赤城山(黒檜山) 初心者向け雪山登山

ここ最近低い山ばかり登っていたので、久々にガッツリ登山したいなぁ~・・・ということで、群馬県の赤城山に行ってきました。日本百名山ということでブランド力も申し分なし!
ちなみに「赤城山」っていう山はなくて、複数の山の総称です。ただ、大抵は最高峰の「黒檜山」(標高1828m)を指すんじゃないでしょうか。自分たちも駒ヶ岳~黒檜山へと登ってきました。
東京を出発したときには青空だったのに、登山口についてみたら吹雪の中にいました。「白銀の世界」はどこへやら・・・
先週の高水三山の穏やかな雰囲気とはまるで違う、吹雪の中の山行―――
【日程】
2012年2月12日
【コースタイム】
ビジターセンター(10:40)→駒ヶ岳登山口(11:15)→駒ヶ岳(12:20)→黒檜山(13:15)→→→お昼休み→→→下山開始(13:40)→猫岩(14:15)→黒檜山登山口(14:25)→赤城神社(14:50)→ビジターセンター(15:20)
今回は、久しぶりに栃木の友人(タチさん)登場ということで、JR小山駅からスタート。
朝8時前の小山駅。雲1つない青空。ここから赤城山ビジターセンターまではタチさんの車で移動。タチさんとの登山は、思い返してみたら去年9月の安達太良山以来、5ヶ月振りだったのかぁ~。
小山駅からは一般道を使って、登山拠点のビジターセンターへ。2時間半ほどで到着しました。山道に入るまでは青空だったのに、ものの数分でこんな吹雪の中に入っちゃいました。これだから山は怖い美しい!
10:20頃にビジターセンターに到着。駐車場はガラガラでした。ここで軽くトイレを済ませてさっさと出発しましたが、しっかりと登山口までの道を尋ねるべきだったと、数分後に後悔することに・・・。
とりあえず、道の先に山があるし、1人登山客があっちから戻ってきたので、ためらわずに先に進む。戻るってことを知らないもんでw
少し進むと赤城公園というところに到着。
あたりを見回しても登山口らしきものがない。そもそも足跡がない、おかしい、ということで戻ります。時刻は11時過ぎ。ちょっと焦る。
ビジターセンターまで引き返して、受付のおばちゃんに駒ヶ岳登山口までの道を聞きます。それによると、車で来た道を少し戻った方向にあるとのこと。なるほど、確かによ~く地図を見たらそんな感じでした。受付のおばちゃん「そんなんで登れんのかぁ?」って内心思ってたんだろうなぁ・・・。
というわけで多少(かなり)タイムロスをしましたが、無事に駒ヶ岳登山口に到着。この登山口の目の前にも駐車場があるので、そこに車を止めたほうがよかったかもしれません。
風がとにかく強くゲレンデ並みに寒いので、アイゼンはもちろん防寒も万全にして登ります。
天気は晴れてなくても、地面はフッカフカ!テンションあがります。
途中でワンコと遭遇。元気良くてかわいかったです。
道は比較的わかりやすいので迷うことはありません。序盤はこうした平坦な道もありますが、
こういった鉄の階段が出てくると、登りがきつくなってきます。特に終盤の階段は傾斜がかなりきつくて、両手を使わないと登れないほど。足のつま先側にアイゼンの歯がないと、余計につらいかもしれません。
これぞ雪山!と思わせる光景。青空だったら、なお綺麗なんでしょうね。
登山口から40分ほど歩くと開けた場所に出ます。ここから尾根道開始で、いよいよ面白くなってきます。
誰もいないフカフカの雪道。これは走らずにはいられない!
ステッキで何かを描きたくもなりますな。
標識もほとんど埋もれていて、何だか情けない姿に。積雪1mはあるね。
一同、最も感動したのがたぶんこの景色。かすかに見える駒ケ岳が幻想的。
あいつを・・・
登ってやるぜ!
少しでも道を踏み外すと、ズボッといきます。一気に太ももまでって、、すごいね。
まして、崖側で踏み外したらとんでもないことに、、な~んてならないだろうと思ってたら、数時間後に現実のものとなる!?
・・・とまぁ、この話は後ほどするとして、時折太陽の光が差し込んで雪がまぶしく光るときは、まさに「白銀の世界」といった感じ。舞い上がる雪煙も何だか綺麗に見えてきた。
登山口から1時間ほどで駒ヶ岳山頂に到着。山頂は狭く、展望は
こんな感じ……。あたり1面真っ白なので、次に進みます。
駒ヶ岳山頂から黒檜山へはいったん下り道。これがもう楽しくって仕方ない!腰を低くして駆け抜けるべし。
この道、走れって言われてるようなもんでしょ。
ダッシュして駆け抜けた先に小高い丘発見!これが黒檜山!と思ってポーズを決めるも、どうやらその手前の大タルミだったっぽい。お恥ずかしい・・・。
ゆっくり、雪を踏みしめながら登る。いくら気温が低いとはいえ、登ってるとだんだん暑くなってきます。
久しぶりに自分の前を歩く専属カメラマン・ささっきー。彼の後姿を撮ったのは・・・いつぶりだ?
登り切った先に、全貌も良く見えない黒檜山がついに登場。いったん下って、最後に登ってゴールです。
ここまではフカフカな雪に心奪われて、全く疲れを感じませんでしたが、最後の登りが要注意。距離は短いですが、なかなかの急坂が待ってます。
写真だとあまり雰囲気でないですが、傾斜がきついです。アイゼン引っかけながら登ると楽なので、歯は8本以上あったほうがよさそうです。
最後の坂を登り切ると鳥居があります。ここが山頂手前の「黒檜山大神」。ここまで来たらもうゴールしたようなもの。
山頂に向かう途中にある分岐点。看板が好き勝手な方向差してますが、帰りは左奥の道になります。
標高1800m越えとあって、風もまた強くなってきた。これは山頂で長居はできなさそう。
登山口からちょうど2時間、黒檜山に到着。先客が1人いました。山頂はそれほど広くないですが、この先に展望スポットがあるみたいです。。
あ、あとちょっと、、、くそっ!左ひざをやられたっ!(嘘)
山頂到着。雪に埋まって柱の高さがちょうどいい具合になってました。
「周囲の展望をお楽しみ下さい」 (・_・ ) ( ・_・)「何も見えませんorz」
13時過ぎていたので、さっさとお昼ご飯を済ませることに。止まると一気に体が冷えるので、ラーメンで温まろうと思ったんですが、あいにくお湯を忘れてしまいました。。。
仕方ないので、バーナーでお湯を沸かそうとするも、なかなかお湯が沸かずに、寒さに耐えきれずあえなく撤収。先週に引き続いてカップラーメンを食べ損ねるという失態。カップラーメンがこれほど遠い存在だったとは・・
吹雪の中でバーナーは使えないということを学び、下山開始。先ほどの分岐点まで戻り、帰りは大沼・猫岩方面へ向かいます。
ここからの下り道に、自分のテンションは最骨頂に!急な斜面だろうが、もうお構いなしに、10本アイゼンを突き刺して駆け下りますε=ε=
もう、転ぼうがお構いなし。幼かったあの頃を思い出し、そのまま滑り落ちますw
木陰から顔をのぞかせはじめる太陽。天気が回復してきました。
自分たちだけなので豪快に踏み荒らして行きます。
陽も差し始めたころ、大沼が見えてきました。凍結した大沼が綺麗に輝いてますが、これを背景に写真を撮ろうとささっきーが身を乗り出した瞬間・・・!
案の定、雪が崩れ落ちました。幸い寝そべっていたので落ちませんでしたが、かなりヒヤッとしたわ。。
この行為に赤城山が怒ったのか、彼はのちにしっぺ返しを食らうことになります。災難はこれで終わらず。
下に行くにつれて、次第に天気も回復。青空もチラホラ見えてきました。
大沼の脇にある赤い建物が赤城神社。下山後に寄ってみよう。
赤城山の綺麗な雪景色もお目見え。
登山口手前に猫岩の看板発見。でも、猫岩らしき岩がどこにもありませんでした。雪で埋まっちゃったのかな?
下山開始してから1時間かからずに降りてきました。こちらは黒檜山登山口。車が数台止まってました。
降りた時にはすっかり天気回復。また例の「今、山頂にいれば・・・」パターンかよ・・。
そういえば、自分たちが登山口でアイゼンを外しているときに、ご夫婦が登り始めようとしてました。聞けば、もう100回以上赤城山を登っているらしく、いつもこの時間(14時半ごろ)から登り始めるとのこと。すごいなぁ・・・。
後は車道を歩いてビジターセンターに戻るだけ。ただ、路面が凍結していてかなり滑りやすいので要注意。ちなみに、この直後、赤城山の鉄槌がささっきーを襲います。
滑る路面で遊んでいたら、見事に転倒、右足を(重度の)ねんざ。この写真がささっきーの最後の元気な姿となりました。
途中に赤城神社があるので、寄り道。山の上から見えたあの赤い建物です。
一面凍結した大沼。幻想的な風景ですね。ワカサギ釣りとかできないのかな?
見事な桟橋。ここを渡ると本堂があります。
後ろを振り返ると、先ほどの車道で足を滑らせ、足を負傷したカメラマンが(笑)。このステッキは結局東京に着いてからも手放すことはなかった・・・
本堂。あたりが真っ白なんで、赤が余計に映えてますなぁ。
寄り道も終えてビジターセンターへ。スタート地点の登山口は、朝とはまるで違う穏やかな雰囲気。この右側に駐車場があるので、駒ヶ岳から登り始めるならこちらが便利。
スタートが出遅れましたが、明るいうちに戻って来れました。
ちなみにこの写真に写っている場所、実はスキー場なんです。リフトもなし、スキーができそうな傾斜もなし、でもスキー場なんです。最長滑走距離5mくらいだねw
ビジターセンターを軽く見学。シカやうさぎだけじゃなくて、こんなかわいらしい動物もいるみたい。全然関係ないけど、今年は雷鳥みたいなぁ。
登山後は冷えた体を癒すために温泉へ。当然ですな!温泉は「富士見温泉 見晴らしの湯」。建物も綺麗で、温泉もなかなか広いのでおすすめ。しかも、日帰り入浴は500円とリーズナブル。
温泉後に少し早目の夕食。「上州かつ丼」。山頂でラーメン食い損ねたので、お腹ペコペコ過ぎでした。
こんな感じで赤城山登山終了~。JR小山駅まで車で送ってもらい、東京に戻ってきたのが21時頃。久々にどっぷり疲れた1日でした。
今回は初の本格雪山でしたが、いろいろと学んだことが多かったです。特に・・・
1、山頂でバーナーは使えない(お湯が沸くのを待てない)。水筒に入れてくるべし
2、気温が低すぎてカメラの動画機能が動かなかった。これはどうしようもない
3、滑る路面ではふざけて遊ばない
こんな感じです。動画が撮れないのは、もうどうしようもないね。カメラマンに任せるとしよう。
体力的にはまだまだ余裕だったので、次は2000m位の山に登りたいです。
それにしても、フカフカな雪道を駆け抜ける快感たまらん!!めっちゃ面白かったわ、赤城山。雪山初挑戦にもちょうどいいレベルですよ!
来月の北横岳も楽しみだ!

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雪の赤城山へ。先週に引き続き、今度はお湯を忘れて山頂ラーメンまたお預け。最近、忘れ物が多いので気を付けます・・・
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雪山楽しそうですね
私は栃木県在住ですけど今度、四月の大佐飛山に挑戦してください。
mistyさん
コメントありがとうございます!雪山も大好きです。大佐飛山って確か残雪期しか登れないんでしたっけ??
人も少なそうなので、機会があればぜひアイゼン履いて登ってみたいと思います!
大佐飛山は、三月下旬から四月まで残雪時期にしか登山道ないから登れない見たいです。
雪庇が天空の回廊と言われてるそうです。
なるほど!わずかな期間しか登れないというのが、またレアな感じでいいですね。
「天空の回廊」をいつか見てみたいです!貴重な情報ありがとうござますー