鎌倉駅をスタートして名越切通~衣張山~獅子舞~鎌倉アルプス~逗子駅というルートで秋の紅葉ハイキングに行ってきました。
最大の見どころは名越切通の「まんだら堂やぐら群」。遺跡のような摩訶不思議な岩窟が独特の景観で、他にも山頂からの海の展望や獅子舞の圧巻の紅葉風景など、見どころ豊富で面白いコースでした。
駅から駅へ電車のみのアクセスで登山が楽しめます。
2024年12月7日【鎌倉】名越切通~衣張山~獅子舞~鎌倉アルプス 紅葉ハイキング
今年も行ってきました、12月の鎌倉ハイキング。
昨年の12月9日、初めての鎌倉アルプス縦走で晩秋の紅葉がとても綺麗だと知り、ここは毎年でも歩きたいぞと。12月ともなれば他の山域はあらかた紅葉が終わっているので、時期が被らないのもちょうど良いぞと。
そんなわけで2年連続の秋の鎌倉へ。
今回はルートを変えて鎌倉駅から逗子駅を繋いでみました。
スタートは鎌倉駅。
すっかりグローバルな観光名所ですね。12月の紅葉も知れ渡っているのか、行きの電車はなかなか混雑しておりました。
今回のルートは鎌倉駅~名越切通~衣張山~獅子舞~鎌倉アルプス~逗子駅。
まずは名越切通を目指すべく、鎌倉駅から海に向かって歩いてこの分岐を逗子方面へ左折していきます。
その途中にあったのが厄除開運の八雲神社。
標識に書かれている通り、祇園山へ登れるハイキングコースがあるらしいので寄り道してみました。
鎌倉最古の厄除け神社。
ここ最近、仕事周りでどうにもトラブル続きなので、神様に平穏な日々が送れるように懇願しておきました。
※この翌日、自転車に乗っていたら後頭部をカラスにドつかれるという悲劇に見舞われたので、もしかしたら祈りが足りなかったかもしれません……
拝殿の右奥からハイキングコースが整備されていて、山の上には展望台が用意されています。
大して登らないので、ここであれば観光客でも登ってこれる距離です。
こちらが祇園山山頂からの展望。
目の前に広がるのは鎌倉市街地と海。
晴れていればその奥に富士山も望める展望ですが、あいにくこの日は雲がかかっていて見れませんでした。
八雲神社を後にして、お次は名越切通(なごえきりどおし)へ。
今回一番楽しみにしていたのがここ。鎌倉七口とも呼ばれる7つの切通の1つで、途中には国史跡もあったりして非常に面白いトレイルなんだとか。
道なりに進んでいくと登山道に入ってあたりはすっかり山の中。
その昔、まだトンネル掘削技術が発達していなかった頃に、山を切り開いて道を通したという古の切通。
確かに、岩が繰り抜かれたように岩壁に囲まれている登山道。早々にその雰囲気を感じることはできますが、この名越切通の一番の見どころポイントがこの先にある「まんだら堂やぐら群」。
こちらがその「まんだら堂やぐら群」。
巨大なイチョウの樹の足元にあったのが、岩壁に掘られた無数の穴。
その昔、火葬した骨などを納めるなどして供養したとされる場所だそうです。
この遺跡感ある独特の雰囲気はぜひその場で味わってほしいです。
実に150以上もの穴が存在するそうで、これほどの規模のやぐら群は非常に稀なんだとか。
今回、良く下調べせずにここに訪れてみましたが、どうやら公開期間が限られていたようです。
史跡を保全するために公開期間を設けているそうなので、名越切通を歩くのであればぜひこのまんだら堂やぐら群の公開日程に合わせて訪れましょう。
お次は大切岸方面へ。
ここら辺は低山でありながらも道が入り組んでいるので、地図を持って行った方がいいと思います。
ここら辺は非常に歩きやすい道で色づく紅葉も綺麗。
写真には誰も写っていないですが、紅葉シーズンとあって行き交う人は非常に多かったです。
そしてこちらが次なる観光スポット、お猿畠の大切岸。
かつての石切り場の遺構です。
掘削された迫力ある岩壁を間近に見ることのできるトレイルルート。
ここも本日の登山行程の中では見どころの1つで印象に残った場所でもありました。
ハイキングコースと言えど多少のアップダウンはありますが、山の上からは展望の良いポイントが多いのがこのルートの魅力。
眼前には湘南の海が見渡せます。
その後も紅葉が綺麗なトレイルが続く。
公園のように開けたポイントもあって、非常にのどかな雰囲気が広がっています。
衣張山まではやや狭い1本道の登山道。
すれ違う場合は譲り合いの精神が必要なほどの細さですが、道は明瞭で迷う心配はありません。
衣張山手前にあった石仏。
首だけの仏様と目が合って若干怖かったです。
こうして衣張山(きぬばりやま)に到着。標高は121mの低山ですが、展望台からは海の展望が望めます。
晴れていれば富士山も見れたと思うのですが、この日はどうにも静岡方面の雲がしつこくて見れませんでした。
衣張山の下山路は倒木がいくつかありました。
通る分には何ら問題ありません。
こうしていったん街中へ下山。
山の中の紅葉は終盤でしたが、街中の紅葉はちょうどピークを迎えているという色付き。
次にやってきたのが鎌倉宮。
参拝のついでにやってきましたが、ここの紅葉もちょうど見ごろを迎えていて真っ赤なもみじが印象的でした。
その先にあるのが史跡永福寺跡。
中央に大きな池がある公園で、ここは去年の鎌倉アルプス登山でも立ち寄った場所。
1年前のルートと繋がりました。
目指しているのが鎌倉の紅葉の名所でもある獅子舞。
永福寺跡を過ぎてこの分岐を右に入って行きます。
歩いていくと再び登山道へ。
ここら辺も切通の面影がある、周囲を岩場に囲まれた道が続きます。
進んでいくとイチョウの黄色い葉っぱが敷き詰められた登山道に変貌。
そして行き交う人が頭上を見上げる。
こちらが鎌倉で有名な獅子舞の紅葉。
1年前に初めて見たときに、その色付きに感動した場所。
相変わらず綺麗でございました。
あたりを華やかに彩る紅葉風景。
例年12月に入ってピークを迎える少し遅めの紅葉です。
今年も綺麗に色づいていましたが、去年に比べると若干赤が弱い印象でした。色づかずに枯れているもみじもあったりして、これも残暑の影響でしょうか。
獅子舞から登った先にあるのが鎌倉アルプス・天園と呼ばれるピーク。
山頂では多くの人が休憩していました。
ここら辺もまだまだ紅葉が綺麗。
この後は瑞泉寺方面に向けて縦走路を進んでいきます。
ここは去年も歩いた区間。整備されていて非常に歩きやすいです。
鎌倉を基点に楽しむのであればこのまま瑞泉寺方面へ下りて行けば、再び鎌倉市街地へ戻ることができます。
ただ、今回は目的の1つに「鎌倉駅と逗子駅を繋げる」というのがあったもので、イレギュラールートで逗子駅方面へと下山していきます。
このルートが少しわかりづらいですが、この標識に記されていない左奥へと進んでいきます。入口こそ若干荒れているように見えますが、その後の登山道の踏み跡は明瞭でした。
先ほどまでとは打って変わって静かな登山道。
このあたりは誰とも会わなかったです。
その後、一度市街地へ出て標識にある「十二所果樹園」というのを目指していきます。
ここから逗子駅まではまだまだ歩くので、体力に自信がなければ大通りから鎌倉駅行きのバスに乗って帰りましょう。
十二所果樹園はこの分岐を右。
左は朝夷奈切通への道ですが、すぐ奥に滝の名所があります。
こちらが三郎の滝(朝比奈の滝)。
チロチロと流れる小さな滝でしたが、あたりの紅葉と合わさって良い雰囲気醸し出していました。
さらに登って十二所果樹園に到着。
時期も時期だけに果実は特に実っていませんでした。
見たところ梅の樹が多かったので、ここは春先に訪れれば満開の梅が見れるのかもしれません。
登山道をひたすら歩いて逗子駅方面へ。
ここら辺は一切人とすれ違わなかったです。
道中には伊豆に似た背丈の高い笹に覆われた道もあったりして、ちょっとした冒険感。
さらに進んでいくとあったのが不気味な塀。
頑なに中を見せたくないのか、結構な距離続いていて逆に内側が気になってくる。
何なのかと思っていたら、その答えがあったこの標識。
アメリカ政府の施設だと。立ち入ったら処罰されるんだと。なんか怪しい研究でもしているんでしょうか。
アメリカめ、ついに鎌倉~逗子間のトレイルにまで領域を広げてきたか。
そんなモヤモヤした気持ちを晴らしてくれたのが、本日最後の絶景。
下った先にあった森に囲まれた池。その周りが一面色づいていて、鏡の紅葉と合わせて幻想的な風景を造り出していました。
ここは私が持っていた地図には名前が載ってなかったですが、帰って調べたら久木大池公園という場所でした。かなりおすすめです。紅葉がとても綺麗でした。
こうして逗子駅まで歩いて本日の登山が終了。
登山口から逗子駅もまぁまぁ距離があって、トータルで16km超え。なかなか歩き応えありました。
帰りに新宿の麵屋武蔵に立ち寄ってつけ麺を食して完パケでございます。
今年も行ってきた鎌倉の紅葉ハイキング。
遺跡のような岩窟や岩壁、山頂からの海の展望、神社巡りに獅子舞の紅葉、そして最後の人里離れた池の絶景。
見どころが豊富で本当に面白いコースでした。
12月が紅葉のピークなので晩秋の締めの紅葉登山としてもおすすめです。
良ければ行ってみてください。
【日程】
2024年12月7日
【コースタイム】
9:15 鎌倉駅
9:50 祇園山
10:20 まんだら堂やぐら群
10:40 お猿畠の大切岸
11:30 衣張山
11:55 鎌倉宮
12:25 獅子舞の紅葉
12:35 天園
13:30 三郎の滝(朝比奈の滝)
14:30 逗子駅
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