GWが終わってからの登山シーズン。
まず思い浮かべるのはシロヤシオ。季節を微妙にずらしながら色とりどりの花を咲かせるツツジ、その中でも特に好きな花です。
5月中旬の今が、まさに最盛期に差し掛かる時期。
山登りを何年も続けて、ある程度知見がたまってくると、
「この時期にはこれを見よう」
「この時期にはこのエリア」
といった、自分なりの登山スタイルが確立されていく人も多いのではないでしょうか。
かくいう私も最近はそんな感じで、だいたい季節によって登る山や目的が固定化されてきています。登山におけるルーティンワークですね。
そして、5月中旬のこの季節。頭の中にあるのは「シロヤシオ」。新緑の瑞々しいグリーンの中に咲く純白の花がひときわ美しく、ツツジの中でも特に好きな存在です。
シロヤシオの名所は全国にいくつもありますが、都内近郊で群生を見れる山を数件ご紹介しておきます。
【丹沢】畦ヶ丸
シロヤシオと聞いてまず思い浮かべるのは丹沢。特に西丹沢あたりは群生地が多く、数年前に登った畦ヶ丸(あぜがまる)もシロヤシオの聖地でした。
ここは序盤の沢歩きが新緑と合わせて気持ちよく、道中には見ごたえある滝がいくつもあります。
清流と呼ぶにふさわしい、澄んだ水がとても綺麗。
山頂からの展望がないので、ここはやはりシロヤシオや新緑目的で登るのがお勧めかと思います。すぐ近くの檜洞丸もシロヤシオの名所なので、そちらもお勧めです。
西丹沢は山の雰囲気が好きなので、本当ならもっと行きたいのですが、登山口となる西丹沢ビジターセンターまでのバスがどうも苦手で……。乗車時間長いし、かなり混雑するので、できれば平日狙いたいところ。
【日光】半月山~社山
自分の中では日光もシロヤシオの名所と聞いて思い浮かべるエリア。
そんな中でも特に印象に残っているのが中禅寺湖ほとりに聳える半月山~社山。男体山の展望はもちろん、稜線に咲くシロヤシオの群生が素晴らしい景色です。
道中にはいろいろなツツジが咲いていて、アカヤシオやミツバツツジなど、カラフルなツツジワールドを楽しめます。
紫と白のコラボレーションは特に美しい。
中禅寺湖と男体山の展望。
バスでのアクセスもよく、山頂までの高低差もそれほどないので時間に余裕を持って登ることができます。
しばらく訪れていないので、直近で再訪したい山の1つですね。
【日光】高原山
同じく栃木県の高原山。日本三百名山にも選定されています。
ここを日光と括って良いのか微妙ですが、ツツジのメッカともいえる山です。
シロヤシオに加えて同時期にはミツバツツジやヤマツツジの群生も見られ、さらに登山口ともなる八方ヶ原にはレンゲツツジの群生も広がる、まさにツツジ尽くし。
ツツジのツツジによるツツジのための山、そんな感じ。
ここも登ってからだいぶ経つのでそろそろ再訪したい山となりました。
登山道の雰囲気はあまり記憶に残っていないですが、山頂に大仏が鎮座しているのだけは鮮明に覚えています。
【奥多摩】天目山~蕎麦粒山~川苔山
これは昨年の発見だったのですが、奥多摩にもシロヤシオの群生地がありました。
どうしてもシロヤシオは丹沢のイメージが強くて、勝手に奥多摩ではシロヤシオは見れないもんだと決めつけてましたが、いやいや全然そんなことはなかった。
群生が見れたのは天目山~蕎麦粒山~川苔山の稜線上。広範囲に群生地が広がっていて、特にこれまでノーマークだった天目山(三ツドッケ)は花の多さにビックリしました。
川苔山までの縦走コースは、日帰りで登るとやや長めなので、天目山だけでも良いかもしれません。蕎麦粒山~川苔山区間も群生が多いので、長めの距離に抵抗がない方はぜひ突き抜けてみてください。
シロヤシオとは関係ないですが、終盤の百尋ノ滝で見た水浴びハイカーが森の精霊に見えたのは、長らくの縦走で疲れていたからだろうか。強烈な印象でした。
当たり年とハズレ年、咲く花の数がその年によって大きくブレるのもシロヤシオ。
今年見に行けるかはわからないですが、それが過ぎても今度は朱色のレンゲツツジが待っている。長いスパンで楽しませてくれるのがツツジ登山の良いところでもあります。
過去に登ったいくつかの山のご紹介でした。
おしまい。
コメント