福島県の南端に位置する滝川渓谷へ行ってきました。
「東北最南端の秘境」とも呼ばれている全長3kmの渓谷。秘境と呼ばれていますが、アクセスは非常によく、渓流沿いには遊歩道も整備された手軽な観光地になっています。
全て歩くとなると高低差300mほどあるので多少の山登り要素はありますが、それでもハイキング気分で楽しめるレベル。さらに滝川渓谷を登った先には「滝川の里」という休憩所もあって、そこの名物「十割そば」が大変おいしいと評判。地元農産物の直販も行っています。
11月中旬の紅葉がピークの時に訪れることができたので、彩り豊かな景観と渓流と滝の秘境感ある雰囲気が絶妙でした。
東北最南端の秘境、紅葉の滝川渓谷―――
福島県矢祭町にある「滝川渓谷」。
”東北最南端の秘境”とは良く言ったもので、福島県でありながら限りなく茨城県に近いので首都圏からも比較的アクセスしやすい場所だと思います。
僕は前回の記事に書いた八溝山の登山後に訪れましたが、八溝山からもそこまで距離が離れていないので、2つセットで回ることも十分可能です。うまい具合に紅葉時期も重なるのでなおさらおすすめ。
八溝山の紅葉も素晴らしかったですが、こちらの滝川渓谷の紅葉もなかなか見応えありました。やはり渓谷と紅葉のセットは外れがないです。
~~ 2016年11月13日 滝川渓谷紅葉トレッキング ~~
八溝山の下山後、車で移動して13時前に滝川渓谷に到着。
1時間もかからない距離にその秘境の入り口はあります。
滝川渓谷第一駐車場
秘境と聞くと、アクセス難な場所が多かったりしますが、ここは特に山道を走らされるわけでもなく、国道わきに設けられた駐車場からスタートできます。
なかなか広い駐車場ですが、紅葉時期でしかもお昼過ぎという時間帯だったので、ほとんどが埋まっている状況でした。
13時と少し遅めの時間ですが、八溝山登山に続いて滝川渓谷トレッキング開始。
入口に大きなマップがありますが、受付の人から簡単なガイドマップをもらえました。
渓谷終点の滝川の里までは片道約2時間。観光客向けで多めに見積もられているようで、歩き慣れている方なら1時間半もあれば到着できると思います。
ひとたび森の中に入ると雰囲気がガラリと変わる。
穏やかな渓流が流れる癒し空間が早速広がってました。
渓流沿いを歩いていく。
遊歩道ということで橋や木道が整備されてますが、部分的には登山道と変わらないのでそれなりの恰好で歩いたほうがいいです。
最初に見つけた「おぼろ滝」。
渓谷内には大小様々な滝が流れ落ちており、パンフレットによると48個もあるんだとか。
上を見上げると、紅葉がまた素晴らしく綺麗。一応は福島県でありながらも、かなり茨城寄りなので、紅葉時期も割と遅め。11月中旬頃に最盛期を迎えます。
苔と渓流が流れる森。
こういうもののけの雰囲気もまた最高の癒し。人が多いのでいかにも観光地という感じですが、音をシャットアウトすればそこはまさしく秘境の雰囲気。
遊歩道は緩やかな登りが続きます。スタートから一定の間隔で「一丁目、二丁目、三丁目……」と目印の標識が建てられているので、それが良い目安になります。
「見返りの滝」
1つ1つの滝は小さくとも、紅葉と合わさると見栄えも映える。
渓谷沿いに設けられた鎖場。こういう岩の壁伝いに狭い道を進んでいくのも渓谷トレッキングの醍醐味。
濡れた木道がやや滑りやすい程度で、大して危険なところもないので安心して歩けます。
穏やかな渓流沿いをひたすら進んでいきます。
「みすじの滝」
見ての通り三筋になって流れる滝。この渓谷の中では割と大きめの滝です。
ここがちょうど五丁目で、渓流のだいたい半分。時間がなさそうならここで引き返すのもあり。
滝川渓谷、予想以上に素晴らしい!
紅葉もかなり綺麗だけど、パンフレットの写真は新緑時期のものが採用されていたので春あたりも狙い目なのかもしれないです。4月中旬にはカタクリの花も咲くらしい。
渓流内にいくつも設置された橋。
渡渉ポイントなんてものもなく、川を渡るときは必ず橋が架けられてます。
この日は八丁目あたりが最も紅葉の綺麗な場所でした。
序盤は見上げていた紅葉も、目線の高さまで降りてきます。
パラパラと紅葉と渓流の写真を。
時刻も14時に差し掛かる頃だったので、この時間になるとだいぶ人も少なくなってきました。
「銚子の口滝」
離れたところからしか見れませんでしたが、渓流の滝の中では一番大きかったと思います。
こうして渓流を突き進み、山頂の「滝川の里」に到着。
駐車場がある通り、こちらへも車で来れます。
ここの名物は「十割そば」。地元産の蕎麦を使った一品で、なかなか美味しいと評判。ワンコも思わず身を乗り出しておるぞ(笑)
自分たちももちろん注文。遅めの時間だったので、てんぷらが売り切れだったのが残念……
こちらが「十割そば」。注文してから蕎麦をうち始めるので出てくるまでに結構時間かかりますが、地元野菜の直売所もあるので時間つぶせます。
八溝山では何も食べなかったので、これが遅めの昼食。つるつるとした食感でのど越し良く美味しかったです。夕方になるにつれて寒くなってきたので、蕎麦湯の温かさが身に染みた……。
滝川の里のもみじも綺麗に色づいてました。
春には桜が綺麗に咲くようなので、満開の桜の下で食べる蕎麦もなかなか乙ですな。
ここからは来た道を戻る。時刻はもうすぐ15時という時刻なので、あまりのんびりもしていられない。
歩いて戻るのが面倒ならここでタクシー呼んでスタート地点まで戻るのもあり。たぶんそれほど料金はかからないはずです。
帰りはあっという間。写真もそこまで取らないし下り道なのでペースは速い。
15時半過ぎに駐車場に帰還。
だいぶ陽が西に傾いた頃で駐車場も閑散としてました。
11月になると暗くなるのも早いので、昼過ぎから行動する場合はくれぐれもお気を付けください。
紅葉の滝川渓谷トレッキング。
秘境という謳い文句がついていますが、市街地からのアクセスも良く遊歩道はしっかりと整備されています。それでいて森の中の渓流は水も綺麗で、人が多いことを除けばもののけの雰囲気も感じられる、確かに秘境感ある場所でした。
無数の滝も紅葉と合わさるとまた見栄えも増すので、ぜひ機会があれば晩秋の時期に訪れてみてください。
【日程】
2016年11月13日 快晴
【コースタイム】
第一駐車場(13:00) — 五丁目・みすじの滝(13:30) — 八丁目(14:00) — 滝川の里(14:15~14:55) — 第一駐車場(15:40)
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