青梅市にある「赤ぼっこ」へ電車を使ってハイキングに行ってきました。
低山ながらも山頂からの眺めがとにかく素晴らしくて、奥多摩や市街地方面を一望できる絶好の展望台になっています。春の季節はつつじも満開で、山頂の群生も見事でした。
登山道も全体的に歩きやすく、今回は少し距離を伸ばして宮ノ平駅~要害山~赤ぼっこ~大澄山~福生駅というルートで歩いてきました。
2025年5月11日【青梅】赤ぼっこ 駅から登る春のハイキング
青梅の「赤ぼっこ」。
名前が印象的なこの山は標高こそ409mの低山ですが、初心者にも登りやすくて、さらに山頂からの展望は一級品!
ルートも体力に合わせて色々と組めて、電車のみのアクセスで登ることができます。
今回は宮ノ平駅から福生駅へと繋いでみました。
スタートの宮ノ平駅。青梅駅の1つ先です。
奥多摩の山に登りに行くときにはいつも通過していた駅で、こうして降り立ったのは今回が初めて。
朝の7時という早い時間帯だったからか、ここで降りた人はあまりいませんでした。
駅前の国道を南の方へ進んで行き、途中で多摩川を渡って行きます。
目の前に見えている山がおそらくこれから登る丘陵地帯。
透き通った多摩川の清流がとても綺麗。
ここら辺はまだ奥多摩の雰囲気に近しいものがありますね。この先の青梅駅あたりになると、だいぶ都会の河川のような感じになってきて、下山時の福生駅あたりの多摩川はだいぶこれとは印象が違いました。
こちらの左の道を登って行くと、自然と登山道に入って行きます。
駅から登山口まではだいたい20分くらいの距離。
この段階では前後に登山者らしき人は誰もいませんでしたが、山の中では結構な数のハイカーとすれ違ったので人気の山なんだと思います。
登山道に入るとしばらくは単調な登り坂。
最初こそ薄暗い森の中という感じでしたが、少し登るだけで日差しが届いて明るい雰囲気になります。
「緑色を見ると視力が良くなる」なんて聞いたことがあるので、登山中はなるべく森の緑を凝視して視力回復も図りたいところ。真偽のほどはわからないですが、緑にリラックス効果は確かにあるそうで。
しばらく登ると山の稜線に到着。
赤ぼっこは左ですが、右に10分ほど進むと愛宕山というピークがあるので寄り道してみました。
そしてその前に立ち寄るべきが、光に満ちた奥へと続く道。
光の中に飛び込んでみると、そこは森を抜けた高台の展望デッキ。
ここら一帯だけ草木が刈り取られていて、南側が開けてました。今日のルート上で南側の展望が見れたのは確かここだけだったと思います。
赤ぼっことは反対側の道へと進んで、愛宕山に到着。
10分ほどの距離ですが少しアップダウンがあるのと、あまり歩かれていないのか部分的にクモの巣トラップがあって煩わしかったです。山頂からの展望もないので、無理に立ち寄らなくても良いかと思います。
先ほどの分岐まで戻って赤ぼっこ方面へ。
標識では赤ぼっこという名前は出てこなくて、「天狗岩・馬引沢峠」の方へ進めばOKです。
しばらく進むとこちらの標識が建てられたところに出ますが、ここも一つの山頂なのでお見逃しなきよう。
標識をよく見てみましょう。
要害山山頂としっかりと書かれていました。
そしてその下にはちっこくて可愛いトトロも発見。色的には中トトロですね。
この先の赤ぼっこでもトトロのキャラクターが勢ぞろいで待っております。
その後も多少のアップダウンはあるものの、平坦で歩きやすい道が続きます。
これは確かに初心者にもおすすめできるルートですわ。
この辺りからすれ違う登山者も出てきて、中にはマウンテンバイクを走らせている人もいました。
途中で天狗岩と書かれた分岐点があるので、そちらへ行ってみます。
天狗岩は本ルートから少し外れたところにありますが、片道10分程度なのでぜひ寄り道しておきましょう。
岩場を登った先に天狗岩の標識発見。
名前的にてっきり岩の展望台だと思っていたので、「なんだ、展望ないんかい」とがっかりしましたが、すぐ先にちゃんと用意されていました。
こちらが天狗岩からの展望。
見えているのは駅がある北側方面。なかなか開放的な眺めですが、この先の赤ぼっこはこれをさらに上回る展望が用意されています。
そんなわけで再び縦走路に戻って赤ぼっこへ。
赤ぼっこも縦走路から少し外れたところにありますが、分岐から山頂まではすぐです。
登山道を進んで行くと突然森を抜けて、突き出た展望広場のようなところに到着。
こちらが赤ぼっこ。
赤ぼっこ山頂。中央には立派は標識が用意されていました。
そして、見るべきはその足元。
たくさんのぷよぷよ!……ではなく、まっくろくろすけ。
よく見るとネコバスやトトロの大と小もいます。トトロの中がいないあたり、やっぱり先ほどの要害山にいたのが中サイズなんですね。一人、あそこまで遊びに抜け出したのか。
赤ぼっこの山レポでは必ずと言っていいほど登頂写真と一緒に撮られているので、このまっくろくろすけは超有名。これだけ数もいるので、見逃すということはまずないですね。
山頂からの展望がもう素晴らしくて、周りを遮るものが一切なくて開放感は抜群!
この縦走路でも屈指の展望スポットになっています。
そして、周りを華やかに彩るのがつつじの花。
ピンクのツツジがちょうど満開と言うタイミングで、山頂に群生が広がっていました。
お花畑が綺麗でそれはそれでとてもよかったのですが、問題だったのはそこに飛び交うハチの群れ。この花の蜜を求めてか山頂にはとにかくハチが多くて、それが結構怖かったです。
スズメバチではなかったですが、サイズ大きめのハチ。刺してくるタイプなのかはわからないですが、ブンブン飛びまくってて、とてもゆっくり休憩できるような状況ではなかったです。
なので、サクッと展望を満喫して引き返すことに。
奥多摩方面の展望も見事ですが、この山頂からだと青梅市街地、さらには都心方面の展望が特に良かったです。
ベンチもたくさん用意されているので、ハチさえいなければゆっくり休憩したんだが……。
赤ぼっこの名前の由来が標識にも書かれていますが、この山頂特有の赤土から、そう呼ばれるようになったそうです。
本当に眺めが良くて風も涼しく、休憩にはもってこいの場所です。蜂さえいなければっ!
同タイミングで山頂に誰もいなかったので、余計に自分だけが狙われるんじゃないかってビビっておりました。
少し慌ただしい登頂になったものの、赤ぼっこの山頂の素晴らしさはしっかりとわかりました。これは人気が出るわけだと。
山頂の周辺には他にもヤマツツジや白いツツジなど、色とりどりのつつじが咲いていました。つつじの山でもあるので、春の季節は特におすすめかと思います。
赤ぼっこの登頂を果たしましたが、今日の縦走コースはまだまだ続きます。
まずは標識に書かれている馬引沢峠へ。
そこまでの道も緩やかな下り坂で歩きやすかったです。
右手にフェンスが出てくると、やがて馬引沢峠に到着。
ここの林道を下って行くと宮ノ平駅へ戻ることもできるので、短い周回コースで楽しみたければここから下山することも可能です。
縦走する場合はさらに登山道を直進。
さっきから右手にずっと続くフェンス、何かと思いましたが時々大型の工場っぽい建物が見えたので、その敷地内だったようです。(帰って調べてみたら、東京多摩エコセメントという会社でした)
ここから先も緩やかな縦走路が続きます。
ところどころに分岐の標識が用意されていて、途中で青梅駅へと抜けるルートもあるのでそちらから下山するのでも良いです。
宮ノ平駅~青梅駅というルートで歩く人も結構多くて、それが日帰りハイキングとしてはちょうど良い距離かもしれません。福生駅までだと総距離17kmくらいにはなります。
その後、一度道路と交錯するところに出ます。ここが二ッ塚峠。
すぐ反対側にある登山道へ入って行くのですが、ここ、意外と交通量が多くて右から来る車がカーブで見えづらいので渡る際はご注意ください。
しばらく登った先でまた寄り道。縦走路を10分ほど外れて倉戸山というピークに登頂。
展望は特になかったです。
縦走路に戻って、ひたすら福生方面目指して直進。
ここが結構距離長いですが、道の大半は平坦なので体力的にはそこまできつくはありません。
気温が上がってきたので、後半は若干暑さとの戦いになりました。そろそろ近場の低山もギリギリの季節になってきましたかね。
しばらく進むと再び右側にフェンスが出てきました。
マムシ注意の看板がたくさんあったのでヒヤリとしましたが、ヘビとの出会いはせずに済みました。
それよりも気になったのが、こっちの看板。
「構内の警察犬に注意してください」って、なんじゃこりゃ。警察犬がフェンスの向こうに放たれているってことなんでしょうか。
謎でしたが、警察犬の姿も特に見ることはなかったです。
その後は単調な道なので端折りますが、まぁ結構長かったです。
満地峠を過ぎると、ようやく最後に目指す大澄山の名前が標識に現れました。
再び登りメインになってくる登山道ですが、右手にはゴルフ場が出てくるので時折視界が開けます。
ゴルフ場のすぐ脇がハイキングコースというのは割と良くありますが、ゴルフしている人に思いっきり驚かれたのは今回が初めてです。熊が出たとでも思ったんだろうか。
変な空気になって、めちゃくちゃ気まずかった……(汗
ゴルフ場脇をひたすら歩いていくと、浅間岳に到着。
山頂にはベンチがたくさんあって屋根付きの小屋も用意されていました。
写真には誰も写っていないですが、浅間岳に登っている人は結構多かったです。
山頂から1分くらいのところにあるのが羽村神社。
せっかくなので参拝しておきましょう。
さらに縦走路を進むと展望が一気に開けるポイントがありました。
東にひたすら歩いてきたので、街の雰囲気もだいぶ都会。すぐ近くに流れているのが多摩川ですが、スタート時に見た宮ノ平駅あたりの雰囲気の面影はもうほとんどありません。
その後、舗装路に一度出たりしながら大澄山を指し示す標識に従って進んで行きます。
竹藪の道が出てくるとゴールも近いので頑張りましょう。
途中に朝日山、番神山という2つのピークがありましたが、どちらも展望は特になかったです。
そうして本日最後のピーク、大澄山に無事に登頂。「だいちょうざん」と読みます。
山頂には立派な標識と綺麗な屋根付き小屋が用意されていました。
赤ぼっこからここまで高低差こそそれほどなかったですが、距離があったのでなかなかの歩き応えでしたよ。
山頂から少し先へ行ったところが草花神社。
最後はこの階段を下って行けば市街地に出て、そこからは舗装路歩き。
福生駅まではだいたい30分くらいです。
こうして福生駅まで歩いて本日の登山が終了。
メインは赤ぼっこでしたが、山頂でハチから逃げ回っていたのも懐かしいくらい後半の縦走路がタフな道のりでした。
一度登ったら忘れない、その名は「赤ぼっこ」。
初心者でも登れる低山でありながら、山頂からの眺めがもう最高!つつじの群生も素晴らしくて、駅から登れるアクセスの良さも気に入りました。
3月あたりに吉野梅郷と合わせて登るルートも面白そうなので、機会があればまた登りに行こうと思います。
【日程】
2025年5月11日
【コースタイム】
7:10 宮ノ平駅
8:20 要害山
9:00 赤ぼっこ
9:30 馬引沢峠
9:45 二ッ塚峠
11:15 浅間岳
12:00 大澄山
12:40 福生駅
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