三浦半島・横須賀市の鷹取山に登ってきました。
初めて登りましたが、この山すごく面白かったです。山頂付近には巨大な岩がいくつも点在していて、見上げるほどの大岩壁や岩に掘られた弥勒菩薩像など、低山とは思えない迫力がありました。「湘南妙義」と呼ばれる理由がよく分かります。
京急線の追浜駅から直接登れて、山頂の展望台からは海も一望!
アクセス良し、眺め良しの山でした。
2024年7月13日【三浦半島】鷹取山 駅から登山
7月の3連休。梅雨空のぐずついた天気で、アルプス遠征登山は断念して近場の山へ。
横須賀の「鷹取山」(たかとりやま)。
まさか真夏に三浦半島の低山を登ることになるとは思わなかったですが、なかなか面白い山を見つけられました。
スタートは京急線の追浜駅。「おっぱま」って読むんですね。
おいはま、だと思って車内アナウンスを聞き逃し、危うく乗り過ごすところでした。
駅から登山口までは15分ほど。
ここら辺は丘陵地のようで、街中から坂道が多くてすでに登りが始まっております。
こちらの階段が登山口。
鷹取山公園と書かれていますが、階段を登っていくと割としっかりとしたハイキングコースになります。
山に足を踏み入れてすぐに驚く。見上げるほど巨大な岩がいくつも点在していました。
岩の隙間を縫うように進んでいきます。
岩の迷路のようで、気分はさながら遺跡探索。
行き着いた先は四方が岩壁に囲まれた行き止まり。
頭上から差し込む光は下までは届かず、夏とは思えないほど空気がひんやりとしています。
なんとも不思議な空間。
本当に遺跡のような独特の世界観が広がってます。
ここはかつて採石場だったようで、この景観もその名残なのか。
こんな迫力ある低山が三浦半島にあるとは知りませんでした。
岩壁の間に敷かれた1本道。
岩の迷宮を進んでいくと、それは突然現れる。
磨崖仏。
岩に彫られた弥勒菩薩像。山の中に忽然と現れた見上げるほど大きな仏様です。
初見だったので「うぉ!」と圧倒されました。かなりの迫力!
鷹取山の見どころポイントの1つです。
そこからはさらに岩壁の高さは増してきます。
山頂が近づいてくるとロッククライマーの姿も出てきました。
帰ってから調べてみたら、ロッククライミングの練習場として鷹取山は有名なんですね。あれだけ切り立った岩がたくさんあるんだから納得です。
なんというか、しっかりと登っているので登山ではあるんですが、気分は古代遺跡を探検している感覚に近いです。
とにかく岩だらけで、天然の岩でありながらかつての石切り場として人工的に手が加えられているので、どこぞのアトラクションの中に放り込まれたような感じ。
山頂手前にあったのが鷹取山公園の広場。
トイレや屋根付きのベンチなどがあるので、休憩するにはちょうどいい場所です。
眺めも良くて、横浜みなとみらいや横須賀の海が見渡せました。
もう少し続く岩のハイキングコース。
これまで登った三浦半島の山とはまるで違う、異質な山。
都心の近くにこれだけの岩が存在する山って、ちょっとほかに思いつかない。
上に見えている展望台が山頂。
右わきの茂みにある階段から登っていけます。
曇りマークの1日でしたが、予想に反して全然天気がいい。
海が近いからか、風が涼しくて思っていたよりも不快指数は低く登れています。
山頂の岩場にもたくさんのロッククライマーが練習中でした。
岩場ポンコツの自分。見ている分には面白そうだけど、岩登りに手を出すことは今後もないだろうなぁ……
こうして鷹取山山頂に到着。
展望台のところに標識がありました。標高139mって書かれてますが、「あれ、そんだけしか登ってないの?」というくらい、登山コースは充実感あるものでした。
見どころが多くて、この山だけでもかなり満足度は高いですぜ。
展望台からの眺め。見ているのは大楠山方面。
御覧の通り、低山ながらも山だらけで、三浦半島はハイキングコースが色々と張り巡らされています。
毎年春に三浦半島トレッキングは組み込んでいますが、まさか7月の真夏に登りに来るとは思わなかった。標高139mって、これまでの登山人生の中でも7月に登った中では過去一番低いと思う。
こちらは横須賀市街地方面の展望。
すぐ向こうには海が広がっています。
眼下にはさっきまで巡ってきた巨岩がゴロゴロと。
山頂で小休憩。
思っていた以上に天気が良い。これだったらもっと高い山に行けたなぁ~と思う反面、こうして面白い低山を発掘できたと思うと、まぁ悪くはないかも。
鷹取山は逗子方面へ縦走できるようになっていて、ハイキングコースがさらに先へと続いています。
神武寺方面の標識に従って、岩壁脇の道を進んでいく。
ハイキングコースとして道は良く整備されていますが、部分的に鎖場があったりしてなかなかワイルド。
足元の岩も踏み場はしっかりしていますが、前日の雨で滑りやすい箇所もあったので要注意です。
なかなか楽しませてくれるじゃないか~
序盤からでしたが、登山道には花も豊富で色々と咲いていました。
じめっとした森の雰囲気と合わせて、熱帯ジャングルのようでもあります。
さすがに風が通りにくいところは汗だくになりました。
途中で立ち寄った神武寺山。
標識は見当たらず、三角点だけありました。
登山道を少し外れて茂みの中を進まないといけないので、無理してこなくてもいいかなと思います。
ひし形の伝説の巨岩を発見。
RPGだったらセーブポイントとかになってそうなやつ。
神武寺まで下山。
思っていたよりも大きなお寺でした。
登山中にたまに出くわす山の中にある寺院。ひっそりとした独特の雰囲気がとても好きです。
逗子八景の一つ「神武寺の晩鐘」というものがありました。
立派な鐘楼ですが、叩くことは厳禁らしいので見るだけにしましょう。
お寺のアジサイを見ながら下山。
前夜まで雨が降っていたので、濡れた姿がセクシーです。
登山口まで下りたら、東逗子駅方面へ。
京急線を利用する場合は神武寺駅から帰ることもできます。
どちらも登山口から近いのが良いところ。
横須賀線の東逗子駅まで下りてきました。
鷹取山の半日ハイキングであればここで終わりにしても全然良いかと思います。
今回はまだ時間もあったし天気も持ちそうだったので、もうひと登りすることにしました。
東逗子駅から登れるのが二子山。駅から案内標識が出ています。
駅前のローソンでデカビタを補給して第2ラウンド行ってきます。
ここから二子山山頂までは3kmほど。
道こそ比較的緩やかですが、これが結構長く感じました。
道中出会ったのはたった一人だけ。さすがに真夏に二子山に登る人はそうそういないか。
間を端折って二子山の山頂でございます。
ここは2年前の春に田浦梅の里と合わせて登りに来たことがあります。
あの時は3月だったので樹々も枯れてましたが、今回はみどりみどりしてるぞ。
展望台からの眺め。
標高は208mと鷹取山も高いですが、位置的に三浦半島の内陸部なので海はそこまで見えず。
展望や登山の面白さを求めるなら鷹取山の方が断然おすすめ。
二子山から下山。
下りたところにあるのが南郷上ノ山公園。テニスコートや野球グラウンドなどがある広い公園です。
グラウンドでは少年野球の試合が行われていてギャラリーも多く賑わっておりました。
南郷上ノ山公園からは道路沿いを下山。
距離はそれほど長くなくて、下りた先に絶好の休憩スポットがあります。
それがこちらの葉山ステーション。
道の駅のような観光スポットで、中では地元の農作物や自家製パンなどが売られています。
登山後に食べたくなるものと言えば、やっぱりソフトクリーム。
ほうじ茶ソフトクリームというのが売りらしく、「やっぱりこれ、ここでしか味わえない感動」と言われちゃ、頼むしかないでしょ。
夏の登山後に食べるソフトクリームこそ至高。
上品な味わいで美味しゅうございました。ほうじ茶ソフトクリーム、ぜひご賞味あれ。
そこから道路沿いを歩くほど30分。
三浦半島の山に来たからには立ち寄りたい海岸線。
逗子海岸にやってきました。
真夏のビーチとあって、海水浴場は賑わってました。砂浜を軽く散歩するだけのつもりが、海の家の兄ちゃん、姉ちゃんに呼び込みを受けまくって軽く死闘でした。
こっちは水着姿でもなくザック抱えた登山客ってわかりきってるはずなのに容赦ない。海の家の営業トークの巧みさを垣間見ました。
下山後の海はやっぱり気持ちいい。
海抜ゼロメートルに降り立ったというだけで達成感あります。追浜駅から低山の縦走ではありましたが、距離にしたらなかなかのロングルートで歩き応えありました。(GPSだと15kmくらい)
こうして逗子駅まで歩いて本日の登山が終了。
ちょうど発車間近の湘南新宿ラインに乗って東京へと帰りましたとさ。
巨大な岩が点在する摩訶不思議な鷹取山。
ちょっとほかの山とは異質で、ここでしか味わえない面白さがありました。
個人的には非常におすすめしたい山です。都心からのアクセスも良いので、興味あれば登りに行ってみてください。
【日程】
2024年7月13日
【コースタイム】
9:20 追浜駅
9:50 鷹取山公園登山口
10:20 鷹取山
11:00 神武寺
11:25 東逗子駅
12:25 二子山
13:00 葉山ステーション
13:40 逗子海岸
14:00 逗子駅
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