軽井沢の観光・登山の旅。
雲場池に続いてやってきたのは「小浅間山」。標高1655mの火山帯の山ですが、峰の茶屋登山口から1時間程度で登ることができます。
危険個所もなく体力もそれほど求められないコースですが、展望はもう最高の一言!
目の前にドーン!とそびえる浅間山の雄姿、それに加えて圧巻なのが一面に広がるカラマツの紅葉。秋の小浅間山、猛烈にお勧めしたい山となりました。
前回の記事の続きから
朝方に軽井沢の紅葉名所である「雲場池」を散策して、次にやってきたのが「小浅間山」。今回の日帰り旅行のメインがこの山です。
名前の通り、浅間山のミニチュア版見たいな山容をしていますが、山頂は屈指の展望スポットになっています。
目の前に聳える浅間山はもちろん、麓に広がる広大な高原風景、そして何よりも落葉松の紅葉!これがもう凄まじかった。
この日はもう1つ山に登りに行ったけど、この小浅間山だけでも十分満足できる山行でした。
2020年10月29日 小浅間山 紅葉登山
雲場池を後にしたのが朝の9時。ここから2つの山を登っていきます。
登山としては割と遅めのスタートですが、2つとも短時間で登れる山なので、まぁ大丈夫。
まずやってきたのは「峰の茶屋」。標高はこの時点ですでに1400m地点。途中、雲を抜けてきたので、見事な青空が広がってくれました。
小さなレストハウスがあって、道路を挟んだ向かいに小浅間山の登山口があります。
こちらが登山口側。
路肩には7台ほどの駐車スペースがあるので、車の場合はここに停めます。峰の茶屋までは軽井沢駅からバスも出ているので、公共交通利用でもアクセス可能です。
ちなみに峰の茶屋横にも広い駐車スペースがあるのですが、あちらはどうやら有料のようで、誰も停めている人はいませんでした。
登山道入口の看板。
浅間山に付き添うように、東側にこんもりと立つ可愛いお山です。
看板にも書いてある通り、標高こそ低いですが山頂付近は雨風を防ぐところがないので、悪天候時はお気を付けください。
スタート後、しばらくは平坦な道が続きます。
峰の茶屋の標高が1400m、山頂が1655m。通常の日帰り登山に比べたら大して登りません。
所々で葉っぱの色づきも見れますが、紅葉の神髄は森林限界を超えた先にあります。
真っ直ぐな道から少し登り坂を行くと、早くも草原風景に景色が変わってきました。
標高で言ったらまだ1500mも来てないと思うけど、火山帯で樹木が少ないのか、視界が開ける展開が早い。
突如、広場のように開けた場所に出ます。
そしてここからが面白くなってくるところ。
向かう先の正面にはまん丸い丘が見えます。
もう山頂かと思いましたが、流石にこれはダミーのピーク。小浅間山はあの奥にあります。
道なりに登っていく。見ての通り、ここから先は地面が火山特有の砂地になるので、結構すべりやすいです。ストック1本あると安心。
そして、少し登ったらすぐに振り返ってみてほしい。絶景が待っているから。
こちらが背後に広がる景色。
下に見える人のいるところが先ほどの広場で、そこから少し登ると浅間山の頭が見えるようになってきます。そして、その手前に広がるカラマツの黄葉も。
右下見えている建物は観測所かなんかの建物で入ることはできません。道中にトイレはないのでご注意を。
それにしてもカラマツの紅葉が素晴らしい!
カメラが広角じゃないので全容は撮れないけど、麓の方まで一面こんな感じ。山肌全体を染めるように黄金色に色づいています。
軽井沢市街地の方を見ると雲海が広がっていました。
雲場池にいた時になかなか晴れてくれなかった原因があれ。まだ街の方は曇りのようですが、雲の上に出てしまえば御覧のような快晴よ。
ぐはは、雲め!邪魔しおって。
小浅間山の登山道。
砂地に入ってから少しばかり急登があるのでそこは辛抱ですが、逆に言えばこの山のつらいところはここくらい。
標高が増す度に振り返っては浅間山と紅葉に見入る。
浅間山も徐々に見える範囲が広がってきて、その迫力も増してきます。
カラマツの紅葉がホントすげぇ。
ちょっとこの規模はこれまでに見たことないんじゃないかってくらい。黒斑山~前掛山の落葉松も凄まじい規模だけど、こちら側もそれに負けないくらい素晴らしい。
標識に従って登っていく。
時刻は10時過ぎですが、前を行く人は誰もおらず、静かな登山道が続きます。短時間で登れるとあって、私が下山した昼頃から登り始める人の方が多かったくらいです。
登るにしたがって、こちら側の紅葉もどんどん凄いことになっていく。
黄色いツリーが砂漠に広がるオアシスのよう。
所々には火山岩が堆積した岩場もあって、その1つ1つが絶好の展望台になっています。
滑りやすい砂地からも開放されて休憩するにも最適。
小浅間山登山道から眺める浅間山。活火山というのが一目でわかる綺麗な円錐形。
浅間山自体は何度も登りに来てるし、周辺の山も色々と登ってはいるけど、思えば東側のこちらから浅間山を眺めたのって今回が初めてな気がする。
小浅間山の存在も、恥ずかしながら今回の旅を計画するまでは知りませんでした。
う~ん、やっぱりこの落葉松の紅葉風景が素晴らしい。
まさに全山紅葉、訪れるタイミングもちょうどベストだったかもしれません。
砂の斜面をトラバースするように描かれた薄っすらな登山道。
直登しても山頂に着けますが、あの線に沿ってゆっくり登っていきます。
ナナカマドかな?
赤い実が青空に映える。
同じようなアングルの絵を何枚も撮ってしまう登山あるある。
この日も帰って見返したら、この浅間山と紅葉の風景をやたら撮ってました。
この先、山頂に行ってももちろん浅間山は見えるわけですが、カラマツの紅葉は少し見えづらくなるので、登山道途中のこのあたりが写真を撮るには一番ベストだと思います。
小浅間山の落葉松の紅葉群。
あの中も散策できるようになっています。
トラバース路を超えて丸い丘が見えてくれば、そこが山頂。
登山口の看板の絵の通り、本当にまん丸。
その中央に山頂の標識があります。
御覧のように正面には裾野まで見える浅間山の本丸がどっしり構えてます。
10時20分、小浅間山に到着。
色々ここまで書いてきましたが、登山口をスタートしたのが9時50分なので、実は登っていたのは30分程度っていうね(笑)
ハイキング気分で気軽に登れる行程ですが、眺めは一級品!素晴らしいものがありました。
こちらは浅間山とは反対側の東側の展望。牧場などを有する軽井沢高原を一望できます。そして、高原全体がカラマツの黄葉で染まっているのが良くわかる。
もう小浅間山に登れば、そこら中がカラマツの紅葉だらけです。
ちなみに、この山の次に浅間隠山へ登りに行くのですが、おそらく左奥の高い山がそれです。
山頂で少し休憩していると、他の方も登ってきました。
こんな感じでどでかい浅間山を目の前に見ることができます。
浅間山の南東斜面の紅葉。
山頂の北側は樹林帯になっていますが、良く見ると道があったので行ってみることにしました。
大した距離じゃないですが、ピンクテープがあるので、それを目印に進んで行きましょう。
間近に眺める黄色いツリー。
冬に来れば見事な樹氷も見れそうです。これまで小浅間山なんて気にも留めない存在だったけど、この山のポテンシャルの高さを今日1日で感じ取りました。
少し行くと再び視界が晴れて開けた場所に出ます。
ここが第2の山頂ともいえるポイント。
少しアングルを変えての浅間山。
正面には浅間山の本丸と、登っている最中に見えていた黄色いオアシスが立ち並びます。
こちら側の風景もなかなか良かった。
このアングルからの景色が見れるのであれば、ぜひとも雪の時期にも来てみたい。ここであればある程度の積雪があっても一人で登ってこれそうだし。
浅間山のガトーショコラと樹氷のコラボが見れそうだ。
再び山頂に戻ってきて下山。
風もなく暖かい陽気で、時間さえあればずっと長居できてしまう山頂でした。
本当に気に入った山になったわ。ここなら初心者でも登れるだろうし、積極的に布教活動を行っていきたい。
雲が作る陰影もおしゃれな風景。
下山の砂地は滑りやすい、けど面白い。
ズザザザァーーっと一気に下っていく。
下山する時間になると、すれ違う登山者も増えてきました。
風景に人が入ると、山の存在がいかに大きいかがわかっていいっすね。
紅葉の中へダイブする。
ススキの穂もたなびいて、錦秋の情景にどっぷりと浸れました。
樹林帯に入る手前、浅間山を見納めしようと見上げると、山頂付近から噴煙が立ち昇り始めました。
2020年11月現在、浅間山の噴火警戒レベルは2なので小浅間山に登れていますが、3に引きあがると規制が敷かれて立ち入ることができなくなります。
穏やかな景色が広がっていても、ここは紛れもなく火山エリアなのでした。
樹林帯に入ってしまえば、一転して長閑な道。
落ち葉が敷かれたフカフカな道が気持ちよい。
今回はカラマツの黄色ばかり目立ってましたが、登山口付近には赤い紅葉もありました。
10月下旬から11月初旬にかけてが、小浅間山の紅葉がベストな時期になります。
こうして11時過ぎに登山口に下山完了。
結局、登山行程としては往復1時間ちょっとでした。時間にしたら短かったけど、なかなか濃い内容でしたよ。
駐車場の車は増えていて、遅いスタートと思っていた私は先発組だった模様。この時間から登り始める人の方が多かったです。
自分はこの後にもう1つ山に登るので、早々に小浅間山を後にしました。
初登頂となった小浅間山。
短時間で登れて、登山というよりもハイキングに近い手軽さでしたが、展望はもう想像以上に素晴らしかったです。
落葉松の規模がとにかく凄まじくて、これだけ密度の濃い紅葉っていうのもなかなか見れない気がします。
秋の小浅間山、人に自信を持って推したい山となりました。
では続いて日本二百名山の1つ浅間隠山へ。
まだまだ終わらない軽井沢シリーズ。
続く……
【日程】
2020年10月29日
【コースタイム】
9:50 峰の茶屋登山口
10:20 小浅間山
11:05 峰の茶屋登山口
コメント
みやっちさん
こんばんは。
小浅間山、初めて知りました。
登山口から30分であの展望?!驚きました。
カラマツの黄葉も素晴らしいですね。
雲場池の紅葉もすごく綺麗でした。記事ありがとうございました。
ゆかぽんさん、こんばんは。
小浅間山お勧めです!短時間で登れるので軽井沢周辺の観光と合わせて楽しめますし、山頂からの展望と言ったら素晴らしいものがありました。
あれほど間近で浅間山を眺められるので、雪のある時期も面白いかもしれません。機会があればまた再訪しようと思います。