軽井沢の観光・登山の旅。
小浅間山に続いてやってきたのは「浅間隠山」。日本二百名山の1つにも選ばれている山です。
ルートはいくつかありますが、最短で登れる二度上峠口コースで登ってきました。小浅間山の火山帯とはまた違う、静かな紅葉の森歩き、そして山頂からの見事な眺望。この山もなかなか面白かったです。
下山後に立ち寄った北軽井沢温泉と浅間牧場もお勧め。ソフトクリーム、美味かった!
小浅間山登山からの続き
早朝に軽井沢に到着し、まず向かったのが人気紅葉スポットの雲場池。その後、移動して小浅間山に登り、下山したのが11時過ぎ。
まだ日没まで十分時間があったので、予定通り2つ目の山「浅間隠山」に登ることにしました。
この日2本目の登山開始。
2020年10月29日 浅間隠山 紅葉登山
1日に2つの山に登る。
いわゆるダブルヘッダー登山ってやつですが、浅間隠山も往復3時間程度で登れるので、昼頃からのスタートでも何とか大丈夫そう。
日没前には下りてきたいので、多少ペース早めで行ってきます。
浅間隠山の登山口はいくつかありますが、今回は最短コースである二度上峠口からのルートを選択。
小浅間山から浅間隠山の登山口までは車で30分ほどですが、そこに行くまでの紅葉がすでに凄まじかった。
二度上峠登山口の手前200mほどにこんな感じの駐車スペースがあるので、車はここに停めましょう。
10台ほどのキャパですが、このさらに100mほど手前にも大きめの駐車スペースがあるので、早々満車になることはないかと思います。
駐車場から登山口までは林道を少しばかり歩きます。
割と交通量が多めなので、行き交う車にご注意ください。
見上げる紅葉が美しい。
先ほどの小浅間山でカラマツの紅葉はある程度満喫してしまったので、そこまでのインパクトはなかったですが、こちらも色づきとしてはピークを迎えていたようです。
こちらが浅間隠山登山口。
標識に書いてある通り、山頂まで90分の道のりです。
11時40分頃にスタート。浅間隠山は今回初めて登る山でしたが、一部藪漕ぎに近い箇所があった以外は整備されていて歩きやすかったです。
序盤は落葉松の紅葉一色。まさに今日一日、カラマツ祭りじゃ~!
頭上の黄色い景色を見上げながら快調に登っていく。
序盤は比較的緩やかな登り坂が続きます。
小浅間山の火山風景からは一転して、静かな森のトレイル。
この時期の登山道は落ち葉フカフカで気持ち良い。
落ち葉が道を隠して迷わせることもありますが、このルートは比較的明瞭。平日でも割と人気なようで、すでに何人かの登山者とすれ違っております。
しばらく登るとこんな感じの笹の風景が現れて、ここからしばらくはつづら折りのように登っていきます。
所々ショートカットコースがあって多少入り組んでいますが、ピンクテープに従えば問題なし。
上に登るにつれて枯れ葉が多くなってくる。
登山口の紅葉は見頃を迎えていましたが、山の上の方はもう終盤といった感じ。
所々に残る紅葉が華やか。
山頂までラスト30分というところで、急登が待っています。
距離はそこまで長くないですが、高低差200m弱をここで一気に稼ぐことになるので頑張りどころ。
下山もここら辺は滑りやすく、根っこに足を取られないようにご注意を。
急登を登り切ると、山頂までの尾根道に出ます。
なかなかの急登で結構息が上がりましたが、ここまで来てしまえば山頂もすぐそこ。
……なのですが、最後の最後で一部藪漕ぎゾーンがあります。
足元が見えず胸辺りまで笹に覆われながら、ガサガサと突っ切っていく。
その場に立てば踏み跡は明瞭なので迷うことはないですが、雨上がりで笹が濡れているとびしょ濡れになりそう。
藪漕ぎゾーンを抜ければ、展望の良い稜線へ。
ここからの眺めが素晴らしいですぜ。
西側には浅間山。小浅間山よりも距離が離れたので若干迫力には欠けますが、浅間山の全景を捉えることができます。
わずかですが噴煙の白い煙も見えました。
こうして12時30分に浅間隠山に到着。登山口から1時間かからなかったですが、小浅間山に比べるとだいぶ高低差があるので、内容としてはしっかりとした登山でした。
今回が初登頂の日本二百名山です。
山頂から改めて見る浅間山。
逆光なので山肌は黒い陰になっていますが、実際は落葉松の紅葉で黄色に染まっています。
麓に見える開けた緑のスペースは浅間牧場。下山後に立ち寄ってみましたが、あの牧場からも良い景色見れますよ。
南側に見えた山は鼻曲山とかかな。
ここら辺の山域は初めて訪れましたが、結構山が多い。そしてどの山もいい感じで色づいている。
山頂付近の紅葉は終わっていましたが、見ごたえあったのが東側の展望。
写真だとイマイチですが、眼下に広がる低い山々が見事に色づいていました。
山頂の標識と浅間山。
誰も写っていないですが、山頂には5人ほど先客がいました。
軽く休憩して下山開始。
正直なところ、紅葉のインパクトで言えば小浅間山が想像以上に凄かったので、こちらはやや見劣り感はありましたが、山頂からの眺望は浅間隠山も見事なもんでした。
ちょうど逆光だったのでまぶしくて見えづらかったですが、浅間山の手前に確かにこんもりとした山の影があります。あれが数時間前に登った小浅間山。
これまで浅間山本体にしか目を向けていなかったけど、軽井沢側にも結構面白い山がありますね。山と高原地図だと「浅間山」単発で1冊使っているので、「四阿山とか草津白根山と組み合わせてくれよ~」とか思ってたけど、今回はこの地図が大いに役立ちました。
下山は最後の急斜面さえ気を付ければ、あとは歩きやすい道。
下るにつれて再び紅葉も綺麗に見えてくるので、往復ピストンながらも意外と飽きのこない道でした。
一ヶ所分岐があるのでお間違いなく。
左の二度上峠登山口という方です。
落葉松の紅葉が見えてくれば、もう登山口が近い合図。
13時20分に下山完了。思っていたよりも早く、日没を心配する必要は全然ありませんでした。
やはり登山口あたりの紅葉が一番すごい。
切り通しの峠道なのでツーリング客も多かったです。
駐車場に戻ってきて登山終了。
小浅間山に比べると道中で出会った人も多く、まだ車は結構停まっていました。
登山を2発を終えて、意気揚々と温泉目指していたのですが、思わず立ち止まったのがこの場所。
道路沿いの紅葉はずっと素晴らしかったのですが、1ヶ所視界が大きく開けるところがあって、そこからの紅葉風景が群を抜いて印象的でした。
登山道よりも格段に華やかな色づきで、ここが浅間隠山編のハイライトだったかもしれない。
下山後の温泉でやってきたのはこちら、北軽井沢温泉の「御宿・地蔵川」。北軽井沢交差点のすぐ近くにあって、バス停も近いので公共交通利用でもアクセス可能です。
軽井沢周辺の温泉は料金がかなり高めですが、ここは日帰り入浴800円で入れます。
平日の良いところは温泉が空いてること。誰もいなくて貸し切りでした。
一人専用ですが露天には岩風呂もあります。
宿の女将さんも親切な方で、宿内もすごく綺麗。
この西洋風を取り入れた雰囲気はいかにも軽井沢っていう感じ。人生で軽井沢をしっかりと観光したのは今回が初めてだと思うけど、自分のイメージする軽井沢はまさにこういう洗練された雰囲気なのです。
温泉を出てもまだ明るかったので、すぐ近くの浅間牧場へ立ち寄ってみました。
ここに来た理由は、駐車場すぐ近くの紅葉が素晴らしかったから。
ものすごく綺麗にもみじの葉が色づいていました。
今日一日、小浅間山と浅間隠山で散々紅葉は見てきたけど、カラマツの黄色メインだったので、真っ赤に燃えるような紅葉は何だか新鮮でした。
しかも夕暮れ時だったので、どこか哀愁漂う雰囲気も凄く良かった。
牧場に来たら食したいソフトクリーム。
ジョッキの牛乳もあって、風呂上がりに自販機のジュースを飲んでしまったのをすごく後悔しました。
もし次に来ることがあれば、喉をカラカラにして来よう。
牧場の裏手はハイキングコースになっています。
少し登ると展望台があるというので行ってみることに。
途中に「カルメンの木」なるものがありました。
国産初のカラー映画の舞台がここ軽井沢だったらしい。
こちらが牧場の売店から5分ほど登ったところにある展望台。
ここからの眺め、やばいっす。
牧場の向こうに見える雄大な高原風景、その全てが真っ赤に紅葉しておりました。
遠目からでも感じるこのインパクト。望遠レンズなんか持ってくれば、すごい絵が撮れそうなロケーションでした。
向こうに見えている雲をかぶった山はおそらく四阿山あたりだと思います。
ここから先もトレッキングルートは続いていて、軽井沢の有名な観光名所である「白糸の滝」まで続いています。行程としては2時間半なので結構長い。
その途中にある天丸山も山頂が開けていて展望抜群らしいので、このルートはいつか歩いてみたいです。
そう言いつつもまだ日没まで時間があるので、もう少し先まで行ってみる。
風呂に入って私服に着替えてしまったけど、風は涼しいし風呂上がりの散歩としては上々のコンディション。
道もほとんど平坦なのでここら辺は軽装で歩けます。
穏やかな道ですが、一応ここは登山道。クマ出没注意の標識が現実に引き戻してくれる。
ここを左に進めば本格的な山道に入るようなので、ここら辺でやめておきます。
すぐ近くの丘まで登ると第2の展望台がありました。先ほどの第1展望台からゆっくり歩いて10分くらいです。
先客が数人いて、本を読んだり雑談したり、黄昏時の憩いの場でしたよ。
正面には浅間山がどっしりと構えています。
ちょうど夕日が山頂付近に沈もうかというタイミング。まぶしすぎて直視できなかったですが、ダイヤモンド浅間山っぽくなっていました。
左隅にこんもり見えている丘が、午前中に登った小浅間山ですかね。
後ろを振り返れば、先ほど登った浅間隠山の綺麗な山容が見渡せました。
こうしてみると日本二百名山というのも納得できる高い山です。実際のところ、軽井沢周辺では確かに浅間隠山はなかなかの存在感放ってました。
丘の向こうにも牧場が広がっていました。
駐車場もあって、ここまでは車でも上がってこれるようになっています。
そしてここでようやく見つけた放牧されている牛たち。
こちらには目もくれず、夕日にケツを向けて夕食をガツガツ食っておりました。
何か背景に見えている整列した樹と牧場風景を見ていると、どことなく北海道のような雰囲気感じます。
20分ほどの散歩を満喫して来た道を戻る。
時刻はもう間もなく16時。日がだいぶ西に傾いて来ました。
木陰に差し込む夕日もシャレオツなもので。
第1展望台に戻ってきた。
やはりここからの眺めが絶品。奥に見える高原が一面紅葉する様子はなかなか壮観なので、ぜひ自分の目で見てほしいところです。
浅間牧場は小浅間山からも近いので、小浅間山登山とセットで訪れるのも良いかと思います。
浅間山の裾野ギリギリを移動して最後まで明る日差しを届けてくれた夕日。
駐車場まで戻って軽井沢駅へと帰りました。
綺麗な夕焼けが見れたのは軽井沢駅に着いてから。
軽井沢駅前にはアウトレットもあるので、駅から眺める夜景も綺麗です。この時間帯になると夕焼けと夜景目当てなのか、駅の2階広場に結構観光客が集まっていました。
早朝から軽井沢inして夕暮れ時までみっちり遊んだ1日。
日帰りでしたが充実した内容で終われました。
結局この日は「雲場池→小浅間山→浅間隠山→北軽井沢温泉→浅間牧場」という5つの名所を巡れました。
浅間隠山についてはやや飛ばし気味で登ったのもあるので、1日でこれらを巡ると少し時間がタイトになるかもしれません。
小浅間山と浅間隠山で言ったら、個人的には小浅間山を勧めたいので、浅間隠山抜きで周るのも良いかと思います。
時間の許す限り観光名所を巡りましたが、軽井沢周辺には訪れてみたい観光地がまだいくつか残っているので、こんな感じの観光と登山の旅はまだやろうと思います。
雲場池編、小浅間山編と合わせて、軽井沢三部作はこれにておしまい。
読んで頂きありがとうございました。
【日程】
2020年10月29日
【コースタイム】
11:40 浅間隠山登山口
12:30 浅間隠山
13:20 浅間隠山登山口
14:00 北軽井沢温泉
15:10 浅間牧場
17:15 軽井沢駅
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