【谷川連峰】平標山~仙ノ倉山 バスで行く日帰り登山 雄大な稜線に咲くハクサンイチゲの大群生

【谷川連峰】平標山~仙ノ倉山 バスで行く日帰り登山 雄大な稜線に咲くハクサンイチゲの大群生

谷川連峰の平標山~仙ノ倉山へ路線バスを利用して日帰り登山してきました。

6月の谷川連峰と言えば、まさに高山植物の最盛期!特に平標山から仙ノ倉山にかけての雄大な稜線には、無数の高山植物が咲き乱れる一面お花畑の大絶景。中でもハクサンイチゲがひときわ美しく、目を見張る規模の群生と出会うことができます。

木道敷かれた穏やかな稜線は尾瀬の湿原さえ彷彿させる雄大さで、やっぱりこの稜線は大好きです。季節問わずに平標山~仙ノ倉山は訪れていますが、バスが通年運行してくれているので公共交通でもアクセスしやすく、日帰りで登るにもはちょうど良い行程なので、何度でも登りに行きたくなります。

平標山~仙ノ倉山 バスで行く日帰り登山


もう何度目かの平標山仙ノ倉山

どちらも谷川連峰に属される山で、特に仙ノ倉山は標高2026mの谷川連峰の最高峰。最高峰でありながら、その山容は驚くほど穏やかで、特に平標山から仙ノ倉山にかけての稜線は木道敷かれた散策路となっており、雄大な風景が広がる楽園となっています。

山の上とは思えない世界、まさに稜線フリークにはたまらない場所です。

谷川岳には季節問わずに何度も訪れていますが、平標山~仙ノ倉山も頻繁に訪れている山。紅葉シーズン、雪のシーズンも良いですが、高山植物咲き乱れる初夏のシーズンがやはり一番かもしれません。満開のハクサンイチゲに出会うことができました。

2018年6月14日 平標山~仙ノ倉山 日帰り登山

仕事の休みが取れたので、今回は久しぶりの平日登山。

と言っても、平日でも人気があるのが今回の平標山~仙ノ倉山。

越後湯沢駅から平標登山口行きのバスに乗車

電車に乗ってやってきたのが新潟県の越後湯沢駅。公共交通利用でも、谷川連峰の山々は路線バスが豊富に用意されているので、朝発でも登れるのが嬉しいところ。

8時過ぎの西武クリスタル行きのバスに乗車。写真には写っていないですが、平日なのに登山者の行列ができておりました。

平標登山口バス停

平標登山口バス停で下車。大抵の登山客はここで降ります。ざっと20人くらいはいました。

駐車場も20台くらいの入り。平日でこれなら休日はどうなってるんだ……っていう。

松手山コース平標山登山口

バス停から少し歩いて平標山登山口に到着。いつもと同じく、登りは松手山コースを選択。バス停からであれば元橋コースも歩けますが、大抵の人は登り・松手山コース、下り・元橋コースではなかろうか。

平標山登山道 序盤の樹林帯の急登

9時過ぎに登山開始。序盤はいきなり樹林帯の急登から始まります。

登山開始としては少し遅めですが、平標山ならこの時間からでも登れます。仙ノ倉山まで行くとなるとやや行程が長くなりますが、路線バスは遅い時間まで運行されているので、標準タイムで歩いても周回は可能になっています。

ギンリョウソウ

初っ端で見つけたのがギンリョウソウ

毎度のことながら、白濁色が少し不気味な存在。

平標山登山道に咲くヤマツツジ

序盤は端折りますが、しばらく登って視界が開けると前方に鉄塔が見えてきます。

まず目指すのがあれ。この距離だと結構近くに感じますが、ここからあの鉄塔までの急登もなかなか応えます。

ヤマツツジ

高山植物の前座的な立ち位置で、最初に華やかに咲いていたのがヤマツツジ

登山道わきにかなりの群生を見せてくれるので、序盤の登りの癒し的存在でした。前回の蔵王の時もそうだったけど、新緑にツツジの花は「いよいよ夏本番!」っていう感じがして、気持ちが昂る。

平標山登山道

このルートはもう何度も上り下りしているけど、やっぱり平標山の序盤はキツイ……。

山頂に待っている楽園目指して、ここは我慢どころ。

平標山 途中の鉄塔

9時40分、登り始めて1時間弱で鉄塔に到着。

ここら辺は少しペース速めで通過しています。

ベニサラサドウダン

鉄塔以降も登りが続きますが、周りの花も徐々に増えていきます。

特に見応えあったのが紅色のベニサラサドウダン。ツツジと入れ替わるように群生を見せてくれました。

松手山山頂

10時過ぎ、松手山に到着。

あまり山頂という感じはしないかもしれませんが、ここまで登ってきてしまえば、後はひたすら展望の良い道が続きます。なので、平標山登山は松手山までがある意味勝負。

松手山から平標山までの登山道

まだ標高2000mにも満たない場所ですが、森林限界と言ってよいこの開放的な展望!

あたりは草原風景となり、山頂までの稜線も一望できるようになります。

平標山登山道から眺める苗場山

後ろを振り返って見ると、また爽快な眺め!

右奥に見える平らな形が特徴の山は苗場山。直近では昨年の秋に登っており、山頂は高原のように広い湿原地帯となっています。

左に見えるスキー場は苗場スキー場。こうして見るとわかりますが、苗場スキー場と苗場山は実は結構離れていたりします。

平標山登山道の階段

平標山山頂へ向けて、天へと続く階段。

この階段に差し掛かるあたりで、続々と高山植物が登場し始める。

ヨツバシオガマ

ヨツバシオガマ

紫色の花は良く目立ちます。

平標山山頂までの稜線登山

平標山へと延びる1本の道。のどかな風景がいいっすね。

そして今回の登山のお目当ての花は、山頂に行きつく手前でその群生を見せてくれました。

平標山のハクサンイチゲのお花畑

ハクサンイチゲ

6月の平標山と言えば、やはりこのハクサンイチゲの大群生。平標山~仙ノ倉山にかけての稜線に群生があると聞いていましたが、山頂直下ですでに相当な規模のお花畑が広がっていました。

稜線上はさらにすごいことになっています。

平標山 日帰り登山

平標山山頂

11時過ぎ、平標山山頂に到着。

かなり端折ってますが、登山口からここまではひたすら登りが続くので、それなりに体力は使います。

だからこそ、この山頂に到着してからの景色は格別!

平標山から仙ノ倉山への稜線

こちらが、自分の愛してやまない平標山~仙ノ倉山の稜線!この広々とした雄大さがたまらなく好きなんです。

自身の稜線フリーク魂に灯をともしたのがこの景色といっても過言ではないほど、初めてこの風景を目の当たりにしたときの感動は忘れられぬもの。何度見ても素晴らしい!

早速、突入していきます。

平標山~仙ノ倉山 稜線のお花畑

平標山~仙ノ倉山 ハクサンイチゲ満開の日帰り登山

稜線に足を踏み入れて早々、目を見張るのがやはりハクサンイチゲの大群生!

稜線の両サイドにお花畑が広がっているのですが、どちらもピークを迎えた咲きっぷり。純白の花が満開で、そこら中に咲き乱れております。

平標山~仙ノ倉山 日帰り登山

稜線には木道が設置されていて、これもまた絵になる風景。

仙ノ倉山まで1時間ほどの距離ですが、そこまで激しい起伏もないのでのんびり歩ける道になっております。

平標山のハクサンイチゲ

ハクサンイチゲの咲きっぷりがすげぇ、、、

6月中旬という絶好のタイミングで来ることができて言うことなし。

平標山~仙ノ倉山 稜線に広がるお花畑

電車・バスを使っての公共交通の場合、時間的な制約があるので仙ノ倉山まで行くかは悩みどころですが、高山植物が目当てであればここら辺のお花畑を眺めて引き返しても全然良し。

平標山のお花畑

平標山に咲くハクサンイチゲの群生

平標山から少し先へ進んだ辺りがお花畑のピークなので、これを見るだけでも大いに価値があると思います。

ハクサンコザクラ

ハクサンイチゲと競い合うように咲いていたのがハクサンコザクラ

小さいながらも紫色の花は存在感があって、所狭しと咲き誇っておりました。

チングルマ

チングルマ

ハクサンイチゲと入れ替わりで咲くイメージのチングルマですが、この日はチングルマも綺麗な花びらを咲かせておりました。まだ咲き始めと言った段階で、7月にかけての主役は間違いなくこのチングルマ。

ミヤマキンバイ

ミヤマキンバイ

白いハクサンイチゲ、紫のハクサンコザクラ、黄色のミヤマキンバイと、カラフルなお花畑が広がっております。

平標山 稜線のベンチ

稜線の鞍部にはベンチもあったり。

このベンチが休憩するには最高のロケーションなので、空いている際はぜひともご利用くだされ。

平標山に咲く高山植物

平標山~仙ノ倉山 稜線の木道

稜線に敷かれた1本の木道路を歩いて仙ノ倉山へ。

高山植物を愛でながら進んでいくので、序盤の登りよりもここの方がペースは遅いくらい。

平標山~仙ノ倉山 シャクナゲ

仙ノ倉山が近づくにつれて、いったんお花畑は終了となりますが、変わって咲き誇っていたのがシャクナゲ

この花はハクサンイチゲよりもさらに時期早々に咲く花で、5月下旬から6月上旬に登ると、平標山付近でもたくさんのシャクナゲを見ることができます。

平標山~仙ノ倉山 バスで行く日帰り登山

これぞ稜線トレイル!やっぱり何度来てもいいわ、この稜線。

急激なアップダウンもないので、楽しさ先行でのんびり歩けます。谷川エリアの中でも、穏やかさで言えば随一と言っても良いのではないだろうか。

稜線から眺める平標山

振り返って見る平標山。

こちらから見ると尖がった峰をしていますが、そこに至る稜線は何とも平和的。やっぱり自分は岩場よりもこういった道の方が好きだな。

平標山から仙ノ倉山へと続く木道路

仙ノ倉山のハクサンイチゲ

仙ノ倉山までの木道路、その脇にもハクサンイチゲの群生は見ることができます。

他の高山植物は咲かないような場所にさえハクサンイチゲを見ることができるので、6月の梅雨時期については、やはり主役はハクサンイチゲ。純白の花が輝かしい存在感です。

仙ノ倉山

目の前に見えるのが仙ノ倉山。

過去の犠牲者数がギネスブックにも登録されるほど、通称「魔の山」と恐れられる谷川岳。その連峰の最高峰があの仙ノ倉山ですが、谷川岳とは似つかわしくないほど穏やかな山容をしています。

ここから見れば、山というより丘と言ってもいいくらい。

仙ノ倉山山頂の階段

仙ノ倉山山頂

最後に階段を登り切って仙ノ倉山山頂に到着。平標山と同様に山頂は広くて平らなので、多少混雑していても休憩場所には困らないかと思います。

やはり途中のお花畑エリアで引き返す人が多いのか、平標山に比べると仙ノ倉山の山頂は人が少なめでした。

仙ノ倉山から谷川主脈稜線

仙ノ倉山からさらに先、谷川岳へと至る稜線風景。

こちらは通称「谷川主脈」と呼ばれる縦走路で、自分も過去に一度歩いたことがありますが、アップダウンが多くてかなりの歩き応えがありました。

行程としては過酷ですが、やり遂げた後の達成感は半端ないものがあるので、一度は歩いてみて損のないルートかと思います。主脈自体は一度も樹林帯に入ることなく、展望のいい縦走路が続くので景色は文句なしです。

仙ノ倉山から平標山へ

仙ノ倉山で小休憩を取った後、平標山へと引き返す。

多少雲が出てきましたが、今日の所は天気は大丈夫そう。

平標山の稜線とお花畑

絵に描いたような一本道。

この稜線なら何度往復してもいいくらい、ご贔屓にしている縦走路。たまらんです。

ハクサンコザクラとハクサンイチゲ

ハクサンイチゲとハクサンコザクラ

平標山が近づくにつれて、再びお花畑の楽園ゾーンへ。

平標山のベンチ

ベンチが空いていたので一息入れる。稜線を一望できる特等席だな、ここは。

背後から猛烈に雲が湧き上がってきましたが、今回は最後までガスに包まれることなく稜線を堪能できました。

平標山~仙ノ倉山登山 ハクサンイチゲの群生

平標山山頂

13時過ぎ、平標山へと戻る。

この時間になってもまだ登ってくる人はいます。谷川岳に負けず劣らず、平標山~仙ノ倉山も人気ありますね。平日登山と言うのを忘れそうになるほど。

平標山から平標山ノ家へ

平標山からは三国山方面へ下山。

来た道は戻らず、周回ルートが組めるようになっているのも平標山の良いところ。

タテヤマリンドウ

こちらの稜線にひっそりと咲いていた青い花、タテヤマリンドウですかね。

清涼感あって癒されました。

平標山ノ家へと続く階段

こちらの道はひたすら階段が続く1本道。

ここを登りで利用したことがないのでわからないですが、下りはすこぶる快適です。

夏の平標山登山

振り返ってみる山の風景が夏らしい景色。

Windowsのデスクトップ画像にでもなりそうなやつだ、これ。

平標山ノ家

平標山ノ家に到着。

谷川連峰はほとんど全域で幕営が禁止されていますが、ここは確かテント泊が可能だったはず。登山口から近いのでいつも通り過ぎてしまう山小屋ですが、ロケーションはなかなかいいものがあります。

平標山ノ家からの展望

山小屋からの展望。

ベンチ脇に設置された鐘が印象的。水場やトイレもある、登山者には嬉しい休憩ポイント。

平標山ノ家から下山

平標山ノ家からは元橋登山口に向けて下山。ひたすら樹林帯の急登を下っていきます。

こちらの登りも展望が一切ないので、登るとなると結構辛そう。

平標山登山口

1時間ほどで登山口に到着。意外とあっという間に感じるかもしれませんが、こちらのルートはここからが長い。。

平標山登山口からの林道歩き

実際はまだだいぶ山の上で、さらに1時間ほどこのような林道を歩いていかないといけません。

この箇所はあんまり記憶になかったけど、改めて歩いてみて長いと思った……

平標山登山口バス停

15時30分、平標山登山口バス停に到着。55分発のバスに間に合いました。これを逃すと17時15分のバスになりますが、標準タイムで平標山~仙ノ倉山を周回するのであれば17時台のバスでちょうど良いかと思います。

今回は樹林帯はすっ飛ばしました。

越後湯沢駅 酒風呂 湯の沢

JR越後湯沢駅に戻ってきたら風呂へ。駅構内に「酒風呂・湯の沢」という入浴施設があるのでここを利用できます。

露天風呂はないので、しっかりとした温泉を楽しみたいなら、徒歩15分くらいの所にある「駒子の湯」が良いかと思います。

越後湯沢駅で天ぷらそば

締めに新潟名物・へぎそばを食して、今回の登山も終了。

お疲れさまでした。

もう何度目かの平標山~仙ノ倉山。

だいぶ登り慣れてきた感じはありますが、季節問わず何度歩いてもここの稜線には感動できます。今回も楽しい山歩きができました。

稜線好きには猛烈におすすめしたいルートで、特に今回のように6月に登れば稜線上にお花畑が広がるので、さらに快適なトレイルを楽しむことができます。

平標山に咲くハクサンイチゲの群生

中でもハクサンイチゲの群生は、谷川岳ではお目にかかれない平標山独自の魅力でもあるのでおすすめです。

通年でバスが運行していて公共交通利用でもアクセス可能なので、良ければ登ってみてください。

【日程】
2018年6月14日

【コースタイム】
8:50 平標山登山口バス停
10:10 松手山
11:10 平標山
12:15 仙ノ倉山

13:10 平標山
13:45 平標山ノ家
14:30 平標山登山口(元橋)

15:30 平標山登山口バス停
※ペースやや速め

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