奥多摩の御岳山~日の出山へ登山に行ってきました。
金比羅尾根を縦走して最後は武蔵五日市駅まで。紅葉が見ごろで山頂から眺めるスカイツリーや都心の高層ビル群の展望も素晴らしかったです。
距離が長くて歩き応えありましたが、秋のハイキングを存分に楽しめました。
電車とバスでアクセス可能です。

2025年11月22日【奥多摩】御岳山~日の出山 秋の紅葉登山
2週間前の三頭山に続き、まだ紅葉が残っているのを期待して再び奥多摩へ。
お目当ては初めて歩く金毘羅尾根。日の出山から武蔵五日市駅まで延びる縦走路で、ここはぜひ一度は歩いてみたいと思っていたところです。
距離こそ長かったものの平坦な箇所も多くて歩きやすく、しかも時期は11月中旬ということで、最初から最後まで紅葉が綺麗なコースでした。

スタートはJR御嶽駅。
ここから御岳山ケーブルカー乗り場までのバスが出ています。去年も御岳山には登ってますが、その時は徒歩でケーブルカー乗り場まで向かったので、このバスを利用するのは久しぶり。
紅葉シーズンで混んでいたものの、朝の7時台だったのでまだ空いている方だったと思います。乗車時間はたったの10分程度なので、乗れればOKと前向きに捉えましょう。

バスに続いてケーブルカーも利用して行きます。今日は先が長いから文明の利器をフル活用よ。
片道乗車運賃は600円。Suica使えます。

あっという間に御岳山駅に到着。すでに標高は831mで出迎えてくれる紅葉が綺麗でした。
ここが山頂というわけではないですが、御嶽神社までは道も整備されているので観光客でも歩けるハイキングコースとなっています。

出発準備の傍ら、展望台から眺める景色が素晴らしい。
正面奥に小さく見えているのはおそらく筑波山。
この日は空気がとても澄んでいて、この先展望が開けるポイントでは思わず立ち止まって見入ってしまう景色の連続でした。

御岳山では「天空もみじまつり」が絶賛開催中。
ケーブルカーを降りたあたりの色付きがとても綺麗なので、紅葉目的であればここだけでも来た甲斐あったと思えるものです。


ちょうど1年前にも御岳山に登りに来たということで、今回は少し寄り道。
ケーブルカー乗り場から20分くらいのところに大塚山というのがあるので立ち寄ってみました。
展望はそこまでなかったですが、山頂まで緩やかなハイキングコースが敷かれていて気持ち良かったです。
下心としては、ここは東京百名山、多摩百山に選定されているブランドをお持ちということで山頂をハント。


御岳山まで戻って宿坊エリアの先にあるのが、有名な神代ケヤキ。
生命力を感じさせるぶっとい幹と紅葉を合わせてなかなかの景観でした。

御岳山と言えばこの山頂に行くまでの商店街。
いつも朝早く通過するので店が開いているのをあまり見たことがないですが、ここはいつ来ても変わらない。ノスタルジーな雰囲気がどこかホッとします。
ただまぁ、店の看板なんかを細かく見るとPayPay利用可能とか電子決済取り入れてるあたりは、やっぱり時代だなと思ったりもします。

「ただの山、じゃない。御岳山」
気になったのがこのポスター。これまで見たことなかったので、最近作ったキャッチコピーなんでしょうか。
ただで済むと思うなよ、なめるなよ、ってことですね。心して入山させて頂きます。


御嶽神社に到着。
参道の階段が少し長いですが、辺りを取り巻く紅葉が素晴らしく綺麗!
この先、金比羅尾根の縦走路も紅葉が見ごろでしたが、華やかさで言うとやっぱりこの御嶽神社が一番だったかもしれません。
秋のこのシーズン、日の出山に登る場合もこの御嶽神社には立ち寄っておくのをお勧めします。

御嶽神社の拝殿。あたりを見ると、登山客7割、観光客3割という感じ。
この裏手に御岳山の山頂とされる場所があります。

こちらが山頂から眺める奥宮。
山の名前で言うと奥の院峰というそうですが、あの突き出た山頂はかなりの存在感があって、最初に訪れた大塚山あたりのハイキングコースからでも見ることができます。
去年はあの奥宮を経由して御岳山~大岳山を縦走しましたが、今回はあちらには行きません。

向かう先は御嶽神社の正面に見えている日の出山。
あの山に行く場合は、先ほどの商店街まで戻る必要があります。

こちらの標識に従って日の出山方面へ。
日の出山、噂によると初日の出のスポットとして超人気で元旦は凄く混むんだとか。
展望も良いので確かにそうなのかなと思いますが、平常時であれば大岳山やロックガーデン目当てのハイカーが多いので、ここから先は比較的静かな雰囲気になります。

そんな静かな登山道に入ったとたんに驚かされたのが、こちらのヤギ様。
なんかゴソゴソ音がするなと思って見たら、目の前にこちらを凝視するこの顔がありました。
これがこの日、1回目の動物との遭遇。この先2回目があるのですが、2回目の方が相手が野生だったのでそれはビビりましたよ。。。

日の出山までは多少の登りこそありますが、比較的緩やかで歩きやすい道が続きます。
歩いている人も全然おらず、先ほどまでの観光地ムードとは一転して静寂な森の小径。

しばらく歩いてこちらの階段を登れば山頂。
右わきに見ているのはトイレです。ここを逃すと金比羅尾根途中では一切トイレがないので、ご注意ください。


こうして日の出山に到着。
奥多摩の中でも登りやすく展望にも恵まれているということで人気の山ですが、自分は実に13年ぶりの登頂でした。
御岳山からここまでであれば危険個所もないので、初心者を連れての登山にもおすすめです。

標高902mながらも山頂はほぼ360℃開けていて、歩いてきた方面を振り返れば奥多摩~秩父の山域。
正面奥に見えている一番高い山は東京の最高峰・雲取山です。


ただ、日の出山の展望と言えばやっぱりこちら。
東~南側の市街地方面。関東平野の地平線を感じられる大パノラマで、肉眼では東京スカイツリーや都心の高層ビル群も余裕で見ることができます。
山頂にはベンチもたくさん用意されていて、まさに休憩するには打ってつけの場所。

こちらは丹沢方面。
この日は関東全域で天気が良かったようで、周囲の山なみが綺麗に見渡せました。
左奥に見えているのは海。空気も澄んでいたので相模湾も一望できて、あぁ、いよいよ冬が近づいてきたなという感じがしました。
自宅でも、朝夜はもう暖房をつける毎日でございます。

山頂が空いていたのでしばし休憩。
下山路で向かうのは金毘羅尾根です。13年前はつるつる温泉へ下りたので、ここから先はいよいよ初めて歩く区間。


しばらく下ると再び景色が開けるポイントに出ます。
正面に見えている山がおそらくこれから向かう麻生山。
特徴的な形をしているので、遠目からでもよくわかります。

つるつる温泉との分岐を過ぎて、金毘羅尾根縦走路へと突入。
日の出山あたりから出会う人はそれほど多くはなかったですが、金毘羅尾根に入ってからしばらくすれ違うのはトレラン勢ばかりでした。
この先歩いてみて納得しますが、ここは確かに歩きやすい尾根道。裏高尾縦走に近い感じがします。

しばらく行くと分岐に到着。
金毘羅尾根は右ですが、中央の登り坂を直進すると麻生山に行けます。
そして、時間があればぜひ麻生山は立ち寄っておきましょう。素晴らしき眺めが用意されてます。

分岐から10分ほど登って麻生山に到着。
登山道はあまり歩かれてない感じがしましたが、山頂はしっかりとベンチが用意されて北~東方面の展望が開けてました。

ここから眺める都心方面の展望がもう見事!地平線を感じられる絶景よ。
北側を見れば日光方面の男体山あたりまで見渡すことができます。金毘羅尾根から少し外れたところにあるピークですが、時間があればぜひこの麻生山も立ち寄ってみてください。

その後も金毘羅尾根をひたすら直進。
この辺りになってくると道も平坦な箇所が多くて非常に歩きやすいです。
トレランなんてしたことがない自分でも思わず走りたくなるような、そんなフラット感。感覚的には人の少ない高尾山という感じ。

11月中旬はこの辺りの紅葉も見頃を迎えるシーズン。
縦走路の途中でも綺麗に色づいているポイントがあって、紅葉のおかげで長い尾根道を飽きずに歩けたというのがあります。

こちらの鉄塔がある場所はタルクボ峰というピーク。
登山道から外れたところにある山で、道がややわかりづらく展望もそこまでないので無理に立ち寄らなくて良い場所かなと思います。

反対に立ち寄った方がいいのが白岩山。
この標識の分岐を左に10分ほど行くとたどり着ける山です。

白岩山に向かう途中で景色が一気に開けて、これがもう最高!
目の前に見える山が見事に紅葉しており、その奥には東京都心の展望。
日の出山から標高は下げてますが、金毘羅尾根の魅力が凝縮されたような眺めがここには用意されています。

肝心の白岩山は少し下った先にある、あのピーク。
ここら辺一帯が伐採地になっていて道も明るく、傍らには動物よけの柵。
だからなのか、非常に油断していた……

白岩山山頂に着いた瞬間、視線が合って凍り付く……。
先客としていたのがまさかのカモシカ!?熊でなくてよかったものの、こちら側が意図せずコーナーに追い詰めた形になってしまったので、慌てて脇にどく。
「どうぞ行ってください」と敬語で下手に出ましたが、この子がどちらに行きたいのかわからずしばし膠着状態。

時間的には20秒くらいだったと思いますが、自分が登ってきた登山道を駆けて行ってくれました。
追い返したような形になってしまいごめんよ。。
カモシカの顔ってなんかもののけ姫のシシ神様のイメージあるから、見つめられると背筋凍るわ。
それにしてもなんでフェンスが張れてるのに入れたのかと思っていたら、なんてことはない。途中の一部がぽっかりと破られていて、そこから行き来していたようです。

予期せぬカモシカとの出会いに翻弄されながらも、まだまだ金毘羅尾根を直進。
道も依然として平坦で歩きやすいですが、すれ違う人も全くいなくなったので熊鈴と独り言は多めに語りながら進んで行きました。
序盤のヤギと先ほどのカモシカ、こちらを見つめるあの顔が頭から離れない。

途中で南沢山に登頂。
ここはアジサイ山としても有名で、麓に群生地があるので機会があればぜひ行ってみたいです。
山頂は展望もなくて標識がなければ素通りしてしまうような場所でした。

その後の金毘羅尾根コースに非常に歩きやすい。これならトレランしたくなる気持ちもわかります。
この展望が開けたポイントに出れば、本日最後のピークも近いです。

それがこちらの金比羅山。
尾根の名前にも取り上げられた山ですが、山頂自体には意外にも展望はありませんでした。
それよりもあまり意識してなかったですが、金毘羅尾根 or 金比羅尾根、どちらが正しいのでしょうか?

少し下ると眺めの良い展望台が用意されていて、市街地方面を見渡すことができます。
個人的に気に入ったのがこのベンチ。
紅葉と合わせて眺めが最高の場所だったので、最後の休憩場所としてご活用ください。

こうして道なりに下って市街地へ下山。
ここから武蔵五日市駅までは徒歩20分ほどでした。

武蔵五日市駅まで歩いて本日のハイキングが終了。
序盤にケーブルカーも使ったので高低差はそこまでなかったですが、距離が長かったので日帰り登山としては十分な歩き応えでした。

初めて歩いた金比羅尾根。
見どころが豊富で紅葉も綺麗だったのでかなり楽しめました。
展望に関しては麻生山や白岩山、そして日の出山。どこも素晴らしくて、低山とは思えない大パノラマが待っています。
駅に直接下りれるというアクセスも最高なので、良ければ登ってみてください。
【日程】
2025年11月22日
【コースタイム】
8:00 御岳山ケーブルカー山頂駅
8:50 御嶽神社
9:50 日の出山
10:40 麻生山
11:20 白岩山
12:25 金毘羅山
13:15 武蔵五日市駅

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