【八ヶ岳】編笠山~権現岳 夏の花満開!6月の日帰り登山

【八ヶ岳】編笠山~権現岳 夏の花満開!6月の日帰り登山

6月の南八ヶ岳へ日帰り登山に行ってきました。

今回歩いたのは観音平から編笠山~権現岳~三ッ頭を周回するコース。山頂からの富士山や南アルプスの展望はもちろん、初夏の季節とあって稜線上にはたくさんの高山植物が花咲かせていました。

特にすごかったのがハクサンイチゲ!権現岳周辺にこれでもかと言うほどの群生が広がっていました。

 

【八ヶ岳】編笠山~権現岳 夏の花満開!6月の日帰り登山

 


6月の初夏の季節に八ヶ岳縦走登山

この時期の八ヶ岳と言えば自分にとっては非常に思い出深いもので、あれはもう8年前の夏

僕が初めてテントを買って、重いザックを背負って登ったのが八ヶ岳。編笠山から始まり、権現岳~赤岳~硫黄岳~天狗岳を1泊2日で縦走したのがテント登山の始まりでした。

今考えれば、一発目でよくそこを選んだなという気もしますが、当時はあまり山のことわかってなかったんでしょうね。テント泊するならアルプスか八ヶ岳が相場だと思ってた気がします。

 

そんな思い出深い場所に、8年の時を経て行ってきました。

 

2020年6月29日 編笠山~権現岳 日帰り登山

新型コロナの自粛明け2発目は久しぶりの八ヶ岳

ここ最近の八ヶ岳と言えば雪の時期に訪れることの方が多く、特に6月なんて冒頭で語った2012年6月23日~24日の縦走登山以来です。

観音平駐車場

スタートはこちらの観音平。8年前の縦走登山のスタートがまさにここでした。

思えば観音平に来るのもあの時以来。懐かしさがほんの少し、ほとんど忘れかけていた場所でした。

 

観音平登山口

時刻はまだ朝の4時15分、空が白み始めかけて間もない時刻に出発。

標高はすでに1580mありますが、これから登る編笠山が標高2524mなので、1000m近くは登る必要があります。

 

観音平~編笠山 登山道

笹に敷かれた1本道をひたすら登っていく。

序盤は比較的緩やか。道は明瞭で迷うポイントはありません。

この道を歩くのも8年ぶりですが、ここら辺はあまり覚えてない。

 

観音平~編笠山 登山道・雲海

しばらく歩いて標高1880m地点の雲海に到着。

この雲海というポイントがあったのはよく覚えてる。ベンチもあるのでここを最初の休憩ポイントにするといいかもしれません。

 

夜明けの空

時刻はまだ4時50分。ヘッドライトは不要ですが、空はまだ朝と夜が半々といった時間帯。

東の空がようやく明るくなってきました。

 

八ヶ岳の森・押手川

さらに登って、押手川というポイントに到着。

うっそうと茂った森の中に小さい沢が流れる癒しポイント。まだ薄暗かったですが、この独特の森の雰囲気が凄く良かったです。

ここから編笠山を登らずに青年小屋へ巻くルートもありますが、自分は山頂に向かって直進。

 

観音平~編笠山 登山道のハシゴ

ここから先は徐々に岩場が多くなってきます。

1ヶ所ハシゴがありましたが、このハシゴも覚えてました。今日は日帰り装備なので軽快に登れてますが、8年前の時は慣れないテント装備にひぃひぃ言いながらこのハシゴも登っていった記憶があります。

その時のハシゴは今も現役なのだろうか。

 

編笠山登山道から眺める富士山

標高2300mを越えたあたりから所々で展望が開けるポイントが出てきます。

後ろを振り返れば、正面には富士山が姿がっ!

山に登って富士山を眺めたのも、何かすごく久しぶりな気がします。

 

観音平~編笠山 山頂まであと少しの看板

ひたすら登り続けて疲れも出始めてきたころに、この看板。

観音平コースでは有名な、青年小屋からの黄色い声援です。ここまで記事としてはすっ飛ばして書いてますが、結構長いこと歩いてきました。

この看板に書いてある通り、これが見えたら山頂まで本当にあと少しです。

 

編笠山山頂

このルート、山頂付近まで登らないと森林限界を超えなかったんですね。

ようやくあたり一帯視界が開けたと思ったら、そこが山頂でした。

 

八ヶ岳・編笠山山頂

朝の6時過ぎ、編笠山に到着。

山頂は360℃開けていて、奥にはこれから登る権現岳や主峰の赤岳など、八ヶ岳の面々を見ることができます。

 

編笠山から眺める南アルプス

真後ろにはすぐ近くに南アルプスの展望!

距離的にも近いとあって、八ヶ岳に登ったらやっぱり南アルプスの展望は拝めておきたい。

特に今年は、新型コロナの影響で山小屋のほとんどが営業休止になるので、立ち入れる山がかなり限られている南アルプス。登れるのは確か甲斐駒ヶ岳と鳳凰三山くらいだったと思うので、こうして見て楽しむことにします。

 

編笠山から眺める雲海

南アルプスに比べると距離は離れますが、中央アルプスや北アルプスなども遠くに見渡せます。左奥には薄っすらと御嶽山も見えてます。

そして何より雲海が素晴らしい。

 

編笠山から眺める富士山

山頂からはもちろん富士山の雄姿も。

梅雨の合間の貴重な青空。まだ時刻も朝の6時とあって、風も涼しく気持ちよい。

 

八ヶ岳・編笠山から眺める赤岳方面の展望

しばし休憩。

編笠山と言えば、やっぱりこの八ヶ岳方面の展望がいいですね。南アルプスが登れない分、今年は八ヶ岳が例年以上に混雑するのかもしれません。

 

編笠山から青年小屋へ

15分くらい休憩してましたが、結局ここまで誰にも会わずにお次の権現岳へ。

まずは青年小屋までいったん下ります。

 

青年小屋と権現岳

眼下に青い屋根が特徴の青年小屋、正面奥に見えるのが権現岳。

小屋から権現岳までは高低差400m弱の登り返しです。

 

編笠山の岩場

小屋の手前はこんな岩場を下って来ることになります。

足を踏み外して滑り落ちないように要注意。ここもテント装備の時は膝に堪えた覚えがあります。

 

青年小屋

6時40分、青年小屋に到着。

この青年小屋も8年ぶり。写真には誰も写っていないですが、小屋の入り口では団体客が出発の準備をしていてかなり賑わっていました。

 

青年小屋のテント場

この小屋にはテント場もあります。

この日は月曜日ということもあって1張だけでした。

 

青年小屋 遠い飲み屋の赤ちょうちん

青年小屋と言えばこの赤ちょうちん。「遠い飲み屋」というのが青年小屋のニックネーム。

小屋の評判も結構良くて、常連さんも多いんだとか。出発の準備をしていた団体さんも、小屋の主人と仲良く記念撮影してました。

 

青年小屋から権現岳へ

青年小屋は賑やかすぎたので、ほぼスルーの形で出発。

1直線の森の道を抜けると、権現岳への登り返しが始まります。

 

編笠山から権現岳縦走

時刻はようやく朝の7時。

ある程度登ると再び森林限界を超えて、権現岳特有の岩エリアに突入。

 

権現岳・ギボシの岩肌

なかなか迫力ある断崖絶壁の岩肌。

左奥に見えるのは阿弥陀岳かな。

 

権現岳 ガレ場の登山道

中盤以降はガレ場の道になります。

落石には注意ですが、そこまで難しいところはありません。

 

権現岳登山道に咲いていた黄色い花

そしてここら辺から徐々に高山植物も豊富になってきました。

岩の片隅にはキンバイ系の黄色い花。

 

ツガザクラ

ツガザクラ

 

権現岳登山道から眺める編笠山と南アルプスの展望

後ろを振り返ると先ほど登った編笠山、その奥には南アルプス。

ちょうど編笠山と同じくらいの標高まで登り返してきました。

 

権現岳登山道のガレ場

引き続きガレ場を登っていく。

考えてみたら、登山道ではまだ誰一人として会っていない。平日とは言え、これほど空いている八ヶ岳は初めてかもしれん。

 

権現岳登山道の鎖場

部分的に鎖場あり。

特に難しいところはありません。岩場苦手の自分が言うんだから間違いない。

 

ミヤマシオガマ

ひときわ目立って咲くミヤマシオガマ。

8年前に登った時は同時期だったけど、足元の花にはほとんど目も向けなかった気がする。時間的にもシビアで、花を見る余裕がなかったのかも。

今考えたら、何ともったいないことをしていたのかと思うわ……

 

ギボシ~権現岳 日帰り周回登山

さらに登ると鋭利な岩峰が目の前に現れる。

ギボシと呼ばれるピークです。権現岳山頂は右奥のほうの山。

 

八ヶ岳・ギボシの鎖場

ここら辺も所々に鎖場。

写真で見ると絶壁に鎖の手すりがかけられてるように見えますが、実際歩くところは足場もしっかりしているのでご安心を。

 

クモマナズナ

クモマナズナ

この群生も綺麗だった。

 

八ヶ岳・ギボシ~権現岳 日帰り登山

 

権現岳の稜線

岩場を登って山頂稜線に到着。

右奥に見えている岩場が権現岳のピークで、ここまで来ればあとは緩やかな道のりです。

 

ギボシ山頂へ

その前に、せっかく時間もあるので今回はギボシのピークに寄り道。

この岩場を登っていくと、先ほど見えていた岩峰の頂上に立てます。

 

八ヶ岳・ギボシ山頂

こちらがギボシの山頂。

8年前はスルーした場所なので、ここに登頂するのは今回が初めて。

左下に見えてるこんもりした山が編笠山、右下が西岳。

中央奥に見えるのは中央アルプスと御嶽山。先ほどの編笠山よりも標高を上げたのもあって、なかなかの展望!

  

八ヶ岳・ギボシから眺める北アルプス

こちらは北アルプス。

遠目からでもまだ稜線に雪が残っているのがわかりました。梅雨時期ながらも、今日はあちらも快晴のようで。

 

八ヶ岳・ギボシから眺める赤岳~阿弥陀岳方面の展望

そして一番の展望と言えば、やっぱり八ヶ岳の山々たち。

最高峰の赤岳はもちろん、阿弥陀岳や横岳、硫黄岳も見えます。左奥には蓼科山も小さく見えとる。

 

観音平~編笠山~権現岳 日帰り周回登山

ギボシでの眺望を楽しんで権現岳へ。

ここから見ると権現岳って平たい山に見えますが、見る方向によってはあの山も実はかなり尖って見えます。

下山時にそれがわかる。

 

ハクサンイチゲ

そしてここからの稜線上で凄かったのがハクサンイチゲの群生!

ちょうど満開を迎えていたようで、権現岳が近づくにつれて花の数もどんどん増えていきました。

 

権現小屋

山頂直下にあるこちらは権現小屋

残念ながら今年は新型コロナの影響で、今シーズンいっぱい休業の模様。

 

権現岳山頂の分岐

こうして、権現岳山頂手前でやってきた赤岳への分岐点。

 

権現岳から赤岳へ

8年前はここから赤岳を目指した懐かしい場所。

あれ以来、この区間は歩いたことがないので、薄っすらとしか覚えてないですが、途中に長いハシゴがあった気がする。

 

八ヶ岳・権現岳から眺める阿弥陀岳~赤岳方面の展望

この分岐からの展望がもう絶品!権現岳山頂よりもここからの方がアングル的にも恵まれているので、この分岐点にはぜひ立ち寄ってほしいです。

なかなかのアップダウンがありそうだけど、またいつかここは歩いてみたいところ。

 

権現小屋とギボシ

分岐から眺める権現小屋とギボシ。

やっぱりギボシってなかなかの存在感ありますね。名前からしてそもそもイカツイ感じだし。

 

権現岳山頂と富士山

山頂はすぐそこ。

背後には富士山の頭も見えております。

 

権現岳山頂

朝の7時55分、権現岳の山頂に到着。

権現岳自体は4年前の残雪期に一度登りに来ていますが、それでも久しぶりの登頂でした。

 

権現岳山頂に咲いていた満開のハクサンイチゲ

驚いたのがハクサンイチゲ。

ギボシからの稜線上も群生が凄かったですが、山頂直下が一番たくさん咲いていました。6月の権現岳ってハクサンイチゲが見頃だったんですね。

これほどの規模が待っているとは全然思ってなかった。

 

権現岳山頂の岩場

山頂の岩場は狭いですが登れるようになっています。

ピークに剣が置かれていました。

 

権現岳山頂から眺める編笠山と南アルプス

山頂からの展望。右下に見えるのが編笠山。ここから見るとだいぶ低い山に見えます。

中央奥には南アルプスもまだ見えてました。

 

権現岳山頂から眺める阿弥陀岳~赤岳方と稜線

阿弥陀岳~赤岳方面の展望を改めて。

雲1つない天気ですが、この日は昼前から崩れる予報だったので、こうして朝のうちに登ってしまいました。

 

八ヶ岳登山 夏の雲海

東側は一面雲海。これも夏らしい風景ですが、この雲が沸き立つスピードがものすごい早くて、あと1時間後には八ヶ岳の稜線がガスに包まれ始めました。

予報よりもだいぶ天気の崩れが早かった。

 

権現岳から三ッ頭へ

山頂の岩場は狭いですが、岩を下りた周辺は比較的場所があるので、のんびり休憩できる山頂にはなっています。

正面下に見えているのが下山ルートで立ち寄る三ッ頭。

 

夏の赤岳

夏の赤岳をこうして眺めるのも久しぶりだったかも。

赤岳のシルエットはどこから見てもカッコいいですね。

 

ハクサンイチゲ

予想外の群生を見せてくれたハクサンイチゲ。今日の登山の主役はこの花と言ってもいいくらい。

初夏の権現岳は花も豊富でした。

 

権現岳~三ッ頭の稜線

三ッ頭へ向けて下山開始。

権現岳~三ッ頭区間はごく普通の稜線という感じで、少しアルプスっぽさも感じる雰囲気。

 

八ヶ岳・三ッ頭山頂

権現岳から40分ほどで三ッ頭の山頂に到着。

時刻はようやく朝の9時ですが、この時にはもう富士山は見れなくなっていました。

 

三ッ頭から眺める権現岳

三ッ頭から眺める権現岳がまたカッコいいのなんのって!

ギボシ側から見た姿とはまるで違う、尖がったシルエット。これこそ岩の権現岳という感じ。

東側に迫っている雲もいかにも夏っぽくてダイナミックな風景。とりあえず稜線にいるうちはガスに包まれなくて良かったです。

 

三ッ頭から観音平へ下山

観音平に戻る場合は、三ッ頭から少し先へ行ったこちらの分岐を右に曲がって、木戸口公園方面へ下りていきます。

ここからは樹林帯に入るので展望もなくなります。

 

観音平へ下る笹の道

八ヶ岳には少し珍しいような、こんな笹の道をかなり長いこと下っていきます。

初めて歩いた区間ですが、道自体は明瞭で迷うようなところはなかったです。

 

観音平登山道に咲いていたツツジ

途中、一ヶ所ツツジの群生地がありました。

今年はコロナの影響で5月に登山ができなかったから、シロヤシオなんかは見れなかったなぁ……

ヤマツツジ見て満足しておきます。

 

天女山・観音平分岐

樹林帯に入ってから単調な道を下山すること1時間半。

結構長く感じましたが、ようやく最後の分岐に到着。ここを右に曲がれば観音平に至るわけですが……

ここから先、勝手に平坦な道だと思っていたら思わぬアップダウンがあって地味に疲れました。。

 

八ヶ岳の緑の森

最後にまさかの登り返し。汗をかいてフィニッシュとなりましたが、ここら辺の八ヶ岳の森の雰囲気もなかなか良かったです。

 

観音平駐車場

こうして10時50分に観音平に下山完了。

駐車場にはだいぶ車が増えていて、これから登り始める人もいました。

 

延命の湯

下山後の温泉は延命の湯へ。日帰り入浴830円。

コロナ対策として入館時に検温と住所の記入が求められました。

温泉自体は平日昼間ということで貸し切りだったので良かったです。

 

こうして初夏の八ヶ岳日帰り登山が終了。

お疲れさまでした。

 

【八ヶ岳】編笠山~権現岳 夏の花満開!6月の日帰り登山

編笠山~権現岳の縦走登山。8年前、初めてテントを背負って登ったルートの序盤を辿ってみましたが、色々と思い出すところもあって楽しかったです。

そして、同じルートをテント装備で歩くことになったら、間違いなく時間かかるんだろうなと思った。権現岳まででも結構疲れたし……

 

初夏の権現岳は高山植物が思ってた以上に豊富なので、6月の八ヶ岳も結構お勧めです。

特にハクサンイチゲの群生、すごかった。

 

【日程】
2020年6月29日

【コースタイム】
4:15 観音平
6:05 編笠山
6:40 青年小屋
7:55 権現岳
9:00 三ッ頭
10:50 観音平

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