赤岳~阿弥陀岳(八ヶ岳) 夜発日帰り登山 

赤岳~阿弥陀岳(八ヶ岳) 夜発日帰り登山 

深夜発の日帰りで、八ヶ岳の最高峰「赤岳(標高2899m)」と「阿弥陀岳(標高2805m)」の縦走に挑みました。

帰りの最終バスに間に合わせるため、いつもより少し早目のコースタイムが求められましたが、果たして結果は……

 

 


 

【日程】

2011年9月10日

【コースタイム】

美濃戸口(4:30)→アタック開始(4:45)→やまのこ村(5:20)→美濃戸山荘(5:35)→行者小屋(7:30)→地蔵の頭(8:30)→赤岳山頂山荘(8:40)→赤岳山頂(9:15)→→→中岳手前で昼休み(10:00~10:50)→→→中岳(11:10)→阿弥陀岳コル(11:25)→阿弥陀岳山頂(11:50)→阿弥陀岳コル(12:15)→行者小屋(13:00)→美濃戸山荘(14:45)→やまのこ村(15:05)→美濃戸口(15:55)

 

出発は前日の9日(金)深夜。毎日アルペン号で美濃戸口を目指します。

↑アルペン号が出発する毎日新聞社。実はアルペン号を利用するのは今回が初。週末とあって、でかいザックを背負ったクライマーがたくさんいました。(みんな泊まりなんだろうなぁ…)

 

店員20人ほどの小さいバスで移動。南アルプスを経由するルートのはずでしたが、奇跡的に乗車しているお客さんは全員「美濃戸口」下車。予定時刻より早く着けるとのこと(ラッキー!!)

 

午前4:30に美濃戸口に到着。辺りは真っ暗……

 

バスの運転手さんが明るくなるまで車内で休憩していいよ、と言ってくれましたが、自分たちは日帰りで帰りのバスの時間もあるので早々に出発。富士山以来のヘッドライト装備で、早朝4:45いざ出発!

 

まず目指すのは美濃戸山荘。そこまではマイカーで行けるので、自分たちが歩いている横を何台かの車が追い越して行きました。(ずるい……)

 

美濃戸山荘手前の赤岳山荘。出発して40分ほどで到着。ここまで来ると辺りはすっかり明るくなりました。

 

大好きなMAMMUT。なぜかテンションあがるw

 

コスモスが綺麗に咲いてます。

 

午前5:35に美濃戸山荘到着。マイカーはここまで来れるので、一般的にはここがスタート地点。すでに1時間近く歩いてきましたが、体力的には問題なし!

 

この山荘には水場があります。ここで水を汲んで行けますが、この先の「行者小屋」にも水場があるので、そこまでの分だけ水を確保すればOK。冷えててうまいです!

 

ここから本格的に登山開始。美濃戸山荘のすぐ先に分岐点があります。北沢は赤岳鉱泉・硫黄岳方面。自分たちはまっすぐ赤岳を目指すため、南沢ルート。

 

次に目指す行者小屋までは長い道のり。標準タイムで2時間かかります。道は単調で急な上り坂は全くないですが、とにかく長い。。。途中で朝食休憩を取りつつ進みます。

 

道の大半が川沿いを歩くことになります。とにかく水の量が豊富で、水の勢いが凄まじい。

 

途中で見つけたキノコ。ちょっと気持ち悪い。。。

 

 

太陽も姿を現し、道全体が明るくなると、がぜんやる気が出ます。

 

行者小屋手前。開けた場所に出ると、目指す山頂が姿を見せます。「あいつを目指す!(遠っ……汗)」

 

午前7:30、行者小屋に到着。

 

結構きれいです。小屋のすぐ前にはテント場もあって、かなり開けた場所になっています。

 

ここでも水を汲めるのが有難い!相変わらず冷えていておいしいです。

 

赤岳を望む絶好のスポット。空もいつの間にか雲1つない青空!天気も問題なし。

 

行者小屋から先が、いよいよ本番といった感じ。ここまで標高差はそれほど変わっていないですが、ここから一気に登りが急になります。

 

地蔵尾根から「地蔵の頭」を目指します。標高差は500m以上ありますが、急な階段で標高を一気に稼げるためそれほど時間はかかりません。

 

南側を見ると、中岳(手前左)の先に阿弥陀岳(中央)が見えます。赤岳を登頂したら、次に目指すのはあそこ。

 

後半は鎖場も登場して、手を使ってクライミング感覚で進みます。ここはかなり面白かった!!

 

面白かったですが、ふと考えると、この道を下る勇気はないかも。。。

 

 

北側には太陽に照らされた横岳がいい感じでそびえています。その奥が硫黄岳かな?

 

お地蔵様に見守られつつ…

最後の登りを頑張ります。

 

行者小屋を出発して50分ほどで地蔵の頭に到着。ここでようやく360℃の展望を眺めることができます。右に赤岳、左に横岳の看板。実際に見てみると…

 

右(南側)には目指す赤岳山頂。手前に見えるのが赤岳天望荘、頂上に見える小屋が赤岳山頂山荘です。

 

左(北側)を見ると「横岳」。八ヶ岳の中では赤岳に次ぐ標高2829mの立派な山です。

 

ちなみに西側には、先ほどの行者小屋が小さく見えます。1時間足らずでかなりの高さを登ってきたと、しみじみ実感。そして東側には…

 

地蔵の頭で初めて見えた東側。遠くに見えるのはもしや…!?!?

 

富士山ではありませんか!こんなに綺麗にはっきりと見えるなんて…。気温がまだ高くない、早朝だからこそ見ることのできる絶景です!

 

今日の縦走三山。左から赤岳、中岳、阿弥陀岳。こうしてみるとやっぱり赤岳は大きいわ。。

 

【動画1:地蔵の頭から】

 

時刻はまだ8:30。予定より早いペースで頂上アタック開始。富士山が見えると知ってから、どうしてもバックに富士山を入れてしまう(笑)

赤岳メインの写真とはいえ、富士山の存在感半端ないっす…

 

頂上手前の赤岳展望荘。ポツンとたたずむベンチがいい味出してます。

 

頂上までは砂利・岩場が続きます。なかなか急なので焦らず、滑らず。

 

この道を戻ることはないので、後ろを振り返って写真を撮っておきます。横岳から右に伸びているのが杣添尾根。

 

午前9時過ぎ、赤岳山頂小屋に到着。

 

「赤岳制覇!……うん??」

岩の上で山頂到着と思いきや、本当の山頂はもうちょい先でした。お恥ずかしい…

 

こちらが本当の山頂。頂上はそれほど広くはないです。

 

記念撮影~。怖い位の青空!雲海もバッチリ見えてます。(それにしても「基本」って……苦笑)

 

頂上について、写真を撮りまくっていると、徐々に雲が上がってきました。綺麗な雲海を見るなら、やっぱり早朝なんですかね。

 

生きているかの様に浮遊する雲。気温も急上昇して、もはや真夏日。

 

【動画2:雲の流れ】

 

ここらでお昼休憩にしようと思いましたが、照りつける日差しが強すぎて断念。。暑すぎる…

 

仕方ないので、次の目的地の阿弥陀岳に向かいつつ手ごろな休憩場所を探すことに。阿弥陀岳へは、上記の看板にある文三郎道方面になります。

 

この階段を降りることになるのでお間違いなく。

 

頂上付近にたくさんいた野鳥「ホシガラス」。カラスの仲間みたいですが、鳴き声は聞けませんでした。

 

登りが急なら、下りも急です。滑らないように要注意。

 

「山を美しく 美は登山者の 心 です」

 

中岳の手前、こんな景色が見える場所でお昼休憩(まだ10時だけどw)

 

赤岳の昼食メニュー~

きつね、飯、貝浅炊き・・・(岳にね…)。

あと前回の月山で持ってき忘れた、パイン&ナタデココ。デザートはもう欠かせない1品。

(全然関係ないけど、赤いきつねって意外に売ってるところ少ないのね。。コンビニには置いてなくて出発2時間前に慌ててスーパーで購入)

 

この前購入したガスバーナーも活躍して、久々の赤いきつね!何年振りだろってくらい久々でした。(最近は、買ってもどん兵衛だったなぁ)

 

アルファ米の赤飯。初めて買いましたが、これが想像以上のクオリティーでうまかったです!赤飯は腹持ちもいいので、アウトドアにはおススメの1品!

 

昼を食べた後は、目の前に見える阿弥陀岳を目指します。雲も出てきましたが、天気はまだまだ快晴。

阿弥陀岳の手前に見える小さい山が中岳。

 

上から小さく見えても、コルにつけばこの迫力!中岳も侮れないです。

 

中岳山頂から見た赤岳。降りてきた道がはっきり見えます。

 

中岳から見た阿弥陀岳。これまた急な登りが続きそう。。

 

11:25、阿弥陀岳のコルに到着。ここから阿弥陀岳の山頂に行って、またコルに戻ってくるので、ザックは置いて手ぶらで行きます!見ればみんなザックを置いてるw

 

本日一番の急な登りだったかも。頂上まではわずか20分ほどですが、赤岳登頂の後にこの登りはなかなか応えます。・・・とはいえ、ザックを置いて身軽な状態なので、クライミング気分で面白おかしく登るw

 

手を使ってよじ登ります。鎖もないので慎重に!ここではステッキも不要(持ってないけど…)

 

急な斜面が終わりまで続きますが、なぜかこの阿弥陀岳の登りが一番元気ありましたw

 

30分足らずで阿弥陀岳山頂に到着。赤岳を望む。

本日の登りはこれで終了~。あとはひたすら下山です。

 

気づけば、北側が雲に覆われています。赤岳~阿弥陀岳の稜線を境に、南北で綺麗に天候が違います。自然ってすごっ!

 

右奥に見えるはずの富士山も雲に覆われました。早く登っておいてよかった!

 

【動画3:阿弥陀岳山頂から】

 

手ぶらでのども渇いたので、早々に下山。来た道を下るのですが、上から見たらご覧の急斜面。ビビりなもんで、下りはやっぱり苦手です…

 

阿弥陀岳のコルに戻って、ザックを回収。行者小屋方面へ向かいます。

 

行者小屋までの道のりが地味に長いです。ここは踏ん張りどころ。

 

時刻は13時。およそ6時間ぶりに行者小屋に戻ってきました。早朝と違って、テントの数も増えてます。

 

お昼時のためか、小屋はかなり賑わってます。小屋から赤岳山頂を再確認。いつも思うのですが、降りてきていざ振り返ると「よくあそこまで登ったなぁ~」としみじみ感じます。

 

行者小屋からは来た道を戻ります。同じ道ですが、早朝とはまた違った印象。太陽の位置も高くて、来た時より明るい道中。

 

太陽に照らされて新緑が映えます。朝とはまるで違った印象。気温もおそらく30℃はあるであろう、夏の陽気。

 

照りつける太陽がとにかく暑い。川に飛び込みたい!

 

【動画4:水量豊富な川】

 

行者小屋を出発して1時間半。かなり長く感じましたが、どうにか美濃戸山荘に到着。行者小屋と違って人もおらず、静かな雰囲気。

 

体が炭酸を欲しているので、ラムネとコーラで乾杯!真夏の陽気には、やっぱりビンに限る!登山をしている人ならわかると思いますが、下山後は妙に炭酸が飲みたくなりますw

 

美濃戸山荘でしばし涼み、バス停のある美濃戸口を目指します。来た時以上にマイカー組に追い抜かれて、悔しい!!

疲れているせいか、行きは35分で行けた道のりが、帰りは50分かかりました。。。

 

出発しておよそ12時間、美濃戸口に無事に帰還!長い登山の終了です。(お疲れ様ですっ!)

 

帰りのバスまで40分ほど時間があるので、八ヶ岳山荘でお風呂に入ることに。温泉ではないので、あまり期待なさらず~。

 

16:40の最終バスに乗車して茅野駅へ。出発が予定より早かったためか、余裕で間に合いました(よかったぁ…)

 

茅野駅に17時過ぎについて、17:28発のスーパーあずさで東京へ。

 

19時過ぎにJR立川駅に到着。時間もあるので、立川で飲み会。奥多摩の登山では頻繁に利用していた立川駅ですが、かなり久々(鷹ノ巣山以来かも)

 

21時にお開きにして帰宅。

久々の長丁場な登山でしたが、適度な疲れが心地いい!天気にも恵まれて大満足の登山でした!!

 

公共交通機関を使っての赤岳日帰りだと、やっぱり時間に押されるので1泊がおススメかもしれません。山小屋に泊まれば、硫黄岳~横岳の縦走もできます。

次に行くとしたら、天狗岳からの縦走にチャレンジしてみたいです!

 

過密な日帰り登山でしたが、無事に成功!お疲れ様でした~~

 

 

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