八ヶ岳縦走(編笠山-権現岳-赤岳-横岳-硫黄岳-天狗岳) テント泊登山(2日目)

八ヶ岳縦走(編笠山-権現岳-赤岳-横岳-硫黄岳-天狗岳) テント泊登山(2日目)

1日目の続き)

前日の編笠山、権現岳を終えて、2日目の今日はいよいよ最高峰の赤岳から、横岳、硫黄岳、天狗岳までを一気に歩きます。赤岳は去年も登ったけど、今回は何と言ってもキレットが楽しみで仕方ない!このキレット越えがしたいがために、今回このルートを取ったようなものだったりw

 

1日目より明らかに歩行距離があり、アップダウンも激しく、おまけに帰りのバスリミットもあるので、時間的にも若干シビアな行程になっちゃいましたが、八ヶ岳のダイナミックな景色を満喫できました!

最後、心が折れかけてた天狗岳下山中では、素敵な出会いもあったり♪

 

八ヶ岳縦走、怒涛の後半戦―――

 


【日程】

2012年6月23日~24日

【コースタイム】

―2日目―

キレット小屋(4:30)→赤岳(6:00)→地蔵の頭(6:45)→横岳(8:00)→硫黄岳(9:00)→夏沢峠(9:30)→根石岳(10:15)→東天狗(10:50)→西天狗(11:10~11:30)→唐沢鉱泉(13:15)→渋の湯(14:00)

 

~2日目~

初のテント泊で寝れるか心配でしたが、とりあえず6時間くらいの睡眠時間は確保できたようなので問題なし!

 

早朝3時半に起床。準備体操やらテント撤収をしている間に、空が明るくなってきました。確かこの前日が夏至だったっけ。陽が登るのも早いですね~。

 

綺麗すぎる朝焼けの彼方には富士山!そういえば、富士山見たのは久しぶり。雪もだいぶ減ってた。

 

4時半に出発。この時間帯にほとんどのテント泊ハイカーが出発してました。

 

昨日登った権現岳にもお別れをしつつ

 

いよいよ登山開始!まずはいきなり八ヶ岳最高峰の赤岳(標高2899m)。朝っぱらからこの絶壁、、、一気に眼覚めますw

 

よく見れば、すでに何人か登り始めてます。こうしてみると、すごいとこ登るんだな・・・

 

キレット真下に到着。長そうだなぁ~、急だなぁ~、といろいろ思いましたが念願のキレット越え!一気に燃えてきた!!鎖使ってガンガン登ってやる。

 

マーカー頼りにひたすら登る!朝っぱらからワイルドだろぉ~w

 

手を滑らせたら一気に下まで落ちる鎖場やハシゴなんてザラ。スリルありすぎ。

 

キレット越えの最中に朝日がお出迎え!山の上で見る朝日はやっぱり格別。

 

だいぶ登ってきました。振り返ると、、、怖っ!!このキレットを下っている夫婦が1組いましたが、すごいわ。自分は登るだけで精一杯。

 

なんとかキレットを攻略して尾根に出ました。いやぁ~なかなかスリリングで楽しかった!

 

この後は尾根伝いに山頂を目指せばいいのですが、断崖絶壁の鎖場があったりと危険個所は続きます。幸いすれ違いはなかったけど、こんなとこで渋滞したらシャレにならないね。

 

スリリングなコースもいいけど、この時期は高山植物がまさに見ごろ!八ヶ岳は高山植物の宝庫。この後もいろいろな花が見れます。

 

赤岳山頂小屋が見えてきたらもうすぐ。キレット小屋から2時間という表記になってましたが、普通に歩けばもう少し早く着けます。

 

予定通り6時に山頂に到着!ここからの眺めがやっぱりすごかったw

 

権現岳の後ろには南アルプス~。(チラッと編笠山も見えます)

 

阿弥陀岳の背後には、残雪が目立った北アルプス(今年攻めたい場所No1があの北アルプスさ)

 

反対側には雲海の果てに富士山(一人静かにたたずんでますw)

 

そして行く先を見ると、横岳、硫黄岳、天狗岳はもちろん、蓼科山まで見えます。手前の小屋がさっき見た赤岳山頂小屋。

 

赤岳山頂はこんな感じ。あまり広くはなく、徐々に混み始めたので次に進みます。

 

お次は横岳(2829m)。稜線沿いを下った先にあるのが、赤岳展望荘。見ると団体さんがどんどん出てきて赤岳に登ってきました。

 

団体さんとすれ違いを待つ間に適当に記念写真~。写真を撮ってくれたメンズ3組とは、この後も何かと会って挨拶したな。

 

ひときわ綺麗だったのがオヤマノエンドウ。ここら辺からはゆっくり植物鑑賞~

 

地蔵ノ頭に到着。前回は左の地蔵尾根を登ってきたんだよね。はるか下には行者小屋も見えました。(そういえば、行者小屋の水っておいしいよね)

 

横岳アタック開始。これが思っていた以上にきつくて驚いた。。もっと緩やかな稜線歩きを想像してたんだけど全然違ったね。

 

そして、恐れていた渋滞。。。ここら辺で一気にタイムロス。

 

ただ良いこともあって、ツアーのガイドさんに教えてもらったのがツクモグサ。ツアーの方たちはみんなこの草を目当てで来たらしい。ガイドさんいなかったら完全に素通りしてたw

 

横岳とは1つのピークを指すのではなく、こんな感じの岩峰群の総称が「横岳」。なので、この先いくつもピークを越えていくことになり、このアップダウンが意外につらいです。しかもゆっくり稜線歩き、というわけにもいかず、岩場を越えたりハシゴ降りたりと、割とアグレッシブな道です。

(※ちなみに、横岳山頂の標識は一番奥のピークにあります)

 

思うように進まないところは、花を愛でる!高山植物は本当にすごい綺麗でした。

 

何とか横岳山頂に到着。渋滞を抜きにしても、かなり疲れてペースダウン。。。予定時刻をオーバーしてしまいました。

 

3つ目の山は標高2760mの「硫黄岳」。あの滑らかな山頂が硫黄岳です。今回の行程で一番楽だったのが、この横岳―硫黄岳間。

 

硫黄岳手前にある硫黄岳山頂。今日も恐ろしいほど水分を持ってかれてるので、ここでも飲み物1L追加。

 

できるだけ立ち止まりたくなかったので、今日は行動食だけで乗り切ることに。やっぱり止まるより歩きたいのと、意外にこの行動食が旨いんだ。(ナッツやらチョコを適当にミックスしたもの。のど渇くけどおいしい~~♪、、って水分持ってかれてたのこれが原因か?w)

 

こちらが硫黄岳の「爆裂火口」。ネーミングがストレートでいいね!迫力ありすぎでした。

 

9:00に硫黄岳に到着。ここの山頂がまた広くて、大勢のツアー客がいました。ガスが出てきて展望が隠れちゃったので、さっさと次へ。いよいよラストの天狗岳を目指します。

 

天狗岳へ行くにはいったん夏沢峠へ降りるのですが、これがまたかなり標高を下げてしまいます。せっかく稼いだ標高なのにぃ~…

脚もこの時点から悲鳴を上げ始めて、かなりつらくなってきた。。

 

ひたすら下って夏沢峠に到着。2つほど小屋がありましたが、ここはスルー。ちなみに、この夏沢峠が北八ヶ岳と南八ヶ岳の境界線らしいです。

 

ここから先がいよいよ北八ヶ岳エリア。樹林帯に入ってまた登りが始まるのですが、ここだけ人が誰もおらず、とても静かな雰囲気でした。

 

森を越えてまず見えてくるのが標高2603mの根石岳。思った以上に立派な山。左の小屋は根石岳小屋で、お風呂があるそうです。

 

10:15、根石岳山頂に到着。そしてこの背後に待ち構えていたのが・・・

 

どん!!!ラストの天狗岳(左が標高2645mの西天狗、右が標高2640mの東天狗)

か、、カッコ良すぎる!!

 

まずは白砂の上を歩いて東天狗を目指す。ここら辺は人が少なくて良かったなぁー。

 

ダイナミックなカール!景色最高~!言うことなし!ラストを飾るのに相応しいね、天狗岳さん。

 

まずは東天狗に到着。西天狗に比べると山頂は狭いです。

 

続けてすぐ隣に見える西天狗へ。あそこまでは20分程度なんですが、ここまで来るとあの登り坂すら結構しんどい。。この展望がなければ嫌になってただろうね。

 

11時過ぎ、縦走の最後のピーク西天狗に到着。いや~~ホント疲れたっ!!

 

さっきまでいた東天狗や根石岳を振り返る。ガスってますが、視界が晴れ渡った瞬間はもう絶景!!無事に来れて本当に良かった。

 

今日のスタートだった赤岳は残念ながら雲の中。右奥にチラッと見えてるのが阿弥陀岳。ずいぶん遠くまで来たもんだ。

 

実はこの日、山友たちが日帰りで天狗岳に登るって言うんで、20分くらい山頂でのんびりしてました。ただ、待っても来る気配がなく、登ってるルートもわからなかったので、11時半に諦めて下山開始。(まさかこの後に感動の再会が待ってるなんてねw)

ちなみにこの日、登山家の野口健さんが天狗岳に登ってたみたいです。時間的に僕がもう30分くらい山頂に留まっていたら会えたみたい。悔しいっ!!

 

帰りは渋の湯へ降りるため、まずは唐沢鉱泉へ。山頂付近は編笠山を思い出させる岩場で、膝に応えた。。。そしてもう登りはないだろうと安心してたら、目の前に嫌な丘が。まさかあれを登るって言うのか!?

 

嫌な予感的中。ここに来て登り直しはイジメだろ。。。ヘトヘトになりながら第二展望台ってところに到着。相変わらずガスってましたが、晴れた日には八ヶ岳が一望できるんでしょうね。

ちなみに第一展望台もこの先にあります。

 

第一展望台を過ぎたら、もう後は森の中。この先に開けた場所はもうないので、しっかり見納めしておきましょう。

 

この先は正直つまらない道のり。。疲れもピークになってきて、さっさと下に着きたい・・・

一人だと下山がつまらないんだよね。。あぁ、寂しい、帰りたい、、、

 

そう思った矢先・・・、前方から自分を呼ぶ声が!?

 

こんなとこにいました、山友たち!あぁ、まだ登ってる最中だったのか。こっちから下山して正解だったわ。

ホント彼等が救いの神に見えたほどうれしかったわw

しばらく休憩&雑談して、山友たちは山頂へ。この時間から登って時間的に大丈夫なのかなぁ~、、って実は心の中で思ってましたが、全然大丈夫だったみたい。流石健脚メンバー。

 

奇跡的な出会いもあって、もう思い残すことは何もなし。帰りのバスにも何とか間に合いそうなので、軽快に下山~。

相変わらず長い樹林帯ですが、川が見え始めたらゴール目前です。

 

13時過ぎ、ようやく唐沢鉱泉に到着。降りてきたとは言っても、この時点でまだ標高は1800mもあります。

 

この唐沢鉱泉がなかなか綺麗な建物でした。当然、温泉に入りたかったのですが、バスが出ているのはさらに先の渋の湯。諦めて後にします。

(ここからバス出してくれてもいいのに・・・)

 

満杯の駐車場の脇に渋の湯へ通じる登山道があるので、そこに入っていきます。

 

、、、で実はここから先がとにかくひどかった。。。まさかの登りだし、単調な道だし、誰も歩いてないし、、、とにかく思い出したくもないので省略w

絶対にお勧めできないルートですね。ここはもう二度と歩きたくはないな。。

 

何か後味悪かったですが、唐沢鉱泉から50分ほどで登山道も終了~。あとは向かって右に進めば渋の湯があります。

 

14時すぎ、ゴールの渋の湯に到着。これで本当に終わり。。4時半から歩き始めたから、歩行時間9時間半か。あぁ、すごい長かった~

最終便のバスは14時50分発。温泉に入るか微妙な時間帯でしたが、かなり混んでたのでやめにしました。荷物の整理やらしてたらどんどんハイカーが降りてきて、結局バスは満杯でした。

 

こうして無事にバスにも間に合って、茅野駅へ。ちょうど特急が来たのでギリギリで乗車。家に着いたのは18時過ぎでした。

 

 

「今年絶対行きたい夏山登山 第1弾」も無事に終了!八ヶ岳縦走は7月、8月に予定してたので、まさか梅雨時期に決行できるとは思わずうれしい誤算。念願のテン泊デビューもできたし、もう何もかもが最高だったね!単独行ならではの素敵な出会いもあったし(今回は知り合いにも会ったしw)、景色最高だったし、やっぱり八ヶ岳最高です。また、来月行きたくなってるかもw

 

ちなみに、今回の縦走でかかった費用は・・・

往復電車代(約1万円)、行きタクシー代(3200円)、帰りバス代(1100円)の1万5千円弱。高いのか安いのかわからないけど、テント泊だと山小屋の予約をしないで済むからすごい楽だった。行き帰りも特急使ったから時間もそんなにかからなかったし。

 

これで八ヶ岳の有名どころはほとんど行ったので、次は仲間を連れて来ようか。

 

過去最長のブログになっちゃったけど、以上!!お疲れ様でした、自分!

 

 

 

      にほんブログ村 アウトドアブログ 登山へ

 


にほんブログ村 にほんブログ村へ
↑↑応援クリックよろしくお願いします↑↑