初めて見た夏山JOYの感動は忘れない

登山
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夏になると山と渓谷社から出版される登山雑誌「夏山JOY」。

今となっては紹介されている山の大半は登ったことがあるものになりましたが、この雑誌を初めて見た時は感動モノでした。

夏山の定番である北アルプス、南アルプス、中央アルプスに加えて、尾瀬や八ヶ岳など、メインスポットを余すところなく網羅するこの雑誌。手元に1冊は置いておきたい存在です。

 

北アルプス白馬岳・白馬大池

 

夏が来れば思い出す、遥かな尾瀬。

そして『夏山JOY』

 

私が登山を始めたのは2009年ですが、初めてアルプスに足を踏み入れたのは2年後の2011年のことでした。

当時はまだ都内近郊の登山エリア、奥多摩や丹沢などがメインで、日本百名山だって数えるほどしか登ったことがない状況。バーナー使ってお湯を沸かし、カップラーメンを食うだけでウキウキしていたもんです。

 

そんなとき、夜行バスに乗って大冒険のつもりで訪れたのが北アルプスの焼岳。

私のアルプス登山史の1ページ目は焼岳でした。

 

上高地

上高地からのルートで登ったわけですが、上高地さえ人生初めてのことで、そこで目にしたエメラルドグリーンの梓川と穂高連峰。

絵に描いたような山岳フィールドにただただ感嘆しっぱなしでした。

 

「日本にこんな美しい場所があったのか」と。

 

アルプスがアルプスたる所以をまざまざと見せられ、一気に憧れのフィールドへと昇華した瞬間でした。

焼岳なんて、今思えば北アルプスの入門的な山。標高だってアルプス界隈ではかなり低いほうですが、それでも計り知れない感動を得られたのは、右も左もわからない初々しい頃の自分だったから。

 

そんなアルプスに魅了された経験もあって、翌年の2012年。書店で出会ったのが「夏山JOY」。

今も手元にある古い山岳雑誌の1つです。

 

夏山JOY

もうページをめくってはため息の連続。いったいどこから手を付ければいいんだ、というくらい魅了される山ばかりでした。

 

それからというもの、テント装備を買い揃えてからは夏場はアルプス三昧。

初めて登った白馬岳なんかは、もう天国に感じました。

 

北アルプス・白馬岳

北アルプス白馬岳・白馬大池

夏なのに雪とか、それでいて稜線はお花畑とか、メルヘンの世界かよ、って。ライチョウを見たのも確か白馬岳が初めてでした。

 

たぶんこの頃が一番純粋に山を楽しめていたと思います。

色々と登るにつれて、アルプスの景観も見知ったものになってきて、コースを変えたり時期を変えたり工夫して、自分なりに新鮮さを味わおうと試行錯誤。

今では有名どころはある程度は登ることができました。

 

何度も登ってしまったが故に、当時の新鮮な感動を得ることはなかなか難しいですが、手元にある2012年の夏山JOYを見ると、あの初々しい記憶が少しは蘇ります。

 

八方池からの白馬岳

北アルプス双六岳からの展望

ルートの詳細とか山小屋情報とか交通アクセスとか、そういうのは頭の中に入っているので特別得られる情報というのはほとんどないですが、本棚に眠っていた古い登山雑誌を見てふと懐かしい感傷に浸れました。

PEAKSとか岳人とか、他にもいくつか古いバックナンバーが手元に残ってます。別に大切に保管していたわけじゃないけど、10年くらい月日が経つと逆に愛着が沸くもんですね。

 

北アルプス双六小屋のテント場

地図とかも古いのだともう10年も前のとか。谷川岳の山と高原地図は2011年のをいまだに山に持って行ってます。つい先月も持って行きました。(行動中はGPS地図頼りですが)

地図については当時とはルート状況が違ったり、テント場や小屋の営業状況、登山口までのバス運行など変わっている面もあるので、古いのを使い続けるのはどうかとは思いますが、たぶん捨てることはないと思います。

 

雲海と夕日

梅雨空の下、何となく手に取った古い登山雑誌に感動させられたので、ふと、こんな記事を書いてみました。

そろそろ梅雨明けも近そうなので、今年も行ける範囲で夏山を楽しみたいところです。

 

ちなみに夏山と言えば東北も外せないですが、私の登山時系列では東北はアルプスの後に来ます。

アルプスを知ってから東北の山を巡るようになったのですが、東北は東北でまた違った感動をもたらしてくれました。

 

そこらへんも機会があれば振り返ってみたいと思います。

 

北アルプス裏銀座

おしまい。

 

 

コメント

  1. mismatch より:

    ぼくにとっての夏山joyはみやっちさんのBlogでした。裏銀座や荒川三山など、写真の景色や記事に魅了されて、実際に行ってみました。いつも参考にさせてもらってます!
    ただ、メジャーどころをある程度歩いてしまうと、最近は徐々に以前のような感動を得にくくなってくるのを感じてます。でも山へ行き、次第に霧が晴れて絶景が見れたりすることもあり、まだまだ山はやめられそうにありません。これからも楽しみにしてます。

    • みやっち より:

      mismatchさん、こんばんは。
      何という嬉しいお言葉、ありがとうございます!参考にして頂けるとブログを書いた甲斐もあるので励みになります。
      徐々に感動が薄れていく、というのはまさに自分も感じるところです。色々な山を登ったからか、最近はどうも他の景色と対比させてしまったりしますね。最初の頃に得られた感動というのはやっぱり特別なのかしれません。
      山に対する熱意も以前に比べると若干薄れてしまっていますが、それでも登ってみればそれなりの充足感は得られるので、これからも気長に続けていきたいと思います。

      • ねも より:

        あちらにご返信ありがとうございます。
        私もmismatchさんに賛成! 初々しさがずっと変わらないのが特に良いと思います。でも凄いところもいっぱい歩いている!!

        • みやっち より:

          目が肥えてしまうが故に見慣れた景色になってしまう部分もありますが、それでも登ってみれば大いに楽しめるのが山のいい所ですね。
          季節やルートなんかも変えて、同じ山でも色々と楽しみを見出していきたいと思います!

  2. くみちゃん より:

     みやっちさんの「秀麗富嶽十二景時代」のころ、このブログに出会いました。わたしが山に出会った頃でもあります。以来、いろいろフィールドを広げ、仲間も広げていく姿に、感心したり、うらやましく思ったり、参考にさせていただいたり・・・。ブログを開くことが、病気で仕事を休んでいたわたしの、大事な日課のひとつでした。
     わたしも、北岳や白馬岳くらいには到達できるようになりましたが、この1年以上ほとんど登山靴を履いていません。先日ひさしぶりに登山靴を履いて、栂池自然園にいきました。自然園から白馬の稜線を眺め、あそこを歩きたいなー、と強く思いました。
     栂池自然園は登山する人にとっては、登山口にすぎないのだろうけど、(このごろの自分も、ちょっとそうおもっていましたが・・・)初めて歩いたときにはきつかった階段も、今はもう物足りないくらいではあるけれど、でも、木々や花々や、見上げる稜線も、やっぱり美しかったです。
     山も、植物たちも、人間界がどうであろうと、大雨だろうと大風だろうと、いつもそこにあり、変わらない。変わるのは自分なんだな~とおもっていたところだったので、今日の記事は、考えさせられました。

    • みやっち より:

      くみちゃんさん、こんにちは。毎度ブログを読んでくださり、本当ありがとうございます。
      秀麗富嶽は私が山登りを始めたての頃に夢中になっていた山域で、富士山が見えるだけで大きな感動を覚えたものです。ここ最近は足が遠のいてしまっていますが、登りに行ったらおそらく当時の懐かしさが蘇るんでしょうね。

      久しぶりの栂池トレッキング、お疲れさまでした。山が久しぶりということであればなおのこと景色に対して感動もあったのではないでしょうか。
      おっしゃる通り、山はいつでも変わらずそこにありますが、自分の心の持ちようひとつでだいぶ印象も変わりますよね。
      アルプスや東北を知るうちに華やかな景色に慣れてしまった自分もいますが、どこの山にもそこでしか見れない景色というのはあるので、そういったものをちゃんと楽しめる心を持ち続けたいです。

  3. サボテン より:

    こんにちは。初めまして、サボテンと申します。

    みやっちさんのブログは多分10年位は拝見しているとおもうのですが、初めてコメント致します。

    今回の記事で驚いたのが、登山で初めてアルプスに行ったのが2011年との事で、我が家と全く同じ年でした

    しかも夜行バスで上高地に行き、焼岳に登ったというのも全く同じでした。

    初めての上高地、焼岳から見下ろす上高地やアルプスの景色に涙が出るほど感動し、登山って凄い!とハマった瞬間でした。

    その後、どうしても日の出が見たくて小屋泊まりで燕山荘に宿泊し、一年後にはテントを背負って表銀座を縦走しておりました。(あまりに山に行き過ぎて、履いていた登山靴のソールが凄い勢いで削れてしまい、張り替えを依頼したお店の方に「普段普通の仕事してますか?」と言われたほどでした。ちなみにゴローさんの所です。)

    初めての白馬が天国のように感じたと書いておられましたが、その通りでした。
    うちも初ライチョウは白馬で、あまりの可愛さに視界から消えるまでずっと眺めていた事を覚えています。

    その後、アルプスの主要な縦走路はほぼ歩き、夢であった雲の平を6泊7日で駆け抜け、今に至りますがあの頃と随分現在の登山の状況は変わってしまったなと感じます。

    今は予約がないと休日テント泊ですら難しい状況になってしまったので、寂しいですが日帰りと1泊のテント泊位しか出来なくなってしまいました。

    うちは自家用車が無いので、夏に毎週のように夜行バス+テント泊でアルプスを回っていた頃は、みやっちさんのブログの”公共交通機関で行ける~”シリーズにとてもお世話になりました。

    長々と書いてしまいましたが、ブログの登山に役立つ豆知識(最近の登山口タクシーのお話しなど)いつも助かっております。

    お互いに怪我なくこれからも長く登山を楽しめると良いですね。

    それでは失礼いたします。

  4. みやっち より:

    サボテンさん、こんばんは。
    コメントありがとうございます。

    サボテンさんも焼岳デビューでしたか。しかも私と同じように夜行バスとは!昔から読んで頂いているようで本当にありがとうございます。

    雲の平の6泊7日というのはすごいですね!私のこれまでの登山は3泊4日が最長で、その登山が同じく雲ノ平でした。裏銀座から雲ノ平あたりは確かに時間をかけてゆっくり歩きたくなる山域ですね。

    おっしゃる通り、このご時世では長期間の山歩きというのは難しくなってしまいました。テント場も予約必須のところが多くなり、「今日は調子よいからもう少し先まで」といった融通も効きにくく私も最近は日帰りがメインです。人数制限している分、山小屋の予約さえ取れれば快適に過ごせるんですけどね。連泊となるとお金もそれなりにかかりますし……

    元通りになるには時間がかかりそうですが、限られた中でも山歩きを楽しんで行けたらと思ってます。
    サボテンさんもどうかお体に気をつけて登山ライフを楽しんでください。

    今後ともよろしくお願いします。

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