溺れそうなほどたっぷり積もってやがる。。。

3月の雪らしく、重たくて水っぽいのがまた厄介。ヘビー級の雪がのしかかってくる上に、風もなく気温も高いのでとにかく暑い。

 

ズボズボ埋まりながらも、とりあえず進んでみる。

前向きにとらえるなら、「これほど雪が積もった丹沢で、超人気の表尾根をノートレースで歩けることなんて今後ないかもしれないから!」という感じ。

 

進むにつれてここから先の表尾根縦走路の全景が見えてくる。

このアングルから見れば間違いなく立派な雪山。この写真だけパッと見せられても「丹沢」と答えられる自信ない。

 

この三ノ塔から先の稜線部が全然抜け出せない。

この先に行けば下り坂で砂地が露出しているのも見えているのに、そこまで行くのが本当に一苦労。

 

表尾根でまさかの膝上ラッセル。

積雪の想定の甘さと平日登山の厳しさを知った瞬間でした。

 

30分ほど格闘して、いよいよ下り斜面に差し掛かるってところで、厳しい現実を突きつけられる。

30分で200mしか進んでない。。。

残り3.8km。まだ10時前で時間はあったけども、この先どんな状況かもわからないし、午後から天気も崩れる予報だったし、他にもいろいろと言い訳が湧いてきたのでね……

 

ここで潔く引き返すことにしましたっ!(`・ω・´)

 

この下りに差し掛かる箇所。こんな感じで部分的には砂地が露出して雪の量は格段に減ってはいるけど、この先鎖場もあるしね。頑張れば行けるのかもしれないけど、無理して頑張る意味もないのでここでやめておきます。

 

ちょうどお地蔵さまがいたので、ご挨拶。

丹沢はもとより、山をなめるな!と叱責されたような気もした…。今回は完全に装備が甘かったです。

 

撤退箇所から望む表尾根縦走路、その先に聳える塔ノ岳。

塔ノ岳ってこんなに風格ある山だったっけ?っていうくらい、大きな存在に感じたし、ここから先の道がえらく長そうに感じました。

全体を俯瞰してみるあたり、ここから先は砂利も露出するし鎖場もあるし、その先はまた吹き溜まりのラッセル地帯があるだろうし、色々と変化があって雪山装備万全だったとしても難しそう。冬の表尾根縦走は思ってた以上に難易度が高いのかもしれない。

 

ここから先はこんな感じで、片側が切れ落ちた箇所も結構あるし、まだまだ気が抜けない。

慣れ親しんだ身近な山の方が、安易に考えがちな部分があるので、ちょっと考えを改める意味でも良い機会でした。

 

今回引き返す決め手となったのが、この丹沢では見ることのないと思っていた巨大な雪庇。谷川岳とかそこらへんにあるスケールだろ……、と一人ぼやいて、もうこの先進む気が起きませんでした。

もともと「気楽な雪山ハイキング」という気持ちで登りに来たのもあったかもしれないけど、メンタルがついてこないのでどうしようもない。

 

まぁ、ほんのわずかながら表尾根に爪跡も残せたし(たった200mのトレースだけ笑)、稀な経験ができたとも思うので今日は登りに来てよかったし、このコースにして良かったと思います。

 

はるか遠くに感じた塔ノ岳。これまで登ってきた丹沢とは難易度も雰囲気も全然違う風格がありました。

近場も山もまだまだ知らない魅力に満ち溢れているあたり、山登りはやはり奥が深すぎる。

 

ひとたび引き返すと決めたら、目の前の美しい景色にのんびり浸れて心地よい時間。

今年は丹沢でも割と降雪が多かったけど、そうそう狙って見れる景色でもないので、このタイミングで登りにこれて良かったです。

 

三ノ塔まで戻ってゆっくりお昼休憩。風もなく、日差しも暖かく、雪があることを除けばすっかり春の陽気でした。

 

三ノ塔から望む相模湾。空気が霞んでいても、海の展望ははっきりと見れました。

 

こちらは大山。あちらも雪景色となっているので、今日登ればそれなりの雪山登山が楽しめたのかもしれません。

 

予報よりも早く雲がわいてきた。

10時半を過ぎると富士山ももう見えなくなっていました。

 

丹沢では稀に見る静かな山頂だったので居心地抜群だったけど、小一時間休んで下山開始。

来た道を戻ります。

 

結局、下山途中に出会ったのも3人だけ。大倉尾根に比べると三ノ塔尾根に登る人は格段に少ないようですね。

最後の急登はきつかったけど、それほど嫌いにもならなかった道だったのでここはまた歩きたいです。

 

山頂直下の吹き溜まりはやや苦労したけど、雪がなくなってからはあっという間。

 

下まで降りてくると先ほどの稜線とは別世界。久しぶりに近場の低山を歩いている感じがしました。

懐かしい森の中の登山道。

 

行きでは気づかなかったスミレも登山道わきに結構咲いていました。

いよいよ4月に入るし、花の時期が待ち遠しい。

 

山頂から1時間ほどで登山口に下山完了。

 

スタート地点にあった秦野戸川公園にカンヒザクラが咲いてました。

 

こちらはおきな草

幻の山野草とも言われている絶滅危惧種の1つ、というのをこの花を熱心に撮っているおじいちゃんから教えてもらいました。ここ戸川公園脇に植生されているので、ぜひついでに立ち寄ってみてください。

山で見れたら相当レアだと教えてもらったので、この花の存在は覚えておこうと思います。

行きにも渡った「風の吊り橋

大倉バス停は頻繁に利用していたものの、改めて見るとこんなに大きな吊り橋だとはこれまで気づかなかったです。春休みシーズンということもあって、平日の割には家族連れも多くて賑わってました。

 

こうして12時過ぎに大倉バス停に帰還。

まだだいぶ早い時間だったので、登山客もほとんどおらず、空いているバスで帰れました。

 

こんな形で冬の丹沢雪山登山が終了。

思いがけない積雪量で、お手軽ハイキングの予定が割とガッツリの雪山登山になってしまいましたが、丹沢の厳しい一面を見れた気がしました。

何より、これまで表尾根縦走路のただの通過点として捉えていた三ノ塔を素晴らしいピークに感じられたのが最大の収穫。

これから三ノ塔に来るたびに、今日の山行は思い出すんだろうなと、そう感じられた1日でした。

 

 

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【日程】

2017年3月28日 快晴

【コースタイム】

7:15 大倉バス停
8:00 牛首
9:20 三ノ塔(~10:40)
12:10 大倉バス停

 

 

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