埼玉・奥武蔵へ春の日帰りハイキングに行ってきました。
武蔵嵐山駅~都幾川桜堤~嵐山渓谷~大平山~仙元山~小川町駅という全長20kmほどのルート。少し長めですが高低差はそこまでなく、満開の桜と渓谷、登山道にはツツジやカタクリも咲いていて春の登山を大いに楽しめました。
都幾川桜堤は桜と菜の花の名所でもあるので、満開となる3月下旬~4月上旬を狙うのがお勧めです。
2022年4月2日 都幾川桜堤〜大平山〜仙元山 日帰り登山
今回もコスパ最強の駅から駅へと歩く縦走ルート。
ここ最近こんな登山が続いている気がしますが、先に言っておくと、あと2回ほどこのような「駅から登山」が続くのでご了承ください。
公共交通利用で電車のみのアクセスは時間に縛られずに、自由気ままに行動できるのが良いところ。
そして、今回の舞台は埼玉県の奥武蔵。
秩父と奥武蔵の境界線がどこなのかいまいち理解してないですが、今回はたぶん奥武蔵。だってスタートの駅が武蔵嵐山駅ですから。
初めて降り立った駅です。
ここが今回の登山スタート地点となるわけですが、まずは桜の名所である「都幾川桜堤」を目指します。
西口を出てしばらく直進。目的地までは30分ほどの道のりになります。(方角的には写真で言うと左斜め前の方向)
はるか遠くに山影は見えるものの、スタート早々はごく普通の街歩き。
地図を見ながら進んで行くと、大きな川と桜並木が見えてきました。
あそこが今回のメインどころ。
桜の名所「都幾川桜堤」(ときがわさくらづつみ)です。
毎年、3月下旬~4月上旬に満開を迎えるお花見の人気スポット。4月2日の時点ではほぼ満開と言って良い開花状況でした。
ここは始めて来ましたが、こんな感じで桜並木がずらー-っと遠くまで立ち並んでいます。
端から端まで歩くとなかなかの距離で、ちょうど中間あたりから登場する形になったのでどっちに行くか迷いましたが、まずは下流へ向かいましょう。
下流に見どころポイントの1つである菜の花畑があります。
川に沿うように桜が見事に整列しています。
道路側と土手、どちらも歩けるようになっているのでお好みでどうぞ。
ちょうど見頃のタイミングに来れたようで良かったです。
この日は早朝の気温が少し低めで、家を出るときはダウンジャケット羽織っていたのですが、9時を過ぎると暖かくなってきて散歩するにはちょうど良い気温になってきました。
そして、下流の端の方まで行くと見えてくるのがこちら。
桜並木のすぐ近くに広がる菜の花畑。
目が覚めるほどの黄色い世界。
桜並木が霞むほどの真っ黄色な絨毯が敷かれています。
ここだけ切り取れば、主役は完全に菜の花。こちらもまさに見頃という感じでした。
桜並木のすぐ近くに菜の花畑があるので、ピンクの桜と黄色の菜の花のコラボを存分に味わうことができます。
朝の10時前だったから人が全然いなかったのか。それなりに有名な場所だとは思うので人気がないということはないと思いますが、静かな雰囲気で散策できるのは良かったです。
春と言えば桜ですが、その桜に彩りを添えてくれるのが菜の花。
私自身もよく桜とセットで見ることが多く、桜の名所には不可欠ともいえる存在です。
菜の花ポイントまで来たので、歩いて来た道を引き返します。
ビシッ!と整然と立ち並ぶ桜がどこか勇ましい。
入場してきた地点まで戻ってきました。
こんな感じで下流方面を見ると、川が蛇行するのと合わせて満開の桜が湾曲して立ち並んでいるのがわかります。
菜の花畑はさらに奥。都幾川桜堤だけで小一時間は時間潰せる広さがあります。
続けてさらに上流へ。こちらもはるか先まで桜並木。
この後の登山エリアは上流方面にあります。
本日はおそらくあの辺の山々を越えて隣町の小川町へ行くんでしょうが、どれが何の山なのかはよくわかってません。
今回のこの縦走ルート、全長20kmとはいえ高低差はそこまでないので、まぁ気楽に行きます。
都幾川桜堤の上流の端まで来ました。時刻ももう間もなく11時ということで、人が徐々に増えてきましたが、ここら辺でこのステージとはお別れします。
桜の名所なだけあって、凄い規模の桜並木でした。
これほど縦に長い桜並木は初めて見ました。
すぐ近くに鎌形八幡神社というのがあったので立ち寄ってみました。
静かな林の中にあって、先ほどまでの賑やかな都幾川桜堤とは全く違う落ち着いた雰囲気。
こちらの桜も満開でなかなか良い場所でした。
今回のコースで最初に登る山が大平山になるのですが、その登山口となるのが嵐山渓谷。
こんな感じで所々に標識が立てられているので、それを目印に進みましょう。
嵐山渓谷の入り口にキャンプ場があります。
まだ昼前だったので人もまばらでした。
そしてこのキャンプ場の奥が登山道の入り口になります。
ここに来て、ようやくトレッキング姿の人を見ました。
こんな感じで飛び石を渡って対岸へ。
この嵐山渓谷は紅葉の名所なので、ここをメインで訪れるのであれば秋がお勧めなのかもしれません。
渓谷脇の遊歩道。
こんな感じの道、好きです。
嵐山渓谷から道なりに登山道へ。
ここら辺はまだ道が緩やかで、のんびりとハイキング気分で登ることができます。
そして山の上ではツツジが綺麗に咲いていました。
先に言っておくと、下山ポイントではカタクリの群生も広がっていて、この日は春の花という花を見れた1日でした。
数分登ったところにあるのが大平山の展望台。
山頂は少し先の森の中ですが、展望が良いのはここになります。
特に何が見えるというわけではないですが、開放感ある眺めです。
眼下に桜並木が見えるあたり、先ほど都幾川桜堤から見上げていた山のどれかなんででしょうね、ここは。
少し進んだこちらが山頂のようです。埼玉県の大平山、一応初登頂です。
こんな感じで樹林帯に囲まれているので、残念ながら展望はありません。
説明書きがありました。
この大平山は嵐山町の最高峰だそうで、標高は178m。自分の勤務するオフィスのテナントビルの高さが確か180mくらい。
……あんまりそういったのとは比較しないようにします。
山頂を越えて反対側へといったん下山していきます。
全体的によく整備された登山道になっているので、大平山だけであれば観光気分で登ることができます(普段着で登っている人もチラホラいました)。
下山して道路に出たら、そのまま坂を下っていきます。
山間にあった集落に到着。
なんかうまく言えないですが、畑が広がる横で桜がぽつぽつ咲いていて、すごくここの雰囲気よかったです。桃源郷というワードが浮かびました。
このまま直進はせずに途中の十字路を左に曲がると登山口があります。
こちらが物見山〜仙元山縦走路の登山口。
今回の山歩きのメインはここからになります。
入り口にも書いてあった通り、少し登ると見えてくるのが小倉城跡。
かつての城の面影はほとんど残っていないですが、城壁の一部と思われるものがあったり広場があったり。
そんな感じです。
城跡を過ぎたら、あとはひたすら1本道。
道は明確で序盤はほとんど平坦。1つのピークに差し掛かると手前に短い急登が待っている、その繰り返しです。
最初の急登の果てに登り着いたのが、こちらの仙元大日神。
地図上には仙元山という文字が2箇所に書かれているのですが、1つ目のピークがここなのかな。
展望はないですが、ベンチがあるので休憩には適しています。
そのすぐ先にあったのが物見山の標識。
ここが山頂なんですかね?登山道のど真ん中にあるので、ピーク感はゼロでした。
展望が良い山で言うと、さらにその先にあった大日山。
私が持っている地図には載っていない山でしたが、西側の展望が開けていました。
正面に見える山が堂平山と笠山。
あの2つはだいぶ前に登ったことがありますが、登山道がどうなっていたかはほとんど覚えていません。山頂からの展望が良かったのだけは覚えてます。
その後も快適な縦走路。
いかにも里山という感じで、高尾界隈のハイキングコースによく似ています。
人が全くいないところが良きポイント。こういう近場は歩こうと思えば昼からでも行けるから、半日用の登山コースとして今後も色々発掘していきたいところです。
こちらにも城跡がありました。
森の中に色々と標識が建てられていて、確かに遺跡っぽいものが所々に点在していました。
部分的に道が不明瞭でもあったので、迷わないようにご注意ください。
そしてこちらが本日最後の山、仙元山。
左の展望台からは麓の街並みが見渡せました。
記事ではあっさり書いてますが、都幾川桜堤からここまで体感的にはかなり歩いて来た感じです。
そして仙元山から先へ行くと突然賑やかになって、行き着いた先にアスレチック広場がありました。
緑の遊具は巨大なローラー滑り台。
登山道の中でガラガラと音が聞こえていたのはこれだったのか。
203mというなかなかの長さ。有料ですが、結構な家族連れが並んで滑ってました。
山の上から突撃する感じで、見晴らしの丘公園に到着。
ここはまだ山の中腹で、麓の街まではもうしばらく登山道を下る必要がありますが、トイレや休憩所などがあるので一息つけます。
駐車場もあってそれなりに広い公園です。
こちらの桜も満開。
そして大きい展望台が用意されていたので登ってみます。
展望台からの眺め。
桜と合わせて麓の小川町を一望することができます。もしかしたら、この日一番の展望はここだったかもしれない。
反対側には先程のローラー滑り台。
晴れた休日とあって、駐車場もほぼ満車。自分みたく、トレッキング姿の人は全然いませんでした。
見晴らしの丘公園でしばらく休んでから、こちらの登山道より下山します。
少し下ると分岐があるのですが、この時期はこちらの「カタクリとオオムラサキの林」という方を強くお勧めしておきます。
カタクリの群生がめちゃくちゃ凄かった!
その場所があるのは、麓の道路までほとんど下りきったところ。
一見するとわからなかったのですが、注意深く見てみると……
いましたよ!カタクリ。
透き通った紫色がこの上なく美しい。
そして驚いたのが、ここの群生の規模。
下るにつれて、カタクリの数が増えてきて、気づいてみたらそこら一面がカタクリだらけでした。
すごいカタクリの群生!
この数日前に、まさにこのカタクリ目的で「城山かたくりの里」へ行ったのですが、そこに匹敵するほどの規模がここにはあります。
予備知識なしで見たから余計に感動したのか。また1つカタクリの穴場を見つけることができました。
道路まで出たらあとは、標識に従って小川町駅へ。
駅までは20分ほどの距離ですが、この道路脇にもカタクリの群生がいくつもあって本当に凄かったです。
カタクリ目的でこの縦走をやってもいいくらい。周りに誰もおらず、ゆっくり落ち着いて鑑賞できたのも良かったです。
最近は駅から駅への登山が多いですが、この道路歩きも大して苦にならない。
思わぬ店に巡り会えたりもするのも面白い。
途中、いくつか寄り道をしつつ、小川町駅まで歩いて本日の登山が終了。
この駅はかつて堂平山〜笠山を登った時に一度だけ利用したことがあります。駅前の感じは少しだけ覚えていて、懐かしい気分になりました。(駅前にローソンあります)
武蔵嵐山駅から小川町駅へ、春の縦走ハイキング。
距離にすると1駅分ですが、都幾川桜堤〜嵐山渓谷〜大平山〜仙元山、そして最後のカタクリ公園と、歩きごたえあって景色の変化も目まぐるしく、かなり楽しいコースでした。
桜満開の時期に合わせて訪れれば、菜の花やヤマツツジ、カタクリも合わせて見れると思うので、ぜひ興味がある方はこのシーズンに歩いてみてください。
特にカタクリは穴場かもしれません。
【日程】
2022年4月2日
【コースタイム】
9:00 武蔵嵐山駅
9:30 都幾川桜堤(~10:45)
11:05 嵐山渓谷
11:35 大平山
13:00 物見山
13:40 仙元山
14:00 見晴らしの丘公園
14:20 カタクリの林
15:00 小川町駅
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