【奥多摩】蕎麦粒山~川苔山 満開のシロヤシオ咲く春の登山

【奥多摩】蕎麦粒山~川苔山 満開のシロヤシオ咲く春の登山

奥多摩の天目山~蕎麦粒山~川苔山へ日帰り登山に行ってきました。

行程としてはやや長めですが、このルートの稜線上にはシロヤシオの群生地がいくつもあって、春は満開のツツジを楽しめるようになっています。

蕎麦粒山あたりは初めて歩きましたが、シロヤシオの密集具合は確かに凄かったです。ミツバツツジや新緑、富士山や百尋の滝など、随所に見所豊富な縦走路でした。

 

【奥多摩】蕎麦粒山~川苔山 シロヤシオ満開の登山

 


久しぶりの奥多摩でございます。

東京都屈指の人気ハイキングスポット。登山始めたての頃は丹沢と合わせて何度も足を運んだ山域です。

有名どころはある程度登ったのもあって、年々足が遠のいているのが奥多摩ではありますが、まだまだ魅力的な山は残っていました。

それが今回の天目山~蕎麦粒山~川苔山の縦走路。

川苔山についてはもう5,6回登っているので良く知った山でしたが、天目山~蕎麦粒山は初。

奥多摩にもこれほどのシロヤシオが咲く場所があったんだと、大きな発見があった1日でありました。

 

2021年5月14日【奥多摩】天目山~蕎麦粒山~川苔山 日帰り登山

5月中旬、懐かしき奥多摩にやってきました。

ブログを見返してみたら4年ぶり。そんなに来てなかったかと思いましたが、確かに奥多摩駅に降り立った時には懐かしさを感じました。

奥多摩駅から東日原・鍾乳洞行きバスに乗車

奥多摩駅に下りたらすぐに東日原方面行きのバスに乗車。乗り換え時間10分もなく、電車を降りたハイカーたちがそのままなだれ込みます。

平日にも関わらず、満車でした。

 

東日原バス停

25分ほどで東日原バス停に到着。トイレあります。

バスは満車でしたが、ほとんどのお客さんは途中の川乗橋バス停で下りて、ここまで乗ってきたのは3人ほど。閑散としてました。

この東日原は鷹ノ巣山登山口でもありますが、昨年の台風だか大雨による崩落で登山道が通行止めになっているのでご注意ください。2021年5月現在、ここから鷹ノ巣山に登ることはできません。

 

東日原バス停から天目山登山口へ

8時半過ぎ、準備を済ませて登山開始。

まずは道路を少し戻って、こちらの標識に従って登山口へと向かいます。今日、最初に登るのが標識にも書かれている天目山

 

奥多摩・天目山(三ツドッケ)登山口

民家の脇のこちらの細い道から登山道へ。

奥多摩登山とは言え、今日の行程は割と長めなので気を引き締めて行ってきます。

 

奥多摩・天目山登山道

そして始まる、いきなりの急登。

スタートから最初の1時間、高低差500mくらいの急坂を一気に登っていきます。今回のルートで一番キツイのが、たぶんここ。

ただ黙々とつづら折りの道を登っていく辛抱の時間です。

 

奥多摩の新緑

時期は5月。新緑が綺麗で直射日光を浴びなければ、かなり涼しい中登れます。

真夏だったら大変な目に合っていたであろう序盤の急登。ツツジの姿はまだ全く見えません。

 

奥多摩・天目山~蕎麦粒山 日帰り登山

標高1300m付近になるといったん道が緩やかになります。

顔を傾けたくなる木の生え方してますね。

 

奥多摩・ヨコスズ尾根

さらに歩くと尾根道に出ます。今歩いているのはヨコスズ尾根ですが、ここら辺からが面白くなってくるポイント。

 

天目山~蕎麦粒山 登山道のツツジ

 

ミツバツツジ

シロヤシオの前に現れたのが紫色のミツバツツジ

シロヤシオの咲くところにミツバツツジあり、というくらいセットで咲くイメージがあります。この花が咲き始めたということは、本日の主役の登場も近い。

 

奥多摩・蕎麦粒山~川苔山 日帰り登山

最初の急登を忘れさせてくれる快適な尾根道。

序盤は本当にしんどい思いをさせられますが、全体を通しても道は明瞭で歩きやすい道が続きます。

 

奥多摩のシロヤシオ

 

奥多摩のシロヤシオ

そして突然のご登場、ツツジ界のマドンナことシロヤシオでございます。

今回の登山の目的でもあり、5月の登山で一番求めるたくなる存在といってもいい花。

 

奥多摩のシロヤシオ登山

ちょうど満開で見事な群生が広がっていました。

シロヤシオには当たり年とハズレ年(裏年)があるって言うけど、2021年の今年は全国的に当たり年だったのではなかろうか。

シロヤシオと言えば近場では丹沢のイメージが強いですが、奥多摩でも探してみたら見つかったのがこの天目山~蕎麦粒山。これだけでも十分満足ですが、一番すごい群生は蕎麦粒山の先にありました。

 

一杯水避難小屋

一杯水避難小屋に到着。東日原バス停をスタートして約2時間弱。

道中かなり端折ってますが、奥多摩とは思えないくらい疲れたよ……

ここで少し休憩。この避難小屋、なんかうまく言えないけど、周りの雰囲気にうまく溶け込んで居心地良かったです。

 

一杯水避難小屋の内部

避難小屋の中も思っていたよりも綺麗。

これなら泊まるのもありかなと思ったのは登山中において。下山してみてこの避難小屋のことを調べてみたら、びっくり仰天!

なんと昔、連続強盗事件が起きていたとか。山賊が出る避難小屋として有名だと知って、なるほど壁の黒ずみがどこか不気味に見えてきました。

 

一杯水避難小屋から天目山山頂へ

避難小屋を発って山頂へ。

山頂まですぐかと思っていたけど、ここもガッツリ登らされます。

天目山ってやつ、ヤベェ……。

ずいぶん昔、初めて登った御前山が結構難敵で侮れないなぁ~とか思ったことがあるけど、それに近い感じを受けました。

 

奥多摩・天目山(三ツドッケ)山頂

それでもどうにか10時50分、天目山山頂に到着。別名、三ツドッケとも呼ばれている山です。

標高は1576m。この先、蕎麦粒山(1473m)、川苔山(1363m)と登っていきますが、今回の縦走路ではこの山が最高地点になります。

 

奥多摩・天目山山頂からの展望

山頂は広くはないですが、視界は開けていて展望は良好。

すぐ向かいには鷹ノ巣山から奥多摩駅へと下る石尾根を見ることができます。

 

奥多摩・天目山山頂からの富士山

そして少しわかりづらいけど、富士山も一望。

雲の合間から顔を出してくれていました。

右手前の尖った峰が鷹ノ巣山か。

 

奥多摩・天目山山頂から眺める蕎麦粒山~川苔山

そしてこれから向かう縦走路。

川苔山は正面奥のあたりかな。

この先、標高を落として行くことにはなりますが、川苔山まではなかなか時間かかります。途中のエスケープ路は破線ルート扱いなのであまり期待せず、時間と体力を見て行くか決めましょう。

 

【奥多摩】蕎麦粒山~川苔山 日帰り登山

一杯水避難小屋へは戻らず、そのまま稜線を蕎麦粒山方面へ。

ここからしばらくは快適な稜線区間で、道も割と平坦です。

 

【奥多摩】蕎麦粒山~川苔山 ツツジ咲く日帰り登山

所々にもミツバツツジがあったり。

シロヤシオも点々と咲いていたのですが、ブログの進行上、後ほどの群生に備えて写真は控えておきます。

 

奥多摩・仙人峠

天目山から1時間ほどで仙人峠に到着。ここは巻き道があるので登る必要はないですが、一応立ち寄っておきました。

先ほどの天目山からですが、今歩いている稜線上はちょうど県境になっていて、向かって左側は埼玉県。標識にある仙元尾根を下れば秩父の方へ下山することになります。

奥多摩に登りに来ていながら、実は秩父もすぐそこ。

 

蕎麦粒山~川苔山 縦走路

引き続き1本道の尾根道を歩いて行く。

2,3人とすれ違った以外は静かな縦走路でした。

 

奥多摩・蕎麦粒山

12時過ぎ、蕎麦粒山に到着。

10年以上も前から奥多摩に登りに来ていながら、この山も今回が初登頂になります。

 

奥多摩・蕎麦粒山から眺める川苔山

山頂からは川苔山方面が良く見えます。

正面奥の山がおそらくそれ。近いようでまだまだ遠い。

 

奥多摩・蕎麦粒山からの急斜面

そして蕎麦粒山から先が少しえぐい。。

急斜面を一気に下らされます。

 

奥多摩・蕎麦粒山の急登

下りてきて鞍部から振り返った蕎麦粒山。

どことなく笠取山っぽく見えるのは私だけでしょうか。

 

奥多摩のミツバツツジ

 

奥多摩のミツバツツジ

アップダウンを強いられつつも、ここから花の数も増えてきました。

例によって紫のミツバツツジが癒し系。

 

足元に咲く小さな花

足元にもひっそりと花。

名前はわからないけど、なかなか可憐じゃないか。

 

【奥多摩】蕎麦粒山~川苔山 縦走登山

蕎麦粒山の登り返しを過ぎると、再び道は平坦になって快適な縦走路へ。

ここら辺が今回の中では一番気持ち良く歩けたかな。

 

【奥多摩】蕎麦粒山~川苔山 登山道の新緑

新緑も綺麗。

やっぱり5月の登山と言えばツツジと合わせて新緑も綺麗な季節。

瑞々しい葉っぱが目に優しい。

 

奥多摩・オハヤシの頭

途中にあった小ピーク、オハヤシの頭に到着。

自分の持っている地図にはこの地名がなく、最初に標識を見た時は字が霞んでいて「オバハンの頭」と読み間違えました。

なかなか面白いピークがあるもんだなぁ~と。

 

【奥多摩】蕎麦粒山~川苔山 日帰り縦走登山

まだまだ続く快適な尾根道。

向かって左側が埼玉県・秩父、右側が東京都・奥多摩。ツツジは埼玉県側に割と多く咲いています。

 

【奥多摩】蕎麦粒山~川苔山 シロヤシオ満開の登山

 

【奥多摩】蕎麦粒山~川苔山 シロヤシオ満開の登山

道中にときたま現れるシロヤシオの群生に癒される。

純白の花びらがとても綺麗です。

 

日向沢の峰

そして日向沢の峰に到着。時刻はもう間もなく13時。

ここに来て、ようやく川苔山の文字が見えてきました。

 

日向沢の峰山頂

山頂はこんな感じ。

展望は悪くなく、休憩するにはちょうどいいです。

 

日向沢の峰の山頂直下の急斜面

なんたって、ここから先もしんどいアップダウンがあるんですから。

今回の行程で一番なんじゃないかってくらいの急斜面。ゴツゴツした岩もたくさんあって、奥多摩にはなかなか珍しい難所かもしれない。

初見でどこをどう下りるのかわかりませんでしたが、右側の方に道がありました。

 

日向沢の峰から川苔山へ

見ての通り下った後に登り返しを経て、その奥に川苔山が待っているようです。

川苔山へは過去に何度も登りに来てはいたけど、これほどピークが遠く感じた山行はなかったと思います。

電車・バスの公共交通利用でも日帰りで周れるコースではあるけれど、なかなかタフですよ、これは。

 

蕎麦粒山~川苔山 シロヤシオ咲く登山道

 

蕎麦粒山~川苔山 シロヤシオの群生

ただ、予想外だったのがここから先に区間のシロヤシオの群生っぷり。

蕎麦粒山からはだいぶ離れて、もう川苔山に近づきつつあるところでしたが、ここに来てシロヤシオが一気にピークを迎えました。

 

奥多摩・蕎麦粒山~川苔山のシロヤシオ

稜線上の至る所に群生。

特に埼玉県側が凄いことになってます。

 

【奥多摩】蕎麦粒山~川苔山 シロヤシオ満開の登山

 

【奥多摩】蕎麦粒山~川苔山 シロヤシオ満開の登山

 

【奥多摩】蕎麦粒山~川苔山 シロヤシオ満開の登山

どこもかしこもシロヤシオだらけ。

群生のピークはもう過ぎていたと思っていただけに、ここに来てからの開花っぷりには驚かされました。

シロヤシオの有名どころは西丹沢あたりだろうけど、そこにも全然引けを取らないくらいの群生。

 

【奥多摩】蕎麦粒山~川苔山 シロヤシオとミツバツツジ満開の登山

 

奥多摩・蕎麦粒山~川苔山のミツバツツジ

時たま現れるミツバツツジの紫も良いアクセントで。

川苔山の裏側にこんなツツジの群生スポットがあったとは知りませんでした。

 

【奥多摩】蕎麦粒山~川苔山 シロヤシオ登山

 

【奥多摩】春の川苔山登山

だいぶ川苔山に近づいてきた。

天目山からの縦走コースは少し長めなので、もう少し楽にシロヤシオが見たければ、川苔山を単品で登って蕎麦粒山方面へ少し稜線を歩いてみるといいかと思います。

割と川苔山近くにも群生が広がっていたので。

 

【奥多摩】川苔山登山道

 

【奥多摩】川苔山のシロヤシオ

シロヤシオのトンネルや~

 

【奥多摩】川苔山から鳩ノ巣駅へのルート

そして懐かしい、鳩ノ巣駅へと下るルートと合流。

過去登った川苔山では、全てこの鳩ノ巣駅へと下山するコースで歩きましたが、今回は百尋の滝から川乗橋へと下るのでここはスルー。

 

5月新緑の川苔山登山

分岐を過ぎれば山頂もすぐ。

5月ということでここら辺も新緑が綺麗でした。

 

【奥多摩】川苔山山頂

 

【奥多摩】川苔山山頂の標識

こうして久しぶりの川苔山に到着。

ここに来るのは本当に久々で、記録を見返してみたら実に9年振りでした。

麓に大きな滝があって展望も良いので、奥多摩でも人気の山の1つ。私も登山始めたての頃によくお世話になっていました。

平日とはいえ、誰もいない山頂は初めてだったと思います。

 

川苔山から百尋の滝へ下山

川苔山からの下山は百尋の滝方面へ。

ここはいつも登りで使っていたルートで下るのは初めてです。

9年振りというのもあって登山道の記憶もかなり曖昧……。意外と長く感じました。

 

川苔山・百尋の滝

間は軽くすっ飛ばして、こちらが百尋の滝でございます。落差40mを誇る、奥多摩の中でもかなり大きな滝。

川苔山のシンボルともいえる癒しスポットで、この山の人気を後押ししている存在です。

久しぶりに見たけど、なかなか壮観でした。

 

川苔山・百尋の滝と新緑

時刻も15時だったので百尋の滝も静か。

水着姿で涼んでいる外人の兄ちゃんがいるだけでした。

 

川苔山~百尋の滝 沢沿いの登山道

百尋の滝からしばらくは綺麗な渓流沿いを歩く道。

ここら辺も雰囲気が良くて、川苔山が人気の理由かもしれません。

山登り始めたて、橋を渡るたびにキャッキャッ言ってた頃が懐かしい。

 

川苔山登山口

こうして15時半に登山口へ下山完了。

ここからは標識に従って道路沿いに歩いて行きます。

 

川苔山の林道歩き

そして、やたら長く感じたのがこの最後の林道。

「ここ、こんなに長かったっけ……?」ってくらい退屈でした。

 

川乗橋バス停

下まで降りたところで川乗橋バス停に到着。

予定よりも早く16時台のバスに間に合いました。

 

川乗橋バス停から奥多摩駅行きのバスに乗車

奥多摩駅行きのバスに乗車。

登山行程8時間弱。時間的にはそんなに長くはないけど、高低差を考えたらなかなかタフな道のりでしたよ。

お疲れさまでした。

 

奥多摩駅

奥多摩駅に帰還。

朝は電車からバスに飛び乗ったのでこの駅舎をゆっくり見ることもできなかったけど、これもまぁ懐かしい景色でしたわ。

 

奥多摩・もえぎの湯

平日で混んでないだろうということで、駅から徒歩10分のところにある「もえぎの湯」に立ち寄ってから帰りました。

序盤の急登でやられたのか、太ももパンパンで翌日には結構な筋肉痛になってましたよ……。

 

5月の奥多摩登山。

シロヤシオを求めて登った天目山~蕎麦粒山~川苔山の縦走コース。事前に調べた情報の通り、シロヤシオの群生がいくつもあってかなり楽しめました。

行程がやや長めで高低差もそれなりにあるので、ゆるふわハイキングというわけにはいかないですが、ガッツリ歩きたい方にはお勧めかと思います。

シロヤシオの時期も、おそらく丹沢ほどは混んでないはずなので良ければ登ってみてください。

 

奥多摩にも探せばシロヤシオの群生があるんだなぁ~と大きな発見でした。

 

【日程】
2021年5月14日

【コースタイム】
8:45 東日原バス停
10:30 一杯水避難小屋
10:45 天目山(三ツドッケ)
12:00 蕎麦粒山
14:00 川苔山
15:00 百尋の滝
16:00 川乗橋バス停

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