関東屈指の広さを誇る越生梅林と大高取山へハイキングに行ってきました。
梅はちょうど満開を迎えていて、園内を華やかに彩る風景が素晴らしかったです。山登りも全体的に歩きやすくて眺めも良く、途中の虚空蔵尊さくら山では桜も開花していました。
電車のみのアクセスで越生駅から周回登山できます。
2025年3月15日【奥武蔵】越生梅林と大高取山ハイキング
春になったら訪れたくなる奥武蔵。
都心からのアクセスが良いのに、奥多摩や丹沢と比べてやや地味な印象を持たれているように感じるのは気のせいでしょうか。
富士山の展望がないからなのかもしれませんが、春の花に関しては非常に恵まれていると思っていて、毎年3月から4月に登りに行きたくなります。
今回はちょうど梅が満開を迎えていると聞いた、越生梅林(おごせばいりん)とその周辺の山に登ってきました。
スタートとなるのは越生駅。
越生梅林と大高取山、およびその周辺の低山へは駅から直接アクセスできます。バスを使うこともできますが、ハイキングを目的に来たのであれば問題なく歩ける距離です。
乗り継ぎが順調すぎて、朝の7時過ぎというだいぶ早い到着となりました。
駅前のゲートをくぐって道路沿いを右へと進んで行きます。
「四季の花と香りのまち」と書かれている通り、この周辺の山は低山ながらもシーズンを通して色々な花が見れます。
越生駅は2年前にさくら祭りのシーズンに訪れたことがあって、今回が2回目。前回は桜が目的でしたが、今回は梅でございます。
越生梅林までは徒歩40分ほどかかるのですが、その道中にあったのが旧越生酒造の跡地。
酒造の面影はほとんどなく、不気味なアンティーク人形がたくさん置かれた奇妙で不思議なワンダーランドと化していました。
短パンにギター抱えたファンキーなサンタとか、もう夢に出てきそうですよ……。
こ、怖い……。
こいつの奏でる音楽は聖なる夜には似つかわしくないだろうな、きっと。
越生梅林に行く途中で少し寄り道。
こちらのこんぴら山公園に1つのピークがあります。階段を登ったすぐ先が山頂で1分もかかりません。
金比羅山に到着。
山頂には神社があったので今日の周回登山の安全祈願をしておきました。
越生梅林が8時30分から開園で、まだ少し時間があるのでさらにもう1つ寄り道。地図を見たら弘法山というのがあったので行ってみました。
山頂までの標高差は50mほど、5分程度で登れます。
ちなみにこの写真を撮っている背後にセブンイレブンがあるので、そこで買い出しも可能です。
山道を登って行くと神社に続く階段が出てくるので、そこを上がって行きます。
左のイラストは越生七福神・弁財天。ここ越生には「武蔵越生七福神めぐりコース」なるものがあって、こちらの弘法山がその1つでした。
梅林と合わせて七福神を巡るコースを歩くのも面白いかもしれません。
こちらが弘法山山頂。奥にあるのが諏訪神社。
標識に書かれていますがここは越生10名山の1つで、このあと登る大高取山と虚空蔵尊さくら山も10名山に選定されています。
寄り道のついでに立ち寄ったところが越生10名山というのは、何というか結果オーライな感じでした。
弘法山から下って越生梅林方面へ進んで行きます。
この先に待つ越生梅林はもちろん凄いのですが、その道中のあちこちに梅林があるので、正直なところそれだけでも十分梅の花を満喫できちゃいます。
道路わきの名もなき梅林でこの規模。
駅前にあった「花と香りのまち」というのは、本当にその通りですね。民家脇にも見ごたえある梅の樹がいくつもありました。
越生梅林のすぐ近くにある酒蔵・佐藤酒造店。
登山を先に済ませてその後に梅林に行く場合は、最後にここに立ち寄ってお土産の酒を買うのが良さそうですね。
そしてやってきました越生梅林。ちょうど開園時間となる8時半に到着。バス停が見える通り、駅からバスに乗っても来ることができます。
看板に描かれているのは「うめりん」。この先のハイキングコースでもチラホラ現れるご当地キャラです。
入園料500円を支払って入場。
目の前にいきなり現れたのは梅林のトンネル。すぐ頭上に梅の花がアーチとなって咲き乱れていました。
ちょうど満開と言ってよい見事な咲きっぷり。
例年であれば3月中旬は終盤という時期ですが、今年は開花が遅れて3月15日時点でまだまだ見ごろという開花状況でした。
梅林の散策路を奥へと進んで行きます。
この越生梅林は「関東三大梅林」の1つにも数えられていて、その広さは関東屈指。
かなり奥まで梅林が続いています。
青空の下で咲く梅の花が綺麗です。
この日はほぼ1日中曇り空だったのですが、朝のこの時間帯だけ晴れてくれたのは良かったです。
途中にあったのが福寿草園。
梅と開花時期が重なる早春の花です。
足元に黄色い花が群生となって咲いていました。
福寿草も登山界では割と人気者のイメージがあります。
一面の梅の花ロードを進んで行く。
あいにく花粉症マックスで鼻水が止まらない状態だったので、香りは楽しめませんでした。
目で楽しみましたが、その目もショボショボするんだからこの時期はつらいっす……。
入口付近は白梅が多かったですが、奥に行くと梅の色がカラフルになってきました。
特に見応えあったのがピンク色のしだれ梅。
こちらもちょうど満開と言ってよい状態で綺麗に咲いていました。
枝が垂れているだけで上品な感じがします。
こちらは緑萼枝垂(りょくがくしだれ)。
花びらが透き通った薄緑で、個人的にはこの品種が一番好きでした。
鮮やかな紅色の玉光しだれ。
曇り空の下でも、この濃い赤色は存在感が際立ってます。
梅まつりらしく、園内中央には出店スペースもありました。
朝早かったのでまだどこも準備中。お祭りムードという感じではなかったですが、その分観光客もまだ少なくて静かに見て回れたのは良かったです。
1時間ほどの越生梅林散策でした。
関東三大梅林に選定されているだけあって、広い園内に咲き乱れる梅の花は圧巻!品種も多種多様でとても見ごたえありました。
お祭り気分を味わいたいなら、先に登山を済ませて下山後に訪れるのが良いかもしれません。
越生梅林を後にしてここから山登り開始。
すぐ近くにあったのが梅園神社。二本の巨杉が印象的で独特の雰囲気がありました。
本来のハイキングコース入り口は道路沿いをしばらく進んだところにあるのですが、この神社裏手からも一応登山道(部分的に急登)が伸びていたのでここから登ることにしました。
途中、やや荒れた道があったものの、10分ほど登ると矢崎山に到着。
一般ルートは書かれていないですが、山頂の標識はしっかりと用意されていました。
展望はないので特に立ち寄らなくてもいいかと思います。
そこから尾根道を歩くと正規ルートと合流。
こんな感じの良く整備された1本道がひたすら続きます。
途中にあった神ノ座山。
こちらも展望は特になくて、標識がなければ山頂とは気づかずに通り過ぎてしまうようなところでした。
道は全体的に緩やかで最後の方でやや登らされる感じ。
丸太のベンチが見えてきたらそこが山頂です。
大高取山に到着。2年ぶり2回目の登頂です。
ここも越生10名山の1つに選定されていて、おそらく10名山の中では一番人気なんじゃないかなと思います。
奥武蔵の入門的な低山、特に駅から登れる山として良く雑誌なんかで紹介されてます。
大高取山からの下山路はたくさんあるのでお好みでどうぞ。一番ポピュラーなのは、西高取山を経由して大観山へ下りるルートでしょうか。
ロングルートを行くなら桂木観音を経由して鼻曲山~吾野方面へ下山するコースもあります。
今回はそこまでは行かずに、虚空蔵尊(こくぞうそん)方面へ下りてみることにしました。
ちなみに大高取山から少し先へ行ったところにあるのが桂木山。
ここも標識があるだけで特に展望はありません。
桂木山から虚空蔵尊方面の下山ルートへ。
ここは初めて歩いた区間ですが、非常に歩きやすい道が続きます。
途中にあったのが西山富士。
富士と名がつく山頂は得てして展望が良いところが多いですが、ここは残念ながらなし。
ただし、そこから少し下ると突然景色が開けます。
こちらが虚空蔵尊さくら山公園。その名の通り、春になると公園内に植えられた多種多様な桜が咲く公園です。高台なので眺めも最高!
主役の桜はまだこの時期は少ししか咲いてなかったですが、それでも品種が色々あるので、早咲きの桜はすでに見ごろを迎えているものもありました。
こちらは河津桜でしょうかね。
虚空蔵尊さくら山の山頂標識もあります。
こちらも越生10名山の1つ。今日だけで10個のうち3つのピークを踏めました。大観山、顔振峠、関八州見晴台も登っているから、これで計6つ。残り4つと考えると、近々踏破できるかもしれぬ。
一ヶ所、満開の桜の樹がありました。
品種はよく分かりませんが、ソメイヨシノにも似ているこれぞ春の桜っていう感じ。
梅のシーズンに訪れても何かしらは咲いているので、虚空蔵尊さくら山公園も時間があれば立ち寄ってみてください。
こちらが虚空蔵尊。
人の気配がなく静まり返っていましたが、その傍らから何やら強烈な視線を感じるので目を向けると……
ダ、ダルマ!?
しかもものすごい数。なんでこんなにダルマが置かれているのか、この時は全然わからなかったですが、しばらく下りて行くと張り紙を発見。
虚空蔵尊ダルマ市。
どうやら毎年開催されるだるまや飾り物が販売されるお祭りのようで、今年もちょうど1週間前に開催されていたそう。
ということは、さっきのダルマはその時の余りものか。
麓まで下山して越生駅方面へ。
ここから駅までの間にもかなり大規模な梅林があって、本当に越生は梅の樹が多いなぁ~と思いました。この規模の梅が当たり前のように立ち並んでいるのが凄いです。
このまま越生駅まで帰っても良かったですが、まだ12時前だったのでもうちょっと山歩きすることにしました。
こちらの正法禅寺入口へ入って行きます。
高取山へ登る道があるので、再び登山道へ。
本日の第2ラウンド。いったん街中に下山してからの登山再開はまぁまぁ疲れます。
しばらく登って高取山に登頂。
ここは初めて登った山で、山頂に神社がありました。展望も悪くはなかったですが、ここから西高取山へ登ると、もっと展望が良くなります。
さらに登って行くと、この界隈では珍しい岩場の道になります。
登りきった先が西高取山の山頂。
そして西高取山からの展望がこちら。
曇ってはいますが、地平線を感じられる大展望!素晴らしい眺めがここには用意されています。大高取山と合わせてぜひ登ってほしい山です。
山頂の標識は森の中にあります。
西高取山に登る場合、自分のようにわざわざ一度麓まで下山する必要はなく、大高取山から尾根道をたどって30分程度で来ることができます。
西高取山からもルートが複数ありますが、せっかくなので歩いたことのない東砥山方面へ行きました。
ここら辺も道が緩やかで歩きやすく、トレランしている人も結構いましたね。
こちらが東砥山。
標高は240mで展望はありません。
続けて尾根道を下っていると笹山に到着。
こちらも特に展望はないピークでした。
笹山から少し下ると五大尊つつじ公園に出ます。
5月ごろにはたくさんのツツジが咲くようですが、さすがにこの時期は全く咲いておらずそのまま町へ下山。
越生駅までは徒歩20分ほどです。
こうして越生駅まで歩いて本日の登山が終了。
越生梅林と合わせて駅から周回するようなコースを歩きました。
駅前のお店で買った梅酒が戦利品。
お疲れさまでした。
3月の越生梅林と大高取山ハイキング。
メインの梅はちょうど満開を迎えていて、色とりどりの梅の花を見ることができました。関東三大梅林の1つなだけあって、その規模はやはり凄かったです。
登山の方も低山で登りやすく、展望の良い山も多かったので楽しかったです。個人的には初めて登った虚空蔵尊さくら山が気に入りました。
越生駅から電車のみのアクセスで登れるお手軽コース。これからの桜の開花シーズンもおすすめなので、良ければ行ってみてください。
【日程】
2025年3月15日
【コースタイム】
7:10 越生駅
7:30 金比羅山
8:00 弘法山
8:30 越生梅林
10:15 大高取山
11:00 虚空蔵尊さくら山
12:00 西高取山
13:00 越生駅
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