消えゆくスノーモンスター？冬の雪山登山

厳冬期の冬山登山。

白銀の世界でしか見ることのできない景色は色々とありますが、その中でも特に個人的に好きなのが樹氷・スノーモンスター。

豪快かつ繊細な雪の造形。

それが近い将来、見れなくなるとかなんとか……

つい先日目にしたニュースです。

この記事によれば、現時点で日本国内でスノーモンスターが見れる山というのは5つで、八甲田山、八幡平、森吉山、蔵王連峰、吾妻山。

温暖化による気候変動がその理由とのこと。北海道が含まれてないところが個人的には少し驚きですが、単純に寒いというだけではダメなようですね。

スノーモンスターの希少さが現れている気がします。

先に上げた東北の山域でも、状況によってはスノーモンスターが見れないシーズンがあったりします。

数年前に真冬の蔵王で1日暖かい日があって、樹氷がすべて崩れてしまったのは記憶に新しいところ。

何年後かには、余程の好条件でない限りスノーモンスターが見れなくなる、なんてことが起きてしまうのかもしれません。

ただ一方で、条件さえそろえば東北に行かずとも樹氷・スノーモンスターが見れる山というのも存在します。

例えば、長野県の根子岳。

ここは奥ダボススノーパークというスキー場のリフトを利用できるので、コースタイムは短く手軽に登れるのが大きいです。

道中に危険個所もなく、北アルプスの展望が見事なので樹氷抜きにしても楽しめるコースとなっています。

3年前に登りに行きましたが、降雪直後というのもあって山頂直下にスノーモンスターと呼べるほどの大きな樹氷がたくさん立ち並んでいました。

人間の頭上をはるかに超える巨大なモンスターがここにもいます。

加えて序盤は霧氷も綺麗でした。枯れ木も多いので、霧氷を狙う山としてもいいかもしれません。

雪山登山としてはすぐ隣の四阿山が人気ですが、こちらの根子岳もお勧めです。

あとは群馬県の上州武尊山とか。

初めて冬の上州武尊山に登った時にこの景色が見れたので、最初は武尊山に登ればこの景色が当たり前に見れるもんだと思っていました。

後々になって、タイミングが良かっただけというのがわかりましたが、降雪直後を狙えば、ここでも見事なまでの樹氷風景を見ることができます。

何よりも雪をかぶった剣ヶ峰が最高にカッコいいので、そこに樹氷が加われば、まさに白銀の天国！

ここは本当に日本なのか、という景色を見ることができます。

ただしこれだけの雪景色が見れるというのは、得てして降雪直後という条件付きなので、登る際はラッセル必須。スノーシューは手放せません。

また最近はこれほどの雪が降るシーズンも稀で、なかなかチャンスがないのも現実。どうかもう一度、この景色に出会いたいものです。

こういった東北でなくても条件次第では信州や北関東でも樹氷・スノーモンスターを見ることはできます。

探せばおそらくもっとあるはず。個人的には志賀高原あたりに行ってみたいですね。

それでも直近で言えば、やっぱり去年の蔵王の樹氷。

3回目でしたが、やっぱりここのスノーモンスターはスケールが違いました。

本当に凄かったです。

スノーモンスター。

どうか後世まで残る景色でありますように。