【浅間山】黒斑山~蛇骨岳 樹氷と雲海とプリンの絶景 日帰り雪山登山 

【浅間山】黒斑山~蛇骨岳 樹氷と雲海とプリンの絶景 日帰り雪山登山 

12月初旬に浅間山外輪山の黒斑山(くろふやま)へ登ってきました。

今シーズン最初の雪山となった今回の登山。黒斑山と言えば、雑誌なんかを見てもよく雪山入門として紹介される山で、登山口から3時間もあれば登れる手軽さもあり、なおかつピッケルや小難しい登山技術も特に求められない難易度。初心者にも挑戦しやすい雪山の1つとなっています。

冬の黒斑山の最大の見どころと言えるのが、目の前に聳える浅間山本峰(前掛山)の雪を被った白き姿。頭だけが真っ白に覆われて、その見た目から「浅間プリン」などとも呼ばれている可愛く美味しそうな景観が最大の見どころポイント!

今回は降雪直後ということもあって、お目当ての巨大プリンはもちろん、樹氷に彩られた登山道と雲海の果てに見えるアルプスの山なみが素晴らしい絶景でした。

 

【浅間山】黒斑山~蛇骨岳 浅間プリンと樹氷を望む日帰り雪山登山

 


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改めて、明けましておめでとうございます。

 

カレンダーは新年を迎えましたが、ブログ記事ではもうしばらく2017年のことを語っていきます。今回は冬シーズン1発目の雪山登山となった浅間山外輪山の黒斑山(くろふやま)。標高は2404m。

初心者でも比較的登頂のしやすい雪山として世間に伝わっている山で、雪山装備も久しぶりということで、まずは手始めにここから登ってみました。

入門的な位置づけとはいえ、そこは標高2000mを超える雪の世界。景色に関しては一級品で、特に今回は降雪直後のタイミングを狙えたので、12月初旬の割には十分すぎるほどの雪景色を見れた1日でした。

 

2017年12月9日 黒斑山~蛇骨岳(浅間山) 日帰り雪山登山

長らく紅葉登山が続きましたが、今回からいよいよ冬の雪山シーズンへ突入。

12月初旬の記録になります。

関越自動車道から見えた浅間山

いきなり場面は高速道路へ移りますが、明け方の高速から見た真っ白な浅間山がまずは最初の絶頂ポイントでした。今回のお目当てでもある”浅間山の白プリン”、その片鱗を早くも高速から見れてしまったぞ!

さらにそのテンションに勢いを付けたのが、目の前に敷かれた低い雲の帯。どこか不思議な景観でありつつも、登れば絶対に雲海を見られるコンディションとわかったので、登山口に着くのが待ち遠しい瞬間でもありました。

 

あさま2000スキー場

その勢い余ってやってきたのが、こちらの「あさま2000スキー場」。

浅間山の麓に広がるスキー場です。2000というのは標高2000mの地点にあるから、という理由らしい。

 

あさま2000スキー場駐車場

こちらはスキー客用の駐車場。この前週にオープンしたらしく、スキー・スノーボーダーの車の流れに合わせてやってきてしまいましたが、こちらが黒斑山登山口ではないのでお間違いなく。

トイレだけ借りて引き返しました。

 

高峰高原ビジターセンター

高峰高原ビジターセンター前駐車場

黒斑山に登るならこちらの駐車場。写真の高峰高原ビジターセンター前の駐車場が黒斑山登山者用になります。

登山者以上にスキーヤーが多かったので思わず通り過ぎてしまいましたが、スキー場手前にこの駐車場はあります。

 

高峰高原 コマクサの湯

ビジターセンターのすぐ近くにあるのがこちらの高峰高原ホテル。このホテルを目印に来るのが良いかもしれません。

ここの駐車場は宿泊客用なので停めることはできませんが、日帰り入浴は可能になっています。自分たちも下山後にここで入浴を済ませました。

 

先ほどの駐車場からまっすぐ登山口を目指してもいいですが、こちらには素敵なアイテムが転がっています。

 

高峰高原ホテル無料貸し出しヘルメット

それがこちらの無料貸し出しヘルメット。

浅間山は今なお活動を続ける活火山であるがゆえに、こういった防災用ヘルメットを無料で貸し出してくれています。

かなりの数を用意してくれているので、心配であればここでヘルメットを借りて登山に挑みましょう。

 

高峰高原ホテルからの雲海

そして、もう1つこのホテルに寄り道する理由がこちらの展望。

高峰高原ホテルの謳い文句が「雲上の温泉」である通り、山に挟まれた平野が目に前に広がっていることで雲海を見れる確率が高いスポットになっています。

 

高峰高原ホテルからの富士山と雲海

この日もこんな感じで雲海の果てに富士山を拝むことができました。

浮遊する雲は先ほど高速道路から見上げていた雲たち。それを一気に雲の上まで車を走らせて来ることができます。

 

高峰高原ホテルからの八ヶ岳

富士山以上に目に入るのが、正面にそびえる八ヶ岳の展望。

向かって左が赤岳~横岳~硫黄岳といった南八ヶ岳エリア、右側は北横岳~蓼科山といった北八ヶ岳エリアになります。

ちなみにこの日は、本来であれば一番右に見える蓼科山に登る予定だったのですが、天気予報と睨めっこした結果、こちらに来ることになりました。

 

車坂峠

寄り道しましたが、こちらが黒斑山登山口となる車坂峠

この大きな標識が目印になります。

 

浅間山 噴火警戒レベル2

登山口の案内板。横には登山届提出ボックスもあります。

「登山前に登録を!!」云々かんぬんがメンテナンス中なのはまぁ放っておいて、注目すべきは下の「噴火警戒レベルは2です」というお言葉。

 

浅間山は現在でもなお活動を続ける活火山。この噴火警戒レベルというのは登山ができる制限距離も表していて、レベル2ともなると浅間山の本峰でもある前掛山へは近づくことができません。

 

3年前の冬―――

浅間山(前掛山) 日帰り雪山登山 ~~冬の青空と大展望~~

冬の浅間山・前掛山山頂

同じく年の暮れの12月に登った浅間山・前掛山雪山登山

あの時に見た前掛山山頂のこの標識は、今現在は手の届かないところにあります。

 

現在の前掛山がいかに近づきがたいものであるかは、この黒斑山に登って見ればよくわかるはず。

 

黒斑山(浅間山)登山口

そんな規制のかかった浅間山に少しでも近づくべく、限られた範囲内で登れる黒斑山へ。(※噴火警戒レベルが2でも、黒斑山は問題なく登れます)

今回の同行者は今年の秋の苗場山でもご一緒したRSさん、どうぞよろしく!

 

黒斑山 雪山登山

前夜まで雪が降っていた降雪直後ということもあって、最初から雪が降り積もる登山道。

久しぶりに踏みしめる雪の音が心地よかったです。

 

黒斑山の霧氷

傍らに見える霧氷、そして雲海。

9月中旬から長らく紅葉風景ばかり見てきて暖色系の景観が目に焼き付いていたので、雪景色というのはすごく新鮮に映ります。

 

黒斑山の雪

何気ない景色でも立ち止まって見入ってしまう。

季節の変わり目というのは、山にとっては大事で景色が一変する。特に紅葉から雪山への移り変わりは毎年早い気がします。

 

黒斑山 雪の登山道

しばらくは道の傾斜もそれほどでもないのでアイゼンもいらない登山道。

ちなみに今回黒斑山登山に至ったのはちょっとした偶然の産物で、

 

みやっち:「蓼科山、あんまり天気よくないね、どうしましょうか…」

RSさん:「外輪とか天気よさそう」

みやっち:「外輪って浅間山のですか?黒斑山は確かに雪ありそうですね」

RSさん:「いや、富士山外輪です。でも黒斑山も良さそう」

 

という感じで、外輪違いから急きょ名前が挙がった黒斑山。結果的に蓼科山も天気はそこまで崩れなかったようですが、黒斑山にしたことでお互い良かったと思える景色に後々で会えることになりました。

 

黒斑山 日帰り雪山登山

行く先で展望が開けそうな局面を迎えると気分も高まる。「おっ!あそこまで行けば景色見れるんじゃね!?」と。

樹林帯をしばらく歩くと、一度開けた場所に出て見事な展望を見れるポイントがあります。

 

黒斑山 序盤の展望台

登山口から30分くらいのところにあるガレ場。

 

冬の水ノ塔山~篭ノ登山

まず登ってきた方面を振り返ると見えるのが水ノ塔山~篭ノ登山

今回と同じく高峰高原から登れる山で、麓には池ノ平湿原も広がっているので花の時期のトレッキングにおすすめ。それほど標高差がある山でもないので、冬の時期でも頑張れば登れそう。

 

雪の四阿山

こちらは四阿山4年前の冬に一度登りましたが、樹氷もできていて稜線も開放感があり、非常に自分好みの山でした。

スノーシューハイクにちょうど良く、道迷いさえ注意すれば冬でも日帰りで登れる行程になっています。

 

黒斑山から眺める北アルプス

はるか奥に見えていたのが北アルプス

若干雲がかかっていましたが、やはり雪の量は他の山域に比べると桁違いで白さも際立っていました。この次の登山はあの北アルプスに飛び込むことになりましたが、それはまた別のお話……

 

浅間山から眺める中央アルプス

南西の方角に見えたのが中央アルプス。手前の雪を被った平らな山が美ヶ原になります。

冬の美ヶ原は一面が真っ白な銀世界に覆われてスノーシューハイクに打ってつけ。ぜひともお勧めしたい場所です。

 

冬の美ヶ原 スノーシューハイキング(山本小屋~王ヶ頭~王ヶ鼻)

冬の美ヶ原 スノーシューハイク

白銀の世界が広がる冬の美ヶ原

 

黒斑山(浅間山)日帰り雪山登山

一通り展望を楽しんで先へ。

この先、黒斑山山頂へ行くと浅間山本丸の東側展望がメインになるので、西側のアルプス方面を眺めたいならここら辺がおすすめです。

 

黒斑山 雪の登山道

それにしても予想以上のモフモフ感。

積雪量はまだそこまで多くはないですが、ちょうど降雪直後だったので新雪ふかふかの登山道が歩きやすかったです。

 

黒斑山の樹氷

降雪直後に作り上げられる絶景の1つがこちら。黒斑山を覆う樹氷群、それが一面に敷かれた景観は圧巻!

見事なモノクロの世界で、写真上手い人が撮れば相当迫力ある絵になるはず。

 

黒斑山 稜線の奥から顔を出す浅間山

そしてその樹氷の奥から顔をのぞかせたのが、浅間山の本丸・前掛山

 

雪の浅間山と噴煙

稜線の奥から噴煙を立ち昇らせて、こちらを見つめるその姿。

この山域のボスたる風格が凄まじく、壁を乗り越えて今にも襲ってきそうな進撃の巨人にさえ見えてくる。

血管のように浮き出る雪の筋も生々しいっすね。

 

黒斑山 雪山登山

頭だけじゃなくて、早く全体像を拝みたい気持ちが強まってガシガシ登る。

ここら辺が部分的に急登ですが、距離はそこまで長くはなく、ストックと軽アイゼンがあれば難なく登れます。

スノーシューで登っている人もいました。

 

浅間山のシェルター

登山道の途中にある、噴火時の避難用シェルター。

活火山であるがゆえに、浅間山にはこのようなシェルターがいくつか用意されています。これを利用しないに越したことはないけど……

 

黒斑山 雪山ハイク

展望が開ける第2ポイント。

行く先に何が待っているのかはもう想像がつく。

 

黒斑山・槍ヶ鞘展望台

 

黒斑山・槍ヶ鞘

黒斑山登山の展望スポット・槍ヶ鞘に到着。

先ほどまで見えていなかった東側の展望が一気に開ける場所です。

 

もう目の前に見えてはいますが……

 

黒斑山雪山登山 槍ヶ鞘からの浅間プリン

こちらが浅間山の本峰・前掛山。頭だけが白く覆われたその姿から、通称「浅間プリン」とも言われている雪の時期だけに見ることのできる景観。

このプリンを見たいがために黒斑山に登りに来たのがあるので、これを見れただけでももうだいぶ満足!

左の岩場の頂が、次に目指すトーミの頭

 

浅間山の樹氷

 

浅間山の霧氷

ここら辺は霧氷も綺麗にできていて、休憩するにはちょうどいい場所でした。

霧氷は昼間の暖かい日差しを受けるとすぐに消えてしまう繊細さがあるので、これを見る意味でもできるだけ早い時間帯から登り始めたいところ。

特に12月はまだ日中の気温も高めなので、たった数時間後のことですが下山時に見るここからの景色もだいぶ変わっていました。

 

浅間山の霧氷

 

ニコン一眼レフ3台

同行者のRSさんの写真にかける意気込み、自分とはけた違い。重たそうな一眼レフを3台抱えて登っているので、たぶんすれ違った人は雑誌の取材か何かだと思うはず(笑)

 

黒斑山・槍ヶ鞘から浅間山を眺める

浅間プリンを眺める。

あちらのプリンに登ったのは3年前のこと。その時にはなかった噴煙が今は立ち昇っています。

 

ゴリラ岩と浅間プリン

ちなみにこの槍ヶ鞘から浅間山を眺めた時、手前に見えるこの突き出た岩。

この岩から視線を少し左上にずらすと、岩の形がゴリラの顔に見える部分があります。通称「ゴリラ岩」、耳が2本突き出ているのが目印なので、良ければ探してみてください。

 

黒斑山・トーミの頭へ

槍ヶ鞘からさらに先へ。ここら辺も急登なので、下山時はアイゼンがあった方が安心です。

この先のトーミの頭まで登ってしまえば登り坂はおしまいで、あとは外輪に沿って横移動していけば黒斑山~蛇骨岳へと行くことができます。

 

つらら

 

黒斑山(浅間山)の樹氷の稜線

先ほどの槍ヶ鞘を振り返ってみる。

すぐ麓は平野になっていて街も見えるので、かなりの高度感があります。

 

黒斑山登山 八ヶ岳の展望

この平野のおかげで雲海も発生しやすい。まだ眼下に雲が漂っていて、奥には富士山や八ヶ岳、さらにその奥には南アルプスも見えました。

 

黒斑山の霧氷 雪山登山

 

黒斑山・トーミの頭

槍ヶ鞘から少し登ってトーミの頭に到着。

先ほどより少し高い位置から浅間プリンを拝めることができます。

 

浅間山の噴煙

噴煙アップ。

予想よりも煙の量が多かったですが、何回も登っている人からすると、確かにこの日は少し煙の量が多かったとのこと。

あれは確かに規制もされるわ、と思えるほど立ち昇っていました。

 

浅間山外輪の稜線

トーミの頭に来て初めて目にすることができるのが、この浅間山外輪山。

浅間山を守るかのように巨大な壁が形成されています。黒斑山とはこの外輪山の最高地点の山。

これからこの壁の上をずっと歩いていく。

 

浅間山 湯ノ平高原

壁と浅間山の間には広い平原が広がっていて、これが湯ノ平高原

その場に立って上から眺めるとかなり広大な森となって壮観な眺めです。

雪がない時期であれば、この先の草すべりという急坂を下ってあの高原に降りることもできますが、雪がある時期だと行き交うのはなかなか厳しい。

 

雪の浅間山(前掛山)と湯ノ平高原

こんな感じで巨大な壁と高原有する浅間山。

噴煙を上げている前掛山が浅間山の一部に過ぎないというのがここに来ると良くわかります。

 

浅間山・剣ヶ峰

前掛山を取り囲むように形成されたドーム型の外輪壁。その南端に聳えているのが剣ヶ峰

火山においてしばしば最高峰に命名される「剣ヶ峰」、浅間山のそれは外輪山の方にあります。登山道が通っていないので登ることはできず、標高もあまり高くはないのでいまいち目立たない存在になっています。

 

黒斑山の樹氷 雪山登山

ここから黒斑山までは外輪の稜線を横移動。もうキツイ登りはなく、道は緩やかになっていきます。

 

樹氷

 

黒斑山の樹氷

そしてここから先が樹氷の真骨頂。明け方に凍結した霧氷も残っていて、綺麗な白いツリーが立ち並ぶ中を歩いていけます。

 

草すべり分岐点

山頂手前にあるのが、先ほど言った草すべりの分岐点。

冬は湯ノ平高原まで降りるのは無理かと思っていたけども、トレースがあったので下って行った人がいるんでしょうね。もしくは登ってきたか。

雪のない時期でも少し躊躇する急坂なので、歩く場合はお気を付けください。

 

黒斑山 樹氷の森

樹氷の森を抜けていく。

火山でありながらも外輪のこちらは樹木が多いので、樹氷を見るには打ってつけ。逆に前掛山は火山特有の荒涼とした大地なので、こちらとは正反対の環境。

今は前掛山には登れませんが、黒斑山に登るか前掛山に登るかで、登山の世界観もだいぶ違ったものになります。

 

樹氷と青空

下から見上げる樹氷。

凍った樹の枝さえ、繊細で神聖なものに映る。

 

樹氷と浅間山

 

黒斑山山頂

登山口から2時間ほどで、浅間山外輪山の最高峰・黒斑山に到着。

樹々に覆われた山頂ですが、東側の展望が開けているので、ここでも例によって浅間プリンを一望できます。

 

黒斑山からの雪の前掛山(浅間プリン)

この日、何枚写真に収めたかわからないくらいたくさん撮った浅間プリン。

外輪山からは基本的に東側の展望しか開けないので、この先も浅間山の展望がメインになります。

 

浅間山ライブカメラ

黒斑山山頂にあるのが、浅間山噴火状況監視用のライブカメラ。こちらからいつでも見ることができるので、冬場はプリンの出来高状況の確認に役立ちます。

 

浅間プリンと樹氷

樹氷とプリン

 

雪の黒斑山 蛇骨岳へ

外輪山はまだ先があるので、もう少し進んでみる。

ここから先も一層樹氷が綺麗に見えるので、時間があれば蛇骨岳あたりまで歩いてみるのがおすすめです。

 

樹氷と青空

 

黒斑山の樹氷

太陽に照らされて煌びやかな樹氷。

至る所に天然のクリスマスツリーが立っていて、本当に綺麗な景色に囲まれます。

黒斑山を登っている段階ではまだクリスマスを迎える前だったので、樹氷を見てはメリクリ、メリクリと連呼しておりました。

 

浅間山 雪の外輪稜線

外輪稜線の道幅はそこまで広くはなく、部分的には右側が崖になっているのでそこだけ注意。

 

外輪から眺める浅間山

切り立った壁なので、高度感は抜群です。

城壁のごとく浅間山本峰を守る外輪壁、これがあることで浅間山のスケールが余計に際立っているように見えます。

 

冬の浅間山外輪縦走

蛇骨岳目指して、さらに外輪稜線を先へ。

浅間山本峰(前掛山)は活火山らしい荒涼とした風景が広がる山ですが、こちらの外輪は植生環境が全然違って樹木も多め。

 

雪の枯れ木

終始展望の良い道というわけでもなく、森の中を歩く時間も結構あります。

展望が遮られても冬は樹林帯でさえ美しい景色になる。見上げる樹々の白さが青空に映えて眩しいぜ!

 

黒斑山の樹氷風景

樹木が多いので、冬は樹氷の宝庫にもなる黒斑山。

来た道を振り返って見ると、黒斑山がいかに豊かな森に包まれているかがわかります。

そして雪に彩られた樹氷がまた美しいことこの上ない。

 

浅間山の樹氷

天然のクリスマスツリーがそこら中に佇む北欧のような世界観(行ったことないけど……)

冬の黒斑山は浅間プリンの展望と合わせて、この樹氷風景も見どころの1つになっています。

 

黒斑山~蛇骨岳稜線から望む雪の浅間山(前掛山)

ひとたび視界が開ければ右手には常に浅間プリン。

樹氷とプリンのダブルパンチは強烈です。

 

雪の十字架

つい崇めたくなる、樹氷の十字架発見。

 

黒斑山~蛇骨岳 日帰り雪山登山

外輪稜線から望む白き浅間山と樹氷風景

 

浅間山 雪の外輪縦走路

 

蛇骨岳山頂から見る前掛山

こうして黒斑山から30分ほど歩いて、蛇骨岳に到着。

 

蛇骨岳山頂

浅間山外輪山の1つ、蛇骨岳。標高は黒斑山より少し低い2366m。

基本的には外輪山周回路の中継ポイントですが、岩場の山頂となっているので黒斑山よりも展望は開けています。

 

浅間山の噴煙

間近に見る噴煙。先ほども記述した通り、この日は普段よりも多めに煙が上がっていたようで、雲なのか煙なのかわからないくらい。

あれは近寄れないわ……、という怖さも少し感じました。

雪の時期だと、前掛山山頂へと続く登山道が亀裂のように1筋の線となって現れるのでわかりやすいですね。2年前に噴火警戒レベルが2に引き上げられて以降、おそらく誰にも歩かれていないルートですが、道はちゃんと残っています。

 

蛇骨岳山頂の岩場

蛇骨岳の山頂の岩場。広さも展望も黒斑山より恵まれているので、時間があればぜひこちらまで歩いてくるのをお勧めします。

黒斑山から片道30分程度の距離で、大したアップダウンもありません。

 

蛇骨岳から眺める四阿山

この蛇骨岳まで来ると再び良く見えるようになるのが四阿山

浅間山の隣にある日本百名山の1つ。雪山を始めてまだ間もない頃に登りに行ったことがありますが、四阿山も樹氷の名所でかなり綺麗な雪景色を見ることができました。

 

蛇骨岳からJバンドへの稜線

こちらは蛇骨岳からさらに先へと続く縦走路。

この先は仙人岳鋸岳と続いて、そこから前掛山へと通じる急な岩場「Jバンド」へと繋がります。

Jバンド、夏に登ったことがあるけどかなり急な岩場だった思い出。そして、一度歩いたら絶対に忘れない特徴的なネーミング。

雪の時期に上り下りできるイメージは全くない場所です。

 

蛇骨岳山頂から望む雪の浅間山(前掛山)

昼に差し掛かるとだいぶ雲も多めになってきたので、ここら辺で引き返すことに。

幸い心配していた風はほとんどなくて、日差しも暖かく歩いている最中はむしろ暑いくらいでした。

 

蛇骨岳から黒斑山へ

帰りは歩いてきた道をそのまま戻る。

帰りは帰りでまた樹氷天国。

 

浅間山外輪の樹氷

外輪山稜線の樹氷群。

12月はまだ暖かい日も多いので、日中に差し掛かるとみるみる溶けていく。

ほんの数時間前のことなのに、行きで見た時に比べるとやや雪が減って黒さが増した印象。

 

冬の黒斑山~蛇骨岳 雪山登山

 

樹氷

モフモフな樹氷ロードがたまらなく心地よい。

風が吹くと樹に積もった雪が舞って、ダイヤモンドダストのように結晶が光り輝くのがまた綺麗でした。あいにくそれを撮影するだけの腕前は持っていないので感想だけ……

 

黒斑山~蛇骨岳 雪山登山

 

樹氷登山

黒斑山の樹氷は本当に綺麗。

このルートであれば雪山入門としても紹介されているほど危険個所も少ないので、冬山初心者にこれを見せたら大うけは間違いないでしょ。

 

樹氷と浅間プリン

もう何度目かの樹氷と浅間プリン

 

黒斑山 樹氷登山

 

黒斑山山頂

蛇骨岳までの散歩を楽しんで黒斑山へと戻ってきました。

さすがに浅間プリンはもう見飽きた感もあるので、このまま下山開始。

 

黒斑山から下山

トーミの頭から槍ヶ鞘へ。

ここら辺は特に雪解けが顕著で、下山する頃には樹氷もだいぶ消えていました。

 

トーミの頭

それが良くわかるのが槍ヶ鞘から黒斑山方面を見た時。

登りの時は白かった山肌も、だいぶ雪が溶けて笹も見えてました。まだまだ積雪量としては少ない時期というのを実感。

 

つらら

 

黒斑山・槍ヶ鞘

浅間山も頭の上の雪が溶け始めてプリンからガトーショコラへと変わりつつありました。

本格的な厳冬期を迎えるまでは雪解けも早いので、なるべく早い時間に登りに来た方が幸せになれると思います。

 

ウェアの色が信号機

ガトーショコラも頂いて、お腹いっぱいで下山。

そして、ふと見たウェアの色の並びが信号機。

 

車坂峠へ下山

槍ヶ鞘から駐車場へと下山。目の前にスキー場が見えてきたら終わりも近いです。

日陰の部分は雪も全然溶けておらず、結局登山道は最初から最後まで雪を踏めました。

 

八ヶ岳に降る雪

帰りがけ、八ヶ岳方面を見ると白い煙のようなものが覆っていた。

雪が降っている状況をこれほどはっきり見れるのも珍しかったです。

 

あさま2000スキー場

駐車場に近づくとスキー場のアナウンスも良く聞こえるようになってくる。

雪山登山をしていると麓にスキー場があることも多いので、この手のスキー場の音が聞こえると妙な安心感があります。

 

車坂峠登山口

13時に車坂峠に下山完了。黒斑山~蛇骨岳の往復、約4時間半ほどの行程でした。

 

高峰温泉バス停

登山口前にバス停発見。通年運行しているので公共交通利用でも来れなくはないですが、1日1便しかなく、しかも到着時間が少し遅めなので、これだと時間に追われた登山になってしまいそう。

冬場ならもう1つ、隣のあさま2000スキー場へのスキーツアーバスが新宿や池袋から運行されているので、それを利用するのも手。そちらの方が早く到着できます。(ただし週末のスキーツアーバスは大抵高速で渋滞に巻き込まれるので、平日利用がおすすめ)

 

黒斑山登山口駐車場

駐車場も朝来たときに比べるとだいぶ増えていました。

黒斑山であれば短時間で登れるので、朝ゆっくりのスタートでも登れる山。8時半にスタートした自分たちはむしろ先発組だったようです。

 

高峰温泉・こまくさの湯

帰りは登山口にある高峰高原ホテル・高峰温泉「こまくさの湯」で入浴。日帰り入浴500円、露天風呂はないですが昼過ぎという早い時間だったので空いていました。

あまり下山時刻が遅いとスキー客も押し寄せてくるので、早めの利用が良さそうです。

 

ちょうど1ヶ月前の記録ですが、こんな感じで冬シーズン1発目の雪山登山を黒斑山で楽しんできました。

登山行程は蛇骨岳まで歩いても往復5時間程度と短いですが、目にする景色は素晴らしいものがあります。

【浅間山】黒斑山~蛇骨岳 浅間プリンと樹氷を望む日帰り雪山登山

特に冬場は浅間山本峰の前掛山が見事な巨大プリンと化すので、一見の価値あり!さらにコンディションが良ければ、登山道は樹氷に包まれるので、簡単に登れる割にはかなり贅沢な景色を堪能できるルートになっています。

冬の山雑誌でも、雪山の定番コースとして良く紹介されているところなので、良ければ登ってみてください。もっと積雪量が増えたら、スノーシューハイクも楽しめる場所になっています。

 

黒斑山の樹氷

このブログもいよいよ雪山シーズンイン。

しばらくは雪山の記録が続くかと思いますが、良ければまた読みに来てください。

 

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【日程】
2017年12月9日

【コースタイム】
8:30 車坂峠登山口
9:40 槍ヶ鞘
10:10 トーミの頭
10:30 黒斑山
11:10 蛇骨岳
11:50 黒斑山
13:00 車坂峠登山口

 

 

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