電車とバスで紅葉の御正体山~石割山へ登ってきました。
御正体山はあまり知名度は高くないかもしれませんが、道志山塊の最高峰に君臨する標高1682mの山で、一応日本二百名山にも選定されています。
11月までは富士急行線の都留市駅から登山口まで路線バスが出ており、さらに山中湖近くの石割山まで稜線が繋がっているので、少し距離は長くなりますが縦走することも可能です。
御正体山は今回初めて登った山でしたが、最初から紅葉が恐ろしいほど美しく、まさにここは秋の日帰り登山に最適だと思います。一部道が不明瞭な箇所がありますが、石割山まで縦走すれば富士山の展望はもちろん、下山後に山中湖からの夕日や温泉も楽しんで帰ることができます。
東北の朝日連峰縦走も無事に終えて、今年の秋の遠征登山でやりたいことは一通りやり切ったので、今回は久しぶりに近場の山へ。
舞台は道志山塊の最高峰である『御正体山』(みしょうたいさん)。
この道志山塊というのがどこなんや、って話ですが、高尾山から富士山を眺めるとその位置がわかりやすいです。
こちら昨年12月に登った高尾山からの富士山の写真。富士山のすそ野を遮っている右手前の山々が道志山塊になります。高尾山からも割と近いですね。
その最高峰の御正体山というのは、矢印で示した道志山塊の奥にちょこっとだけ見えている山。最高峰とはいえ飛びぬけて高いわけじゃないので、東京方面からの存在感はいまいち。知名度がそこまで高くないのも、ここら辺にあるのかもしれないですね。
ちなみに、左の尖がった山は丹沢の大室山。その見事な三角形からも存在感は抜群ですが、大室山(1587m)に対して御正体山(1682m)と、標高を比べてみても一応御正体山のほうが勝っています。
日本二百名山というブランドも持ち合わせているのにあまり知られていない。
こんな感じの、いま一つ日の目を見ない立ち位置にある御正体山へ登ってきました。
2017年11月5日 御正体山~石割山 日帰り紅葉登山
久しぶりに朝発の電車を利用しての登山。11月ともなれば高い山では雪も降り始める季節なので、本格的な雪山シーズン到来までは近場の山にのんびり登って英気を養う。
山梨県の山ということで、これまた久しぶりの富士急行線。運賃が高いのであまり好きではないですが、かつて頻繁に登っていた秀麗富嶽十二景を巡った時に何度もお世話になった電車です。途中の乗り換え駅であるJR大月駅もなんだか久しぶりでした。
ちなみに道志山塊にも秀麗富嶽十二景はいくつかあって、No9の高畑山・倉岳山、No10の九鬼山がラインナップされています。今回の御正体山よりも登りやすくてアクセスも良好なので、良ければ登ってみてください。
富士急行線の都留市駅で下車。初めて降り立つ駅です。
あんまりこの駅では降りないんじゃないかと思ってましたが、結構な数の登山者が降りました。
そして、みんな一目散にバス乗り場へと向かう。
こちらが御正体山登山口まで連れて行ってくれる道坂隧道行きのバス。8時過ぎのこの第1便を逃すと日帰り困難なので、このバスにその日のほとんどの登山者が集中します。立ちスペースもあまりないほど、満車状態になりました。
電車との接続時間が10分もないので待ち時間がないのは良いことですが、トイレはもちろんコンビニに行く時間も与えてくれないのでそこだけ注意。(ちなみに駅のすぐ近くにセブンイレブンがありました)
バスに揺られること30分、終点の道坂隧道(道坂トンネル)で下車。途中に「御正体入口」というバス停もあって、そこから御正体山へ登ることができますが、この道坂トンネルからでも登ることができます。バス停には5台ほどの駐車スペースがあるだけで、トイレはありません。
御正体入口からのルートとの違いですが、こちらのコースの方がやや時間はかかりますが稜線歩きが長い感じです。山の尾根筋を長く歩けることに惹かれてこのコースを選んだわけだけど、それが後々仇となることをこの時はまだ知らない……
こちらのトンネル脇が登山口。「今倉山登山道入口」と書かれているので迷うことはないと思います。
結局、駅から乗った乗客のほとんどがこの終点で下車して、続々と登山道へ入って行きました。
まず稜線に出るまでは登り坂が続きますが、開始早々いきなりこの紅葉風景!
見事な色づきを見せてくれます。
この時期の登山道は落ち葉が敷き詰められているのでややわかりづらい部分がありますが、稜線まではピンクテープもちらほらあったのでそこまで迷いそうなポイントもなかったです。
何より、この時はまだ前後に人もいたのでそれについていく感じでした。
思いがけない紅葉の美しさに序盤から足を止めて景色に浸る時間が長かったです。
11月初旬、ちょうど紅葉が標高1500m付近まで降りてきていたので、タイミングとしてはバッチリでした。
登山口から15分ほど、割とあっけなく稜線に到着。ここで道は二手に分かれて、左が今倉山、右が御正体山へと続きます。
てっきりみんな御正体山へ行くのかと思ってましたが、ほとんどの人が今倉山方面へ歩いて行きました。
そんなわけで、ここから一転して静かな登山道。
今倉山ってそんなに人気なの?とか思ってましたが、後々調べたら二十六夜山や赤鞍ヶ岳との縦走ができるのでそれ目当てなんでしょうね。
”二十六夜山”って、なかなか品があってオシャレな名前ですね。
ここからは御正体山までひたすら尾根伝いに歩いていきます。分岐も特にないし道も明瞭なので迷うことはないでしょう。
……と思っていた自分がいました。この後盛大にやらかします(笑)
稜線に入ってからも紅葉の道は続きます。真っ赤なモミジもあって本当に綺麗です。
ちなみに今回登る御正体山もそうですが、先ほど名前を出した二十六夜山や赤鞍ヶ岳は『都留市二十一秀峰』という山梨県都留市が選定した景観に優れる21の山域に選定されています。お隣の大月市が選定した秀麗富嶽十二景に対抗するかのような山の括り。
この都留市二十一秀峰の存在もだいぶ前から知っていて、秀麗富嶽十二景を完登した直後に次はこれを目指そうかななんて思った時期もありました。
でも特にこだわらないことにしたのは、都留市の方は電車・バスの公共交通手段のみに限定するとやや行きづらいところが含まれているから。それと21という山の数が少し多く感じたから。
そういう意味では、電車とバスだけで登り切れて12という少し頑張れば手が届きそうな選定数の秀麗富嶽十二景は、何と見事なラインナップなんだろうかと思いますね。
とはいえ、いつかは都留市二十一秀峰も全部登ってみたいところではあります。都留市二十一には秀麗富嶽十二景もいくつか含まれているので、数えてみたらすでに半分以上は登ってたし。
……などと余談を挟んでのこの上の写真!これ、すでに道を間違えています。
見ての通り立派な尾根道に見えるので、この時はまだ全然気づいていないです。
とはいえ、冷静に振り返ってみたら、この尾根に出る手前でやたら道が荒れていた箇所があったので、注意深く歩いていたら間違えなかったところだとは思います。
皆さんはくれぐれも注意してください。
ここもまだ道間違いをしているという疑いすら抱いていない時に撮った写真。
「うわ~、なんて紅葉綺麗なんだぁ~」とか呑気に口を半開きにして景色に見惚れておりました。
秋の紅葉シーズンは気を付けないといけませんね。特に里山の場合は落葉も多いので登山道が隠れて見えないし。
自分の持っている地図が古かったからなのか、もしくは今は使われていない旧道なのか、、、見た目としては普通の登山道なのでまだまだ気づくことなく道を外れていきます。
道間違いをしたというダサい失敗を何とかポジティブに捉えるのであれば、ここら辺の紅葉の色づきがまたすごかったこと。
本来の稜線の南側に位置しているので、日差しも入って余計華やかに見えました。
完全におかしいなと思ったのが確かこのあたり。「なんでさっきから下っているんだ?」と薄々感じてはいたけど、ここに来て完全に麓に向けて下山し始めたので、心配になってGPSを確認。
まさか俺は道を間違えたのか……
足元を見つめてしばらく考え込む。
どこで間違えたんだ……
紅葉を見上げて現実逃避。
心当たりが1つあった。けど、そこまで戻るにはあまりにめんどくさい。。。(うぎぃ、、)
それでも道は確実に麓に向けて下っていくので、180℃方向転換して急いで元来た道を戻る。
これは正直焦った。。。御正体山から石割山へ縦走後、山中湖の平野バス停から高速バスを予約していたので、あんまり遅れられないのでここはさすがに走りました。
だいたい時間にしたら1時間のロス。体力は無駄に削られ、それ以上に精神的ダメージを受けたけど、とりあえず無事に稜線に復帰しました。
復帰してみて初めて自分が間違ったポイントがわかりました。普通に歩けばおそらく間違わないところだとは思いますが、この写真のように少し足元が隠れた茂みに分岐路があって、そこで間違った方に行ってしまったみたい。
茂みを直進するのが正解です。
ふぅ、やっちまったぜ……。
慣れ親しんだ(と勝手に思っていた)山梨の里山に完全に油断してました。この後も藪漕ぎとはいかないまでも、部分的に足元が隠れるところはあったので、慎重に進みます。
ずっと稜線伝いなのでまっすぐ歩けばいいものを、本当に何で間違えたのか自問自答しながらここら辺は進んでました。
単純に愚かなだけだと思うので、これを読んで同じコースを辿ろうとしている方は大丈夫だとは思いますが、一応お気を付けください。少しでも真南の方角に進路を取り始めたら、おそらくそれは間違っています。
紅葉時期は遭難が多いっていうのを少し肌で感じた瞬間でもありました。
落ち葉はフカフカで快適な分、雪と一緒で登山道覆い隠すから怖いですね。ははは…
それでもご都合主義なもんで、しばらく歩けばまた頭の中は紅葉ハイクへシフトチェンジ。
ススキたなびく風景に里山ならではの錦秋を感じました。
道迷いはあったものの、こと稜線に関して言えばこのコースは快適そのもの。
最後に急登が待ってはいますが、基本的にアップダウンもそこまで多くはなく、かつひたすら紅葉が綺麗なので本当に歩いていて気持ち良いです。
1時間のロスがあったので、後から来た人にもだいぶ抜かされているだろうと思ってましたが、進んでも進んでも一向に登山者は見えず、ひたすら静かな尾根歩きが続きました。
御正体山は間違いなく紅葉の山。
登山開始からここまで、驚くほど紅葉が途切れることがなく、素晴らしい秋の景色を見せてくれます。
唯一の欠点と言えば、道中ほとんど展望が開けないところ。
ここは確か途中にある岩下ノ丸の山頂だったと思うのですが、こんな感じで樹々に囲まれて展望はありません。
皮肉にも、道間違いをして引き返しを決めたあたりが一番展望開けていたところでした。
足元に溢れんばかりに敷き詰められた秋の落葉。
フカフカな分、下り箇所はズルッと行ってとても滑りやすい。
富士山の近くに位置していながら、登山道から富士山がほとんど見れないのも珍しいです。
位置的に御正体山の反対側に富士山が位置しているので、御正体山が富士山の展望を遮っている形になります。
御正体入口バス停からのルートであれば、途中に展望台があってそこから富士山が見えるようです。
この稜線と並行するように南側に見えているのは丹沢の山々。
小田急線で行く丹沢、中央本線で行く大月・都留市、公共交通でのアプローチは全然違いますが、この2つの山域は実際に登ってみるとかなり近いのがわかります。
これまでよりもやや深い茂みが出てきた。
先ほどの件があるので、隠れた分岐はないか無駄に警戒モードに入る。
茂みゾーンはずっと続くわけではなく、すぐに普通の登山道に戻ります。
あのような草の茂みは何度か登場しますが、どれも一時的なのでご安心ください。
それにしても本当に紅葉が綺麗。
ここまで見事なのは、近場の低山ではあんまり経験がないです。今年がたまたま紅葉当たり年だっただけなのかわからないですが、御正体山の紅葉は大いに期待して良いと思います。
しばらく歩いて、ようやく先行者が見えてきました。10人ほどの団体さんで、ここまであまりに人がいなさすぎたので久しぶりに人の声を聞いて少しホッとしました。
登山道が狭いので簡単に追い抜かせないところでしたが、「新幹線が通りまーす」というお馴染みの合図ですぐに先に行かせてもらいました。
年配の方は一様に追い越す相手を”新幹線”とか”特急”とか表現するけど、なんでだろ?登山を始めて、もう何回目かの新幹線の称号を頂きました。
うぉ!カラマツだ。
背が高くキリッとした佇まいのカラマツは見ていて惚れ惚れします。さながら黄色いクリスマスツリー、この紅葉が見れただけでもだいぶ満足です。
カラマツに関しては、石割山方面の縦走路でさらにたくさん見ることができます。
11時ちょうど白井平分岐に到着。
山頂まで残り1時間もかからないですが、ここまで楽してきた分、この先山頂までひたすら急坂を登らされます。
写真の撮り方が悪いので平坦に見えてますが、結構な登り坂です。
序盤の道間違いで無駄に上り下りした分、取り付いて早々息が切れ始めました。
わかりづらいですが、樹々の合間から見える北側の山肌が見事なまでに色づいて綺麗でした。
あの尾根が御正体入口バス停から登ってくるルート。あのコースとは山頂で合流することになります。
思ってた以上の急登。落ち葉で足元が滑る分、余計に登りづらかった気がします。
山頂手前にいた、門番のように手を大きく広げた大木。
夏から秋にかけてアルプスや東北といった、いわゆる”派手”な山域ばかり登ってましたが、こういう近場の低山にも良い景色というのは隠れているもんです。
何より久しぶりに里山に帰ってきた感じがして、気分的にも気楽に登れるのが最高のリフレッシュになります。(気が緩みすぎたけど……)
そんな感じで急登も無事に登り切り、11時30分に御正体山山頂に到着。
山頂は樹に覆われているので、特に展望らしき展望はありません。ベンチで休憩しているご夫婦だけがいる静かな山頂でした。
御正体山山頂。日本二百名山に選定されていますが、都内近郊の日本二百名山の割には地味な立ち位置という印象。
紅葉ピークの週末にも関わらず、登山道ではあんまり人に会わなかったし。
山頂にはこんな標識も。平成16年10月15日に皇太子殿下もご登頂してらっしゃる。御正体山という山の選択はなかなか渋いですね。
登山道で実際に皇太子殿下に出会ったら、果たして自分はどういう反応になるのだろうか……。
護衛とかはいるのでしょうかね?使用しているザックは?カメラは??
山頂で印象的だったのが、この丸っこいホワホワ。
僕が大好きな、デパ地下のひとくちコロッケみたいです。
ホワホワ~
ここで軽くお昼休憩して石割山方面へ。
石割山方面へ行くとなるとややロングルートになるので、ゆっくり歩く方であればこのまま都留市方面へ下山するのが良いと思います。
自分も道を間違えてあまりに山頂到着が遅れるようならこのまま降りようと思ってましたが、この分なら帰りの高速バスにも間に合いそうだったので、このまま石割山方面へ行くことにしました。
そんなわけで、ここからは御正体山~石割山の縦走路へ。
出だし早々、数名の方がこちらから登ってきましたが、それをやり過ごすとあとは石割山まで誰とも会うことはありませんでした。
樹のイリュージョン!
登山道のど真ん中で見事な空中浮遊を見せつけられました。
これも惑わしの1つなのかもしれんが、もう騙されんぞ。
ここから先は西側の展望が開けるので、木々の合間から富士山を見ることができるようになります。
木陰からのシルエットにはなりますが、ようやく富士山らしい富士山を見れました。
少し歩いて前ノ岳山頂に到着。例によって展望はないですが、ベンチが用意されていました。
展望はないですが、カラマツの紅葉がこの先どんどん現れてくるので、紅葉登山としての面白さはさらに増していきます。
序盤と同様、尾根伝いに進んでいく。
石割山までは誰もいない登山道が続きました。
出た、マムシグサ!
真っ赤なトウモロコシのようですが、猛毒で有名なので間違ってもかぶりつかないように。
続けて中ノ岳に到着。ここにもベンチが用意されていました。
展望はそこまでないものの、紅葉が綺麗で日差しが明るく降り注ぐ山頂なので、休憩するには良さそうです。
この先もひたすら似たような尾根道が続くので間は省略。
目立って疲れるようなアップダウンもなく、紅葉もずっと綺麗なので、ここら辺は快適に歩けました。
しばらく歩いて送電鉄塔が建てられた場所に到着。
ここだけ周りの展望が開けているので、ススキの向こうに見事な富士山を見ることができました。
本日のルートで最も景色が開けた場所、それがまさかの鉄塔っていうね(笑)
すぐ近くに見えているのは杓子山かな?
山肌が黄色く色づいているあたり、あちらの紅葉もさぞ綺麗なんでしょうね。
鉄塔からは再び樹林帯の登山道へ。
ここら辺が御正体山と石割山の中間地点になります。
相変わらず人気のない登山道が続きます。
石割山は富士山周辺の山の中でもかなり人気の山だとは思いますが、さすがに縦走路となるとそこまで歩かれないんでしょうかね。
山伏峠分岐に到着。ここにもベンチが設置されていましたが、休まずそのまま石割山方面へ。
う~ん、最初の今倉山分岐からずっと続いている御正体山~石割山の稜線ハイク。展望はそこまでないものの、都内からほど近い縦走路の中ではかなり静かに歩ける穴場ルートだと思います。
夏場は暑いので論外ですが、秋の紅葉シーズンは紅葉が途切れることがないのでなおのことお勧めです。
ただ少し注意なのが山伏峠分岐から石割山までの区間。
ロープが張られて片側が崖になっている箇所もあったり……
さらにはこんな感じで背丈まで覆われるほどの藪漕ぎゾーンもあります。
序盤の道迷いが頭の片隅にあるので、「これ、また道間違えたんじゃね?」という思いがよぎりましたが、少し我慢すれば普通の登山道に復帰できました。
草をかき分けて進んだり、御正体山からだいぶ歩いてきました。
肝心の石割山までの時間が消えていて見えませんが……
相変わらず見上げる紅葉が美しい。
富士山の展望なくして山梨の山をここまで楽しめるとは思ってませんでした。
進んでいくとまた1つ鉄塔が建てられた場所に到着。
ここでも素晴らしい絶景を見ることができました。
それがこちらのカラマツの紅葉風景。
黄色い秋のクリスマスツリー!キリッと整列したカラマツが素晴らしき景色でした。
なかなか富士山界隈の山でカラマツの紅葉群が見れる場所も多くはないと思います。
だいぶ歩いてきたけど、石割山が遠い。
ここでも肝心の時間が消されていて、いったいあとどれくらいなんだよ……
とか思っていたら、鉄塔のすぐ裏手が山頂でした(笑) さっきの標識は石割山まで約1分、とかだったんですかね?
13時30分、石割山山頂に無事に到着。
まさかの誰もいない石割山山頂。
週末にこんなことってあるんでしょうか。人気の石割山だけにここに来たら絶対に人がいるだろうと思ったら、誰もいませんでした。
石割山から富士山の展望。
やや雲が出始めた時間帯でしたが、その姿はバッチリ見ることができました。
富士山の右側に視線を移すと、南アルプスの山なみ。さらに北には八ヶ岳まで見渡せました。
次に南アルプスを見るときはおそらく雪を被っていると思うので、黒々とした姿もこれで見納めですかね。
山頂からもカラマツの紅葉風景が見事でした。
紅葉の中でも綺麗に整列したカラマツの景観は少し特別。これを見れた意味でも、御正体山から石割山まで縦走してきて良かったと思えました。
富士山のふもとに広がる山中湖も一望。雲の流れが少し幻想的でもありました。
これからあの湖まで下山していきます。
石割山の紅葉もまたすごい。
下山はさっさと降りるつもりでしたが、ここでもカメラを押す手が止まらなかったです。
山頂から少し下ったところにある石割神社。ここに来るのもずいぶん久しぶりです。
”石割”という名前の通り、岩の隙間が通れるようになっていて、そこを3回通ると幸運が開ける言い伝えがあるので、ぜひ初見の方は試してみてください。
石割神社からの紅葉風景
御正体山の紅葉もすごかったけど、この石割山の紅葉も素晴らしいもんでした。
石割山だけであれば誰にでも登れるし、山頂からは富士山と山中湖の展望が約束されているので、御正体山以上に秋の紅葉ハイキングにはお勧めです。
だいぶ汗もかいてきたので、早く温泉に入りたい。目指すべきは石割の湯。
その前に石割山名物の403段の階段が待っています。
こちら。
石割山に登る際、開始早々いきなり直面するのがこの階段になります。下りは楽ですが、登りは結構つらいので頑張ってください。
こうして長き縦走路を終えて、14時15分に石割山登山口に下山完了。
鳥居をくぐってゴールを決めましたが、ここから石割の湯まではまだしばらく歩くことになります。
道なりに舗装路を黙々と歩いてゆく。
道路わきも最後まで紅葉が綺麗でした。
登山口から歩くこと20分、石割の湯に到着。思っていたよりも混んでいなかったので、快適に入ることができました。
そして、ここで突然Twitterのフォロワーさんから声をかけられるという事案が発生。偶然にも朝の同じバスに乗っていたらしく、御正体山から石割山まで縦走してきたようです。
登山の世界は狭いですね。
お風呂でさっぱりして、ローソンのからあげクンを片手に平野バス停へと向かいました。
こちらが平野バス停。石割の湯からは徒歩10分ほど。
新宿までの高速バスはここから乗ることができます。見ての通り隣にセブンイレブンがあるので、ここで買い出しも可能です。
高速バスを予約しない場合は、ここから河口湖駅or富士山駅まで路線バスに乗り、そこから富士急行線で帰ることになります。
バスまでの待ち時間が少しあったので、山中湖まで軽く散歩。
平野バス停の裏手を少し行くと、湖畔に出ることができます。
陽が沈む間近だったので、山中湖から富士山と夕日の見事な眺めを見ることができました。
大層なカメラを構えている人もいたので、もしかしたら夕陽のビュースポットとして有名なのかもしれません。
結局この日一番の富士山の展望は、最後の山中湖からの夕日になっちゃいました。
日帰り登山としては少し長いルートでしたが、御正体山~石割山は最後まで見どころ尽きないものでした。
こんな感じで、御正体山は紛れもなく紅葉が素晴らしい山です。
電車とバスの公共交通のみでアクセス可能で、少し頑張れば石割山まで、さらに頑張ればその先の平尾山や大平山まで縦走もできるので、ルートの組み方も体力に合わせて色々設定できます。さらに下山後には温泉も入れますし。
秋の日帰り紅葉登山としては最適なので、良ければ登ってみてください。
紅葉真っ盛りの週末にも関わらず人も少なくて、かなりの穴場縦走ルートだと思いました。
p.s. 自分のような愚かな道間違いをしないようにだけ、くれぐれもご注意くださいm(__)m
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【日程】
2017年11月5日
【コースタイム】
8:45 道坂隧道バス停
11:30 御正体山
13:30 石割山
14:30 石割の湯
15:40 平野バス停
コメント
みやっちさんこんばんは。
紅葉キレイですね〜^_^
眺望があまりなくてもこれなら満足出来そうですね。
石割山は以前書かれていた大平山、平尾山の記事を見てマークしていましたが、富士山だけじゃなかったんですねぇ。
秀麗富嶽の響き、懐かしいですね笑
みやっちさんの記事を参考に何個か行きました^_^
今年は紅葉を見に行けなかったので、大田黒公園と合わせてここで堪能出来ました、ありがとうございます♪( ´▽`)
今回もお疲れ様でした!
someiさん、こんばんは。
久しぶりに秀麗富嶽の近くの山で遊んできました(笑)
近場の山自体が久しぶりだったので、なんだか懐かしい感傷に浸れて妙に心地よかったです。
御正体山は今回初めて登りましたが、本当に紅葉が素晴らしい山でした!逆に富士山の近くにありながら展望があまりないので、展望目的で行くと少しつまらないかもしれません。
時間があれば平尾山~大平山あたりまで頑張ってみたかったのですが、途中の道迷いもあって今回は石割山までとしました。
山中湖と富士山の展望については平尾山のほうが上なので機会があればまた歩きたいですね。
記事中ではあまり書けなかったですが、石割山の紅葉も素晴らしいものがあったので秋の時期もおすすめです!
みやっちさん、こんばんは。
秋の道間違い、ホント落ち葉で道が分かりずらくなってるし怖いですね…(>_<)日も暮れるのも早くなってるし…
御正体山から石割山までの縦走、結構長い距離ですね?
でも紅葉綺麗ですね!
昨年12月初旬に石割山に行きました。すっかり紅葉は終わっていたので、石割山の紅葉があんなに綺麗なのかと驚きました。
また更新、楽しみにしています!
ゆかぽんさん、こんばんは。
落ち葉の神隠しに見事にやられました……。近場の山とは言え油断は禁物ですね。次回から気を付けたいと思います。
御正体山から石割山まではやや距離がありましたが、終始紅葉が綺麗だったので最後まで気持ち良く歩くことができました!
今回は御正体山がメインでしたが、石割山の紅葉もそれに劣らず素晴らしいものがあったので縦走して本当に良かったと思います。
もう少し紅葉記事が続きますが、どうかお付き合いいただけたら幸いですm(__)m
みやっちさん、こんにちは。
紅葉いいですね。ほんとにキレイです。
なんだか今年は紅葉当たり年じゃないかな、と思ってます。街中でも、結構よくて。
歳をとったのか、今年は紅葉に目がいってます。
けど、やっぱり、落ち葉のふかふかは、山道ならでは、ですね。
最後の山中湖と富士山の黄金色、いいもの見れましたね〜。いいわ〜。
そろそろ、丹沢のシーズン、ですね、、て、勝手に思ってますが、
安全なうちに(軽アイゼンしか持ってない)、表尾根行きたいな、と思ってます。
では。
itachiさん、こんばんは。
おっしゃる通り今年は紅葉当たり年だった気がします。街中でも紅葉が楽しめましたし、登山で言っても、結局夏山よりも紅葉登山の方が回数も多かったです。天気も秋の方が恵まれた気がしますね。
御正体山までだったら山中湖も富士山もこれほど綺麗には見れなかったので、石割山まで縦走した甲斐がありました。バス待ちの時間でフラッと立ち寄った山中湖でしたが、最後に良い景色見させてもらいましたよ。
丹沢でももう雪が降り始める季節ですね。時間があれば昨シーズンと同様に雪の丹沢にも繰り出したいと思っています!
いつもどおりのロング縦走、やりますね! 20歳代のころ国立に住んでいたので、どちらも登りましたが、もちろん別々(笑)
大昔なので記憶も曖昧ですが、私には、石割山=明るい、御正体山=地味という印象です。みやっちさんのレポート拝見すると、御正体山も暗くないですね。私が歩いたのは12月初めの平日だったせいか、山中で登山者に1人でも会ったかどうか。
ホントに紅葉が鮮やかですね。道迷いの後始末もさすがです。
皇太子は山好きなので、もちろん御正体山はgood choiceと思います(この山に初心者を連れていける!?)。ただ彼の山歩きにはもっと大きな制約があると想像します。
警備の問題があるので、槍とか穂高とか人気の山はたぶんOKが出ないでしょう(「渋い山」じゃないとダメ)。ああ好きな山に自由に登れないなんて、私なら真っ平ごめんです。
ねもさん、こんばんは。
道迷いで余計にロングルート仕立てになってしまいましたが、御正体山~石割山縦走なかなか良かったです。
晴天の週末でも人が少なかったので、平日ともなれば人も全くいないんでしょうね。都内近郊で貴重な穴場を発見できました!
皇太子殿下御一行がどのような感じで登山しているのか、一度見てみたいものです。護衛に囲まれながらの登山というのも面白そうではありますが、確かに人の多いところにはなかなか行けませんね。
好きな山に自由に登れないのは僕も真っ平ごめんですが、一度護衛を付けて我が道を闊歩してみたいです(笑)