甘利山・千頭星山 日帰り登山 満開のレンゲツツジ

甘利山・千頭星山 日帰り登山 満開のレンゲツツジ

6月初旬にレンゲツツジの群生地で有名な山梨県の甘利山(あまりやま)へ行ってきました。

今年は例年よりもツツジの開花が早くて6月初旬で早くも見ごろ。ちょうど満開を迎えて、山頂一面が朱色に染まって華やかなお花畑が広がっていました。ツツジ目当ての登山客はもちろん、駐車場から15分ほどで登れてしまうので観光客も多かったです。

甘利山もまた花の名山で、レンゲツツジ以外にも色とりどりのたくさんの花が咲いています。梅雨の曇り空でも十分に楽しめる花のトレッキング、1つ先の千頭星山も合わせて登れば、日帰りとしては十分歩き応えのある登山ルートも組めます。

甘利山は夜景スポットとしても有名なので、機会があればこの山からの夜景も見てみたいです。

 

レンゲツツジと富士の展望、甘利山―――

 


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今年も梅雨に入ってしまいました……

 

「1年の中で一番嫌いな月は?」と聞かれたら、迷うことなく「6月」って答えるな。

ただでさえ祝日がないうえに、梅雨のジメジメした空気で不快指数は常にMax。洗濯物を干すチャンスも少ないし、寝苦しい夜が続くかと思ったらたまに寒い日があったりして油断ならない。

クーラー付けると寒いし、止めると暑い。。どうすりゃいいんだ…

 

6月は色々と疲れます……

 

普通の生活が苦行でも、週末に山にでも行ければ文句はないんだけど、そう美味い話なんてなく……、例年だいたい6月は天気に泣かされて山に行けない日々が続く。

そうなると、自然とお酒の量が増えるのは当たり前で、余計に健康体から遠ざかって、夏の縦走も怪しくなってくる。困ったもんですよ……。

 

悶々とした生活が続きがちの6月だけど、それもようやく終わりで、今年は2回山に行けました。(2回行ければよしってことにしとく)

まずはその1つ目がこの甘利山。6月の最初の週末に行ってきました。6月、7月は花にこだわる旅がしたいと決めていたけど、それが狙い通りの達成できた旅。

 

トレッキングとしては気楽なもんだったけど、ここもまた楽しい山でした。

 

~~ 2015年6月7日 レンゲツツジの甘利山・千頭星山 ~~

久しぶりの朝発日帰り登山。

今回登る甘利山は標高1731mとそこそこ高いですが、山頂直下まで県道が通っているので誰でも日帰りで簡単に登ることができます。

 

スタートの甘利山駐車場に着いたのは9時半ごろ。ここまでの県道は路面は整備されていましたが、道が狭くてすれ違いにやや困難な場所があったりしました。

 

レンゲツツジのシーズンは駐車場もかなり混雑します。広いのでよほどのことがなければ停められるとは思いますが、着いた時には満車になりかけていたので早めにくるに越したことは無い。観光客もたくさん訪れるので、自分たちが帰る14時くらいでも、まだ登ってくる車が結構いましたよ。

 

駐車場に案内図があったので一応載せておきます。

今回は甘利山を登って、さらに先の千頭星山まで行く予定。それでも往復でだいたい4時間半の行程。高低差500m程度なので楽なトレッキングですな。

近隣に色々と山があるのがわかるけど、すぐに目に入ったのが上に聳える南アルプスの鳳凰三山。直線距離で言えば割と近い。

甘利山から縦走する人が果たしているのか知らないけど、途中の分岐点にはちゃんと鳳凰三山の案内がありました。

 

観光客に混ざって手軽な装備でスタート。見ての通り、登山口からいきなりツツジの群生。

 

 

見事な朱色!この前登った高原山で見たのはシロヤシオ。ツツジの開花順としてはアカヤシオ、シロヤシオと来てレンゲツツジという流れだから、花の開花を追う感じで山に来れてる。

スタッフの人から聞いたところ、もう満開宣言が出たとのことで、花びらも全開でした。

一面レンゲツツジのお花畑でも、良く見ると色が微妙に違うのも面白い。

 

甘利山まではしっかりと整備された登山道。スニーカーでも難なく歩けます。山頂まではひたすら登山道わきにレンゲツツジが咲いています。

ちなみに、この日は序盤はガスガスの天気。。。最近は晴天登山ばかりだったから、久しぶりのこの悪天。予報では晴れるはずだったんだがな……。

たまにコメントやメールなんかで「晴れてばっかりで羨ましいです」なんて言葉を聞くけど、ご覧下さい!!ガスってます(笑)

 

それでも、この山のいいところは、展望効かなくても花がたくさん咲いて楽しめるところ。

 

この不思議な形の花はマイヅルソウ。角みたいに飛び出た突起が可愛すぎる。

 

こちらはシロバナノヘビイチゴ。感じで書くと「白花蛇苺」。この花も綺麗にたくさん咲いていました。

ヘビの要素がどこにあるのかはわからないけど、蛇が大好きな花ならマジで勘弁。。。ヘビは大の苦手で、見ただけで全身の鳥肌が立つ。

 

こちらはツマトリソウ。形が幾何学的で美しい。

 

花のすぐ横に写真付きで説明書きが書かれているから、花に疎い僕なんかには大変助かる。

花って家に帰ってから調べようと思っても、なかなか特定できないから難しい。カメラに写したら、その場で花の名前を教えてくれるアプリなんてないものだろうか…

 

 

右も左もそこら中レンゲツツジの群生。さすがに有名なだけあって規模が大きいです。

 

紅いレンゲツツジに交じって黄色いツツジも見れました。黄色はあんまり見たことないから希少価値高い感じがする。

 

観光客でも安心して歩けるように木道も整備されています。なんで右だけ網で囲われているのかはわからなかった。植生保護かな?

ここら辺は帰りに晴れてくれたので、また後のほうで写真載せます。

 

 

足元にひっそりと咲いていたスミレ。この花を見ていた時に、横から年配の方が「○○スミレだよ」って教えてくれたんだけど、肝心の○○が思い出せないっ!!

珍しい花と言っていたような、言ってなかったような……

 

 

花を愛でていたら、いつの間にか山頂到着。本当にすぐでした。

標高は1731m。先週の笊ヶ岳に続いて、ここも山梨百名山の1つ。

 

山頂はこんな感じでかなり広いです。360℃の展望が開けているんだけど、あいにくガス。。。山頂で展望見れなかったのは久しぶりだけど、帰りに来た時には晴れてくれたので、それも後ほど。

山頂にスタッフさんがいて、写真撮ってもらいました。スタッフさん曰く「レンゲツツジの開花が梅雨と被るから、こういう天気ばっかりなのよ……トホホ」とのこと。

こういう天気でも楽しんでいるから大丈夫です!(`・ω・´)

 

早々に甘利山は登り終えて、次はさらにその先の千頭星山を目指す。レンゲツツジともいったんここでお別れです。

ここから先は完全な登山道になるので、登るのであれば登山服で。

 

この先は所々急登もあり。千頭星山の標高が2139mなので、単純標高差でも甘利山から400mは登る必要があります。

 

登り返したところから見た甘利山。山頂一帯がレンゲツツジで紅く染まっているのがここからでも良く分かる。

 

だいたい甘利山に登るハイカーは千頭星山とセットで登るので、登山道は踏み固められて歩きやすい。急登もあるけど、こんな感じで平坦な笹の道もあるので、そこまで疲れる道ではないです。

 

途中、奥甘利山というピークがあったので寄ってみました。

ただ、なんてことはない。展望効かない場所だったので、すぐに先を行く。

 

途中、上を見上げると桜っぽいのがたくさん咲いてました。コメントしてくれた方に教えてもらいましたが、ズミという花かもしれないとのことでした。身近に花に詳しい人がいないので、こういう形で教えていただけるのは本当に有難いですm(__)m

白い花びらに蕾の赤と葉の緑が織り交ざって綺麗でした。

 

この天気もそうだけど、瑞々しい植物の姿を見ていると、これこそ梅雨らしい登山。

晴れるに越したことはないけど、これはこれで十分に楽しめるな。

写真の枝に垂れ下がった海ぶどうみたいなやつ、これも苔なんだね。メンバーに苔好き女子に教えてもらいました。

 

分岐点では必ず標識があるので迷うことはないです。

右に「青木鉱泉」って文字が見えるあたり、鳳凰三山の近さを感じる。鳳凰三山についてはこちらの記事を見てもらいたいけど、登ったのはもう4年前。南アルプスの中では入門編という位置づけだけど、結構大変だった記憶あり。

まだ登ってない山もたくさんあるけど、3,4年経つと過去に登った山も再び登りたくなってくる。こうやって登山は一度ハマると、なかなかやめられないあたりが中毒性高い(^^;

 

雪もなく、岩場もなく、平和な登山道。途中で団体さんを追い抜いたけど、ここなら大人数でも初心者を連れても安心して歩ける。

 

露の樹。都会のジメジメした空気を忘れさせてくれる、山の涼しげな雰囲気がたまらない。

 

千頭星山へのこの笹の道も、公園のように広い散策路で楽しいかったです。

唯一注文を付けるとしたら展望か…。南アルプスに近い山だけど、そちら側に開けたポイントがルート上にはほとんどないので、南アルプスの展望台というわけにはいかないようで。

 

天気はあいにくのガス。この日は午前中が晴れの予報だったんだけど、標高的にちょうど雲がかかるところだったからなのか、しばらくは辛抱な時間帯でした。

予想に反して午後になって晴れてくれたのは幸い。天気はやっぱり行ってみないとわからんね。

 

甘利山から1時間半ほどで千頭星山に到着。

 

山頂はこんな感じで樹林帯に囲まれていて展望はなし。

標高2139mは甘利山よりも400mも高くて、ここも山梨百名山の1つですが、ネームバリュー的には甘利山に完全に負けてる。やっぱりお花畑と展望を持っているってのはでかいのか。

 

山頂はそこまで広くはないけど、大盛況でしたよ。

みなさん、満開のレンゲツツジをお目当てに来たそうで。ガイドさんらしき人もいたので、ツツジのシーズンはツアーも組まれているようです。

 

ここから先は南アルプスの領域に入るので、今回はここまで。南御室小屋と言えば、自分が初めて一人で泊まった山小屋。思い出深いものがある。

今回はここで引き返してしまったけど、これを読んでいる方で時間がある方はぜひこの先の大ナジカ峠というところまで行ってほしいです。

というのも、下山後に案内所の方から聞いたところ、この先の大ナジカ峠辺りまで行くと展望が開けるらしいんだとか。今回のルートだと展望が開けているのは東側だけなので南アルプスの名峰を臨むことは叶わず。。。この先をもう少し進めば見えたのかもしれません。

 

大混雑の山頂だったので、サクッとご飯食べて下山。来た道をそのまま戻ります。

 

やっぱりガスっているとはいえ、この笹の道は好きだわ。

もしかしたら、ここら辺は晴れていれば左手に鳳凰三山が少しは見えたのかもしれない。

 

雨上がりだったので、苔も綺麗。このホワホワした感じが最近は可愛く思えるようになってきた。

梅雨時期は苔を狙った旅が良いのかもしれない。北八ヶ岳あたりは特に有名。あとは遠いけど屋久島とか。

もしくは、展望よりも花や雰囲気を楽しむ湿原散策とかか。去年行った、池の平湿原なんかもオススメの場所。

 

【池の平湿原】

水ノ塔山・篭ノ登山と合わせて歩けば、登山も湿原散策も楽しめます。

 

甘利山までの下山途中にようやく空が晴れてきてくれて、気が付いたら木々の合間からあの山が見えました。

 

マウント富士!!雲海の上からちょこっと顔を出してくれた。

甘利山と言えばレンゲツツジだけど、ツツジ越しのこの富士山のアングルが特に有名。登りでは見れなかっただけに、帰りは期待できそう。

 

甘利山の近くまで戻ってくると、行きよりもレンゲツツジの群生がより鮮明に見え、さらにその奥には麓の街並みが広がっていました。

 

甘利山のレンゲツツジと富士山。そして下に広がるのが甲府盆地。この3つが甘利山の見どころで、ツツジ越しの富士山、もしくは夜景の甲府盆地と富士山のセット、これが有名。

これだけ街並みが見えるんだから、夜景が綺麗なのもうなずける。写真で見てもかなり綺麗だったから、次に来るとしたら甘利山のナイトハイクか!?

 

甘利山まで戻ってくると、ワンコも散歩中。

甘利山自体は公園と言ってもいいくらいの観光向けの山。誰でもレンゲツツジを楽しめるようになっています。

 

登りでは見れなかったので、改めてレンゲツツジ越しの富士山。

雲海が敷かれていて、富士山が天空に浮いているように見える。

 

ツツジの群生地に再び戻ってきました。

群生と言ってもまばらに咲いているので、傍から見ると「一面朱色の絨毯!!」というわけにはいかない。遠くから眺めるよりも、お花畑の中に立って楽しむスタイル。

ツツジの密集具合からしたら、湯ノ丸山の方が上かも知れません。湯ノ丸山も割と簡単に登れる山なので、この甘利山と合わせてレンゲツツジの山としてオススメしておきます。

 

行きではガスっていた木道脇のお花畑を改めて堪能して下山。

ちょうど満開の時期に訪れることができて良かったです。

 

老若男女、ワンコも何匹かすれ違って大盛況だった甘利山。こんな感じで道は整備されているので、甘利山までならスニーカーで十分です。

 

13時半、下山完了。往復4時間程度のトレッキングでした。

この時間でもまだまだ登ってくる観光客はたくさんいましたよ。駐車場も依然混雑。

 

登りではすぐに登山道へ入ってしまったけど、駐車場わきもお花畑が広がっていて色々な種類の花を見ることができました。

この黄色い花はウマノアシガタ。

 

こちらはアマドコロ(甘野老)。可愛らしく整列してました。

 

草の陰には、かしこまったようにスズランも咲いていました。

 

ツツジ苑という売店があったので寄り道。この小屋の所に、甘利山で出会える草や花、蝶や鳥などがイラストで描かれていてとても参考になります。

 

小屋の中はかなりオシャレ空間で、甘利山や南アルプスの絶景写真がたくさん見れました。登山バッチもここで売ってます。

大ナジカ峠まで行けば展望が見れた、という話を聞いたのもここのスタッフさんから。

 

ちょっと事前リサーチが足りなかったかもしれないけど、とりあえずはお目当てのレンゲツツジの群生を見れたから、今回の旅も満足の後に終了!レンゲツツジ以外にもたくさんの花や苔を見れたので、予想以上に楽しめました。

 

久しぶりに天気がハズレて、ガスの中のスタート。山梨の山に登ったのに富士山が見れなかったらどうしようと思ったけど、帰りにしっかりと顔を出してくれたので安心しました。

同じ日の記録を見たら、甲斐駒ヶ岳あたりでは朝から雲海が広がっていたので、標高が低い甘利山はちょうど雲の中だった模様。時期的にも標高2000m未満の山は蒸暑くなってくるし、そろそろ限界かな。

梅雨の時期と開花が重なるレンゲツツジですが、天気が少しくらい悪くても花が楽しませてくれるので、6月の登山プランとしては十分ありだと思います。

 

レンゲツツジの観賞と富士山の展望だけで良ければ甘利山、トレッキングも楽しみたいなら千頭星山まで歩くのがオススメです。さらにハードモードで行きたければ、鳳凰三山まで行ってみてください(笑)

 

高原山のシロヤシオに続くツツジを愛でる山旅、第2弾。

レンゲツツジの群生、甘利山の記録でした。

 

おしまい

 

 

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【日程】

2015年6月7日 曇りのち晴れ

【コースタイム】

甘利山駐車場(9:30) — 甘利山(10:00) — 奥甘利山(10:30) — 千頭星山(11:30) — 甘利山(12:50) — 甘利山駐車場(13:30)

 

 

 

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